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昔のマンガ本を捨てる(42) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その8回目です。

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金田一少年の決死行。金田一少年第Ⅰ期最後の話です。第Ⅰ期は足掛け8年の連載だったそうです。最後の話にふさわしく、宿敵・高遠遙一との対決です。
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金田一が高遠の罠にはまり、殺人の罪を着せられてゆきますが、その中でもトリック・話の筋の両方でメインの犯行は金田一みずからの手で明智警視の胸を刺すというものです。

私は単行本最初の話(オペラ座館殺人事件)を、見たくない凄惨な殺人現場の絵を見てしまったという理由でデジカメ撮影しませんでした。では最後の話はどうだろう、たくさん撮影するだろうか、それとも最初の話みたいに撮影しないだろうかと思いつつ読み進めて行きましたが、結局あまり撮影しませんでした。これの理由は凄惨な殺人現場ではありません。話が面白くないのでもありません。それどころか最後の話にふさわしく、力の入った出来になっています。撮影しなかったのは私の個人的な問題です。今回の舞台は香港です。日本ならどこの土地でもそれなりの興味をもったと思いますが、私はチャイナに特別な関心を抱いていません。舞台がチャイナということでか、「上海魚人伝説殺人事件」の李刑事が出てきます。作者先生はきっと、最後だから今までの登場人物にできるだけ出てもらおうと思ったのでしょう。でも「上海魚人伝説殺人事件」はコミックではなくノベルの作品で、私はテレビ作品になったものだけを見ました。小龍も同様です。コミックだけでやってきて、後はテレビ作品を見たかもしれないという程度の私には、このオールスターキャストが逆にとっつきにくさを生みました。

話の最後には、金田一に逃走マジックを見破られた高遠がひとまず今回は敗北を認め、剣持警部に連行されてゆきます。

この話の最終章はグランドフィナーレと名付けられて、事件の後のことです。金田一の元に届いた一通の差出人不明の手紙。それを読んだ金田一の顔色が変わり、遠出の準備を始めます。金欠の金田一は友人知人にカンパを求めて走り回りますが、このシーンで今までの話に出てきた多くの登場人物がちょっとずつ顔を出して読者と再会できる仕組みになっています。そして金田一は自転車に乗って旅立ちます。

とはいえそれから長い年月が経った今では「リターンズ」が出て、金田一はまた帰ってきていますね。でも私は「リターンズ」のほうは知りません。

さて、金田一少年を片っ端から捨てる作業は最後の話まで来たけれども、まだ終わりではありません。短編集が残っています。私の健康状態があまり良くなく、加えて日常のやらねばならぬ色々なことが写真撮影を許さないかもしれません。が、とにかくやってみます。

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昔のマンガ本を捨てる(41) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その7回目です。

私が時として話の概略をここに書くことがありますが、実はこれは本来、ブログ記事読者のあなたのためではないのです。前から書いているとおり、私は本の一部をデジカメ撮影したら処分してゆきますから、後になってデジカメ画像を見た時に残されているのは一部のページだけです。これでは話に脈絡がなく、何の話の一部だか思い出せないかもしれません。それで、ずっと後になって私が画像を見た時にそれが何かわかるように、記述を残しています。

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雪影村殺人事件。
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うれしい色だったはずが許されない色だったなんて、という遺書。これの関連はテレビ作品では変更があったと記憶しています。
カバーの袖に「著者ひとこと」のコーナーがあり、今回は今までとは少々趣きが変わって、情緒的な面が強く打ち出されてます。と書かれています。それは巻頭から読み始めるとすぐに感じます。足跡のトリックは面白いですが、この話はそれ以上に読者を引き付けるものが物語のほうにある気がします。

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露西亜人形殺人事件。
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カバーの袖にある「著者ひとこと」のコーナーでは、暗号あり密室ありの、出血大サービス!と書かれています。その言葉のとおり、この話はロシア人形の暗号と特殊な鍵の密室の謎という2大要素が中心となります。あと、犯行に関係しない仕掛けも含めるならば、館の各所にある仕掛けがトリックだらけの館を演出し、話の雰囲気を作っています。登場人物も選りすぐりで、高遠遙一が3回目の登場です。ところが高遠は今回は事件の後ろで糸を引く存在ではなく、話は金田一との謎解き勝負になります。
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私は大昔に、これと似た知恵の輪を持っていました。難しかったです。ガキの私はまともに外せませんでした。

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怪奇サーカスの殺人。
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密室から忽然と消えた巨人、モンスター。焼け跡に残るMONSTの文字は何なのか。
金田一フミの名前が普通は読みやすいようにカタカナですが、この話では必要があって最初だけ漢字で書いてあります。私はこの話があるから漢字のイメージが強いです。

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昔のマンガ本を捨てる(40) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その6回目です。

単行本が一区切りなので再度書いておきますが、これは個人的な記事なので、話の筋や重要部分を網羅していません。私が個人的に印象深かった所だけが出てきます。

27巻目の後、単行本が新装丁になりました。話の連番も「ファイル」から「Case」へ。

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魔犬の森の殺人。廃墟と化した研究所に迷い込んだ金田一たち。研究所の奥にはケルベロスと名の付いた巨大なカラの檻。廃墟の外には狂犬病と思われる無数の犬が徘徊し、金田一たちは廃墟にたてこもるしかない。その中で一人また一人と殺されてゆく。死体発見現場には獣毛と巨大な爪あとが残っていた。バイオテクノロジーで作り出された身の丈1.5メートルのクリーチャーがいるのか。
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これは金田一少年の事件簿でありSFではないので、クリーチャーが出てこないことを読者は初めからわかっていますが、この設定が不気味な雰囲気を作り上げることに成功しています。音が出ない笛で飛びつく子犬。事件のヒントはちゃんと提示されています。
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これは、結局引っかけでしたね。
物語の最後にはフミ登場。個性的なキャラクターが一人加わりました。単行本で長編だけを辿るとここでフミの登場ですが、実際にはフミの初出は短編のほうらしいです。

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銀幕の殺人鬼。まず殺人が2つありますが、そこはまだ序の口です。金田一が映画にスタントマンがいたことに気づき、話が本格的に動き出します。
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作中では二重密室と呼ばれていますが、実際には密室が2つ、ダブル密室トリックという形になっています。犯人が2つの密室の間を行き来して犯行をおこなったと考える時、これは二重の密室となるわけですね。
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今回も前回「魔犬の森」と同じく、事件のヒントはちゃんと提示されています。なぜ今ごろになってポアロが登場したのか。ポアロはヒントとして必要だったのですね。
紙コップのアクシデント、12-9=5も面白かったです。

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天草財宝伝説殺人事件。
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この事件では心理的なトリック、とりわけ空間補完効果を利用したトリックが見ものでした。
今回の話ではジャーナリストのいつきが悲しい思いをしたり、犯人の犯行動機も辛い事情だったりしますが、今の私は基本的に楽しく行きたいので、トリックの面白さだけを撮影・保存します。
天草財宝伝説殺人事件の下巻には「明智少年の華麗なる事件簿2」も入っていますが、これは別の単行本「明智少年の華麗なる事件簿」に「殺意の四重奏」というタイトルで含まれていて、そっちのほうが判が少しだけ大きいです。だから処分前に撮影するならそっちです。

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昔のマンガ本を捨てる(39) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その5回目です。

個人的に今回はお祝いでもあります。祝・キャノンのデジカメ2万枚撮影突破です。2万枚を超えてもまだ撮影できます。立派です。

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黒死蝶殺人事件。蝶に見立てて行われる連続殺人は、当時は興味深かったんですが、今見ると気持ち悪いです。私は昔よりも凄惨なシーンに敏感になっているようです。さて、トリックで興味深いのは、朝7時の時点では死体はなかったという証言があり、8時には死体が発見される。ところがこれは犯人の巧妙なアリバイ工作だったというもの。単行本23巻目では、単色刷りのはずのページが1枚だけカラーページになっているのに驚きました。後は、カリマイナチウス。うーん、なるほど。これは一般人には解けない部分でした。当時大学で生物学を専攻していた人か、そうでなくても保育社の原色日本蝶類図鑑を愛読していた人なら何人かわかったのかもしれない。
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仏蘭西銀貨殺人事件。始まりはまるで倒叙物のように殺害シーンからですが、その加害者が金田一の小学校時代の同級生で、金田一が彼女を救おうと知恵を絞るうちに真犯人が見えてきます。印象深いのはズタズタにされたドレスのかわりに金田一がクリスタルグラスを粉々に割り始めて代わりのドレスが完成するシーン。本当にこんなにうまく行くかどうかは知りませんが。
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それから、人名の入力違い。

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魔神遺跡殺人事件。印象深いのは金田一に迫る宗像先輩?それもそうですが、私としてはまず七鏡の館付近での魔神具の隠し場所。謎解きとしてわかりやすすぎるけど、私の頭でも解けたので嬉しかったというわけです。
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速水玲香誘拐殺人事件。ファイル1から続いた単行本も27巻目でひとまず区切りです。この後は装丁を変えての継続となります。(それと、別個にちょっと判の大きい短編集。)その区切りとなる事件で、原作者先生はいくつものサービスをしてくれているようです。あの玲香ちゃんが誘拐される。金田一がただ推理するだけでなく、死にそうな目に逢いながら玲香ちゃん救出に尽力する。それだけでなく、この話には玲香ちゃんのまだ見ぬお母さんという要素があります。そしてあの男、高遠遙一の再登場。私はこれまで各話のほんの一部だけをデジカメ撮影してきましたが、このファイル19はたくさんのページを残したくて困ります。それだけ私にとって魅力の詰まった話だということです。とはいえ、部分的には感心しない所もありますが。「親の隣が人なら中と小の間は何か」っていう、私でも読みながら答えがわかった問題を聞いて金田一が「何のことだ?」って言ってる。それはないよね。
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昔のマンガ本を捨てる(38) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その4回目です。

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蝋人形城殺人事件から、泣く蝋人形のシーン。
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怪盗紳士の殺人。私はこのへんの記憶もあるんですが、なぜかあまり撮影しませんでした。
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墓場島殺人事件。美雪には、檜山の言ったことはよく聞こえたが、金田一の言葉は聞こえなかった。昔私はこの謎に興味をもった記憶があります。わかってしまうと、なるほどとは思うけど面白くはなかった。
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魔術列車殺人事件。バラと風船の中から一瞬にして消えた死体。そして高遠遙一登場。
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昔のマンガ本を捨てる(37) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その3回目です。

前回ちょっと撮影を頑張りすぎて、せっかく良くなってきた腰をまた痛くしてしまいました。撮影の後でPCを使って記事を書いたのも腰の負担になったと思います。でもスマホのブログアプリは画像処理が馴染めなくて、大きさが予想と違ったりするので、可能な限りPCからUPしたいと思っています。やりすぎないように注意して、腰痛療養と趣味を両立できないかと努力中です。

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飛騨からくり屋敷殺人事件。私はからくり屋敷というものが好きです。そしてこの話のトリックも良かった。
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金田一少年の殺人。金田一が連続殺人の容疑者として追われます。追うのが明智警視では金田一でも逃げ切れない。
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必死の思いで金田一が残したメッセージを明智警視はポイ。
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そして金田一の胸に向けて銃弾一発。明智警視ご乱心か?

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タロット山荘殺人事件。この記事は私の個人的な記録なので、話によっては物語の筋や核心ではない部分が出ます。金田一は犯人に陥れられ山頂の小屋に。リフトは朝まで電気が来ない。気温はマイナス20度。明日の朝までには確実に凍死する。金田一は美雪がくれたセーターにすべてを賭ける。
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昔のマンガ本を捨てる(36) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その2回目です。

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秘宝島殺人事件。鳥居の色の件が印象に残っていますが、いちばん印象深かったのは
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便座が上がってるぅぅ!

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悲恋湖伝説殺人事件。この話でも美雪が大怪我をしますが、前回の記事に書いたとおり、その手の情報はここには出ません。それどころか、この話ではほとんど何も出ません。というのは、話の本筋でも伏線でも何でもないものが昔からどうも印象深くて、それを出すからです。
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関西弁の女の子が金田一にアプローチ。
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美雪まさかの大失恋・・・とは、読者は誰も思わないけどね。
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こっちのほうがまさかだった。

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異人館ホテル殺人事件。日本の昔の探偵小説は最後が湿っぽい話になります。金田一少年の事件簿も昔ながらのスタイルを継承しているので、最後に犯人の口から明かされる事情は湿っぽいです。今の私はそれを好まないので、基本的に最後をデジカメ撮影して残す気がなく、おもにトリックの面白さを残そうとしています。ただそれでも、昔これを読んだ人間としては印象深いラストはあって、例外的に湿っぽい所を残すことはあります。
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首吊り学園殺人事件。心霊絵画が出てきます。絵が少しずつ変わってゆく。なぜ絵画は変化するのか。それにはわけがあります。
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昔のマンガ本を捨てる(35) [  昔の本(補完計画)]

金田一少年を片っ端から捨ててゆく、その1回目です。

金田一少年の事件簿はまた(リターンズが)アニメ化されてますし、人々にとっては再ブームなんだと思います。でも私はもう年をとりすぎたのか、大昔に買い溜めた(リターンズじゃないほうの)単行本があるだけで、それもここ10年ほど見ていません。そろそろ捨て時かもしれません。

当初の予定では処分はGS美神が先だったんですが、少女マンガの撮影に何日もかかるうちについ中身を適当に読んでしまいました。読んでしまうと、その部分は一時的に飽きちゃうので、撮影時に「要らない」という気持ちになります。そういう間違いを出さないために、GS美神は後回しにしました。記憶が薄れた頃にページを選んで撮影・処分します。

今回、金田一を久しぶりに出してみて、凄惨な殺人現場は見たくないと感じました。世の中凄惨なことが多いですから、楽しく行きたい。それでページの撮影は、話の筋や重要部分に関係なく、私が個人的に印象深い所を撮るだけにしました。だからこの記事もきわめて個人的です。

私は金田一少年の事件簿が現在どういう形で出版されているか知りません。ひたすら自分が持っている本を部分的に撮影しては捨てて行くだけです。

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最初はオペラ座館殺人事件。これはテレビ作品の記憶もありますが、本をパラパラめくっていたら凄惨な殺人現場が出てきてしまって・・・はぁ、それで保存しなかったんです。最初の最初はどんな始まりだったのかなと、そこだけ撮影しておきました。
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次は異人館村殺人事件。6体のミイラの謎ですね。これも印象深くて、テレビ作品のほうも含めて覚えています。
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次は雪夜叉伝説殺人事件。鬼火の謎と、車で谷を渡るトリック。
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学園七不思議殺人事件。美雪が大怪我をして金田一が責任を感じて捜査から手を引こうとした云々という類の情報はここには出ません。私が個人的に保存した個人的な記事ということにさせてください。この事件にはワープロ変換を利用した隠しメッセージがありました。
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昔のマンガ本を捨てる(34) [  昔の本(補完計画)]

少女マンガの撮影を終えた私は、大量の少年マンガに手をつけるのをちょっとためらい、たった1冊だけある変なマンガを先に済ませた。吾妻ひでお「パラレル狂室」。私の感覚では、前回の「翔べ翔べドンキー」よりもこっちのほうが吾妻ひでおという感じがする。良くも悪くも、いかにも吾妻ひでおだ。

この本にはいろんな話が入っているので、代表的なページを選び出して画像にするのは難しすぎる。ネット上に、吾妻ひでおの作品を片っ端から紹介しているものすごいサイトがあるから、そちらにお任せするのが良さそうだ。


ところで、この本をお持ちのかたは、ブックカバーを取ってみたことがあるだろうか。私は今回初めて取ったか、あるいは過去に取った時のことはすっかり忘れていた。で、今回取ってみたら、表紙があまりに味気なくてしばし唖然とした。少年マンガの単行本のようには行かなかった。

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昔のマンガ本を捨てる(33) [  昔の本(補完計画)]

気をまぎらわせるために本の撮影をしたいのに、体のほうがギブアップをしてしまった。持病の腰痛が出た。まる1日撮影ができず、続く2日はほんの1冊ずつしか撮影できなかった。それでも少しずつ終わらせてゆき、今日は少女マンガの最後の一冊を撮影した。ただこれが、少女マンガらしくない少女マンガだ。だって描いてるのが吾妻ひでおだから。「翔べ翔べドンキー」。過去に大量のマンガ本を捨てた時になぜか残った本。なんで残ったかは今ではもう覚えていない。覚えているのは「おのれ怪物」くらいだが、まさかそれが理由で残ったわけではあるまい。


吾妻ひでおに少女マンガはミスマッチに思えるんだが、実際にはいくつか描いている。私にはその全体像がわからないので、別の本からまとめられたページを持ってきた。

私としては上のまとめが立派であって欲しかったが、気になって調べたら「おしゃべりクラブ」は「おしゃべりラブ」の間違い。「美美」は少女マンガでない。残念ながら立派でないかも。

腰痛でパソコンの前に座れないので、スマホを使っている。スマホ用のブログアプリを使ってUPした画像は拡大表示できない。だから画像表示サイズを最大にしてみたが、ちょっと大きすぎたかもしれない。

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昔のマンガ本を捨てる(32) [  昔の本(補完計画)]

「星の瞳のシルエット」は、私は第7巻まで来てとうとうギブアップしてしまった。王道の恋愛ストーリーも、単行本で10巻もの長きにわたり引き延ばされると、もう若くない男の私は息切れが。やっぱり私が男だからだろうなあ。それとも毎日たてつづけに撮影したからだろうか。とにかく後は女子に任せよう。

そこで最後に、知っている人はとっくに知っている、「星の瞳のシルエット」禁断の別エンディング、ボーイズラブ・バージョンでお別れとしよう。
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天文部の女子部員たちは、久住くんに「せいぜい司くんにつくしてあげてね」と言い残し退部届を出して去って行った。



さて私は、今までわけあって少女マンガから片付けなければならなかったので、今度は何日もご無沙汰の少年マンガを見たいなあと思っている。

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昔のマンガ本を捨てる(31) [  昔の本(補完計画)]

「星の瞳のシルエット」第5巻。まずは表紙の話から。私が持っているのは大昔の単行本なので、いま売られているのとは表紙が違うと思う。ブックカバーの画像はここには出さないが、ずっと前の記事に出したことがある。

ブックカバーを見てびっくり。香澄がショートカットになった。それに、香澄がオーバーオールを着るのはこれが初めてじゃないだろうか。

なんで髪を切ったかというと、第3巻で
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というわけで、失恋したから切ったんだが、久住くんにふられたのではなく、第4巻で
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というわけで、香澄のほうからふったみたいな妙な結果になってしまった。でも香澄はもちろん久住くんが好き。久住くんはまるで何事もなかったかのように以前と同じ態度で香澄に接するので、香澄は困惑する。じつは久住くんは無理して平静を装っている。香澄の友達になったおケイこと啓子まで久住くんが好きになり、真理子に思いを寄せる男の子(日野くん)も現れる。真理子は駅で久住くんが通りかかるのをじっと待ってるという有様で、当分は香澄と仲直りできそうにない。

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私があまりにびっくりしたので最後に書かせてほしいのだが、私は香澄がこんなキツいジョークを言うとは思わなかった。

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昔のマンガ本を捨てる(30) [  昔の本(補完計画)]

桃伊いづみの単行本が2冊残っていたが、これらは今回処分することにした。「男にはわかんない」のほうは雑誌掲載時のページ破り取りが全編残っている。それなのにどうしてわざわざ単行本を買ったのか。どうして今まで単行本を捨てずに取っておいたのか。はるか昔のことなので覚えてはいないが、たぶん当時の私はそこまで作品を大事にしていたのだろう。

今回は、桃伊先生の斬新なアイデアを。
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そういえば、日本に学校あまたあれど、こういう制服ってのはないなあ。こういう制服だと、冬は寒くてたまらんだろうなあ。

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昔のマンガ本を捨てる(29) [  昔の本(補完計画)]

中原千束「純情二重奏」は3巻目の前半までが真弓関係の話で、3巻目の後半から良が出てきてかおるにちょっかいを出し始める。良の関係の話は4巻目、5巻目まで続く。真弓の話はちょっとおとなしすぎたので、良の話になってずいぶんドラマチックになったと感じる。でも今の私は個人的に好めない。ほっぺに無理やりキスされてお風呂でごしごし洗って苦しむかおるの姿を、私はかわいそうで見ていられない。私の数十年前の記憶が正しければ、5巻目では色々あってほっぺでは済まなくなる。私はほのぼのストーリーのほうがいい。
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やぶうち優「水色時代」関係の7巻+3巻は今回処分しようと思う。私が年をとりすぎたというのが処分の理由だ。若いころにはこれを読んで感心したり、女の子は大変だなあと思ったり、さまざまに考えさせてくれる本だった。

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昔のマンガ本を捨てる(28) [  昔の本(補完計画)]

忙しくなった。今まで1日にいくつも記事を書いていたが、ここ数日はひとつも記事を書けなかった。記事を書く暇はなかったが、心がつまらない事を考えて悩む時に我武者羅に本を撮影しまくるというのは少しやった。「あなたに逢うまで」と「椎名百貨店」は撮影を終了した。

今日は真夜中に目が覚めてしまったので、仕方なく本の撮影をした。中原千束「純情二重奏」第2巻。1巻目の最後にやっと恋人同士という認識になったかおると正平だが、2巻目では真弓というのが出てきて2人の仲をかきまわす。
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どうやら今の私は王道の恋愛ストーリーには、何か個性がない限りは引かれないらしい。話の先に予測がつくから、話が単純に見えたり冗長に見えたりしやすい。昔はもっとドキドキしたに違いないのだが。年のせいだろうなあ。

いましばらく忙しさが続く予定なので、記事は少ないと思う。でも本の撮影が終わったわけではなく、きっとまたしばらくしたら出てくる。

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昔のマンガ本を捨てる(27) [  昔の本(補完計画)]

藤村真理「あなたに逢うまで」第1巻・第2巻合併号(なんじゃいそりゃ)

撮影する前には、このマンガのことを私は「私が王道と呼んでいる恋愛パターンのひとつだろうなあ」としか思っていなかった。王道パターンのひとつには違いないけど、なんか個性が見えてきた。

それ以前に私が撮影した王道パターン少女マンガは、偶然かもしれないけど女の子がそんなにハキハキしていないのが目だった。言い出したいけど言い出せないとか、友情が壊れるのが恐いから黙っているとか。この作品の女の子はそうじゃない。気が強いというのとは違って、言うべきことをはっきり言う。肝心な所はいつもはぐらかして答えを言わない男には、的を射た言葉をぶつける。
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言うべきことをはっきり言うのは物静かで病弱な手弱女タイプの女性でも同じで、静かに語る身の上話をよく聞いてみたら宣戦布告だったりする。
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彼 約束してくれたの
私が静岡で 療養することが決まった時
言ってくれたの
待ってるから・・・って
あの人 中学の時からずっと私を支えてくれて
私もずっと友成くんをたよって・・・
だから・・・
ごめんなさい こんな話・・・
私って イヤな女
でも彼 約束してくれたの
お願い・・・
わかって

なーんかわかりにくい表現なので、私はちょっとイジワルをして、話の内容を変えずに言葉だけを極端に変えてみた。そうしたら、こうなった。

あなたなんかと会うずっと前にね、彼は私と約束したのよ
静岡での療養が決まった時にね
彼は私に言ってくれたの
私のことを待ってるって
あの人はね、あなたんなんかと会うずっと前から私を大事にしてくれているの
私もずっと友成くんが好きなのよ
だから、あなたは分をわきまえなさい
こんな話をして
あなたが私のことをイヤな女だと思っても私は言わせてもらうわ
彼は私に約束してくれたの 私たちはそういう仲なの
ねえ
この意味わかるわよね

もちろん上の文はわざと極端に変えたんだけど、彼女が言いたいことの方向は、そういうものだろう。実際にはあくまで静かに、控えめに語るその言葉の奥から、「彼をあなたには渡せない」という思いが伝わってくる。

今回は第1巻から画像を出した。第1巻からはすでに前回の記事で3枚出しているから、これは約束違反というか、私が自分で決めた「1冊画像3枚まで」に反する。そういう事情もあり、第2巻からは画像を出さない。(それに2巻目は、朝日がまぶしいのでカーテン閉めて撮影したら、画像がカーテンの色になってしまった!)

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昔のマンガ本を捨てる(26) [  昔の本(補完計画)]

今日はちょっと、ズルをしようと思う。どういうズルかというと、今までこの記事では私が撮影した本の内容について何か書いてきた。でも今回は、私の勝手で個人的な気持ちを書いてごまかそうかと。もう26冊目だから、私はちょっと疲れてきたのかもしれない。

藤村真理「あなたに逢うまで」第1巻。実はまだ半分しか撮影が済んでいないけど、上記のとおりズルをするので半分でも何か書ける。

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私は面食いだから、少女マンガを選ぶ時に顔から入ることは多かったと思う。改めて見ると丸顔童顔を選ぶことが多かったようだ。でも例外はある。この作品の風子は面長だ。風子は顔の形でなく髪の毛で選んだんじゃないだろうか。細くてしなやかな髪。美しい。はるか昔のことでよくは覚えていないが、たしか実際の女性でもごくたまに、特別にしなやかで美しい髪の人がいたように思う。そういう髪は、賛美しなければ。

これだけだとさすがにこの記事の読者から「アホくさー」と言われそうだから、少しくらいは本の内容も書く。

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風子は高校では帰宅部のつもりだったのに、何の因果か剣道部を覗いた。そしたら防具をつけた宮本先輩が風子の所へやってきて、小手を外して風子を指さした。その手がとてもきれいで、「鉄仮面」(笑)の所有物とは思えないきれいな手で、風子は入部を決めただけでなく宮本先輩に惚れてしまった。そうしたらなんと先輩からナイター観戦に誘われて、もう胸キュンだ。ところがどっこい、宮本先輩と中学時代に何かあったらしい美人の柳子が、風子の高校の同じクラスに転入してきたっ。
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風子は足元から不安がこみあげてくるぅ。という所までが第1巻の前半。

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昔のマンガ本を捨てる(25) [  昔の本(補完計画)]

このところずっと少女マンガの撮影ばかりだ。私は本当はそろそろ少年マンガを見たい。でも手元のGS美神を捨てる予定だったのが捨てたくなくなるという想定外の事態があり、これをどうして良いかわからず後回しにした結果、残りはほとんど少女マンガとなった。それで今回も少女マンガ。中原千束「純情二重奏」第1巻。

1979年連載開始で、柊あおいに比べるとずっと古い。少し前に記事に出した原ちえこやさとうひとみの作品のほんの2年後に連載を開始している。その割には、作品の筋は後の、私がこの特集で王道路線と呼んでいる恋愛ものに近い。

かおると正平は幼馴染。最初かおるは正平を異性として意識していない。なぜならかおるの理想の恋愛は、まるで映画やマンガの中のようなドラマチックな恋愛だからだ(これマンガだけどね(笑))。むしろ正平のほうが先にかおるを意識しはじめる。でもかおるは竹下先輩に熱を上げている。その先輩からデートに誘われ、舞い上がっている。第1巻は、かおるが正平を自分にとって大事な存在だと気づくまでの話。
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昔のマンガ本を捨てる(24) [  昔の本(補完計画)]

小室しげ子「明日への道しるべ」。古本屋で買った、ブックカバーもないボロボロの本。当時のメモが残っていて、50円だったという。その50円の古本がそれから数十年の間大事にされているのだから、この世は先がわからないものだ。ネット上の情報によると1981年初版。

収録されている作品の多くにシリアス要素が濃く、今の私にはちょっと合わないので、今回はさらりとおしまいにする。この本について調べるために昨日ネット検索していたら、どこかのサイトに、この本に牛に乗って登校する女の子の話があると書いてあった。そういえばそんな絵をはるか昔に見たような気も・・・と思いつつ、シリアス要素にちょっと暗くなりながら撮影を続けて行ったら
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ほんとに牛に乗ってるー!

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昔のマンガ本を捨てる(23) [  昔の本(補完計画)]

これからの記事は、文章が短いかもしれない。長文を書き続けるのは、心が動揺している時に人前でやたらとおしゃべりになるのと同じようなものだ。精神が不安定な証拠だろう。でも少し楽になってきた気がする。いつまでも写真ばっかり撮っていてはいけないと思う余裕が出てきた。この特集の記事は、ある日突然に終わるだろう。写真を撮らなくて済むようになった後で、わざわざもうひとつ記事を作って「おわりました」と書くことはないから。いつの日かこの特集記事の続きが出なくなり、別の内容のブログ記事ばかりが続くようになったら、「ああ、おわったんだな」と思ってほしい。

さて、「星の瞳のシルエット」は、4巻目で話がどんどん進む。

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今までは、いつになったらお互いが思い出の人だと確認しあうんだろうという感じだった香澄と久住くんだが、自転車事故の見舞いがきっかけで一気に全部わかり、2人はいい雰囲気に。

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おまえらーッ!2人だけの世界に浸ってるんじゃねー!!
この本捨ててやろうかな。

その一方で、司が香澄を好きだとわかって沙樹は泣いちゃうし、香澄が久住くんを好きなことが真理子にバレて3人の友情関係に危機が訪れるし。ものすごく話が進んだ4巻目。

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昔のマンガ本を捨てる(22) [  昔の本(補完計画)]

今回は原ちえこ「赤毛のキューピッド」から。ネット上の情報によると1977年の雑誌掲載。私が持っているのは「講談社コミックスなかよし」の一冊だが、古本屋で買ったのでブックカバーもなく、かなりボロボロ。ネット上の情報によると収録作品を増やして新たに出版されたらしい。でも「ホラーMコミック文庫」と書いてある。ウィキペディアで調べたところ、原ちえこ先生は後にホラー作品をお描きになったそうだ。

書名になっている話は、男尊女卑論を振り回す男子の竜とアメリカから来たビッキーが対立しあいながらお互いを認めてゆく話。男の私から見ても男に甘すぎる話になってる気がする。
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大昔には嘘でも冗談でもなくこういう男が当たり前にいた。何歩か下がって影を踏むなとかなんとか。そういう時代が終わってよかった。草食男子でも肉食女子でも、男女がうまくやっているのはいいことだ。

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昔のマンガ本を捨てる(21) [  昔の本(補完計画)]

ここで唐突にクイズ。一日のうちでマンガ本の撮影にいちばん適さない時間はいつ(どんな条件の時)でしょう?

私なりの答えは、意外かもしれないが午前中の、日光がいちばん射し込む時間帯。その理由は、日光が射し込めばふつう日光を光源として撮影するけれども、その時複数の困った事が起きるから。

本を日光にたいしてどんな向きに置く?本を開くと閉じしろの部分がへこみ、ページの真ん中あたりが出っぱる。だからもしも横から光が当たると、閉じしろ付近が影になる。当然影にならないように、本の天を太陽に向けて撮影する。すると撮影の間じゅう、撮影者の顔面に日光が当たりっぱなしだ。私の両目の下あたりはピリピリしてたまらん。シミ、しわ、そばかすを作っているようなものだ。

さらに、デジカメでの撮影はファインダーを覗くのではなく、液晶画面を見てカメラ位置を決める。液晶というのは表面に強い光が当たるとなんにも見えない。頑張って撮影してもページの端が切れていたりと失敗が多い。

だから、部屋に広範囲に直射日光が当たる時間帯は撮影を休み、日は射し込むとしても直射日光でなく間接照明として撮影できる時に作業する。外がめっちゃ明るいのにカーテン閉めてフラッシュ使うのは悲しいし。



さて、今回のマンガ本は、今までのよりも古い。雑誌掲載年がわかっている本の中では、私がもっている少女マンガの中でいちばん古い。でも私は古本屋で買ったので、その古い時代に私が読んでいたというのではない。さとうひとみ「悲しきピンチヒッター」。

この特集で記事が進行中の「星の瞳のシルエット」は1985年から連載が始まったらしい。いっぽう「悲しきピンチヒッター」は1977年の雑誌掲載。これだけ時代が違うと、作風や書き方は時代の影響を受けるから、ずいぶん違う。それに、どちらが古いか新しいかは読んでいてすぐわかる。

どんな作品も当時の風潮に影響を受けるのは確実で、「星の瞳のシルエット」に私は当時の恋愛ものの王道路線を見る気がする。そこに「すすき野原の男の子」と「星のかけらの女の子」というドキドキ要素をこの作品の個性として使っている。私はこの時代のものは古本屋で相当買って読み漁ったが、残念ながら今さらこの年で若いころのようにはドキドキできない。年には勝てなかった。

「悲しきピンチヒッター」はそれよりずっと古く、当時の風潮というのも全然違う。恋の話はもちろんあるが、まだ上記の恋愛もの王道路線パターンではない。話はある意味古臭いんだけど、私のこの年になって読み返すと、年齢にあまり左右されずに年をとった後でも楽しめる要素があると感じる。

書名になっている読み切り「悲しきピンチヒッター」はそっくりな双子の話。そっくりな双子という題材はずっと昔の小説にすでにあり、この話はその定型を利用している。ただしこの話では一人が死にそうでもうひとりが元気だ。死にそうなほうが男の子に恋をする。でも家の外に出るほどの健康はもうない。元気なほうは、もう長くない姉のために一計を案じて、姉に変装して男の子に会いに行く。会って体験してきたことを帰って姉に話す。自分は自分じゃなく姉になろうとする。

私はちょっと前まで「チャイム」の撮影をしていた。「チャイム」が好きな人には悪いんだけど、私は話に不自然さを感じてしまった。男の子が女の子に無関心を装って、女の子を泣かせて、他の子とつきあって、また泣かせて、さんざん冷たくしておいてから男の子が告白して、それで理不尽にもハッピーエンドになる。私は、どうしてそれでいいの?という気持ちが後に残った。「悲しきピンチヒッター」は、そういう不自然さがない。いくら姉になりきろうと努力しても、いっしょうけんめい会っていれば妹もその男の子が好きになるだろう。そして好きになってしまった。
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姉に変装して会い続けて、それでいつまでも隠し通せるわけがない。事実ばれた。
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男の子は姉に会っていたのでなく、実際には妹に会っていたんだ。だから妹がどんなに姉に変装したって男の子が好きになるのは姉じゃなく、会っていた妹だろう。事実その通りになった。
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姉はもう長くない。亡くなるだろう。亡くなった。話の筋と読者の思いがつながる。だから私は好き。

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昔のマンガ本を捨てる(20) [  昔の本(補完計画)]

また「星の瞳のシルエット」の続きをやりたくなった。それには訳がある。前回の「東京1/2娘」、前々回の「悪魔という名の天使」、それより何回か前の「秋色すとおりい」。この3冊は捨てないで保存確定となった。東京・・・と悪魔・・・の2冊は元から捨てないつもりでいたので、この結果はそんなに不思議なものではないのだが、でも私は気づいたことがある。それ以外の少女マンガを撮影している時、私は「作業疲れ」を感じて保存するかどうかが保留になった。どの本も少女マンガであることは同じなのに、私はどうして感じ方が違うんだろう。それが知りたくなった。だから比較のために今回は「星の瞳のシルエット」の3巻目を撮影した。

女の子の変化に気づいてやれない鈍感な私でも、さすがにこの3巻目では「あれ?」と思った。香澄が最初の頃とは別人みたいだ。よく見ると、髪が伸びたからだった。まあ、切らなければ髪の毛は伸びるものだが・・・と思っていたら
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そういうことなのかい。

その香澄は
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2人はデートかもしんない。おー、香澄が悩んでる悩んでる。

その香澄を見守る者たちがいる。ひとりは沙樹。「星のかけらの女の子」である香澄、久住くんに一途な真理子と共に、親友3人組のひとり。もうひとりは司。久住くんの友人だ。

それぞれの思いは異なる。沙樹は司に「三角形の均衡を崩さないで」と言う。この記事では1冊につき画像3枚までなので絵は出せないが、次のページの絵を見ると、これは3人組のことでなく、三角形の一点は久住くん。沙樹が恐れているのは、久住くんがどちらかを選ばなければならない状況になった時、香澄と真理子の友情関係が崩れ、さらにはすべてが壊れてしまうことだろうか。いっぽう司は
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さあどうなるのだろう。待て次号
(次の記事でこの続きを書くとは限らない。近いうちには書くと思う。)

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昔のマンガ本を捨てる(19) [  昔の本(補完計画)]

前回の記事に書いた事情で記事タイトルと内容が少し食い違ってしまったが、捨てない本も含めて、今しばらくのあいだ撮影をしたい。

今回は飯塚修子「東京1/2娘」。前回の記事のマンガとはまったく違う意味で、私はこれも好きだ。北海道の白糠町から上京した女の子が、東京の流行に憧れるんだけど失敗しつつ、幼馴染の男の子の大切さに気づくという話。

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カシミアはブランド名じゃないと知らなかったとしても気を落とさないでいい。知らなかったことは、知ってから学べばいいんだ。私なんか、はじめて「オーストリッチ」と聞いた時には「オーストラリアのリッチな動物」という意味だと信じ込んでいた。実際にはオーストラリアじゃなくてアフリカらしい。

このマンガには当時のトレンディーな店の名前ががたくさん出てきて、主人公・絵里奈が憧れるおしゃれな街の雰囲気を盛り上げている。

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ハンサム君が絵里奈にTDLの夜景を見せている所。幼馴染の紳は持ち前の不器用さから絵里奈と仲たがいして痛恨の出遅れである。それにしても、世のトレンドがこのマンガの頃とはがらりと変わった現在でも、ディズニーリゾートの人気は変わらない。企業努力の賜物なんだろうけど、ディズニーランドの人気って永遠に続くんだろうか。

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昔のマンガ本を捨てる(18) [  昔の本(補完計画)]

本気で悩みだした。捨てるべき本は、本当はどれだったのか。

椎名百貨店を1冊撮影し、若いころの感動とは違い感動が薄かった私は、とにかくどんどん撮影してゆこうと思った。どんどん撮影して捨てるのだから、GS美神も出しておかなければ。上にかけてあるビニール袋を掃除機で吸い、高い所にあった本の塊を降ろそうとしたらGS美神が怒涛のように落ちてきたという小さなハプニングはあったものの、GS美神は見られるようになった。さっそく私は全巻捨てるべきGS美神の第1巻を読んでみた。そして愕然とした。おもしろい!どういうことだ。1年前から処分確定でビニール袋に詰められていた本なのに。

ずっと大切に仕舞ってきた少女マンガにたいして「作業疲れ」という言葉を漏らしたり、確実に保存予定だった椎名百貨店が「ハ!」になったり、処分予定でビニール袋に詰めていたGS美神がおもしろかったり。私は、ちょっと立ち止まって考えなきゃいけないと思った。

運命は私を翻弄しているのか?年をとって私の中の価値基準が変わったのか?いや、原因や理由の類はどうでもいい。とにかくこれでは、捨てるべき本がどれなのか不安で決められない。いま不要だと思っても、未来の自分には必要かもしれない。まるで「怪獣えかきうたソノシート」がそういう結果になったように。最初に記事にした「みんなおてんき」は、すでに捨ててしまったぞ。記事を終えた「南国アイスホッケー部」は捨てるものとしてまとめて置いてある。私は本当にこのまま捨てていっても良いのか。



それから時が過ぎた。私は考えをまとめた。どの本を捨てるべきか、捨てないほうがいいかはすぐに決められなくなったが、今回の記事の目的はマンガ本を捨てるだけではない。撮影の作業に打ち込んで心の重荷を軽くしようという別の目的は厳然として存在する。毎朝、早く目が覚める。まだ寒いので布団の中にいたいと思うが、布団の中でじっとしていると嫌なことばかり考える。だから起き上がり、まだ暗いうちから活動を開始する。私はまだ、撮影を続けなければならない。

忘れないうちに書いておきたいことがある。中身のページの写真を撮って保存するというのに、どうして私がその本を捨てたがらないのか。本の写真を撮ったことのある方なら何となくわかると思うのだが、それは本をありのままに保存することがほとんど不可能だからだ。だから、とくに好きな本は捨てられなくなる。私がずっと好きだった本、萩岩睦美「悪魔という名の天使」を例にとって説明する。

フラットベッドスキャナを使ってさえ、本のページは歪む。ましてデジカメだと相当に歪む。見開き2ページを一度に撮影する場合、下のような歪み方
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は当たり前で、もっとひどく歪むこともざらにある。どうしてだろう。閉じしろ付近にネームがある場合、そこを何とか読めるように撮ろうとすると、ずっと斜めの方向から撮るしかないから。でもそうすると絵が歪む。だから私はページによって、ネームを読みたいのか絵を大事にしたいのかを考えてカメラの場所を変えている。絵か、ネームか、どちらかが犠牲になる。本が閉じしろ付近まで印刷されている以上、本を本の形状のままでネームも絵も歪まずに保存するのは無理だ。ページを切り離して撮影するなりスキャンするなりというのがたぶん唯一の解決策だろう。見開き2ページを一度に撮るのでなく、1ページずつ撮れば、歪みはかなり軽減される。どうして私がそうしないのか。それは手元にある本が200冊近いからだ。もしも「うしとら」や「ダイの大冒険」も撮影するなら、200冊どころではない。仮に1冊100ページとして、見開き2ページを一度に撮っても全部で1万回レリーズボタンを押さなければならない。カメラが壊れるのが先か、私の体が壊れるのが先かという感じだ。1ページずつってのは無理だ。それに、閉じしろ付近が平らになるようにするには、本の片側のページを立てて保持しなければ。そうしておいてカメラもしっかり固定して撮る。たった2つの手ではどうして良いかわからない。腕が4本は欲しい。あるいは、固定のための専用の道具が必要だ。

もうひとつ、デジカメは撮影ごとに色合いが変わるかもしれない。これはスキャナでもありうる。上の画像と下の画像
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を比べるとわかるが、1冊の本でもページによって色が変わってしまう。ところで神様、お連れになっているお犬さまは、どのようなお方で・・・?

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昔のマンガ本を捨てる(17) [  昔の本(補完計画)]

前回の記事にそろそろ少年マンガを見たいと書いて、それ以前の記事に少年マンガはGS美神だと書いたから、論理的に今回はGS美神でなければおかしいのだが、現実は時として想定外の条件により論理の通りに行かないことがある。

GS美神のビニール袋に積もっている埃を吸い取るために掃除機を出してくる機会を逸してしまい、今はもう夜だ。それで私はどうしたか。見つけ出したぞGS美神以外を。同じ椎名高志先生の「椎名百貨店」1巻目。これは私にしては珍しく気に入って、GS美神は捨てても椎名百貨店は捨てないつもりだった。

「だった」と不吉な過去形になっている所から、お察しいただけたかもしれない。予定変更して捨てる可能性が出てきた。世の中は想定外が当たり前にあると感じる。

この特集の記事では最初1冊につき画像2枚だったが、近ごろは画像3枚になっている。これ以上増やすと「昔を懐かしむ手助け」でなく「画像のばらまき」みたいになってしまうので、私は1冊3枚が限界だと思っている。さて、「椎名百貨店」で画像を出すと、ちょっと情けないことになるのだが、試しにやってみよう。

過去にこの本を持っていた人が(そして私も)懐かしむとすれば、まずはアレではないだろうか。この本のブックカバーはこれ
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で、普通はブックカバーを外すと本の表紙は同じ絵のモノクロ版になっている。たとえばこの特集で少し前まで扱っていた南国アイスホッケー部もそうだ。でもたまにそうでない本もあって、この本はブックカバーを外すと
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こういう細かい心配りで読者を楽しませてくれる所も、私は好きだった。

私は椎名百貨店全3巻の中身をどれも好きだったが、第1巻の巻頭を飾るのはポケットナイトで、これは実にいい話だった。ムラマサがあゆみを巻き込むまいとたった一人でナガミツに立ち向かい、追い詰められて観念した時にあゆみの言葉を思い出し勇気をふりしぼる所は何度読んでも泣けてきた。

ところが、今回の私がデジカメ撮影をしながら中身を確認してゆくと、私の気持ちはあの、ムラマサがあゆみからサンタクロースの話を聞いた時のような
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になっていた。

年をとるというのは、恐ろしいことなのだろうか。感動というものを忘れるのだろうか。私としては、何かの事情でたまたまこうなったと思いたい。次にまたこの本を読んだら泣けてくると信じたい。

さっき、画像を出すと情けないことになると書いたのは、わかっていただけただろうか。私は自分の記事に合うようにちゃんとページを選んだつもりだ。その結果、中身の画像は「ハ!」だけになってしまったよ。

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昔のマンガ本を捨てる(16) [  昔の本(補完計画)]

水沢めぐみ「チャイム」最後の3巻目。

前に一度書いたが、私はなぜか少女マンガを撮影すると作業疲れが出る。でもそれはきっと自然なのだろう。私は男だから。たとえば男が女の子たちの中にちょっとの間混じっているのは気分がいいとしても、長い間いたら自分だけ場違いだと悟る。それと似たような気分なのだろう。今回はちょっと頑張って少女マンガを撮影したが、そろそろ少年マンガを見たいと思っている。そして少年マンガを作業していれば、そのうちにはまた少女マンガが恋しくなるに違いない。

いつまでこの撮影を続けるのかは、私自身にもわかっていない。今は、心安らかでいるためにこの撮影をしている。この作業をしなくても心安らかでいられるようになった時、あるいは他の事が忙しくなった時に、いつの日か自然にこの作業を終えるだろう。

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朝子への恋愛感情をどこまでも否定し続ける高野くん。そこまで言うのなら信じてやる。でも万一後で朝子に「おまえのことが好きなんだ」とか言ったら、殴るからな。

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殴る!!

でも読者の女の子たちは許しちゃうんだろうなあ。なんとなくそれが、わかるんだよなぁ。

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なんか得してる奴。でも私がブツクサ言ってもしょうがないね。これは少女マンガなんだから。

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昔のマンガ本を捨てる(15) [  昔の本(補完計画)]

悩みつつ水沢めぐみ「チャイム」2巻目。

私はあれから布団の中で色々考えた。最初は、以前に私が考えたことのある「刹那と久遠」という考え方から始まった。これについては少し解説しないと私以外の人はわからないだろう。女は刹那の中に人生を見、男は久遠の中に人生を見る、という考え方だ。これは、あえてお互いに相手の嫌な所を思い出せば「ひょっとしてそうかも」と感じるかもしれない。ラブラブの時に女が「一生あなたが好き」と言っても、1年後には「あなたが大嫌い」と言うかもしれない。その時男が1年前を思い出して「あの時の言葉は何だったんだ」と思うなら、その男は残念ながら女という生き物をさらに理解する必要がある。女は刹那の中に人生を見るので、1年前には本当に「一生好き」だったのだ。でも今は本当に「大嫌い」なのだ。さて次は男。男は別れた後も女を忘れない。元カレと出会うことは少ないと思うが、出会った時には昔を引きずる男を女はうっとうしく、あるいは信じられないと思うだろう。たしかにそれがストーカーの域に達したら犯罪だ。でも男は久遠の中に人生を見るので、愛した女を背中に背負って生きる。昔の女は「人生経験」という形に姿を変えて、男の一部になる。けっしてケロリと忘れはしないのだ。で、それが少女マンガと何の関係があるかだが、少女マンガは言わずと知れたことながら、少女のためのマンガだ。それの楽しみ方は、男流の楽しみ方ではないはず。私は無意識にマンガのストーリーを把握しなければと思い込んだ。それ自体が久遠の方向の、男流の考え方だと気づいた。女の子にとっては、刹那のドキドキが大事なんだ。

まだ「布団の中で色々考えた」ことの1つめしか書いていないが、そろそろ読者は飽きてきただろう。おじさんのつまらん話は中断して、「チャイム」の2巻目を見よう。

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高野くんは朝子が誰とくっついても関係ないと言う。とんでもない意地っ張りのあまのじゃくだ。

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そして高野くんはなみ子を選ぶ。高野くんは朝子を何回泣かせたら気が済むんだろうね。

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あの写真は高野くんのお父さんが撮った写真。そういうことにしておきましょ。今のところは。

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昔のマンガ本を捨てる(14) [  昔の本(補完計画)]

風呂に入ったら、ひじがヒリヒリした。見ると、赤くなっている。ここ数日、ずっとテーブルに両肘をついて撮影していたから、こんなになってしまったんだ。体の一部に不調が出た時は、まだ気づいていなくても他の部分にも不調が出始めていることがある。私の場合、それは足だ。そういえば背中に違和感が出始めていた。とても残念だが、明日は撮影を控えめにして体を動かさなければならないかもしれない。

心の重荷を軽くするために意識して狂ったように打ち込んできた趣味で、心は軽くなってきたのに、今度は体を壊す。世の中そんなものだ。

そんなことを言いつつも、今日最後の1冊の撮影は始めているという、どうしようもない奴が私だ。

ちょっと残念な計画を立てた。私は少女マンガを撮影する時、長年の間に忘れてしまったストーリーを思い出したくてついページをちらりと見るその一瞬が長めになる。その一瞬の「長め」が、全部で100ページ50撮となると結構な時間となり、そのぶん電池の減りが大きい。そこで、残念だがあえてページをあまり見ないようにしてどんどん撮影してゆこうとしている。だから、今回の撮影でストーリーをここに書けるかどうかはちょっとわからない。

水沢めぐみ「チャイム」第1巻。朝子が好きなのは有馬先生だが、その先生は結婚してしまった。という所からこのマンガは始まるんだが、やっぱり私にはストーリーを追ってゆけない。上に書いた事情で。

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この作品のキーアイテムとなる写真。

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高野くんの足の故障。

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高野くんがあの写真をもっていた。なぜ?という所で第1巻は終わる。

これじゃ、このブログ記事を読んでる人には何も伝わらないね。ちゃんと読まなかった人間には記事を書く資格がないということだ。でも、ちゃんと読むだけの時間は割けない。さて、どうしたものか。

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昔のマンガ本を捨てる(13) [  昔の本(補完計画)]

私は前回の記事で「少女マンガはまた後日」と書いたけれども、同じ記事の下のほうでGS美神は「第1巻を手にするまでは撮影ができない」と書いた。何となくわかっていただけただろうか。南国アイスホッケー部は終わってしまったし、結局少女マンガから選ぶことになった。

しらいしあい「秋色すとおりい」。これは古本屋でたまたま買った。というより、少女マンガにかんしては私は古本屋を利用する機会が多かった。なぜなら、少女たちのように長年にわたりマンガ雑誌を購読してはいなかったから。ある年にたまたま気になる雑誌があって、それを赤面しながら買った結果ハマってしまったという男だから。だからそれ以前の長年の間に売られていたマンガを知るには、巨大な古本屋で実物を見て知るのが都合が良かった。

このマンガの表紙を見た時、私は中身が思い出せなかった。一体何を気に入って今まで捨てずに取っておいたのだろう、中身を見ればわかるかなと思った。撮影を始めて、すぐにわかった。マンデリンがそのうちのひとつだ。

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私は男なので、女の子がこれを読んで気に入るのとは別の場所が気に入ることもある。私は若いころ、マンデリンが好きだった。この本でマンデリンを知ったのか、それとも好きなマンデリンがこの本に載っていたのかは、もう忘れてしまったが。

ところで、この本は閉じしろの部分が強く糊付けされているらしく、他の本なら押さえられる重石が効かない。この本のページはあらゆる重石をはねのける。女にたとえるとじゃじゃ馬娘みたいな。そのせいで撮影に時間がかかり、半分終了した時点でデジカメは充電だ。実はまだその充電中で、この記事を書いたら後半にとりかかる。じゃじゃ馬娘だからそもそもページを開こうという努力が無理なんだが、とにかく縁あって今まで取ってある本だ。大事に撮影してやろう。

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