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最後の書籍補完計画 (01) [  昔の本(補完計画)]

吉と出るか凶と出るか、とにかく始めてしまった。前回の記事のタイトルが「最後のカセットテープ」云々だから、カセットテープじゃないのか?今度は本なのか?というタイトルの記事だが、もちろん事情がある。

私は今までに、自室にあるほとんどの(若いころの)書籍をデジタル化した。ある本はスキャナで、ある本はデジカメで。その行為に意味があるのかどうかは、正直言ってわからない。なぜなら、本を手に取ってページをめくるのと、PCのディプレイで見るのとは感じが全然違う。もしもこれが本の中に書かれた文字というコードを移すだけなら、紙の本であろうと液晶ディスプレイであろうと同じだろう。でも私は思い出を保存したいのだ。しかも、本を破壊しない程度に開いてデジタル化すると、綴じしろ付近はかなり困った見え方になる。それは容認しなければならない。では本自体をずっと保存すれば良いではないかとあなたは思うだろう。それが絶対に可能ならば、私はなにもデジタル化なんかしない。しかし私はいくつかの意味で社会に不安を抱いている。ここに私の個人的な不安を書きたくはないので、わかりやすい例えを出そう。仮にあなたの在宅中にあなたの家が火事になったら、あなたは自分の家から何を持ち出す?大量の書籍を持ち出すか?それはハッキリ言って無理だ。多すぎ、重すぎる。そんなものを持ち出そうとすれば煙に巻かれて死んでしまうぞ。でも、ハードディスクひとつなら持ち出せる。紙の本と同じではないが、せめて、幾分かのものが手元に残るではないか。

そういうわけで書籍のデジタル化をしてきたが、その代償として私の下半身はイカれてしまった。以前とは全然違い、歩くのが辛い。これは、私の家が和風で、テーブルも和風だから、作業するのに膝を折り曲げて座らねばならず、その恰好で冬場に毎日何時間も頑張り、そうやって血行が極度に悪くなった状態で急激に動かしたせいだ。複数回、ものすごく腫れあがった。もう二度と足をあのように悪化させてはならない。だから私は書籍のデジタル化をやめた。でも本当は、あと少しデジタル化したい本があった。そして何か月もの時が流れた。

前回の記事を書いた時、私はこう書いた。「人が生きるというのは、一日一日、一瞬一瞬を自分なりに無駄にせずに生きるということなのだから、今の私はその意味でよくない。せっかく与えられた生を有効活用せぬまま、その力が湧かないままに時を過ごしている。このままではいけないから、私は何かを始めなければならない。」私は自分で書いた文を自分で読み、書籍のデジタル化も何とかしなければならないと思った。それで今日、ためしに残りの本をスキャナでスキャンしようとした。

ところが、座ってすぐに私の足が異常を訴えた。これはいけない、と私は思った。この作業を続けると、私の足はとんでもないことになる。もう私の足は、ちょっと正座するだけでも引きつるほどに駄目になっているらしい。

前から私は考えていることがあった。親の部屋に、親のパソコンが置いてあるパソコン台がある。このパソコン台は、正座して使うものではなく、椅子に座って使うものだ。それを私の部屋まで引っぱってきた。とにかく私は正座が駄目だ。すぐさま足が引きつった。それならば、椅子に座って作業したらどうだろう。セッティングは済ませたが、試すのはこれからだ。

デジタル化を試みるのは、私が若いころに好きだったSF漫画の一部だ。今ではもう情熱が醒めて読まない。だからデジタル化などせずに放っておけば良いのかもしれない。でも社会に抱く不安が私をせきたてる。それに、私がしたいのは本の保存とは少し違う気がしてきた。さっきも少し書いたが、もしも文字というコードだけを保存したいなら、デジタル書籍として発売されているものを購入するという手もある。しかしそれで、私の手元に思い出が幾分かでも保存できるだろうか。そのデジタル書籍はシミひとつない綺麗なものだろうが、私が長年保管してきた本ではない。以前に復刻版が出た時に新宿の紀伊国屋書店に行って買ってきたその本ではない。私の思い出が染み込んでいない、まったく別の本だ。それでいいのか。

私の記憶ではSG企画の本が6冊あるはずだった。今回、開かずの物入れを開けて掃除機で埃を吸い取りつつ取り出してみると、記憶にない7冊目があった。昔の私は必死に買い求めたのだ。そう、ロックは私にとってすでに大事ではないが、昔の自分の頑張りは大事にしたい。だから今回デジタル化するのだ。でも1冊増えてしまった。作業の末に体が悪くならないことを願う。
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カセットテープのほうの作業や、仕事や、家事その他を並行してやらねばならないので、時間はかかるだろう。でも無事に完遂したいものだ。

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恩返しはできないけれども感謝を [  昔の本(補完計画)]

でめでくさんのブログ「でめでくのブログ~月刊OUTの世界」というのを今日偶然に見つけました。そこに、私が人生でたった1冊だけ買った月刊OUTがありました。1981年3月号です。

長い人生の間に私はその月刊OUTを処分してしまい、長年忘れていましたが、数年前、昔持っていた雑誌をふと思い出しました。今どきのテレビではよく部屋の不要なものを捨てなさいと言いますが、私は逆に、捨ててしまったことを後悔することがあります。

今回、上記のでめでくさんのブログ記事を拝見して、「ああ、こんなページがあった」と懐かしく思い出しました。でめでくさんに感謝します。

この記事に2枚、マウスでクリックしても大きくならない絵があります。「04読者のパロディイラスト」のほうは、どうやら事情があってサイトの画像そのものが存在しないようです。もう1枚はずっと下のほうにある「浪花愛の小劇場」で、他の絵は大きい絵を表示するためのhtmlにリンクしているのですが、この絵だけはリンク先の指定に何か手違いがあったようです。でも大きい絵はサイトに存在しました。表示のしかたは、ひとつ上の絵をクリックしてその大きい絵を出し、その大きい絵の上へマウスポインタを持って行くと絵の左右に矢印が出るので、右のほうの矢印をクリックします。あるいは、画面の右上に次の絵のサムネイルが出るのでそれをクリックしても良いです。

今日はこれだけを書きに出てきたと言ったら呆れられてしまうかもしれませんが、でも私にとっては昔見た覚えのある懐かしい絵だったので、何とかして大きくならないかと試行錯誤したのです。私以外にも何とかして大きい絵を見たいと思う人たちがいるかもしれず、その人たち全員が諦めずに大きい絵を見てほしいという願いから記事を書きました。

今回、昔の雑誌をUPしてくださる方のブログに出会えて、とても良い思いができたので、できることならば私自身も手持ちの雑誌をUPして社会に恩返しがしたいのですが、私はこの手の雑誌を買わなかったので持っていません。残念です。

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南きよみSENSITIVE [  昔の本(補完計画)]

定期的に訪れてしまう、私の飲酒中記事です。今日は、世の中から忘れ去られた女の中途半端な写真集について。



とても残念なことだが、ここ数年で私は女性に引かれなくなったと自覚している。たとえばJRの電車のシートに座っていて、両隣に女性が座る。ここで「両手に花」と思えば、それはまだ元気な男性だ。私は、ただ「ホッ」とする。ある時代からJRの電車のシートの途中に柱が立ったから、人間はその柱と柱の間(またはシートの端と柱の間)にしか座れなくなった。もしも人間の横幅がみんな同じならばそれでバッチグーだっただろうが、実際にはこの世には横幅のいろんな人がいる。デカい男があそこに規定人数座った時は、一方の肩が他方の肩に乗っかるしかない。それで10分15分ならば何でもないが、私は長距離通勤で、1時間半そのままだ。そのうちに肩が痛くて痛くて、どうにも耐え難い痛さだから肩を動かすしかない。すると隣の男性も私がゴソゴソするのが辛いらしくて動いて反応する。隣の男性は全然悪くない。でも私は肩が痛くて、もうゴソゴソするしかないんだ。でも隣が女性だと、まず例外なく肩幅が狭い。私はそれが嬉しい。私も隣の人も互いに迷惑をかけずにいられる。

話が変なほうに逸れたって?確かにそうだ。女性が両隣に座っても「両手に花」とも思わず、ドキドキもせず、「女関係では私は終わってしまったよ」という話をしていたんだった。で、こんな私が今後女の記事を書いても、書く人がこんな状態では記事もつまらなくなる。もうそういう記事は、なさそうだ。もうそういう記事がないのなら、最後に、前から女の画像で出そうかと思ってはなぜか機会を失っていた画像があるので、今日はそれを出してしまおうと思う。区切りにはちょうどいい。

元々、「時の狭間に埋もれて忘れ去られゆくものをサルベージする」というのは私の作業のひとつだ。今日出すのも、すでに世間から忘れ去られた女。ネット検索すればそれがわかる。

南きよみ。一体それは誰だろう。実は私も知らない。私はたった1冊の写真集を持っているだけだ。その表紙にいる女が何者かを私は知らない。写真集を買った当時、私は若かったから、東京の女人禁制の書店へ行ってもどぎついエロシーンは好まなくて、美しい幻を探したかった。売り場で長い間「幻」を吟味し、最後に選んだのがたまたまその写真集だった。それだけだ。蛇足ながら書くと、この写真集には女人を禁制にするような画像がない。シースルーヌードというのだそうだ。当時の私は何を考えていたんだろう。きっと、きれいなお姉さんを見たかったんだ。そのために私はわざわざ東京まで行ったのかよ!

次に私はネット検索した。するとなんと、「白蛇抄」が出てきたではないか。あの映画は不思議な魅力をもった映画だった。南きよみがあの映画のどこに出て来たんだろう。私は大昔に白蛇抄の一部を保存した。自分が良い映像だと思う所を。それを見た。南なんちゃらは出てこない。もう一度ウィキペディアを見た。あ、なんか端役っぽい。ネット上で南なんちゃら(私はすでに名前を呼んでやるだけの気力が残ってない)が出てくるのは、写真集の表紙と裏表紙を別とすれば、後はただひとつ、ビーマインというビデオ商品の情報だ。

上記のとおり私は偶然に写真集を手にしたので、ビデオ商品のことは全然知らなかった。偶然とはいえ写真集を2016年まで保持する「変な奴」となった私としては、そのビデオ商品のことが気になる。ひょっとして、そっちのほうがイイのか?比べてみたい。でも、動画が出回っているはずはなかった。年齢制限とかそういう意味でではなく、「無名」だから!
貴重なレビューを1件発見。今どきのPCの解像度でそのサイトを表示すると、レビューはわずか2行に収まってしまう。でもああっ、たった1枚ある画像の露出度が高いようなっ!写真集が負けたかな。
http://www.fwnf3633.com/minami.html

ビーマインのレビュー「オープニングからブラを外しての生着替え」
写真集では、写真だから着替えなんかしない。

ビーマインのレビュー「正面からの手ブラ」
手ブラとは、懐かしい言葉だ。で、写真集には手ブラなんかない。(シースルーヌードという位だから、手ブラなしのバストももちろんない。)

ビーマインのレビュー「おとなしそうな顔とは裏腹な大胆さが目立つ」
そうかー。写真集では・・・
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おとなしそうな顔しておとなしい!

ああ、ひょっとして、これは。ビデオ商品が大人向けで、写真集が「お子様」向けだったのでは。

当時「お子様」だった私には確かに合っていた。でも、世間から忘れ去られるのは仕方がないかもしれない。

だから私が、この写真集のレクイエムとして、この写真集についての「おそらく人類史上最後の」ネット記事を書いてやった。

安らかに、永遠に眠れ、写真集SENSITIVEよ。

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昔のマンガ本を捨てる(69) [  昔の本(補完計画)]

JOJOを片っ端から捨ててゆく、その4回目です。

JOJO第二部の記事は、実験的にオノマトペを取り入れます。漫画のコマの中で実際に使われているオノマトペです。テキストだけで漫画の雰囲気をどこまで再現できるかという試みですが、JOJOのオノマトペはそれ自体が突飛なので、文の途中で突然オノマトペが出てくるとちょっと読みにくいかもしれません。ひとまず実験させてください。



第5巻の最後のほうで、JOJOの物語は第二部が始まります。主人公はジョセフ・ジョースター。エリナの孫です。彼はイギリスで生まれ育ったイギリス人で、舞台のアメリカにはエリナと共にロンドンから越してきたばかりですが、その性格は私から見ればむしろアメリカ人っぽいです。登場して14ページ目ではアメリカギャルを見て「スカートめくりてー」と言うほどの軽さ。彼にはフィッシュ・アンド・チップスよりも、ケチャップとマスタードをたっぷりかけたホットドッグにかじりついてる姿のほうが似合いそうです(作中には出てきませんが)。彼は生まれつき体内で波紋を練ることができる体質です。あと、重要なシーンではありませんが喧嘩の中で、彼は「おまえの次のセリフは『なんでメリケンのこと、わかったんだ、この野郎!』という!」と言います。その直後に相手が「なんでメリケンのこと、わかったんだ、この野郎!」と言って、ハッとします。この、敵の先を読んでセリフを予言する闘いの流儀は、この先エシディシ達との闘いでも彼が使うやり方です。

場面が変わってメキシコ。そこにはスピードワゴンとストレイツォがいます。2人ともすでに年をとっています。スピードワゴンは財団を設立するほどに成功していて、このメキシコの地でたくさんの石仮面と、"柱と一体化した男"を発見し、それら恐ろしいものを今のうちに破壊してもらおうとストレイツォを呼び寄せたのでした。ところがストレイツォはあろうことか、石仮面の不老不死の力を手に入れたいと思っていたのです。彼はスピードワゴンを殺します。ジョセフが家族同様に大事にしているスピードワゴンを殺すことで、ジョセフを激怒させ、おびきよせるために!



第6巻。ジョジョがストレイツォに先制攻撃。スピードワゴンの敵討ちです。場所はニューヨークの街なか、ストレイツォは石仮面の力で吸血鬼になり若返っています。「ストレイツォ 容赦せん!」という決め台詞は、人間の波紋使いだった頃と同じです。
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ジョジョはストレイツォをマシンガンで蜂の巣に。でも体に食い込んだ弾丸は何の効果もなし。頭部に向かう弾丸は目からビーム(体液)で全部撃ち落とす!ここでやっとこのビームに名前がつきました。名づけて空裂眼刺驚(スペースリパー・スティンギーアイズ)。ジョジョの放つ波紋は、初回は特殊な素材のマフラーに防がれて失敗。次にジョジョはたくさんの手榴弾でストレイツォを爆破。でも肉片がウジュウジュと気持ち悪く寄り集まり、ストレイツォはギャーンと再生。

さあ、ここで第二部のジョジョらしいシーンがあります。同行している少年スモーキーが言います。
「こんな化け物をやっつける策が、さらにあるのか!ジョジョ!」
ジョジョ「ああ・・・あるぜ!」
少年「ええ!あるのか!?」
ジョジョ「ああ・・・たったひとつだけ、残った策があるぜ」
「たったひとつだけ!そ・・・それはいったい?」
「とっておきのやつがな!あの足をみろ!やつは足がコマ切れになりすぎて、まだ完全に回復しきれてねえ!そこがつけめだ!」
「そ・・・それで、たったひとつの策とは?」
「こっちも足を使うんだ」
「足だって!足を、どうやって!」
「逃げるんだよォ!スモーキーッ!!どけーッ、ヤジ馬どもーッ!!」
「わあーッ!!なんだこの男ーッ」
これはただの逃避ではなく、一気に逃げ出す「笑えるシーン」と、その後に続く「奇抜な策による逆転勝利」という図式なのです。ジョジョが逃げる時は必ず次の攻撃につながります。仮に策を考えるための時間稼ぎだったとしても、彼は常に「勝つために」戦術的撤退をするのです。そういえば第22巻で、おやじになったジョセフがアヴドゥルに言いますよ、「このジョセフ・ジョースター、若いころから作戦上逃げる事はあっても、戦いそのものを途中で放棄したことは決してない」と。

吸血鬼になったストレイツォは簡単にジョジョに追いつき、そしてまた空裂眼刺驚!しかしジョジョは波紋を流したグラスでそれを受け、ストレイツォの体液は波紋ではじかれて逆にストレイツォの頭に直撃!ジョジョは続けざまに波紋のパンチ!ストレイツォは死に際にジョジョに「柱の男」の存在を告げます。

そして話はなんと、ナチスドイツ!登場する人物はシュトロハイム少佐!後の話では究極生物を倒すために尽力もしますが、この時点ではまだ残忍でいけすかないナチでしかありません。
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でも良いニュースがひとつ。スピードワゴンが生きていました。ナチスが自白剤で柱の男について喋らせるために治療したのです。ナチスは柱の男を研究所に運び、無謀にも血を吸わせて蘇生させます。蘇生した柱の男にシュトロハイムはサンタナという名をつけます。なんと、人の能力をはるかに超える石仮面の吸血鬼ですら、サンタナにとってはただの食糧だった!サンタナの力を甘く見ていたシュトロハイムは後悔しますが、サンタナはすでに目の前に。人間の言語や攻撃を次々に学習して人を殺します。その時、研究所に潜入したジョジョがサンタナと対峙!次の第7巻ではいよいよジョジョの攻撃だッ!



第7巻。

たくさんのドイツ兵が殺され、スピードワゴンもシュトロハイムも思うことは同じ。サンタナを野放しにしたら人類が滅ぶ。一刻も早く消滅させなければ。ところがジョジョは、未確認生物に出会った時に最初から悪者と考えて攻撃するのはよくないと言い、サンタナに向かって「ハロォー。ご機嫌いかがー?ハッピー、うれピー、よろピくねー。サンタナさん、さあ、ごいっしょに。」なんじゃいこりゃあーッ。彼の言っていることに一理あるとしても、この状況でこの軽いノリはぁーッ!でも実はこれこそが、第二部のジョジョのいい所。そのいい所を2局面に分けて解説しましょう。まず「作品が読者に与える効果」という局面(冷静に作品研究する場合)では、ともすればひたすらシリアスになりかねない深刻なストーリーに、ジョジョのこういう軽いノリが「ぶっとびかっとび楽しい雰囲気」を作ってくれるので、第一部とは全然違う独特の世界を味わえる漫画になっています。そして「読者がのめり込んで体験する主人公ジョジョ」という局面(ジョジョを大好きな読者の気持ちを考える場合)では、こういう軽いノリを見せるジョジョですが頭の中では戦法をしっかり考えています。敵の裏をかく戦法を。彼は「やる時はやる」男なのです。

さて、サンタナはジョジョを完全無視!ムッとしたジョジョがサンタナにちょっかいを出し続けると、突然サンタナの肋骨があらぬ方向へ向いてギャンと伸びジョジョを攻撃ッ!
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サンタナの技の名前はリブス・ブレード。別名、露骨な肋骨!ジョジョはとっさに波紋防御!サンタナはようやくジョジョに興味をもちます。吸収されて食糧になるはずの人間の体が、吸収されずにはじき飛んだからです。サンタナは、この時代の人間がみんなそうなのかを確かめるためにスピードワゴンの頭に指をグニョオオ!ジョジョが怒る!でもジョジョの波紋は効きません。サンタナの体表はストレイツォのマフラーと同じく波紋を流してしまいます。ついにサンタナに蹴りを入れられるジョジョ。気絶したジョジョをサンタナは自分の体に取り込んでゆく!
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ところがこれは敵の裏をかくジョジョの作戦でした。サンタナに半分取り込まれたジョジョはその状態でサンタナの内部に波紋!サンタナの体は上半身と下半身に分断!

ジョジョはサンタナの上半身に鎖を巻きつけて、ギラギラと太陽の輝く戸外を目指して引きずってゆきます。洞窟壁画によればサンタナは太陽に弱い存在だから。ところがビシビキビシビキッ!サンタナの肉が離れ飛びジョジョの足にくっついた!サンタナの技の名前はミート・インベイド。別名、憎っくき肉片!荒木先生が技の名前で遊んでるッ!そして読者もそれが楽しいッ!!ジョジョはもう動けません。その時飛び出したのはなんと、シュトロハイム!あのナチ野郎が飛び出してきたッ!
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シュトロハイムは言います。「あの扉をあけれぱいいんだな!陽の光はそこまでとどく!」シュトロハイムよ、お前は、ただの残忍ナチ野郎ではなかったのか。しかしサンタナの肉はシュバ、ゴッと飛んでシュトロハイムの足を捉えます。「あ、あと!数センチのところで!」その時シュトロハイムは恐ろしいことを口にします。「そこのかべにオノがかざってあるだろう。それでおれの脚を、断て!おれの脚を切断しろッ!!そうすれば、あの扉に手がとどく!」うぉぉぉぉッ、読者はそれまでシュトロハイムを残忍でいけすかないナチ野郎だと思っていたが、今ッ、こいつがヒーローに思えてきたぁぁぁッ!ジョジョは思います「考え方は違えど敬意を表すぜシュトロハイム!」そして彼の足を、ドガッ!扉は開けられました。

ギラギラと照りつけるメキシコの太陽の光を浴びて、サンタナの体はビッ、バシィと崩壊してゆきます。が、次にサンタナがとった行動はッ!シュトロハイムの脚の傷口からズルンと中に入った!シュトロハイムはまたしても恐ろしい決断をします。取り出したのは、手榴弾!彼の意図は、自分の「体を『あけて』太陽をおがませてやるぜサンタナ!!」彼はジョジョに、サンタナの他にも「柱の男」が見つかっているという事実を告げます。彼の最期の言葉は「フフフ。人間の偉大さは-恐怖に耐える誇り高き姿にある-ギリシアの史家プルタルコスの言葉だ。フフフ、さらばだ、いまいましいイギリス野郎」

シュトロハイムがバラバラになっても、中のサンタナはそのまま。でも照りつける太陽の下でピシ、パキと肉体は崩壊してゆきます。今や奴の逃走経路はただひとつ。近くにある井戸の中へ!逃走を妨害しようと放つジョジョのパンチは、ああッ波紋の威力不足っ、腕が折れたぁぁぁッ!でもその時ジョジョは言います「てめえの次に吐くセリフは『思い知ったか・・・この原始人が』・・・だ」その直後サンタナは「思い知ったか!この原始人がッ!」そして「ハッ!」正午の陽光は、井戸の中へ飛び込んだサンタナを背後から焼くだけでなく、井戸底の水面に反射して正面からも焼いたッ!

こうしてサンタナは石になりました。でも喜んでばかりはいられません。他にも「柱の男」が発見されたとシュトロハイムが言いました。スピードワゴンとジョジョはローマへ。そこで「ある人物」に会わなければなりません。

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ローマでジョジョが会ったのは、歯が浮くような愛の言葉を公然と真顔で女に言うイタリア男、シーザー・ツェペリ。彼はジョジョの波紋が弱いと言います。「柱の男」には、きっとまぐれで勝ったのだろうと。読者がこの先の巻も読み進めれば、シーザーの考えが間違っていることに気づくでしょう。ジョジョの波紋は「弱い」のではなく、何の修行もしていないので「効率が非常に悪い」というのが真実(後にジョジョに会ったリサリサはジョジョを試し、これをすぐに見抜きます)。そして、ジョジョがサンタナに勝ったのはまぐれではなく、「敵の裏をかく戦法」を行なうことができる人間だからなのです。とにかく、ジョジョとシーザーは反りが合いません。

ローマには3体の「柱の男」がいました。なんとそれら3体はすでに復活!最初に目覚めた1体ワムウは、他の2体エシディシとカーズを「わが主人(あるじ)たち」と呼びます。サンタナはこれら3体と同種ながらも、能力的に劣る個体だったことが語られます。これら3体が復活して求めるものは「エイジャの赤石」。赤石はかつてローマ皇帝が持っていたので、3体の柱の男たちはこの地ローマまで赤石を求めてやって来て、そこで眠りについたのです。

一方ジョジョとシーザーは、ローマのナチスが管理する柱の男たちの所へ向かいます(実際にはもうナチスは、復活した柱の男たちに皆殺しになっているけど)。ジョジョたちとナチスとの仲介人はマルク。車の中でマルクが、来週ドイツへ帰って結婚すると言います。マルクはこの話をしながらデレデレ。でも読者にはわかってしまった、この流れは「死亡フラグ」が立ったぁッ!案の定マルク瞬殺。柱の男たちはただ歩いているだけ。それに触れてしまったマルクは、触れた半身がなくなった!でも柱の男は何事もなく歩いてゆきます。人間が蟻を踏んでも気づかない時のように!おまけに会話まで続けます。エイジャの赤石さえあれば、彼らは太陽を克服して完全生命体になれるのだと。マルクはシーザーの友人でした。怒るシーザー!でもシーザー自慢のシャボン波紋攻撃は相手に通じません。この物語を先まで読んだ読者ならば、ワムウが風を操る男なのでシーザーの武器「シャボン」は都合が悪いと知っているでしょう。シーザーが風に対抗できるシャボンを必殺技として作り出すのは、もっとずっと後の話です。

シーザーのような波紋使いがここにはもういないと確認して、3体の柱の男たちは去ってゆきます。そう、修行すらしていないジョジョは彼らの眼中にない!その時ジョジョは、「おほおほ、おほほん、おほーん。ここ!これ、ここよ、ここ!ここにちゃんとおれがいるのを見おとさないでほしいのよぉーん」ジョジョが取り出したのはアメリカンクラッカー。紐の両端に固いボールが付いていて、それを強く上下に振ってカチカチいわせて遊ぶ玩具。これに波紋を伝わらせて武器にしようというのがジョジョの意図ですが、自分の頭にぶち当てて「オーッ ノーッ」と叫ぶ始末。ああ、まるで道化を見ているようです。ジョジョ本人は真面目らしいですが、波紋の修行を積んだシーザーですら敗れた相手に、できたてホヤホヤで練習も十分でないそんな道具で一体どう立ち向かうのでしょう。さあどうするジョジョ!第8巻に続く。

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昔のマンガ本を捨てる(68) [  昔の本(補完計画)]

JOJOを片っ端から捨ててゆく、その3回目です。

マンガ本の撮影ばかりしてはいられなくなりました。当分の間は、毎日続けて記事を書くのは無理のようです。でも暇を見つけては少しずつ本を撮影する作業をし、記事としてUPできる分量が溜まったら記事にしようと思っています。



第4巻。ブラフォードとの水中戦になったジョジョ。水中では息ができない。こういう時人は息をするために水面に出ようとばかり考える。だがジョジョはなんと、逆に湖底へ潜った!漫画には、その理由も書かれています。こういう、どんでん返しにも匹敵する意外性もまた、読者を引きつける魅力です。ただしこれはあくまでもフィクションですから、実生活で応用しようとは思わないほうが良いですね。湖底に空気を封じた岩がなければアウト。空気のかわりに有毒ガスが出てきたらアウト。フィクションとして楽しむことにしましょう。

そしてジョジョは、水中のための青緑波紋疾走(ターコイズブルー・オーバードライブ)。さらに鋼を伝わる波紋疾走、銀色の波紋疾走(メタルシルバー・オーバードライブ)。とどめは山吹き色の波紋疾走(サンライトイエロー・オーバードライブ)。

最期に高潔な精神を取り戻して消滅したブラフォードと違い、タルカスは残虐非道、改心なし。ここでツェペリとジョジョは、「生命磁気への波紋疾走」を使って無数の葉っぱをくっつけグライダーにするという技を見せます。でもついに、読者がツェペリにお別れする時が来ました。私は波紋カッターの頃から数々の珍しい波紋技をワクワクしながら見た読者なので、ツェペリが死ぬのは残念でした。ツェペリの師トンペティはこう予言します。「古からの死臭ただよう密室で、幼な子が門をひらく時、鎖でつながれた若き獅子を未来へと放つため、おのが自身はその傷を燃やし、しかるのちに残酷な死を迎えるであろう」死ぬ前にツェペリは深仙脈疾走(ディーパス・オーバードライブ)で自分の生命エネルギーをすべてジョジョに捧げます。ジョジョの生命波紋とツェペリの生命波紋、ふたつの相乗作用でジョジョは圧倒的な力を得てタルカスを倒します。

次にジョジョが出会うのはツェペリの師トンペティ、その弟子ダイアーとストレイツォ。ツェペリを失ったかわりに味方が増えましたが、そこにディオも現れます。ディオはすでに王者の貫禄を漂わせています。
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第5巻。JOJOの第一部はここで完結です。ディオに立ち向かうのは、まずツェペリの修行仲間にして親友のダイアーです。彼も相当強いらしいですが、相手が"人間であることをやめた"吸血鬼のディオでは事情が違いました。全身を瞬時に凍らされ、バラバラにされてしまいました。彼の最期の雄姿を出しておきましょう。
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次にディオに挑むのはジョジョです。ジョジョは、高潔な精神を取り戻したブラフォードから託された剣を手にします。その柄にはLUCKの文字、そしてそれにブラフォードが添えた血文字のP(=PLUCK)。その傍らではディオの手下たちとストレイツォの闘いが始まります。ディオの手下たちは血管針攻撃。これは第二部でも出てくる攻撃方法ですね。さてジョジョはというと剣でディオを一刀両断にしようとしますが、ディオの冷凍攻撃はそれを上回り、剣とジョジョの手が凍ります。しかしジョジョはディオに食い込ませた剣の先を火であぶっていた!闘いを何手先まで読めるかの勝負はジョジョの勝ちとなり、ジョジョはディオに山吹き色の波紋疾走を食らわします。でも相手は吸血鬼のディオ、波紋を食らいながらも目からビーム!実際にはビームでなく体液を飛ばしています。現実に水圧で金属を切断する装置がありますが、それの吸血鬼版でしょう。この時は辛くもジョジョはこれを回避。ディオは波紋が頭に伝わる前にみずから首を切断し、頭だけの姿となりながらも消滅をまぬがれましたが、ジョジョはそのことを知りません。

その後、ジョジョとエリナは結婚。新婚旅行は汽船でアメリカへ。ところがなんとジョジョは船の中でディオ(の頭)に出会います。ディオはジョジョの肉体を自分のボディにしようとたくらんでいます。ここでディオはまた目からビーム!
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今度はビームがジョジョの首を貫きます。その後もエリナを助けようと無理をしたジョジョは命を落とし、彼が最期にふりしぼった波紋でディオを汽船ごと海に沈めることだけは成功します。私は、ジョジョの命がけの闘いを思えば、今は第三部のことを口にしたくありません。我々読者はひとまず、ジョジョは自分の命と引き換えにディオを葬ったのだと信じようではありませんか。第三部が始まるまでは。

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昔のマンガ本を捨てる(67) [  昔の本(補完計画)]

JOJOを片っ端から捨ててゆく、その2回目です。

第2巻。第1巻の最後にジョジョに襲いかかった3人のごろつきの中に、スピードワゴンがいます。これがジョジョとスピードワゴンの出会いです。スピードワゴンの武器は、つばに刃の付いた帽子。これを自在に操り回転をつけて相手に投げつけると、帽子の刃は相手の骨まで達します。たかが慣性で回転するだけの帽子が、人体に当たっても回転が弱まることなく骨にまで食い込むのです。JOJOシリーズのひとつの特徴であり魅力でもある「攻撃のものすごいオーバーアクション」は、すでにここから登場しています。大怪我をものともせず向かってくるジョジョの覚悟と信念にスピードワゴンは敗北し、ジョジョの仲間になります。ジョジョは毒薬の売人を突き止め、解毒剤を手に入れて帰ります。ディオは人間であることをやめ、石仮面で吸血鬼となります。吸血鬼の独特の叫び声UUURRRRYYY!!(ウウウリーーーイイ)は、ここに初めて出てきます。そしてジョジョとディオの対決。物語にまだ波紋は出てきません。ジョジョは吸血鬼に「勇気」で立ち向かいます。この闘いの中でディオが「無駄 無駄ッ!!」と言います。第三部のザ・ワールドにつながってゆくセリフが初めて出てきた瞬間です。闘いが終わり、重症を負ったジョジョを看病するのはエリナ。第1巻でディオに無理やりキスされ、泥水で口を洗ってみずからの意思を示したエリナが、長い年月を経てジョジョと再会します。吸血鬼のディオは生き残り、館の焼け跡から姿を現します。そして物語は第3巻へ。第2巻はまだ波紋が出てこないので、画像はなしとします。



第3巻。ジョジョはツェペリ男爵と出会います。ツェペリは「勇気だけでは『石仮面』の力には勝てんよォ」と言います。ついに波紋の登場です。ツェペリがジョジョの呼吸を調節すると、波紋の呼吸をしはじめたジョジョは腕の複雑骨折を瞬時に自己修復してしまいます。この漫画にしばしば見られる「攻撃のものすごいオーバーアクション」と同様に、波紋は「ものすごいオーバーパワー」なのです。この時点では、波紋の力は仙道とも呼ばれています。
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ジョジョはツェペリの元で波紋の修行を始めます。腕が伸びてリーチが格段に長くなるズームパンチ!そしてディオを倒そうとするジョジョとツェペリの前に現れるのは、ディオの手下となった切り裂きジャックです。
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切り裂きジャックに立ち向かうは我らがツェペリ。その攻撃はワインを口に含んでパパウ、パウパウ、フヒィーンの、波紋カッター!口に含んだワインを歯の間から押し出すだけでも、メスをも切り裂くカッターになる!こういう「あまりにもオーバーな描写」に、読者は頭へ突き抜けるような快感を覚えて酔いしれるのです。私が週刊少年ジャンプを読み始めて最初に見てとりこになったのが、この波紋カッターでした。
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ツェペリはジョジョに波紋の極意を気づかせるために、切り裂きジャックのとどめを刺すのはジョジョに任せます。ツェペリがヒントとしてジョジョに言ったのが「北風が勇者バイキングをつくった」です。ここで、ジョジョが波紋を放つ時の言葉「ふるえるぞハート! 燃えつきるほどヒート!」が初めて出てきます。

その後もツェペリは、水面を歩いて渡るという技を披露。水面に立つのは、第二部でリサリサもやりますね。でも、ジョジョ達がいい調子で進めるのはここまででした。ジョジョの前にディオが現れます。ツェペリがディオに波紋を流し込もうとしても、ディオは相手の腕を凍らせるという、これまたすごい技を使い、なんと波紋はディオに通じません。一気に絶体絶命の状況に。ディオは自分が出るまでもなかったと言い放ち、後の始末をタルカスと黒騎士ブラフォードに任せます。
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ここからジョジョとブラフォードの闘いが始まりますが、この部分だけ荒木先生は波紋にいくつものバリエーションがあるという設定を使います。第二部ではくっつく波紋と反発する波紋がありますが、ここはそれとは別です。まずは炎の波紋、緋色の波紋疾走(スカーレット・オーバードライブ)。ジョジョはこの波紋で、自分の腕にからまり血を吸うブラフォードの髪の毛を焼き切ります。次の波紋は・・・第4巻になってからです。第3巻はここまで。

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昔の漫画本を捨てる(66) [  昔の本(補完計画)]

JOJOを片っ端から捨ててゆく、その1回目です。

あなたはJOJOにどれくらい、のめり込みましたか。私は心底のめり込んだみたいですよ。それから長年の人生でいろんなことがあったから、感動とか思い入れとか、そういう「心」の部分は人生の巨大な荒波が流し去ってしまいましたが、私にはJOJOにのめり込んだという「物的証拠」があるんです。それは、バックパッカーとして1か月間ヨーロッパで撮ってきたビデオカメラ撮影です。1か月もヨーロッパにいると何十万円もかかるから、行きたい時に気楽に行けません。たとえ後年に複数回行っても、各地に興味があったら同じ場所に2度行く余裕はない。その時その時が貴重な瞬間なのです。それがJOJOと何の関係があるかって?それはこうです。私は貴重な瞬間を少しでも保存しようとビデオカメラを持って行き、至る所で撮影しました。絶対に失敗できない一度きりの撮影!その時私の頭に無意識に浮かんだのは大好きなJOJOの教訓でした。手のひら全体で吸いつくんじゃない。指先だけで、一見離れそうに見えてもそこから波紋が効率的に放出されて吸いつく!私はビデオカメラを指先だけで支え、全神経を集中して念じました。波紋!その結果、ヨーロッパでのすべてのビデオ撮影は、まるで大地震の中で撮影したみたいに震えた映像になってしまいました。同じビデオカメラを現地の人に渡して撮ってもらった部分は全然震えてない。私はずっと不思議でした。どうして私が撮ると震えるんだろう。全力で波紋を注入しているのに。それから何年も経って、偶然にテレビのシニア向け教育番組でカメラ撮影のしかたをやっていました。ある人はカメラの両側に接続したベルトを首にかけ、カメラを自分の前に突き出して、ベルトがピンと張るようにして撮影していました。はっはっは!変なことしてらぁ。こいつは素人だな。と私は思いました。ところが番組の中で褒めてもらったのは、その人でした。そうやるとカメラが動かないから、と。嘘だ。そんなの嘘だ。カメラを動かないようにするには指先だけでカメラを支えるんだ。私は信じませんでした。・・・人間の指先が三脚のように物をしっかり支えることはできないと私が認識し納得したのは、さらに後年のことでした。みなさん、JOJOはすごく面白い漫画ですが、あくまでもフィクションですから、現実社会にJOJOを応用しようと思った時には気をつけましょうね。



私が買った単行本は第3部までです。その後もジョジョはずっと続きますが、ひとりの人間が漫画にのめり込む時期は、どうしても限られてしまうのです。

第1巻から第5巻の真ん中までが第一部。主人公はジョナサン・ジョースター。舞台は19世紀末のイギリス。敵は石仮面によって化け物となったディオ。ジョナサンの力は波紋です。

第5巻の真ん中から第12巻の最後のほうまでが第二部。主人公はジョナサンの孫ジョセフ。舞台はアメリカ、メキシコ、イタリア、そしてスイス。敵は究極生物"柱の男"であるエシディシ、ワムウ、カーズ。ジョセフの力は波紋です。

第12巻の最後から第28巻までが第三部。主人公はジョセフの孫、空条承太郎。舞台は日本からエジプトへの旅。敵は復活したディオとその手下たち。承太郎の力は幽波紋(スタンド)です。



それでは、長い長いJOJOの第3部までを、最初から少しずつ見てゆきます。

第1巻。「ジョジョ」シリーズのそもそもの始まりは、後のエンターテインメント性の高い作風とはまるで違います。主人公のジョナサンがディオにいじめや嫌がらせを受けます。その嫌がらせはエスカレートして悪魔的な行為に及び、恋人との仲を引き裂かれ、愛犬を焼き殺され、ついには父親を毒殺されそうになります。読んだ時の感じとしては、昔の少女漫画や少女アニメ、そしておそらくある種の小説にもよくあったであろう、主人公がいじめや迫害の中で強く生きてゆくストーリーに似た、悲惨さと重苦しさを感じます。ただし主人公が少女のそれらと違って、ジョナサンはいじめにいつまでもひたすら耐えるのではなく、ある時点からそれに抗い、守るべきもののために反撃を開始します。第1巻は、父親に盛られた毒の解毒剤を探しに危ない地区に足を踏み入れる所までです。石仮面は冒頭から出てきますが、まだ波紋は出てきません。カバーの袖には、荒木飛呂彦先生からのメッセージが書かれています。「はっきり言うと、この作品のテーマはありふれたテーマ---『生きること』です。対照的なふたりの主人公を通して、ふたつの生き方を見つめたいと思います。『人間』と『人間以外のもの』との闘いを通して、人間賛歌をうたっていきたいと思います。」と書かれています。「ジョジョ」の執筆が始まった時点では、荒木先生はこのように考えていたんですね。このシリーズはとても長く続くので、第二部、第三部と進むうちに荒木先生が作品に込めるものも変化していったとは思いますが。雑誌連載開始は、昭和62年1・2号からです。第1巻はまだ波紋が出てきませんし、ストーリーがとても重苦しいので、画像はなしとします。

この続きは、また後日。今までと違って私の自由時間が少なくなりそうなので、この続きが何日後にUPできるかは、わかりません。
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昔のマンガ本を捨てる(65) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その18回目です。

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単行本第38巻。

デジカメ撮影も全39巻中38巻目まで来ると、満足感がすごいです。分厚い長編小説を何日もかけて読んできてあと残り10ページくらいの気分です。長い間楽しめたなあ、これだけ楽しめたら美神も横島もおキヌちゃんも十分見尽くしたなあ、もう終わりにして悔いはないなあという気分です。

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メガ姫に続いて2人目のふしゅるるー、織姫です。変身能力があって、美神の姿で横島に迫ります。ちなみに、織姫という名のキャラクターはもう一人別人が第3巻にいます。

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六道女学院の臨海学校では、以前におキヌちゃんたちがクラス対抗戦で闘った生徒たちがもう一度出てきます。

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単行本第39巻。

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第19巻に出てきた東京デジャヴーランドがまた出てきます。今回は「A面」「B面」という形になっています。そのB面から、子供に化けたタマモです。

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漫画の最終回というのは、必ずしも印象深いとは限りません。GS美神の最終話は夢オチで終わります。でも漫画にはそれぞれの個性がありますから、うしとらの白面の者との最終決戦みたいなラストを私はGS美神に求めたくありません。最終回がどうのにこだわらず、毎回の比較的小粒の話の中で椎名先生一流の関西風ギャグを効かせつつ笑わせたり泣かせたり感動させたりするのが私はGS美神らしいと思いますし、そのほうが好きです。

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昔のマンガ本を捨てる(64) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その17回目です。

GS美神第4部、一気に行きます!

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単行本第36巻。スケールが大きすぎる対アシュタロス戦が終わって、話はいつもの美神といつもの横島に戻ります。私はシリアスすぎる一大スペクタクルよりも、こういうののほうが好きです。

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妖狐のタマモです。この巻で登場した後、最終巻までの各巻に出番があります。

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ちちしりふとももを追いかけるはずの横島自身がちちしりふとももになってしまっては本末転倒。でも、男が女装すると変にのめり込む危険があるというのは私も感じたことがあります。学生時代にサークルの合宿で、やらされなかった?

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ユニコーンがスキャンしたおキヌちゃんです。そうかー、この時期の椎名先生はおキヌちゃんをこんな風に思っていたのかー。

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単行本第37巻。表紙にいるのは美神令子ではありません。その母親の若い頃です。顔がそっくりなので、読者が何も知らないでこの本の途中から読み始めると美神令子と勘違いしてしまいます。第37巻では、唐巣神父の口から美神令子の両親の馴れ初めが語られます。今までに美神の母親、横島の両親が出てきましたから、ここで美神の父親が出てきて役者が全員出揃ったわけです。美神の母親と一緒に描かれているのは、吾妻公彦と、若き日の唐巣神父です。

この話のタイトルは「GS美神'78!!」で、美神の母親がまだ18歳だった時を描いています。椎名先生は、描く時代が今でなく昔というのを有効利用して、1978年当時のものを積極的に取り入れています。私は描かれているものが1978年のものかを逐一検証する気力はないので、とにかくページを見て列挙だけします。新宿副都心の一部の高層ビルが建設中。喫茶店のテーブルはインベーダーゲームになっている。来年ウォークマンらしきものが発売予定。ピンク・レディーの曲。映画スター・ウォーズ。前年に宇宙戦艦ヤマト劇場版。(1978年ではなくそれ以前のTVヒーローとして)ガッチャマン、ウルトラマン、マジンガーZ、仮面ライダー。ウィークエンダー。'78ヒットソングの豆知識。週刊少年サンデーに「うる星やつら」連載開始。第38巻に移って11PM。成田空港の開港と反対派。

令子の両親は結婚した時に妻の姓を選んだんですね。妻はチューブラー・ベルによる事件のせいもあってGSに必要な能力の高さはすでに知られていたでしょうから、名前を変えないほうが仕事がしやすいですし、夫のほうはその強大すぎる精神感応能力のせいで不気味なヘルメットなしでは人に近づけないから、人に広く名を知られることはない。合理的な選択ですね。

私が個人的に気になることがあって、悪魔チューブラー・ベルの名前の元ネタって何なんでしょう。チューブラー・ベルといえば、普通はNHKのど自慢の鐘なんですが、それが美神令子の母親を苦しめた悪魔の名ってのはピンと来ないでしょ。

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「うる星やつら」の発想はこうやって生まれた・・・とは誰も思いませんが、このシーンは面白かったです。

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昔のマンガ本を捨てる(63) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その16回目です。

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単行本第27巻。

改めて読んでみて、今の私とは何か微妙に相性が悪いかなと感じまして、ほんの一部しかデジカメ撮影していません。これはすべて私の個人的な問題です。たとえば「Gの恐怖!!」。美神が悪魔グラヴィトンに呪われて、質量が増大してゆくという話です。ダイエットしても体重は重くなるばかりで、90kg、100kg、ついにはメガトン級になり高速道路に穴を開けて墜落。面白いんですが、なんで美神が悪魔グラヴィトンに呪われたかといえば、美神がグラヴィトンをデブ、デブとけなしたからです。他人の容姿を馬鹿にするシーンは、読んでいて心地よくはありません。
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あるいは「バレンタインデーの惨劇!!」。魔鈴が作った「女性に嫌われる薬」を"使い魔"の猫が勝手にチョコに入れてしまい、それを食べた横島と西条が美神、冥子、魔鈴、愛子(机)、小鳩、そこいらのギャル達、あらゆる女性に嫌われまくるという話です。面白い話ですが、2人を見た女性の顔がどれもこれもひきつってムカムカとむかっ腹を立てるシーンは、読んでいて心地よくはありません。
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長期連載ですから椎名先生のギャグに、時期によりそれぞれのカラーがあるんだと思いますが、私は個人的に初期のギャグの感じが好きでした。

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単行本第28巻。

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10年後の横島が文殊で時間を遡ってやってきます。10年後には横島と美神が結婚しているそうです。もっとも、過去に遡って何かを変えると未来が変わってパラレルワールドになってしまうので、結局どうなっているのでしょうねえ。

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江戸川乱歩みたいな趣味の、淀川ランプの怨霊です。

この第28巻までで第3部前半とします。本当は内容的に次の第29巻の途中までを第3部前半としたいのですが、そんな中途半端なこともできませんので。

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昔のマンガ本を捨てる(62) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その15回目です。

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単行本第25巻。

美神、横島、マリアが神族・魔族双方の依頼で月へ行きます。アシュタロス関係の話ですから第22巻の続きですが、アシュタロスは出てきません。アシュタロスの手下としてメドーサが出てきます。月が巨大な魔力の源という設定で、その月の魔力を地球のアシュタロスに送るのがメドーサの役目です。美神たちはそれを阻止しようとします。

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月世界の女王、迦具夜です。

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月神族の朧と神無です。

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若返ってコギャルになったメドーサです。この話が出たのはコギャルという言葉があった頃なんですね。



さて、次の第26巻からは、勝手ながら画像を出す基準を変えさせてください。今までは原則として一発屋を除く初出キャラクターの画像を出してきました。ここで言う一発屋とは単発の話にしか出てこないという意味で、「その2」「その3」と続く長い話に出てくるキャラクターは画像を出しました。この基準を設けることで、私以外の人が見ても個人的な好みに偏ることなく画像が出せたと思っています。でもそれが後述の事情により難しくなったので、今後は勝手ながらとりわけ私の思い出に残っている話だけをデジカメ撮影したいと思います。撮影しなければ画像は出せませんから、その意味で今までよりも出すキャラクターは限られますし、偏ります。本を一冊デジカメ撮影するには、長い間同じ格好で座っていなければならず、腰と足の弱い私は健康をそこないながらの作業となります。それに、作業の間はずっと家事や仕事をせずにデジカメ撮影にうつつをぬかすことになり、けっして褒められた生活ではありません。こういう状況の中で私は今まで延々とデジカメ撮影を続けてきましたが、どうやら第26巻あたりから先は私の思い出に強く残っているシーンがまばらになりそうです。若いころに漫画をよく読んでも、いつの日か人は漫画離れをしてゆきます。必ず毎週買って読んだ週刊漫画雑誌をたまにしか買わなくなり、ついには全然買わなくなり、ただ特定の漫画の続きが気になって単行本を買ったりします。その頃には、思い出に残るシーンは昔ほど多くありません。そこで今後は健康や仕事を優先して、私にとって必要不可欠な部分だけに撮影を限ることをご容赦ください。



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単行本第26巻。

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第26巻から、魔鈴めぐみです。西条の後輩で、西条とはイギリスの大学のオカルトゼミで一緒でした。中世魔法技術の研究が専門です。平たく言うと現代版の魔女です。よりによって美神の事務所の近くで除霊の仕事を安い報酬で請け負ったので、法外な金額を請求する美神事務所に客が来るわけもなく、美神は「私からカモを横どりした」と激怒します。

第26巻には他にも「その2」まで続く長い話がありますが、上に書いた通りに省略します。

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昔のマンガ本を捨てる(61) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その14回目です。

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単行本第23巻。

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第23巻ではおキヌちゃんが生身の人間として帰ってきます。話は、霊に追われるおキヌちゃんがネクロマンサーの笛を使いこなせるようになるまでです。

次の話は、心霊兵器を開発した会社がその性能テストのために美神を騙して闘わせる話です。

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石化したジャイアントロボではありません。ゴーレムです。でも、「ま゛」って言います。

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いっぽう横島に差し向けられた心霊兵器はグーラーでしたが、横島の文殊で手なずけられてしまいました。

この話は第24巻に続きます。

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単行本第24巻。

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最後の心霊兵器はガルーダです。元ネタはブルース・リーだと横島が言ってます。

昔の私はシリアス物が好きでしたが、今の私はこれ位の話が好きです。シリアスになりすぎずにギャグが活きてくる話が。たとえばアシュタロスの話はシリアスさが強く前面に出ているから、ギャグのシーンはしっかりあるのに全体の中で目立ちません。恋愛要素も大真面目で、愛する人が死んだりもします。先の見えないこんな時代だからこそ、今の私は楽しいものに引かれるのかもしれません。

第24巻ではおキヌちゃんが六道女学院の霊能科に編入するので、その部分だけ学園マンガになります。学園といってもラブコメではありません。「おキヌちゃん効果」の話です。

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一文字魔理(左)と弓かおり(右)です。

霊能科の教官は、第12巻で冥子に式神勝負を挑んで敗退した鬼道政樹です。私は顔なんかすっかり忘れてたので、夜叉丸が出てくるまで気づきませんでした。

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授業用の式神には、式神ケント紙を使います。昔は、漫画を描く道具としてケント紙を使うと本に書いてあった気がします。(ネット検索してみたら今は漫画用原稿用紙があるそうで。)普通に使われるものが135kg位として、この式神ケント紙は90kgだから楽に倒せる式神なんですね。なんか、漫画の話と式神の話が混ざってしまいましたが、でもそういうことでしょう。

この話は第25巻の冒頭まで続きます。

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昔のマンガ本を捨てる(60) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その13回目です。

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単行本第22巻。

第22巻から次の第23巻の冒頭までかけて、美神の前世物語があります。これは第21巻で魔族が美神の魂を手に入れたがっていたこと、それが美神の前世に関係していることを引き継いでいます。この話が終わる時には、読者には魔族の黒幕の名前と、その魔族が手に入れたがっている美神の魂とは実は何なのかがわかる仕組みです。

美神たちは平安時代に時間移動します。第16巻が中世ヨーロッパの剣と魔法のファンタジー世界なら、今回は平安時代の弓矢と陰陽道のファンタジー世界です。そこには美神と横島の前世の存在がいます。

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神族の調査官ヒャクメです。美神の前世を調べに来ましたが、前世の記憶が封印されて読めなかったので直接その時代へ行って見てくることになります。

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横島の前世の存在です。スケベは横島と同じです。

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美神の前世の存在、メフィスト・フェレスです。メフィストとフェレスの間には中点が入ります。今回の黒幕の魔族に作られた下級悪魔です。魔族の黒幕はそれら下級悪魔を使って人間の魂を集めさせ、数万個の魂を凝縮したエネルギー結晶を製造中でした。黒幕はこの結晶を使って自分用の巨大なボディを作り、その体で世界に君臨し新たな魔王となるつもりでした。ところがメフィストはその結晶を飲み込んで逃げてしまいます。

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菅原道真の怨霊です。道真が天満宮の神になるさい、捨てた恨みつらみが怨霊になったもので、それを魔族の黒幕が利用しています。

黒幕の名前がアシュタロスだということはわかりましたが、まだ顔は描かれていません。

読者にあらかたの事情がわかった所で、魔界の大物が美神を狙う話はひとまず休止となります。

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昔のマンガ本を捨てる(59) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その12回目です。

私なりに考えた第1部(横島がGSの資格を取得するまで)は11冊、第2部(おキヌちゃんが生身の人間になるまで)は9冊で、大体10冊前後の分量にまとまってくれていましたが、第3部はそうも行きません。15冊の分量になります。しかも、その後の第4部は残りたったの4冊です。

私が15冊を第3部として括ろうとしている理由は、魔界の大物が美神を狙う話の存在です。これはいくつかのエピソードに分かれていて、最初のエピソードが始まるのが第21巻、最後のエピソードが終わるのが第35巻です。でもその中間にはまったく別の話が何巻分も存在しています。

何日も考えましたが、勝手ながら第21巻から第28巻までを第3部の前半、第29巻から第35巻までを第3部の後半とさせていただこうと思います。そもそもいくつかの「部」に分けるのは、全体量が多すぎて分けないと整理や把握ができないからです。その意味で15巻分を分けずに扱うのはこれも整理や把握がしにくいので。後半の始まりが第29巻なのは、しばらく中断していた魔界の大物との対決がこの巻の中頃からまた始まり、始まったら中断なく第35巻までその流れが続くからです。

そういうわけで、第3部前半を始めます。

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単行本第21巻。

魔族の一部に不穏な動きがあります。黒幕はまだ不明ですが、美神令子を殺しその魂を手に入れろという命令が下ります。事情はまだ不明ながら、美神の魂が手に入ればその黒幕は魔王になれると言います。これには美神の前世が関係しているとも言います。

いっぽう神族と魔族の間の冷戦が危機的状況にならないように双方が道を模索しています。魔界から人材交流で派遣された魔界正規軍の士官が美神を守るために人間界へやってきます。

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美神を守れと命令されて来た魔族の士官ワルキューレです。横島はこのワルキューレに戦力外通告をされて追い出されます。横島は強くなるために、妙神山へパワーアップに行くという雪之丞に同行します。

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横島たちに命がけのパワーアップをさせるゲーム猿、じゃなくて、小竜姫の師匠の斉天大聖老師です。なんか西遊記で見たような名前です。

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美神の所へは魔族の刺客ベルゼブルが現れます。これはクローンの一匹にすぎません。

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美神は深手を負ったワルキューレと共に妙神山へ。そこに魔族の刺客デミアンが美神を殺しに来ます。

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美神が斉天大聖老師の元でパワーアップの修行をする間、デミアンとベルゼブルを迎え撃つのは、雪之丞、横島、ワルキューレ、そしてワルキューレの弟ジークフリードです。ジークフリードは普段は温和な性格ですが、ベレー帽をかぶると性格が変わります。

さきのパワーアップで横島は文殊を手に入れます。文殊に念じる一文字を何にするかというのは、横島というより椎名高志先生の腕の見せ所です。その一文字しだいでテクニカルな攻撃も描けるし痛快なギャグも描けます。

この話は次の第22巻の冒頭まで続きます。

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昔のマンガ本を捨てる(58) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その11回目です。

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単行本第20巻。

美神は第1巻でおキヌちゃんとワンダーホーゲル部を交代させたはずでしたが、ワンダーホーゲル部は行方不明に。人柱がいなくなったせいで、封じ込められていた死津喪比女が活動を開始します。

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死津喪比女は植物系の地霊で、本体は地中の巨大な球根です。そこから無数の花や葉を伸ばして地上に現れます。

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その死津喪比女を300年前に封じ込めたのがとある道士でしたが、そのさいに人身御供が必要でした。人身御供に名乗り出たのがおキヌでした。

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この話には他にも新しいキャラクターが登場します。おキヌちゃんが人柱になった土地で現代に生きている人間、早苗。道士の子孫にあたります。地脈の堰から動けないおキヌちゃんが念を送って早苗の口を借りて喋ることがあります。早苗自身はスケベな横島を毛嫌いしています。

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こちらはおキヌちゃんが生きていた300年前の人間、ふしゅるるーのメガ姫です。顔はナニですが、心根の優しい人間です。

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ワンダーホーゲル部は今では地の神です。話の最後に出てきます。道士は何もいなかったと言っていましたが、ワンダーホーゲル部は地脈の堰のせいで身動きがとれなかっただけでどっか行ってたわけじゃないと言います。

この第20巻でおキヌちゃんが幽霊から生きた人間に変わりますので、私にとっては個人的にここまででGS美神第2部終了となります。

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昔のマンガ本を捨てる(57) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その10回目です。

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単行本第18巻。

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第18巻ではシロが登場します。犬神族の女。話が進むうちに犬神族はいつのまにか人狼族と呼ばれるようになります。シロは人狼ですが、横島に「狼とゆーよりただの犬だな」と言われているとおり、犬っぽいです。人狼族の守護女神には「お手」されてますし、横島には散歩をせがみます。

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敵は、妖刀八房をもつ犬神族の男。美神の強化セラミックのかたびらも砕く強敵です。でも名前はポチです。

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単行本第19巻。

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ポチはフェンリル狼に変化します。人狼族の守護女神のパワーを宿した美神に倒されます。

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第19巻ではGS犬マーロウが登場します。敵は死霊使いであるだけでなく生きた人間も精神コントロールできるネズミです。

そして第19巻の最後では、いよいよGS美神第2部(?)最大の話が始まります。死津喪比女を倒すために、僕らのおキヌちゃんが行ってしまう!

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昔のマンガ本を捨てる(56) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その9回目です。

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単行本第16巻。

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六道家のご先祖。六道家「死の試練」で出てきます。この先出てこないでしょうから、その意味では一発屋キャラなんですが、「その2」「その3」と複数回にわたる話に出てくるキャラクターは紹介するようにしています。

第16巻では美神令子に時間移動能力が発現します。着いた先は中世のヨーロッパ。といってもドクター・カオスがいる世界ですから、剣と魔法のファンタジー世界です。話は第17巻まで続きます。

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マリア姫です。

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若き日のドクター・カオスです。

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単行本第17巻。

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敵の親玉は魔族です。横島はある時点で死にます。時間を遡って生死を操作しちゃうのは、私はなんか引っかかりを感じます。命を軽視しているみたいで。

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第17巻ではオカルトGメンの西条が登場します。美神も初恋の王子さまにたいしては、他の男の時と反応が違います。もしも西条が美神の性格を理解して作戦を立てていたら、どうなっていたかわかりませんね。でも美神の性格については、今のところまだ横島以上にわかってる男はいません。

この第17巻で横島の設定が少し変わります。あなたは第13巻で横島の靴箱にバレンタインのチョコが入っていた時のみんなの反応を覚えていますか。「そんなバカな」「パニックになる前に処理するんだ」「こんなことをする女生徒は、見つけだしてきちんと指導してやらんといかんだろう」大勢の反応はそういう風に描かれていました。幽霊のおキヌちゃんや妖怪の机には好かれるという設定でしたが。ところが第17巻からは、横島を好きになる女性が現れます。小鳩です。
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小鳩は貧乏神にとりつかれています。ソンブレロをかぶって関西弁を喋る貧乏神です。

この話は次の第18巻まで続きます。小鳩は第19巻にも出てきます。

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昔のマンガ本を捨てる(55) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その8回目です。

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単行本第14巻。

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ゾンビ軍団に追い詰められた横島の霊力が増大し、右手にハンズ・オブ・グローリーが現れます。右手だけですが複数形です。

第14巻は全部、第13巻の「香港編」の続きです。小竜姫はみずからの角の中で休眠状態となり雪之丞たちに同行しますが、妙神山にくくられている神なので、山から遠く離れた香港ではエネルギーを急激に消耗します。メドーサとの闘いでエネルギーを使い果たした小竜姫は妙神山へ帰ります。勘九郎は魔装術から本物の魔物へと変化して強大なパワーを手に入れます。美神たちが絶体絶命の窮地に追い込まれた時、助っ人としてエミ、冥子、ドクター・カオスが現れます。元始風水盤は作動し、香港は魔界に。ドクター・カオスは元始風水盤を解析して逆操作を試み、その間他の仲間がメドーサと勘九郎を食い止めます。
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勘九郎を信じたかった雪之丞と、鬼と化した勘九郎の最後の戦いもあります。

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単行本第15巻。

この巻には単発の(雑誌掲載時は知らないけど単行本では「その2」がない)話が5つと、「その2」まである話がひとつ、「その3」までの話がひとつ入っています。盛り沢山で楽しいですが、この記事では単発の話の一発屋キャラは出さないので(それを出してるときりがないので)、そうなると2つに限られます。なお、第8巻で防水加工されていなかったマリアが第15巻では防水装備(ただのウエットスーツに見えるが)を付けて登場していることを、今後のために記しておきます。

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アン・ヘルシング。ヴァン・ヘルシングのひ孫です。ヴァン・ヘルシングの遺品にしみついた彼の執念がアンにとりつき、ピートの命を狙います。

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化け猫とその息子です。本性を現した時は尻尾が二股に分かれた猫又です。幾度となく人間に棲み家を追われてきました。

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昔のマンガ本を捨てる(54) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その7回目です。

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単行本第12巻。

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美神令子の母親が登場。物語の冒頭は、見覚えのあるシーンです。「時空消滅内服液」で赤ん坊になった横島がちんまい美神令子と出会った時、実はその近くに母親がいたという始まり方ですね。母親は時間移動能力者です。現在の美神がいる時代ではすでに殺されていますが、ちんまい美神令子を守るために過去の時点から現在の令子の所へやってきました。

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それを追って敵のハーピーもやってきます。

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第12巻にはもうひとつ、夜叉丸の話があります。式神勝負で、ろくに修行を積んでいない冥子は式神をどんどん取られてしまいます。ところが12体の式神を全部取り込まないうちに、夜叉丸の様子が・・・。

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単行本第13巻。

第13巻の大部分は元始風水盤の話です。この話は第14巻の最後まで続く長編です。メドーサが元始風水盤を使って地脈の流れを変え、世界を魔族のものにしようとします。メドーサの手足となって動くのは勘九郎とゾンビ軍団。これを阻止しようとするのが美神令子、ピート、雪之丞、横島。このブログ記事では今まで原則として一発屋を除く初出キャラクターの画像を出してきましたが、そのやり方だと第14巻の最後まで初出キャラクターがいません。第14巻の横島のハンズ・オブ・グローリーは出すつもりでいます。

この話は一大長編活劇になっていて、話は盛り上がるし、戦力になる主要メンバーが勢揃いするし、横島はまた成長するし、良いことづくめのはずなんですが、なぜか、どうしてか、私はそれまでの話ほど引かれないのです。この一連の記事は当初から個人的な記事という事で書かせてもらっているので、こういう記述もご容赦ください。この話は長いです。単行本2冊近い分量。もうちょっと短いほうが一気に読みやすいと思います。カバーの袖によると、この話は香港で取材して、香港での出版もあるのでサービスで写真から起こした絵を使いまくったそうです。私は金田一の時にも書きましたがチャイナに特別な関心を抱いていなくて、舞台が日本の時よりもちょっとだけとっつきにくさを感じます。美神は「世界が魔界に沈む!!」でも「日本が魔界に沈む!!」でもなくて「香港が魔界に沈む!!」って言うでしょ。舞台が香港だから当たり前という考え方もありますが、日本にいる者としては微妙に危機感が違うんですよ。

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昔のマンガ本を捨てる(53) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その6回目です。

今回は、学校の机特集号です。

学校の机が初めて出てくるのは第4巻です。

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学校の古い机が妖怪化したもので、目的は青春すること。自分の中に生徒を取り込んで学校ごっこをしようと企みます。

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生徒を取り込む時は妖怪になります。

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生徒を取り込んだ異界空間では女子生徒のイメージで現れます。愛子という名前まで付いています。たぶん自分で付けたんでしょう。机が本性なので机から女子生徒の姿が離れることは原則としてできませんが、異界空間は自分の腹の中なので机なしで女子生徒のイメージになれます。廊下は走るなとか、先生授業をしてくださいとか、まるで学級委員です。

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異界空間は別として、第4巻ではまだ足がありません。なにしろ「机から女子生徒が生えてる」イメージですから。

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第5巻でもそれは変わらず。変わったのは、すっかり生徒の一員になっているということ。

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第7巻では設定に多少の変更があり、足があります。机を持ち上げて歩き回ったりと、「机と一緒にいればいい」という設定になっています。

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第9巻でも設定は第7巻と同じです。机を持ち上げて走り回るどころか、他の生徒よりも先にニュースを仕入れたりしています。

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第11巻。設定はどうやら固定したようです。机から上半身だけ出しているか、または机の上に腰かけているか。移動する時は頭の上に机を持ち上げて歩く。

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第13巻にはミステリーをもじった話が出てきます。話のタイトル「Vの悲劇」は、どっちが元ネタなんでしょう。Wのほうは1982原作の後1983,1984,1986,2001...で、ちょうどなんもない時にこの話(1994)が掲載されたので、当時の流行をもじったわけではなさそう。でもXYZWが使用済みだと知ってたからVでValentineにひっかけたんですよね。この話は、横島の靴箱にバレンタインのチョコが入っていたという大事件です。いったい誰がそんな酔狂なことを!ここで美神令子登場。美神がチョコの残留思念を呼び出して喋らせたところでは、チョコが靴箱の一番上の奥に置かれていたのがヒントだという。美神令子が言う。「犯人は、男よ!!」女子生徒じゃ手が届かないから。(靴箱にチョコ入れただけで「犯人」になってる!)さらに美神は言う。あんなはっきりした残留思念が生まれたのは、彼が霊能力者で、しかも本気だったからだと。横島を愛する男は2人に絞られた。ピートか、タイガーか!ところが美神はさらに言う。「犯人はあなたね、横島クン!!」生徒たちは納得する、横島くんは見栄をはりたくて自分で自分にチョコを買ったのか、と。横島はひとり泣く。「俺は・・・俺はそこまで落ちてない!!」後になって、美神の事務所で真犯人に気づいたのは、おキヌちゃんでした。「背が低くても台の上に乗れば手は届きますよね!? 机とか」

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ちなみに、横島が物の怪の類に好かれやすいという設定は第1巻から始まります。

その後も第15巻、第17巻・・・と、学校の生徒が出てくる時には机も混ざっていることを確認しましたが、特集はここまでで十分ですね。

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昔のマンガ本を捨てる(52) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その5回目です。

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単行本第9巻。

学校の机が4度目の登場なので、ここまで来たならいずれ「学校の机特集号」と題して記事を作ろうかと思い始めました。

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第9巻ではまずタイガーが登場します。修行でパワーアップした小笠原エミの新しい助手です。表の性格は女性恐怖症、裏の性格はセクハラの虎です。

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そしていよいよGS資格取得試験です。氷雅と妖岩が出てきます。妖岩の出番はこれでおしまい。氷雅の試合は第10巻です。なお、氷雅と妖岩を知らない方は椎名百貨店2をお読みください。

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そして小竜姫の竜気を受けたバンダナが開眼。いよいよ、GS美神第1部(?)最大の見どころのはじまりです。あの、ちちしりふとももを追いかけるしか能のないギャグ担当の横島が、果たしてどこまで勝ち残れるのか!

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単行本第10巻。

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勘九郎(右)と雪之丞(左)です。メドーサの手下です。

横島の第1回対戦相手はドクター・カオスですが銃刀法違反でカオス失格(第9巻)。第2回対戦相手は氷雅ですが、横島の目の前でちちしりふとももが目立つコスチュームになったのは命取りでした。巨大な煩悩パワーを食らって敗北。

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そして横島の第3回対戦相手、陰念。バンダナがなければ横島はこの時点で死んでましたね。

第4回対戦相手は雪之丞。横島は実力差のある強大な敵に立ち向かう決意をし、みずからの煩悩パワーを溜めるために方々の銭湯や女子寮でノゾキをやっていた!横島、おまえはヒーローなのか、それとも社会の敵なのか?

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単行本第11巻。

これまで画像は原則として初出のキャラクターを出してきました。ところが第11巻は一発屋を除いて初出のキャラクターがいません。なにしろGS資格取得試験の話がやたらと長いもので。そこで第11巻からは雪之丞と勘九郎の魔装術を出します。雪之丞の魔装術は第10巻が初出です。
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ところで、この話のタイトルは「誰がために鐘は鳴る」ですが、タイトルを取ってきたと思われる元ネタのほうの話では弔いの鐘じゃなかったっけ。

学校の机が5度目の登場。この後第13巻での登場を確認していますので、そこまでをまとめて今度特集します。その後机が出てくるか出てこないか知りませんが、もういいでしょう。

この第11巻で横島がGSの資格を手にしますから、私にとっては個人的にここまででGS美神第1部終了となります。

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昔のマンガ本を捨てる(51) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その4回目です。

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単行本第7巻。第7巻の表紙の絵を見た後は、単行本第10巻の最初の話のタイトルページを見ると良いです。美神と横島の位置が逆転しています。

第7巻では学校の机の妖怪が3度目の登場です。横島のクラスの生徒たちと一緒に。私の記憶では今後もどこかで出たと思います。私は机の妖怪ばかり登場回数のカウントをするつもりはなかったんですが、初回登場の時点でたしか2回は登場したと思って、せっかくだからそれも記録しようと思ったら3回目もあったと・・・なりゆきで記録しています。

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龍神の王子が人間界に来ます。

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王子の命を狙うメドーサ。画像は出しませんがヤームとイームも登場します。

人工幽霊壱号、つまり美神の新しい事務所建物が登場するのも第7巻です。

あと、ヒミコが再登場します。前回は、今世紀最大の降霊としてヒミコ呼び出しに成功した美神たちだが別にヒミコに用はなかったというオチでした。今回は、千年に一度の秘法をさずかる者としてストーンサークルにたどり着いた美神の前に現れたのがヒミコで、ヒミコがさずける秘法というのが、雑誌やテレビの星占いのような。

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単行本第8巻。

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韋駄天八兵衛登場。仏道を踏み外して鬼と化した韋駄天九兵衛を追って人間界に来ましたが、九兵衛が投げた横島と衝突、横島は瀕死の重傷を負います。その横島の命を救うため、八兵衛は横島と合体、有事にはヨコシマンに変身して・・・阿漕な美神の仕事を手伝わされてるぅ!

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これが九兵衛。

美神のバストを見た横島の煩悩パワーは八兵衛を瞬時にパワーアップし、九兵衛を超える超高速を実現して九兵衛を倒します。横島の煩悩パワーはGSになれるほどにすごいという設定は、この頃からあったんですね。

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第8巻にはマリアの設計図を元に造られたテレサが登場。ドクター・カオスはテレサの製造に成功したけれども、テレサは性格、いや思想に難あり。最後は、テレサはマリアを裏切ったけど、マリアはテレサを救おうとします。この世の独裁支配だけを考えていたテレサですが、最期の瞬間に何かを学べたでしょうか。

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昔のマンガ本を捨てる(50) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その3回目です。

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単行本第5巻。

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まずはヒミコの初登場です。ヒミコは何回出てくるかはわかりませんが、今後もまた出てきます。

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そして第5巻といえば、パイパーです。

美神令子はパイパーに子供にされて、ちんまい美神が2回目の登場です。1回目は第2巻。

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パイパーの話といえば、やっぱり、のっぴょっぴょーんですよね。

愛子という机の妖怪は、第4巻に続いて第5巻で早くも再登場。第7巻でもまた出ます。でも机の妖怪だから、出てもチョイ役です。

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単行本第6巻。

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第6巻では横島の父親が出てきます。横島が大人になると、こーなるのかー。私はどうにも好きになれないので、あまりデジカメ撮影していません。

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そして第6巻といえばナイトメアです。

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ナイトメアによると、こいつらは「美神令子」を構成する「過去」の代表、だそうです。幼稚園児と小学生と中学生と高校生の美神令子ですか。大学生がいないのは、美神令子が大学に通うよりも阿漕な商売で稼ぐ道のほうを選んだからですね。

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昔のマンガ本を捨てる(49) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その2回目です。

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単行本第3巻。

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第3巻では小笠原エミが出てきます。変な踊りを踊ります。

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ピートも第3巻で出てきます。私はピートの本名を忘れてました。

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単行本第4巻。

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第4巻では小竜姫が出てきます。

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この巻の真ん中に妙神山での修行話がドドーンと居座っているので、一発屋を除く初登場は他にほとんどいません。愛子という学校の机の妖怪は、今後もどこかで出てきます。

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昔のマンガ本を捨てる(48) [  昔の本(補完計画)]

GS美神を片っ端から捨てる、その1回目です。

前回の金田一と同じく、一部のデジカメ撮影をしてブログ記事を書いたら捨ててゆきます。

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単行本第1巻。

第1巻の最後に「極楽亡者」という読み切りがあって、平成3年3月に雑誌掲載だそうです。GS美神の雑誌連載開始が平成3年20号からなので、「極楽亡者」はGS美神プロトタイプということですか。

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10年くらい前に読んだ時は、このギャグで大笑いしたものでした。それが今ではどうしたことか、年のせいか境遇のせいか、笑えません。それが、GS美神を捨てることにした理由です。

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横島は第何話から出て来たんだろうと思っていたら、最初からでしたね。当時の横島はまだ、ちちしりふとももを追いかけるしか能のないギャグ担当だけのキャラでした。(それが面白かったんだけど。)

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おキヌちゃんも第1話から出てきましたか。画像は一番最初の、人柱を代わってもらおうと「えいっ!!」したところ。

画像は出しませんがワンダーホーゲル部も第1話で、こいつはずっと後でもう一度出てきますね。

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単行本第2巻。

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第2巻で冥子が登場します。さっそく暴走します。

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第2巻でドクター・カオスも登場します。最初っからアブナいジジイです。

画像は出しませんが唐巣神父も第2巻で初登場です。

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ドクター・カオスの「時空消滅内服液」を横島が服用したせいで、横島は若返るし、横島が出会う美神も若いです。高校生の美神、ちんまい美神、中学生と赤ん坊の横島が出てきます。若い美神は第5巻でまた出ます。

画像は出しませんが厄珍が第2巻で初登場です。呪的アイテムを売ってるおやじです。

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昔のマンガ本を捨てる(47) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その最後です。

最後に、短編集収録のノベルも読み直してみました。読後感想なので結果的にネタバレでもあります。今回も個人的な記事ですみません。


短編集の1から3までには各1話ずつノベルが含まれています。私は小説を読まない人間なので、ノベルはコミックに比べて関心の度合いが低いですが、それでも長年の間に一度はこのノベルを読んだようです。それで今回本を捨てる前に、最後にもう一度読んでおくことにしました。たまたま手に取った短編集3の「金田一少年の悪夢」から始めましたが、これは手に卵としゃもじを持ってダイイングメッセージというコミカルな謎になっています。私は基本的にシリアスな謎が好きなので、これはデジカメ撮影しないことにしました。そういえばこの話はテレビアニメにもなったような気がします。おそらくその時の記憶で、卵としゃもじが何を意味するかはわかってしまいました。でも昔の記憶でズルしたのはそこまでです。後は記憶にありませんし、自分で解きました。テニスプレイヤーが右手に卵、左手にしゃもじだから、犯人は左利き。卵としゃもじが何を意味するかさえわかってしまえば、後は簡単でした。実は3人ともとっくに死んでいたという幽霊オチだったとは、意外で、恐くて、楽しめました。霊が降霊術やってたとはね。

最初に短編集3から手に取ってしまったので、必然的に次は2というわけで、「迷い込んできた悪魔(デモン)」。さっき読み終わりました。これも大昔に一度は読んだ記憶があります。テレビアニメにもなったんじゃないだろうか。犯人は山荘の主人になりすましていたかもしれない、というおぼろげな記憶が。でもそんなことは関係ありません。「作者からの挑戦状」にあるように、犯人「デモン」が誰かを答えるだけでなく、どうしてそうなのかを納得できる理屈で答えられなければいけないのは当たり前。それに私の大昔の記憶はあやふやで、そんな気がするというだけ。間違っているかもしれない。私にしては珍しく本腰を入れて謎を解いてみようかという気になりました。ところが私は人がやらないとんでもなく大きなアホをしてしまいました。文字の読み間違いです。冒頭でデモンは「あの犬のせいで!」と言う。犬がいたのか。私の大アホは次です。「手首をくわえてこらえては」と読んで、デモンが自分の手首をくわえて、こらえている?怪我でもして痛さをこらえているのか?犬のせいか?・・・どうにもなりません。自分なりに謎を解いて、全部終わって、この記事を書く段になって読み返したら「手首をくわえてこられては」じゃないか。しかもこの手首はデモンの手首じゃなくて、バラバラ死体の手首というとんでもない物。一文字違いで大違い。この大アホのせいで私は登場人物が腕に不自由している描写はないかと大脱線しながら最後まで読んだのでした。しかしそうなると、私はこの大脱線からよく犯人特定にまで軌道修正できたものです。そこまでの道のりは長かったですが。テレビがデモンの犯罪を報道。デモン・ショウ・・・で作者先生がテレビの電源を切れさせたのは、ショウコのような女の名前もありうるという、火口がデモンである可能性を残すため。テレビのリモコンを触ってしまったのは火口。でもこれは火口がデモンである理由にはならない。むしろこんな描かれ方をしている時はたいてい引っかけだ。しかしそれも、引っかけかそうでないかは真犯人が誰かを特定することで判断しなければならない。万田はコーヒーカップを左手で持ち上げた。何か意味があるのか?(結局意味がなかった!)山荘の外に放置されていた死体には両手で首を絞められた跡が。あれ、手を怪我しているのに両手で絞殺?ここに至ってもさっきの大アホ勘違いが災いしていました。で、そのまま「作者からの挑戦状」に到達。うーん、わからない。挑戦状の直前に金田一は「おれ、どうもひっかかることが一つあったんだ」と言う。そこで私は、そこから遡って逆に読んで行き、金田一が何かを見るか聞くかしてひっかかった部分の描写を探しました。どんどんページを遡っても何も見つかりません。金田一と美雪が山荘に到着する部分より前へ遡る必要はないはず。でもその直後に何かある可能性はある。そこに私は見つけました。山荘の主人の言葉「私もたまたま三日前に来たばかりなんですよ、それも一か月ぶりに。」たしか観葉植物があったはず。一か月も放っておいたら植物が枯れてしまう。つまりこの山荘の本当の主人はずっとここで暮らしていて、だから植物の世話ができた。犯人デモンはそれに気づかずに一か月も山荘を留守にしたと言ってしまった。謎はすべて解けた!・・・間違ってました。「挑戦状」より後を読み進めると、いつも人がいるわけじゃない山荘の植物は本物ではなく、作り物とも知らずに水を遣っていた主人がデモン。なるほど、そのほうが自然ですね。さて、私は犯人が誰かを読んだので、これでこのノベルも終わりだと気を抜いてしまいました。最後に鳳の本名が何かというのが残っていたけど、どうせ笑える名前というだけだろう、と。それで不覚にも順を追って読まずに、目がページの最後の部分に行ってしまいました。後悔しました。順に読んでいれば、このノベルにはもうひとつ、わかりやすいけど面白い判じ物が残っていたというのに。そういう自分の後悔も含めて、このノベルは残しておきたいと思い、デジカメ撮影することにしました。

短編集1の「共犯者X」は、この記事を書き始めた時はまだ読んでいませんでしたが、それから何時間も経って夜になってから読みました。この話は、大昔に読んだ可能性は高いですが、まるで覚えていません。この話だけは全部自力で考え、私が考えた共犯者Xの正体は合っていました。普段小説やノベルを読まない私も、これで3つめだから少しずつはコツが飲み込めてきたのでしょうか。この話は、高校生Aには殺したい相手aがいて、Xには殺したい相手xがいる。AとXは面識がなく、コンピュータ実習室の机の落書きで知り合い、机の落書きだけを使って交換殺人の契約を交わし、Aがxを殺し、Xがaを殺すはずだった。ところが実際にはAはxを殺したが、Xはaを殺さなかった。Aは警察に捕まったが、Xを直接知らないので、Xが誰かを警察に言うことができない、という話ですね。物語で設定された容疑者は、Aと同じ机を使っている3人の生徒でした。私は結構長い間、色々考えました。Xは本当に3人の容疑者の中にいるのか。交換殺人自体がAの狂言で、aは実はAとグルではないか。いや、そんな事をしてもAは実際に人を殺してしまってどうしようもないではないか。これは違う。では3人の容疑者の中にXがいるのか。3人のうちX以外の2人は、机に書かれたAとXのやりとりを見なかったのか。AとXは、同じ机を使う他の人に気づかれるようなやりとりをなぜしたのか。いや、そういうやりとりが成功したということは、気づかれてもよかったという事ではないか。つまり3人ともAの落書きを知り、3人が共謀するか、あるいは偶然に、各々が何らかの形で犯罪の一部に加担したのではないか。それにしては3人に接点がなく、それらしき記述もまったく見られない。これも違う。腑に落ちない事がある。例の机から9人分の指紋が検出されたという。授業が終わったら担当の先生が机に鍵をかけるから、この机を使う4人と担当の先生以外の指紋が付いているはずがない。もし付いているとすれば、それは本年度の授業を受けている生徒の指紋ではなく、去年や一昨年の授業時の指紋に違いないが、この部分はあっさりと書かれていて何もわからない。ただ、この時点でXが誰かは推定できた。全部の指紋が生徒の指紋だったと書いてある。先生が毎回の授業の後で机に鍵をかけているにもかかわらず。それに、これから殺人に関与しようという人間は普通自分の指紋を残さない。ベタベタと机に指紋を残した3人ではなく、当然指紋が付いているはずなのに付いていない先生が怪しい。というのが私の推理でした。私は共犯者Xの正体を言い当てることはできたけれども、話そのものには短編集2のデモンほどの面白みを感じなかったので、デジカメ撮影はしませんでした。

明日の朝には、私は短編集に十字に紐を掛けて資源ごみ置き場へと持って行くことになります。

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昔のマンガ本を捨てる(46) [  昔の本(補完計画)]

明智警視を片っ端から捨てます。

「明智少年の華麗なる事件簿」と「明智警視の優雅なる事件簿」。この2冊はカバーの紙が綺麗なんですよね。デジカメ撮影ではそれがわからなくなってしまいますが。

全部の話を読み直してみた結果、この2冊からはそれぞれ巻頭の1話だけを撮影することにしました。それには個人的なわけがあります。それぞれの巻頭の1話は、2冊の本の中ではむしろ例外的な話です。他の話にはお決まりのパターンがあります。明智警視が何かのきっかけで昔の思い出語りをします。その話の中で彼は何をやらせても他人より秀でていて、事件も見事に解決します。それを横で聞かされる金田一は自慢話にうんざりして愚痴をこぼします。私は今回読み直してみて、金田一と同じ感想をもったのです。非の打ち所のないスーパーマンの自慢話でなく、行き詰まったり悩んだりしながら問題を解決する人間臭い話を、今の私は求めているらしいです。

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「明智少年の華麗なる事件簿」から「明智少年 最初の事件」。初出は短編集3・金田一少年の冒険です。
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どんな事件の謎も必ず解ける明智少年ですが、親友の自分にあえて容疑がかかるように仕組んだ犯人の気持ちはわかりませんでした。明智少年は常に他人よりも優れているから、自分より優れた友に憧れる気持ちを知りません。明智少年に憧れる親友が最後に何を望んだかを察することができなかったのです。

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「明智警視の優雅なる事件簿」から「証言パズル」。初出は短編集1・金田一少年の挑戦です。
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そういえば金田一は何回か容疑者になりましたね。これ以外の話では警察から逃げ回りつつ自分で容疑を晴らそうとしましたが、今回は留置所にいるので何もできません。全部明智警視に任せるしかありません。

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昔のマンガ本を捨てる(45) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その10回目です。

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短編集5。金田一少年の対決。
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「血染めプールの殺人」。流れるプールでの殺人事件です。被害者の遺品には、プールに来たなら持っているはずのものがない。金田一の推理が冴えます。
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「亡霊学校殺人事件」。トイレの花子さんです。廃校のトイレ、トイレというより便所という表現がぴったりの暗くて古ぼけた場所、そのいちばん奥の個室で何かが起きます。心霊スポットの雰囲気描写も一流ならトリックも一級です。最後にちょっとだけ心霊現象のおまけつきです。
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「瞬間消失の謎」。貴重な初版本を推理勝負の道具にする犯人は、ホームズの孫を名乗る資格がないでしょう。

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短編集6。金田一少年の回想。
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「怪盗紳士からの挑戦状」。怪盗紳士、やっと再登場です。私はてっきり、もっと出番が多いのかと思っていました。この後は、第Ⅰ期最後の話でちょっと顔を見せて終わりですね。
「午前4時40分の銃声」。この話のトリックは、面白いけれども実現するのは大変そうです。線路とアパートを挟んで建つ2つの建造物の3階から1階へナイロンテグスを張るのは、それだけでも話がひとつ作れるほど技術が要りますね。夜明け前で人がほとんどいないとはいえ、新聞配達員などに見られずにそれをする必要があります。それと、ラスト近くで金田一が鍵を見つけますが、当初殺人事件として捜査したにもかかわらず拳銃のすぐ近くにある鍵を見落とした警察は、相当間抜けということになります。
「妖刀毒蜂殺人事件」は撮影を省略しました。
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「女医の奇妙な企み」。私はこれの話自体が気に入ったわけじゃなくて、ラストの「どっかの誰かさん」というのが妙に気に入ってしまったんです。結局、どこの誰だかわからずじまいの人。たとえばこの話が実写ドラマになった所を想像してみましょう。ドラマの最後にクレジットが表示されて、キャストが出てきます。金田一一 誰々、剣持警部 誰々。そんでもって、どっかの誰かさん 誰々(笑)。それしか書きようがありませんからね。

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昔のマンガ本を捨てる(44) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その9回目です。

体調は相変わらず良くない、やるべきことはある、それなのに必死で金田一の撮影を毎日している。私という人間は妙な所でしぶといなあと自覚しました。この撮影が全部終わってしまったら、きっと私は寂しくなるだろうなあ。

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短編集3。金田一少年の冒険。
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「鏡迷宮の殺人」。この迷路はいいですね。もともと迷路というものはワクワクしますが、紙に書いた迷路と人が入る迷路とでは事情が異なるんですね。その異なる事情で死体が隠せたり、隠し扉がなくても目的を達成できたりするのは読んでいて楽しかったです。
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「金田一フミ誘拐事件」。私は丼の字が出てくる推理ものを2つ思い出します。ひとつがこれ、もうひとつは古畑任三郎の「その男、多忙につき」。古畑のほうでビルの窓を使って丼の字を作ったので、私は「明智警視の優雅なる事件簿」の中にある「死者のチェックメイト」の筋書きが先読みできてしまいました。
「明智少年の華麗なる事件簿」は、同名の単行本「明智少年の華麗なる事件簿」の中に「明智少年 最初の事件」という題で再録されています。どっちを撮影しても良かったんですが、私は同名の単行本のほうを撮影することにしました。

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短編集4。金田一少年の疾走。
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「金田一フミの冒険」。フミが悲しい思いをする話ですね。
「白銀に消えた身代金」は撮影を省略しました。
「フィルムの中のアリバイ」。これを含めて、美雪が大怪我をする話は3つありました。金田一少年の事件簿に美雪が不可欠なキャラクターなのは言うまでもないですが、さまざまな使われ方をしていますね。基本は、はじめの幼馴染として。あるいは、なかなか関係が進展しない恋人役として。時には恥ずかしいお色気シーンに使われたり。そして時には死にそうな大怪我も。
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「殺人レストラン」。金田一少年の事件簿の中では珍しく倒叙物です。倒叙物の有名作品といえば刑事コロンボ。あの作品の魅力は、犯人のアリバイを崩してゆくコロンボの存在だけではありません。コロンボにかき回された犯人が必死になって取り繕う姿もまた見どころです。「殺人レストラン」の犯人も、必死になって犯罪を隠そうとして、その姿がコミカルに描かれています。私は短編の中でこの話が好きです。それはたぶん、殺人事件を扱った一連の作品の中で、比較的コミカルで楽しいからです。

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昔のマンガ本を捨てる(43) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その8回目です。今回から短編集です。

短編集は6冊と、そのほかに明智警視が主役のものを集めた2冊があります。明智警視関係のいくつかの話は、短編集内または長編のほうの単行本とダブっています。

この記事は私の個人的な記事なので、短編集内の全部の話は出ません。ノベルとジョーク系のミニストーリーは出ませんし、その他にも省略する話が出ると思います。

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短編集1。金田一少年の挑戦。
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「氷点下15度の殺意」。タイトルにすでに凶器のヒントがあったんですね。
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「誰が女神を殺したか?」ビーナス像を鈍器とした犯行。犯人はアリバイ工作のために、割れたはずのビーナス像が犯行後にもあるかのように細工した。どうやって。
「明智警視の事件簿」は、別の単行本「明智警視の優雅なる事件簿」の中に「証言パズル」という題で再録されています。私が持っている短編集1はページが茶色く変色しているので、デジカメ撮影するなら「明智警視の優雅なる事件簿」のほうです。

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短編集2。金田一少年の推理。
「1/2の殺人者」。容疑者は一卵性双生児の2人。DNA鑑定では犯人を特定できません。と、いう風に紹介するのが本当なんでしょうが、この短編を読み終わった後でサブタイトルを考えるならむしろ「茅杏子の箱の謎」のほうでしょうか。
ひとつ、どうしてもツッコミを入れたいシーンがあるんで書かせてください。
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高所恐怖症でなくたって、そんな恐い所は誰だって行きたくない!
「聖なる夜の殺人」。私はテレビ作品の記憶もあります。
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この話は金田一フミ初登場の話です。ご覧のとおり、この当時からネコかぶりのフミという設定です。彼女の登場で金田一諸作品にキャラクター・事件の両面で広がりが生まれました。
「明智警視の事件簿2」は、別の単行本「明智警視の優雅なる事件簿」の中に「殺人ポーカー」という題で再録されています。私が持っている短編集2は短編集1ほどではないけどページが茶色く変色しているので、デジカメ撮影するなら「明智警視の優雅なる事件簿」のほうです。

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