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個人的記録 レコードを撮影した その3 [  レコード(補完計画)]

記事の作成に意外と手間取ったので、「その1」と「その2」の記事にはまだ撮影したレコードの話題がほとんど出ていない。期待していたビデオカメラの静止画撮影モードに欠点発見とか、レコードジャケット撮影法にいまだ画期的なもの見つからずとか、撮影機材と技術の話が先になってしまった。そこで今回「その3」は、撮影したレコードの話をしたい。


題して
「両A面シングルって、こういうものなの?」

水島裕の「初恋少女/彩の季節」は両A面シングルだ。私は初めて両A面シングルというものを手にした。そしてちょっと不思議に思った。

まず、歌詞カードから。このレコードの歌詞カードは2つ折りになっていて、表と裏という表現が適当でない。ひっくり返してもそれは表。片側が「初恋少女」側の表。
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もう片方の側が「彩の季節」側の表。
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そして2つ折りの紙を開くと、それは裏というよりも中と表現するべきだろう。見開きの左側に「初恋少女」の歌詞、右側に「彩の季節」の歌詞。
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あーあ、この画質。もしもこれが子供の頃のレコードの撮影ならば、絶対にデジカメで撮り直している。
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グッドラックマイシスターって、英語でなくカタカナで書いてある。歌詞がわからなかった頃、私はsweet starだかsisterだかわからずにいたので、どんな内容の歌かも正確にはわかっていなかった。でもマイシスターってことは、この歌は「妹ベタ褒め兄貴」の歌だったのか。

ではいよいよレコードレーベルを見てみよう。これが「初恋少女」側。SIDE Aだ。
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さて「彩の季節」はSIDE Bなのだろうか、それとも紛らわしいことにそちらもSIDE Aなのだろうか。もしも「両A面シングル」を言葉通りに再現するならば、「彩の季節」側もSIDE Aのはずだ。でもそれではどちらの面か区別がつかず、わざわざSIDEを明記する意味がない。いっぽう、もしもSIDE Bと記せば2つの曲に順位を付けることになり、「両A面シングル」と呼ぶにふさわしくない。お待たせしました、結果発表です。
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ジャーン。SIDE 1です。って、それってアリ? たしかに「両A面シングル」の名にふさわしく、2つの曲に順位を設けない。でも一方がAで他方が1って、この「互いに譲らぬSIDE表現」は、すごいな。「究極のメニューと至高のメニュー」とか、「常勝のラインハルトと不敗のヤン」みたいなものを感じるぞ。


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個人的記録 レコードを撮影した その2 [  レコード(補完計画)]

前回の記事で、ショックを受けたと書いたにもかかわらず、撮り直しをしようとしなかったのには理由がある。今回の撮影は子供の頃のレコードではなく、つい最近買ったセコハンレコードの撮影だ。元からこだわるつもりはない。ただせっかくだから、いつか子供の頃のレコードを撮影する時のためにデジタルビデオカメラの静止画撮影の設定と性能を確認しておきたかった。結果として、デジカメのほうが細部まで忠実に再現できるという意外な事実がわかった。ビデオカメラは高価で、ピント合わせや接写などはデジカメよりも性能がいい。だからレコードの撮影はこのビデオカメラの静止画撮影モードでと思っていたのだが、ここに来て欠点発見だ。


さて、レコード撮影よりも前、雨で作業ができなかった日に、ネット検索してLPレコードジャケットのデジタル化方法を調べた。その結果は残念ながら数年前に調べた時と同じで、目新しい情報はなかった。ひとつずつ見て行こう。

A4フラットベッドスキャナで4分割してデジタル化し後から合成するという方法は、安価で手に入る(またはすでに手に入れている)機器で対処でき、カメラのように向きによる大きな歪みが起きず、光沢のあるジャケットの場合に光の映り込みでテカらないという点でじつに合理的だ。ただし、この方法で100枚のレコードの表・裏・歌詞カード・レコードレーベルをデジタル化すると、それらを後から合成するのに一体どれだけの手間がかかるだろう。1枚、2枚、いや10枚くらいまでなら良いけれども。さらに個人的には、フラットベッドスキャナを使って毎日作業すること数か月で腰を完全に壊したという経験がある。私は、この方法で作業してはならない病気の体なのだ。あと、この件に詳しい方がネット上にさらなる現実問題を教えてくださっていた。フラットベッドスキャナは縁がガラス面よりもわずかに高いので、そこへLPジャケットを載せるとピントが完全には合わないとのこと。なるほど。それに、フラットベッドスキャナといえども完全にフラットなスキャンはしてくれず、わずかな歪みは生じ、後から合成する時にそれを補正しなければならないとのこと。あっ、これは私も似たような経験がある。紙のような平面のスキャンではわかりにくいが、カセットテープを片っ端からスキャンした時に、ガラスの中心部分と端とではスキャン(撮影)の向きが微妙に違うことを発見した。

A3フラットベッドスキャナをレンタルする。健康な体ならば、1カ月のレンタル期間で寝る間も惜しんで作業すれば経済的にも負担が少ないだろう。ただし、前述のとおり私はそれをしてはならない体なのだ。それに、A3スキャンでもLPレコードジャケットは上下が少し切れるかもしれない。

オーバーヘッド読み取りA3スキャナを使う。今回は詳しく調べなかったが、これについては数年前に調べた。実は、今回のネット検索はこのオーバーヘッド式に画期的な新商品は出ていないかというのが一番知りたかった。でも出ていなかった。A4フラットベッドスキャナに比べると、後から合成する大変さがない。ガラスに被写体を密着させないので画質が気になるが、それなりの写りにはなるそうだ。ある情報(数年前)では、場所によって白飛び気味になるとか。A3なので、LPレコードの端が少し写らないかもしれない。

そしてカメラで撮影する方法。もちろん三脚を使い、被写体との正しい角度をあらかじめ定めておく。私が思う利点は、スキャナのようにA3というサイズに縛られないこと。欠点は、光源や振動に気を遣わなければならないこと。

いずれにしても、腰痛おじさんの私が百数十枚(普通のLPの他に2枚組などジャケットが開くもの、シングルも含む)のレコードを地道に少しずつでも処理してゆける画期的な方法は、見つからなかった。名案が浮かぶまで、いましばらく保留だ。


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個人的記録 レコードを撮影した その1 [  レコード(補完計画)]

天気予報で晴れや曇りの日も実際には急に雨が降り、暗くなるしレコードを出すに適さない湿気もあって、なかなかレコードの撮影ができなかったが、ようやく撮影できた。

私のCanonデジカメはもう何万枚撮影したかわからない。いつの頃からか色彩表現が正確でなくなった。いつも不正確というのではないが、ここぞという時に不正確になる。以前にレコード音声をデジタル化しながらジャケットやレコードレーベルの仮撮影を行ったさいにそれに気づき、残念だと思いながらもどうしようもなかった。そこで今回はSonyデジタルビデオカメラの静止画撮影機能を使うことにした。このデジタルビデオカメラはデジカメよりも高価なだけあって、高性能だ。

撮影画像サイズは、1.9M, 6.2M, 12.0Mの3種類から選べる。これらの他に、さらに低解像度とワイドアスペクト比があるが、それは今回必要ない。12.0Mの必要がないのはわかっているが、1.9Mと6.2Mのどちらが良いか。そもそもこの「M」って何の単位だ。試しに1.9Mで適当な物を撮ってPCにコピーしたら、PCのディスプレイ(1440x900)よりも縦が少し大きい程度だった。これで十分だが、実際の撮影直前に考え直して6.2Mに変更した。

さて、歌詞カードとレコードの写真を一通り撮り終わり、それをPCに入れて見た。画面に収まるように縮小せずに100%で表示した時、私はショックを受けた。印刷物を拡大した時に見える色のドットがない。なんでそんなことでショックを受けるのかというと、今までデジカメで撮影した時は印刷物の色のドットがひとつひとつ見え、細部が曖昧になるスマホカメラとはそこが大きく違った。ところがデジタルビデオカメラで撮った静止画の細部は、まるでスマホカメラみたいではないか。
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私はデジカメとデジタルビデオカメラの撮影結果を比較しなければならなくなった。レコードは埃が付かないうちに早々と天袋に上げてしまったので、どっかそのへんのチラシを撮影して比較する。
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なんでネギ属の植物なんかを選んだかと聞かれれば、それしかチラシが見つからなかったからだ。急いでいたし。私は趣味だけしていれば良いのではない。親が帰る前に昼飯を作らねばならない。午後になれば陽射しの向きが大きく変わり、私の部屋は暗くなる。だから午前の今のうちに撮影しようと急いでいた。で、これはデジタルビデオカメラの静止画撮影モード、6.2Mなる解像度、手ぶれ補正ONでの撮影結果。画像の一部を切り抜いてから劣化しないようにPNGで保存した。細部に印刷の色のドットがなく潰れているように見える。それではデジカメで同じものを撮るとどうなるだろう。画像の解像度はM1。
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どうやらこのチラシの印刷はドットの集合ではないようだ。でも細部までくっきり写っているのがわかる。デジカメの解像度を上げてもう一度撮ってみよう。画像の解像度はL。
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色のドットは存在しないが、細部までくっきり写っている。ビデオカメラのほうでいくつか実験しよう。まず、手ぶれ補正をONにしていたが、これはOFFにするべきだったのか。
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上に掲げた手ぶれ補正ONの画像に比べて、ブレている。やはり手ぶれ補正はONで良かった。では、解像度を上げて12.0Mにしたらどうだろう。手ぶれ補正はON。
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このデジタルビデオカメラは、静止画撮影モードでなくても、動画撮影モードでも撮影ボタンを押せば静止画が撮影できる。それも試してみよう。
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うーん、細部を正確に表現するデジカメと違い、このデジタルビデオカメラは細部のザラザラした部分をノイズとみなして均(なら)してしまうようだ。スキャナにモアレ除去フィルタという機能があるが、あれに少し似た感じがしないか?

レコードの撮影自体はすぐに終わったけれども、その後のデジカメとビデオカメラの比較に時間を取られてしまった。今日はここまで。記事の後半はきっと明日には出せるだろう。
(続く)


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個人的記録 少しだけレコードをかける その2 [  レコード(補完計画)]

(「その1」の記事からここへ続く)
記事本編の前に、今日で平成天皇がその長いお役目をやっと終えることができるので、ひとことお疲れ様と記しておきたい。
では記事本編に移ろう。


録音レベル調整

最初にSoundEngine Freeを録音モードにした時、レベルメーターに表示されるノイズの音量が左右で異なり、右のほうがノイズが大きかった。これは変だと思い、接点の接触不良を疑った。塵または錆があれば取れるようにと、プレーヤーからのフォノ出力の標準プラグを挿したまま回そうとした。右は軽く回ったが左は固くて回らなかった。フォノアンプからのライン出力端子も回した。そのコードがPCに入力されるミニプラグも回してみた。その結果、左右のノイズレベルはほぼ同じになった。
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無入力状態ですでにレベルメーターに-72dBくらいのノイズが表示されていたので驚いた。CDと違いアナログはこんなにもノイズがあるのかと。フォノアンプの電源スイッチは切ってあった。
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それではとフォノアンプの電源スイッチを入れると、こんどは-48dBくらいのノイズが表示された。
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それではとさらにプレーヤーの電源を入れて(ターンテーブルを空回転させて)みたが、ノイズレベルは同じく-48dBくらいだった。
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「初恋少女」をかけてみると(おそらく録音レベルが100だったのだろう)0dBでクリップしたので、SoundEngine Freeの録音音量を44まで下げたら最大音量-2.72dBでうまく行った。録音レベル調整をしながら「初恋少女」を最後までかけた後、改めて録音しようとしてレベルメーターを見たら、無音時ノイズレベルは-72dBくらいだった。
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私は最初、ノイズレベルが-48dBから-72dBに下がったのかと思い、フォノアンプの調子が出るまでに時間がかかったのかと思った。しかし後からよく考えるに、最初にノイズの大きさに驚いた時はまだ録音レベルが100だったのかもしれないと思った。

録音レベル不明の時点で、上記wavサンプルのノイズレベル自体は参考にならなくなったが、フォノアンプOFF/ON時のライン入力ノイズ波形、フォノアンプONでどれだけノイズレベルが上がったかを知るデータにはなるので、保存しておくことにした。


録音

まず「初恋少女」を録音し、それからもう片面の「彩の季節」を録音し、時間の経過とともに音が良くなる可能性も考えて「初恋少女」をもう一度録音した。レコードをかけるたびにクリーナーで掃除するので、「初恋少女」は2回目のほうが冒頭のプツリ音が小さくなった。1回目の録音時は外部からの邪魔なし。2回目の録音時は2番の「少女から大人へ」の所で親がベランダに通じるドアをドンと閉めて、どこかのガラスが震えたが、私が立っていた床に振動は感じなかった。振動に強いこのプレーヤーなら余裕で大丈夫だろう。初回の録音時は蛍光灯のトランスから出るノイズを気にして蛍光灯を消したが、2回目の録音時はうっかり蛍光灯を点けたままだった気がする(昼間だったがカーテンを閉めていたので作業をするにはちょっと暗かった)。
録音結果の「初恋少女」wavを聴いてみてびっくりした。高音が出ていない。プレーヤーのシェルとトーンアームの境の錆が影響したのだろうか、端子の接触不良だろうか、フォノアンプの不調だろうか、それとも元から高音の出ないレコードなのだろうか。カセット録音と比べてみた。やはりレコードは高音が出ていない。しかしカセット録音はグラフィックイコライザで高音を上げて録音している可能性が高く、依然として元から高音の出ないレコードの可能性は残る。シェルとトーンアームの境の錆を落とし、接点を拭いてからもう一度レコードをかけてみようか。しかしここで冷静に考えようと努めた。まずするべきことは、プレーヤーとフォノアンプが好調の時にすでに録音済みのレコードをかけて、今の再生音と好調の時の録音を比べることだ。LPレコード箱は密封してありレコードを出すのが大変なので、天袋のセコハンレコードで試そうと思った。ところがレコードは天袋の左端の奥にあり、その前には本が置いてある。今から天袋を開けるだけでなく本を降ろすなどすれば、かなりの埃が出る。そこでシングルレコードの箱から何か出すことにした。シングルレコードの箱の観音開きを開けてみると、手前に4枚のセコハンレコードを包んだビニルがあった。本当はセコハンでないレコードで高音を試したいが、取りやすさからこのセコハンで妥協した。セコハンはノイズはあっても高音が出ないということはないだろう。4枚のうちどれでも良いと手に取ったのはベイ・シティ・ローラーズ「ロックンローラー」だった。これは確かあまり高音が目立たなかったと思いつつ再生し、既存のwavと比べたが、やはり既存のwavともども高音が目立たず役に立たなかった。次に手に取ったのは林寛子「私がブルーにそまるとき」。これも思ったほど高音が目立たないが、聴くだけでなくスペクトラムアナライザも使って比較し、今回の再生音と既存wavは同じに思えた。
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ということは、「初恋少女」は元から高音の出ないレコードだった可能性が高くなった。それで再録音はしなかった。ついでに「初恋少女」初回録音と2回目録音をスペクトラムアナライザで比較したが、どちらも同じに見えた。
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結果に満足したらブログに音をUPするつもりだったが、この高音不足ではそんな気にもなれない。ちょうど4月のはじめから数週間耳鼻科に通ったばかりで、自分の耳の聞こえ具合すら疑ってしまう。今回の作業でレコードに接する気持ちを蘇らせようと思っていたが、こんな聞こえようではその気も起きない。

とにかく、音声のデジタル化の次はレコードと歌詞カードの写真撮影だ。そのためのカメラの充電は終わらせたが、充電がなかなか終わらずに就寝できなくて午前零時を過ぎるという大失敗をしでかした。寝不足は翌日に影響した。そのまた翌日からは天気が悪く撮影に向かない。写真撮影ができるのは何日後だろう。

(何日後になるかわからないが、続く)

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個人的記録 少しだけレコードをかける その1 [  レコード(補完計画)]

2019年4月28日、レコードをかける

同年2月にネットショップから中古レコードを1枚買った。水島裕「初恋少女」。これは自分のカセットテープに録音されている曲だが、ネット上に音がなく、カセット録音のピッチが正しいかどうかがわからなかった。カセット録音の音質は悪くないので、それだけでは購入はしなかっただろう。ちょうどこの時期のカセット録音補完作業で、曲の冒頭や末尾がラジオ番組で編集されてフェードしているのを知らずに長年そういう曲だと思い込んでいたものが、いくつも見つかった。「初恋少女」もカセット録音の冒頭と末尾がフェードしている。これが本来の形なのか、それともラジオ番組で編集されてフェードしているのかが気になった。さらに、カセットテープに録音されているこの曲が以前から水島裕の同名の曲ではないかと推測しつつも決定的な証拠がネット上に見つからずに保留していたが、今回の補完作業で新たにネット上に見つかった歌詞カード画像から間違いなく水島裕「初恋少女」とわかったので、その記念という意味もあり購入した。
しかしネット上の情報によると、寒い部屋でのレコード再生は針の振動を伝える部分が固くなり音質に影響するという。そこで、暖かい季節になるまでレコードを天袋に仕舞っておくことにした。そしてゴールデンウィークが到来し、このレコードをプレーヤーで再生しデジタル化する時が来た。


部屋の掃除

あらかじめ部屋に掃除機をかける。プレーヤー周りとレコード用アクセサリを仕舞ってある引き出しの前を念入りに。掃除をし忘れた場所があると、埃が舞ってせっかく掃除した所も埃っぽくなる。


用意するもの

広い作業台が必要なので、和室用テーブルを出しておく。
洗ったハンカチのうちターンテーブル等を拭くのにふさわしい柔らかい生地のものを2枚出し、別室で強く何度も振って細かな塵を落としておく。
プレーヤー上の細かい場所の埃を払うための毛筆用筆を出しておく。
戸棚の一番下の引き出しからレコードクリーナーの大きいほうと、それ用の液を出す。
(今回、レコードスプレー、レコードクリーナーの小さいほう、レコード針スタイラスクリーナー、DD用プレーヤーオイルも出したが、使わなかった。)
(レコードクリーナーは以前にカビだらけのレコードを拭いたのでカビが繁殖しているかと思ったが、何も臭わずきれいだった。私が付属の掃除用ウレタンで、ベルベットが禿げるかという勢いできれいにしたからだ。しかし台所の換気扇を回して付属の掃除用ウレタンで再度念入りに掃除した。)
レコードを出しておく(今回は天袋から)。
シェルとトーンアームの間の金具が錆びることがわかったので、錆をこすり落とす古歯ブラシ。


作業開始
プレーヤーに被せてあるカレンダー紙とビニルのごみ袋を取る(これらは、また被せる前に拭かねばならない)。
PC、ディスプレイ、プレーヤー、フォノアンプの電源コードをコンセントに挿す。PC、ディスプレイ、プレーヤーはテーブルタップに挿す。テーブルタップの4つのコンセントのうち一番先のものは接触不良を起こしているので使わず、ノイズが出ないようにスイッチも切っておく。だからフォノアンプの電源コードを挿す場所がなく、少し離れたコンセントに挿す。
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PCの電源を入れ、SoundEngine Freeを起動する。ライン入力録音に必用な諸設定を確認する。フォノアンプの切り替えスイッチがMMになっていることを確認する。
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プレーヤーのダストカバーを開け、ドーナツ盤用アダプタ、2つの埃よけ紙、ダストカバーのゴム足が欠如した部分のクッションとなるティッシュを取り除く。
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ターンテーブル等に埃はなかったが、ハンカチで拭いておいた。シェルの下にだけ粉が落ちていた。これはシェルとトーンアームの間の金具が錆びて、その錆が落ちたもの。プレーヤーの下に紙を塵取りがわりに支え持ち、筆で掃いて捨てる。今回シェルを取り外して錆を落とすことはしなかった。前回のプレーヤー使用時にシェルをトーンアームにしっかり取り付けたはずなので、今回わざわざ取り外して掃除すると逆に接点に埃を付けるかと思ったから。シェルをトーンアームに付けたままで古歯ブラシでこすってみたが、わずかに粉が落ちただけでほとんど取れなかった。
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(次の記事へ続く)

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個人的記録(ノイズの続き) [  レコード(補完計画)]

ノイズ軽減ソフトの続きです。DeNoiser機能は難しくてやめそうになりましたが、頑張りました。

時には今までの記事に書いたことをご存じと仮定して簡略化して説明することをご了承ください。では始めます。

左上のメニューからwavを読み込みます。ウィンドウ右側にある3つのタブのうち、真ん中の「DeNoiser」をクリックします。するとタブの下が、初期状態のDeClicker用操作盤からDeNoiser用操作盤に切り替わります。この時点で「Ein」のチェックボックスにチェックを付けるのを忘れないでください。これでDeNoiserがオンになります。

テスト再生(Vorschau)を始めます。それからスペクトラムアナライザーの画面(3つある青画面のうち左上の大きいもの)を見ます。緑色の線が、読み込んだwav音声のレベルです。紫色の線は、音楽とノイズの境目を示します。紫色の線よりもレベルが高ければ音楽と認識され、線よりもレベルが低ければノイズと認識されます。

ノイズ部分をどの程度減衰させるかを設定するのが、ウィンドウ右側の操作盤にある「Dämpfung」スライダーです。(「Dämpfung」スライダーを動かしてもスペクトラムアナライザー画面は変わりません。)

どこまでをノイズと見なすかを決める紫色の線は、wavの音の状態により調整しなければなりません。調整は操作盤の各種スライダーで行います。スライダーを動かした結果をスペクトラムアナライザーで確認するには、あらかじめテスト再生(Vorschau)を始めてからスライダーを動かします。再生中でないとスペクトラムアナライザーは変化しないことに注意してください。

「Schwelle」スライダーで紫色の線全体を上下させます。紫色の線が上がればより多くのノイズが取れますが、上げすぎて紫線が緑線に重なってしまうとノイズ以外の音も一緒に削ってしまいます。

「Steilhei」スライダーで、紫色の線を緑色の線に追随させる度合いを調整します。このスライダーを一杯に下げると、紫色の線はほぼ一直線に起伏がなくなります。このスライダーを上げると、緑色の線(音声レベル)に従って紫色の線にもなだらかな起伏が出ます。起伏を出しすぎると紫線が緑線に重なってしまうので、うまく調整します。

ここまでに説明した「Schwelle」と「Steilhei」は一瞬一瞬の緑線と紫線の位置関係を設定します(再生を一時停止しても設定が見て取れます)が、「Anstie」と「Abfal」は時間の流れの中で紫線が緑線にどのように追随するかを設定します。(再生中に線の変化を見ていないと確認できません。)

「Anstie」スライダーは、音が急に大きくなった(再生していて緑線が突然上の方に行った)時に紫線が即座に反応して上昇するか、それとも遅れてゆっくりと追随して上がるかを設定します。たいていは、紫線がゆっくりと追随して上がるほうが良いです。なぜなら、紫線が即座に反応して上昇すると打楽器のようなノイズでない音までも削ってしまうことがあるからです。遅れてゆっくりと追随して上がるように設定するには、スライダーを上げます。

「Abfal」スライダーは、音が急に小さくなった時に紫線がどう追随するかを設定します。この場合は、音が大きくなる時とは反対に、紫線が即座に反応して下降するほうが良いです。それを実現するにはスライダーを下げます。ただし、わずかな事例として紫線をゆっくり下げるほうが良いこともあるので、試してみてご判断ください。

緑線(音声レベル)に追随して紫線(音楽とノイズの境目)が上下するというのは、ノイズが音声につれて変化することを想定しています。もしもノイズが音声レベルに関係なく一定ならば、紫線は緑線に追随して上下する必要がありません。そういう場合はスペクトラムアナライザーに紫線が表示された状態で「einfrieren」チェックボックスにチェック付けます。チェックを付けた瞬間の位置に紫線が固定されます。「einfrieren」にチェックが付くと、不要な(緑線に追随させるための)3つのスライダーは非表示になります。

ノイズのレベルが音声レベルに関係なく一定の場合の紫線の設定方法について。まずテスト再生(Vorschau)をしながら、曲と曲の間のような無音部分を見つけます。そこでウィンドウ左下の「Rauschprobe」チェックボックスにチェックを付けます。すると無音部分のごく短い音声がループ再生します。「Reset」ボタンをクリックします。すると、DeNoiser操作盤にある5つのスライダーがこの目的に適した初期位置に移動します。いま再生しているのは無音部分なので、スペクトラムアナライザーの緑線はノイズのレベルです。「Schwelle」スライダーと「Steilhei」スライダーを使って紫線を緑線の上に移動し、ノイズがほとんど聞こえないようにしてください。「Anstie」と「Abfal」はそのまま(一番下)とします。必要に応じてウィンドウ下部にある時間軸スライダーを動かして別の場所を再生しスペクトラムアナライザーに表示できます。紫線の位置と形が決まったら、「einfrieren」にチェックを付けて固定します。

DeNoiser操作盤の「Schellack」チェックボックスは、古いレコードでノイズがとくにひどい場合にチェックを付けます。ただしこの機能は、再生周波数域が12KHzを超えないシェラック盤専用とします。

操作盤の下のほうにある「nur Rauschen」というチェックボックスは、DeClickerの「nur」と同じです。削り取ったノイズ部分だけが聞こえるので、ノイズと一緒に音楽まで削ってしまったかどうかを確認するのに役立ちます。

スペクトラムアナライザー画面の上をマウス左ボタンでドラッグすると、ドラッグを始めた場所の周波数を中心に拡大表示します。スペクトラムアナライザー画面の上を左ボタンでダブルクリックすると拡大表示から元に戻ります。でもこの機能は使い勝手が悪いです。

紫線を変化させる方法は操作盤のスライダー以外にもあります。スペクトラムアナライザーの下にある青画面には小さな四角がいくつも付いた紫色の線があります。(もしも緑色の線が出ていたら、その上でマウスを右クリックすると紫線に変わります。)紫色の四角をマウスでドラッグして上下に動かすと、スペクトラムアナライザーでも紫線のそれに対応する周波数の部分が上下に変化します。でも、ちょっと反応が鈍いので結果が現れるまでに少し待たねばなりません。


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個人的記録(ブツブツノイズ)第3回 [  レコード(補完計画)]

前回の記事で、ソフトのうちDeClickerという部分の使い方がわかりました。wavファイルの読み込みかたと保存のしかたもわかりました。

今日は、今までの記事の補足や修正をします。未調査の機能を調べるのがいつになるかは、わかりません。

まずは前回の記事のメインだったDeClickerの補足。

前回の記事でDeClickerのパラメータ「Empfindlichkeit」と「Breite」について、市販のソフトのパラメータから察するに、どちらかがthreshold、もう一方がsensitivityと書きましたが、どうも気になっています。市販のソフトとこのソフトが同じ動作原理とは限りませんし、市販のソフトの中にはパラメータがひとつだけのものもあります。だから市販ソフト云々は撤回して、このソフトだけを見ましょう。わかったことを書きます。

「Empfindlichkeit」は、ブツブツ音の強さを指定します。指定した強さを超える音が、除去するブツブツ音と認識されます。「強さって、厳密にどういう意味?」と聞かないでください。ソフト作者でない私にはわかりません。ただひとつ言えることは、このスライダーを一杯に下げたら、ノイズだけでなく音楽の一部までもカットされかねないということです。カット音のみ再生(nur)にチェックを入れてテスト再生(Vorschau)し、削るべきでない音が削られない設定値を探らねばなりません。

「Breite」は、ブツッという音ひとつが始まってから終わるまでの時間を指定します。単位は見てわかる通りミリ秒です。「時間って、どう使われるの?この時間以内にレベルが下がったらノイズと見なされるの?」と聞かないでください。ソフト作者でない私にはわかりません。

「Schellack」という謎のチェックボックスについて。ネット検索によると、シェラックとは、大昔の蓄音器用レコードの材質、ひいては蓄音器用レコード自体を意味するようです。つまり「Schellack」というチェック項目は、ブツブツノイズがひどい音源のための強い除去効果と思われます。その副作用としておそらく、ノイズでない音までも幾分かカットされる可能性があるでしょう。「Schellack」にチェックを付けると「Empfindlichkeit」と「Breite」の設定が無効になるかどうかは、ソフト作者でない私にはわかりません。

ノイズを強力に除去するのとノイズでない音までカットされるのは表裏の関係なので、ブツブツ音の一部をあえて完全には除去しない程度の使用が推奨されます。

テスト再生(Vorschau)がwavをループ再生することは前回の記事に書きましたが、wavの一部だけをループ再生する機能は残念ながら付いていないようです。(1秒もない非常に短い部分をループ再生する機能はありますが、これは別用途のためのものです。)

ソフト自体についての補足。記事の文章と画像からお分かりと思いますが、Rillenputzはウィンドウズ用ソフトです。DirectXと.NetFrameworkを使いますが、今どきのWindowsパソコンならすでに入っているでしょう。

このソフトにウィルスが入っていないことを私は正確に知りません。私が今までの数日間使っているのだから、ソフトを起動した途端にPCがおかしくなることはない、という所までは実証されました。あとは各自の自己責任で使ってもらうしかないと思います。ネット上のソフトを使うのは、程度の差はあれ常にリスクを伴います。

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個人的記録(ブツブツノイズ)続き [  レコード(補完計画)]

前回の記事は、無料ソフトの使い方を知ろうとヘルプを見たらアルファベットの海が広がっていたという所まででした。

昔は、アルファベットの海が広がっているとその先へは行けませんでした。でも今はスマホアプリという強い味方がいます。
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アルファベットの海の写真をスマホで撮ると、たとえそれが英語以外の言葉でもたちどころに訳してくれるのです。

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・・・。この訳は、本当に合っているのですか。このソフトは音声のブツブツノイズを取るためのものだと思っていたのですが、世界を征服するのですか。そもそもこれは、ソフトの取扱説明書ではないのですか。

どうやら、方法を変える必要があるみたいです。私は、翻訳アプリをひとまずやめました。

今の私は年をとってしまいましたが、若い頃の私はこういう時、無謀にも強大な敵に立ち向かっていったものでした。たいていは玉砕しましたが、その無謀さ、向こう見ずが若さの特権というものでした。今のこの年とった私が、少しだけ、向こう見ずに立ち向かってみましょうか。ドン・キホーテのように。

でも、立ち向かうのはアルファベットの海じゃありませんよ。ソフトそのものに立ち向かうのです。いじりまくって、失敗の中から使い方を学びましょう。

私はアルファベットの海に囲まれると溺れてしまいますが、パソコンのソフトに囲まれるとモリモリと元気が湧くのです。パソコンのソフトをいじる時、私はラ・マンチャの男になれるのです。

Rillenputz.exeを起動します。

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これが初期状態のウィンドウです。左上にDateiと書いてあります。たいていキャプションバー直下のこの場所はメニューバーで、そのいちばん左は「ファイル」と相場が決まっています。

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「ファイル」のサブメニューの一番上は「開く」と相場が決まっています。何とかなるもんです。ここを選択してwavファイルを読み込みます。

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"test.wav"を読み込んだ後のウィンドウです。一番下のステータスバーに、読み込んだwavの情報が出ます。ついでにウィンドウの右端を見ます。3つのタブがあり、初期状態で一番左のタブが選択されています。「DeClicker」です。ブツブツノイズ軽減は、これです。

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「DeClicker」の中に「Ein」というチェックボックスがあります。ブツブツノイズを軽減するならば、必ずここにチェックを付けます。チェックが付いていないと、DeClickerはオフになります。DeClickerのパラメータは「Empfindlichkeit」というスライダーと、「Breite」というラジオボタンです。市販のソフトのパラメータから察するに、どちらかがthreshold、もう一方がsensitivityでしょうか。「Schellack」にチェックを付けると、非常に強くdeclickします。「nur」にチェックを付けると、テスト再生のさいに音楽でなく、音楽から取り去ったブツブツノイズだけが聞こえます。

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上にテスト再生という言葉が出てきましたが、テスト再生のボタンは右下の「Vorschau」です。ここをクリックすると再生が始まり、ボタンの文字は「Stop」に変わります。「Stop」をクリックすると再生が止まります。テスト再生はwavをループ状態で繰り返します。だから、数秒のwavを読み込んだ場合は、その数秒を繰り返し聴けます。聴きながらDeClickerのパラメータを変更して最良の値を見つけます。長いwavの場合は、やっぱり全体がループするんでしょうかね。それはまだ試していませんが。(ブツブツノイズのある場所だけを繰り返してくれると嬉しいですけどね。)

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ノイズを軽減したデータを書き出すには、ウィンドウ左下の「Ausführen」をクリックします。DeClickerの「Ein」にチェックが付いていないとDeClickerは無効だということをお忘れなく。

ひとまずここまで動作を解析できました。さすがに試行錯誤は疲れたので、少し休もうと思います。私にとってはここまでの動作で十分な気もするので、これで終わるかもしれません。その場合は、記事の続きは出ません。


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個人的記録(ブツブツノイズ) [  レコード(補完計画)]

自分のブログの過去記事に、大竹しのぶのレコードの初回デジタル化時の記録が次のように書いてありました。

「継続的なブツブツとか擦れる音とかのノイズも聞かなかった。結局ノイズはAB面通して1箇所だけ、小さな傷があると思われ、レコードの回転につれてプツッ、プツッ、プツッと3回くらい聞いたか。」

初回デジタル化時はレコードプレーヤーを修理に出す前で、新しいフォノアンプも買う前です。その後、プレーヤーを修理に出しフォノアンプを買い、針を新品の楕円針に換えて本格的にデジタル化を始めました。だから今PCに入っているwavは初回デジタル化時ではなく後年のwavです。私は念のためにそのwavをチェックしました。するとなんと、ブツブツノイズも擦れる音も入っているではありませんか。

私は焦りました。初回演奏時つまりセコハンレコードが届いてすぐに聴いた時はノイズがほとんどなく、後年のデジタル化時にノイズがいっぱいあるとは、どういうことか。天袋にレコードを仕舞っていた間に黴が生えたか。他の黴だらけレコードを掃除したクリーナーで拭いて黴だらけにしたか。使い古しの丸針を新品の楕円針に換えたので、音溝の奥のごみをノイズとして拾ってしまったか。

もう一度レコードを再生して、よりノイズの少ない音をデジタル化しなければならないか。

でも実は、デジタル化時の音が昔の再生よりもノイズを多く含んでいると感じたのはこれが初めてではないのです。私は子供の頃、気に入ったレコードは日常観賞用にカセットテープやVHSビデオテープのHi-Fi音声トラックに録音したので、後年のデジタル化wavと比べられるのですが、気になるwavを今までにいくつか見つけました。たくさんのレコードを再デジタル化するのは、私の健康上も、針の寿命的にも無理です。

それに、デジタル化時に私は可能な限り盤をきれいに拭いて使ったはず。限られた時間で出来ることは全部やったはず。今あるwavから電気信号的にノイズを除去することのほうを考えるべきです。

こうして私は、レコード音声を記録したリニアPCMからブツブツノイズを除去・軽減するソフトウェア(アプリ)をネット検索しはじめました。そしてすぐに思い出しました。今までにも同じことを考えました。でもそういうソフトウェアは無料ではなく、それどころか安くありません。それで諦めたのでした。

今回のネット検索でもまず有料のソフトがいくつか見つかりました。一万数千円から、数万円。私はレンタルDVDが期間限定で安い時だけ借りるのがせいぜいというほどの超低予算なので、その金額は出せません。さらに探しました。たとえ機能がおもちゃレベルでも無料のソフトはないものか。GPUを使うのがありましたが、私のPCは基本スペックだけの安いやつなのです。(それだってPCはすごく高い買い物でした。)私はさらに探しました。ついにどこかのフォーラムの書き込みに何か見つけました。でもソフトそのもののファイルへのリンクが見つからずにさらに検索。その頃にはもうかなり疲れていたので、バージョンが古いとか色んなことはどうでもよくなっていました。

機能的に低レベルでも、私自身に再デジタル化を諦めさせる口実になれば良いのです。「ブツブツノイズは取れるんだから、今のwavがあれば良いんだ」と思えれば良いのです。

私は使い方を知ろうとヘルプを見ました。するとそこには何やらアルファベットの海が。どうしたら良いんだろう。
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今日は、ここまでです。現在、もう少し先まで進展がありますが、まだ記事にする分量に至っていないので、さらに進展があってから続きの記事にします。もしもこのまま続きが出なかったら、その時は行き詰まったと思ってください。

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今日は不覚にも酒を飲んでしまった [  レコード(補完計画)]

このブログでもカテゴリーにしている転居の話が少し動き、一昨日から昨日にかけて私は心がおかしくなり、それがもとで体調もすぐれなくなった。そのストレスから、痛風治療中だというのに不覚にも酒を飲んでしまった。飲酒は過去形ではなく、現在進行形だ。

今日は、こういう時でないと出せないものを出したい。私は何かをUPしたくなっても、シラフだと諸事情を考えてやめてしまうことが多いから。でも、たとえ酔っていても、UPして権利者から確実にクレームが来るものを出すほど愚かにはなれない。結局、一般受けしない音が少しネットに出回るだけなのだが。

一般受けしない音・その1
大昔に、あるテレビ番組の劇中歌として流れていた歌がある。それ自体は今でも懐かしむ人がいるのだが、そのレコードのB面となると話は別。一気に需要が減る。私は少し前にネット検索してみた。A面はあったが、B面の音は見つけられなかった。そんなわけで需要のない音だが、ひょっとしてシングルレコードの表紙を見て「これのB面ってどんな歌だろう?」と思った人はいるかもしれない。そういう音をUPする酔狂な人間が日本に一人くらいいてもいいかもしれない。


一般受けしない音・その2
これの元を知っていて、このサイトを訪れる人はきっといない。私が子供の頃、学研の科学と学習とかいう本があって、確か学校で販売していた記憶がある。この科学と学習を手に入れた人はとても多いはずだが、年ごとに販売した物が違うから、私が出す物はたまたま私と同じ年に買った人しか知らない。上の「その1」よりもさらに需要はないが、小さい頃にこれを聞き、「おじさん」のこの歳までソノシートを保存した私にとっては、個人的に特別な意味がある。それで、酔った勢いで出させてもらおうというわけだ。小泉八雲の雪女を小学生の学習用に書き直したものを岸田今日子が朗読する。実はずっと前に、このソノシートのB面(さるじぞう)をUPした記憶がある。もしもそれを聞いた方ならば、これでA面B面ともにお聞きになったことになる。


一般受けしない音・その3
もうじき地デジでスターウォーズの昔の映画を放送する。私にとっていちばん印象的なのは映画第一作とそのテーマ曲で、オリジナルの曲はオーケストラ演奏だ。ところが子供の頃の私は、壮大なオーケストラ演奏よりももっとポップな演奏を好んだ。その結果こうなった。


一般受けしない音・その4
これは私にとって因縁の音だ。今まで複数回この音をブログに出して、(偶然かもしれないが)そのたびに辛いことが起きて心が耐えられなくなり、辛い人が藁にもすがるように、自分の近くにある「暗いもの」を消しまくった。そうしたら自分の辛さが解消されるかもしれないと。その結果、せっかくブログに出したこの音も消えた。私個人にとっては、これはラピュタの滅びの呪文のようなものだ。自分の思い出の1ページとして覚えておかなきゃいけない。でもけっして唱えてはいけない、みたいな。今日これをUPするのは、酔っているからであり、今までUPしてはすぐに消してきたことへの後悔を解消したいから。でも今までどおりならば、私はまたすぐに消すことになる。私はいま、痛風治療中なのに飲んでしまうほど精神的に追い詰められている。その時点でこれを出すこと自体、本当はどうかしている。あと、これはレコードではなくてカセットテープからの音だ。これを最後としよう。二度と出すまい。

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かいじゅう大あばれ! [  レコード(補完計画)]

私は時々、怪獣絵かきうた図鑑のピグモンが聞きたくなる。私は持っていない。ネット上にも音はない。あるのは、はるか昔、小さい頃に聞いた記憶だけだ。それについては前に一度ブログ記事に書いたと思う。私がある程度大きくなった時点で、子供っぽい絵描き歌は捨ててしまった。ただ、一緒に入っていたウルトラマンのドラマだけはとっておいた。当時はまだ家庭にビデオデッキがない時代だから、レコードやソノシートはテレビ番組を音だけでも保存するための大事な手段だった。皮肉なことに、それから数十年が経つと事情は一変した。今ではウルトラマンのドラマはDVDなどでいくらでも手に入り、昔の絵描き歌はどこを探しても手に入らない。今日もネット検索したが、新しい情報は見つからなかった。よくよく考えるに、これは私が自分で選んだ結果だ。子供の頃、子供っぽい歌を捨てたのは私自身だ。だから私はこの結果を受け容れる必要がある。

昔の私が大事に取っておいたウルトラマンのドラマを、今日は久しぶりに聞いてみた。確かに懐かしい。私はこのソノシートを小さい頃に繰り返し聞いた。でも、(小さい頃にも感じたはずだが、)音だけ聞いても情景が頭に浮かばない。懐かしいけど、なんだかよくわからない。30分近い長さの番組を数分に編集しているから、イデ隊員が「ピグモンが」と言うがピグモンは出てこないという矛盾が生じている。おまけに雑音だらけだ。

今日ソノシートを聞いた記念に、しばらくドラマの音を置いておきたい。試しに聞いてみようと思う方のために、くどいけど繰り返す。音だけだから、なんだかよくわからない。そして、雑音だらけだ。


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このソノシートの反対の面には大きな傷があって、針飛びがひどい。傷が深すぎて修復もできなかった。





追記
あった!なんと、怪獣絵かきうたがネット上にあった!
この前探した時とはキーワードを変えて検索したらヒットした。

http://www.nicovideo.jp/watch/nm31457118

この絵かきうたのレアさを知らない人は、「絵かきうたというよりキャラソンだ」等と冷静にコメントしていた。知らなければ無理もない。でもこれは超レア物なのだ。知っている人は悦びで天に上り、冷静なコメントは出来ない。私が今日これを見つけられたということは、私は一日ぶんの幸運を全部使って見つけたに違いない。私が探しているピグモンはなかったが、ジャミラはあった。

エデンの東を見た [  レコード(補完計画)]

子供の頃の私は名作映画を鑑賞するような頭をもっていなかった。それなのに、子供の頃にたまたま流行った映画や、当時名作と言われていた映画のテーマ曲が何となく好きになると、子供の私は親にレコードを買ってもらった。それで私の部屋には映画音楽集の2枚組レコードが4つもある。お察しのとおりオリジナルサウンドトラックではない。

いい歳になった今の私もいまだに映画を見る目はまったく養えていない。ただ細々と、昔親に買ってもらったレコードに入っている映画がテレビで放送されると、今さらながらに見てみる。

子供の頃に興味があった映画だから、4つのレコードの中でいちばん好んで聴いたのは、ラブロマンスではなくSF・ホラー・アクション物の特集だ。エクソシスト(チューブラー・ベルズ)などが入っている。その中に「栄光への脱出」という映画があった。映画自体はまったく知らなかったが、音楽は昔から聴いたことのある曲だった。映画のタイトルもすごいし、きっとすごい映画なのだろうと思っていた。それが最近スカパーで放送されたので見てみた。かなり長い映画で大作なのだけれども、なんだかユダヤ人がとりわけ善人に描かれている気がして、ネット検索してみた。そうしたらこの映画への不満を書いたレビューが見つかった。私は、映画音楽が有名でも映画そのものが音楽に匹敵するほど褒められるとは限らないという事例を知った。

同じスカパーのチャンネルで、他にも私のレコードにある映画を放送した。「エデンの東」というのがあった。私はこの題名をどこかで聞いたことがあるだけで、何も知らず興味もなかった。「栄光への脱出」とは違って期待せずに見たのだが、こっちは気に入った。父親に愛されようとするのに、することなすこと裏目に出て悲しむ息子を演じるジェームズ・ディーンがすごくいい。このキャルという人物は、作中では悪(ワル)だと言われるが、私はそうは思わない。私よりもずっとましな人間だ。人の情愛をもっているじゃないか。彼の悪さは反抗期の子供のようなもので、根っからの悪人ではない。心根はとても優しい。

今日の記事は私の日記のようになってしまい、人様の参考になるような部分がなくて、すまない。すまないついでに、この「エデンの東」を含むレコードのジャケットから一部を出させてほしい。色の付いている映画が、今までに私が見た映画だ。
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私にとっては古すぎて「想い出」ではない映画をこれだけ見たのだから、もうそろそろ道楽もほどほどにして、おしまいにすべきだとは思う。でも、できれは「昼下りの情事」(オードリー・ヘップバーン)や「鉄道員」あたりは知っておきたい。「汚れなき悪戯」は以前にスカパーで放送したが、他に見たい番組がなかったから視聴契約できなかった。ちょっと悔やまれる。

午後のロードショー、たまにでいいから昔懐かしいのをやってくれ [  レコード(補完計画)]

私が「人生補完計画」と名付けた作業は、ブログに記事が出ない時も進んでいる。たとえばテレビ東京の「午後のロードショー」。ごくたまに、本当にごくたまにだけれども、私が若い頃や子供の頃の映画をやってくれる。先日は「ジョーズ」があった。当時は、サメのことを英語でジョーズというと勘違いする子供がよくいた。

「午後のロードショー」のサメ映画というと、頭が3つあるサメとか、進撃の巨人もどきと共演するサメとか、そっち系がまず頭に浮かぶ。でも今回は「元祖サメ映画」をやってくれた。

世知辛い世の中で数十年を生きるうちに、本当ならば私はジョーズなんか忘れ去っているはずだった。ところが昔親に買ってもらった映画音楽全集レコードが自室にあり、現在そのレコードに収録されている映画を求めている。

「午後のロードショー」では、以前にエクソシストもやってくれた。

何か月も待ってそのうちにという形だが、待っていると何かやってくれるのが私にとっての「午後のロードショー」だ。

今日はジョーズ放送を記念して、私のレコードからジョーズを出したい。ただし上記の映画音楽全集レコードだから、オリジナルサウンドトラックではない。どっかの楽団がそれに似せて演奏するという、よくあるパターンだ。


もしもブログの容量が足りなくなったらmp3を削除しなければならないが、しばらくは置いておきたい。

レコードを洗うとどうなるか(その2) [  レコード(補完計画)]

前回の続きです。

子供の時に手に入れたレコードというと、怪獣関係が多かったです。その中に、買った時からノイズがひどかったレコードが2つあります。今回のレコード洗いのメインは、もちろんその2枚です。

ウルトラマン/ウルトラセブン/キャプテンウルトラ/ガメラマーチ

私がもっているレコードでとくにブツブツノイズがひどいのはB面の最初、つまりキャプテンウルトラです。洗う前を聞いてください。前回と同じく、権利者に配慮して歌い始めの「つ」までで終わります。

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では、洗った後を聞いてください。ノイズはもう気になりません。

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さあ、最悪ブツブツノイズレコードの登場です。テイチク版帰ってきたウルトラマン。茶色いカビが一面に生えていたのが、これです。1年前にこのレコードのカビを見た時にはすぐに台所へ行って洗いたかったけれども、一緒に住んでいる家人への配慮でそれができず、ティッシュでこすりまくってカビを取らなければなりませんでした。ではまず、ティッシュでこすっただけの状態を聞いてください。もう言わなくてもおわかりでしょうが、「き」までで終わります。

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では、今回洗った後を聞いてください。

ki2.mp3

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曲が始まるまではノイズが小さく聞こえますが、曲が始まるとノイズは気にならなくなります。まるで別のレコードのようです。

そういうわけで私が試した範囲での結果は、自分なりに大事にしてきたレコードは、洗えばブツブツノイズがとても小さくなりました。セコハンのレコードはノイズが取れませんでした。私個人はノイズの多いレコードを洗ってみることをお勧めしますが、レコードは一度傷がついたり変形したりすると元に戻りませんから、ご自分の大事なレコードをよく観察し、よく考えて洗う方法を決めてください。
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レコードを洗うとどうなるか(その1) [  レコード(補完計画)]

やっと元気が出たので、記事を書き始めます。今回洗ったレコードのうち、今日は最初に洗って試した2枚について報告します。

私は、何か気に入った作業をする時は、つい一番気に入ったものから先にやりたいという衝動にかられます。でもこれは間違いです。最初は未経験状態ですから、どんな失敗をするかわかりませんし、後から「より良い方法」に気づくこともあります。だから正しいやり方は、「作業の最初にはいちばんどうでもいいものを扱う」です。

そんなわけで、最初の1枚はセコハンレコードです。林寛子シングル「私がブルーにそまるとき」。売られていた状態は、レコードが入っていた紙袋もなく、歌詞カードもなく、シングルレコード本体がビニルに入って売られているという、最低最悪状態でした。中身もそれにふさわしく、盤の表面に浅い擦り傷が無数にあります。

それでは、洗う前の状態を聞いてもらいましょう。ブツブツノイズいっぱいの状態とはいえレコード音声なので、権利者に配慮して最初の部分だけを出します。林寛子が歌い始めると最初の「わ」で終わります。

wa1.mp3

目で見るとわかりやすいので、SoundEngine Freeを使って表示した振幅も出します。

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さて、これを洗ったらどうなったか。私は洗剤を使って洗うのは初めてだったので、とくにこの最初の1枚は慎重に丁寧に洗いました。その結果がこれです。

wa2.mp3

SoundEngine Freeを使って表示した振幅も出します。

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あなたの気持ちはわかります。あなたはきっと、「レコードを洗ったらこんなにノイズが取れた」という結果を期待して聞いていらっしゃる。で、聞き比べたらたいして変わらない。でも私は、たとえ好結果が出なかったケースでもご報告しようと思っています。そうすれば、いつでも好結果が出るわけじゃないということも伝えられるでしょう。1枚目は擦り傷が無数にあるセコハンレコードなので、私も結果に期待はしていませんでした。

さて、私は2枚目にとりかかりました。2枚目は、ビング・クロスビーのWhite Christmasです。私が子供の時に父が買ってきてくれました。洗う前の状態を聞いてください。ビング・クロスビーが歌い始めると最初のI'mで終わります。

I'm1.mp3

SoundEngine Freeを使って表示した振幅も出します。

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あなたはきっと「長年の間にレコードの音溝に埃が入ってノイズが出たんだな」と思うでしょうが、私にとってこのレコードの音は最初からこうです。時々ブツブツ、ブツブツと鳴るこのシングルレコードを毎年クリスマスイブになると聞いて、家族でささやかなクリスマスパーティーをしたものでした。

さて、これを洗ったらどうなったか。今度のレコードはセコハンではありません。

I'm2.mp3

SoundEngine Freeを使って表示した振幅も出します。

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私は、こんなにノイズのないホワイトクリスマス(このレコード)を聞いたのは生まれて初めてです。

今回の記事はここまでです。
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レコードを洗う(2) [  レコード(補完計画)]

レコードを洗って再デジタル化する作業には2日かけるつもりだったが、ギリギリ1日で済んだ。その代わりに私は頑張りすぎてくたびれ果ててしまった。だから今日はPC前に座らず、安楽椅子に座ってスマホで書ける記事を書きたい。再デジタル化の結果は、私がもうちょっと元気になってからUPする予定だ。

私がレコードをどんな風に洗ったかは、まったくの我流なので人様の参考にならないだろうが、今回は洗剤を使ったことを記録しておかなければならない。一年前、盤面一面のカビをティッシュでぬぐいスプレーをかけクリーナーでこすったレコードだ。水でちょいと流す程度では生ぬるい。洗剤を使うほかは、1年前と同じだ。水気を取るためのハンカチを盤1枚につき1枚用意する。それを激しく振るって細かい塵を落としておく。台所の流しの横に小鉢を出し、それに台所用洗剤を少し入れ、水で薄める。あとで洗剤が落ちないのは嫌なので、かなり薄い洗剤液にする。レコードを1枚片手に持ち台所の流しへ行き、もう一方の手の指に洗剤液をつけ、盤面の3分の1ないし4分の1を溝に沿ってこする。ブツブツノイズは盤の縁に多いので、縁の部分を忘れずにこする。蛇口から水を細く出し、盤面の洗剤液が付いた部分を洗い流す。そのさい盤を横にしていると水がレーベルにかかりやすいので、立てて持つ。さっき洗剤が付いた指も洗う。盤面の水が付いた部分をハンカチで押さえ、水気を取る。なぜこの時点で水気を取るかというと、水が付いたまま盤を別の向きに傾けると水が垂れてレーベルを濡らしてしまうから。同じ手順で盤面の残りの部分も順次洗い、裏面も洗う。裏面を洗った時の洗剤液が裏面の裏側、つまり表面の縁に付くことがあるので、表面の縁に軽く水をかける。洗い終わったレコードにはまだ水が付いているのでハンカチでその部分を拭く。この頃にはもうハンカチは全体が湿っているので、次に洗うレコードには使えない。レコードを片手に持ち台所を去る。作業部屋に湿気を持ち込まないために、作業部屋にはまだ入らない。別の部屋でレコードを持ったまま、ある程度乾くまで数分間待つ。日光が窓越しに射し込んでいる部屋があれば、日光に盤をかざすと乾きが早い。

注意:有難いコメントをいただいた。レコード盤を日光にかざすのは避けたほうがいいと。
私はレコード盤の水分がなかなか蒸発しないのにイライラして、その時隣の部屋に日光が射し込むのが見えて、「そうだ!水分を早く蒸発させる方法があった!」と発見をした気になっていた。ところが、直射日光、とくに夏場のひどい日差しではレコード盤が曲がってしまうかもしれない。私自身は子供のころからレコードをいじっていて、熱に弱いのはわかっており、盤が暖かくなりそうだったら心配して日に当てるのをやめるだろう。でも、この記事を読んだ方がこの記事を100%信用して、直射日光に当てるかもしれない。人様に向けて発信する記事は、「自分がどうだった」だけでなく、「もし人様が同じようにしたならどうなるか」まで気を配らなければいけない。
コメントをくださった方には心から感謝している。

それから作業部屋に入る。作業部屋に入る段階で、目に見える水は全部蒸発している。あとは音溝に入った見えない水分を取る。作業部屋は閉め切っているので室温が高く、残りの湿気が蒸発しやすい。(もちろん作業を行うのは天気の良い乾燥した日とする。)ベルベットのクリーナーで盤を拭く。盤はすでに湿っているので、湿式クリーナーも乾式として使う。盤をターンテーブルに置き、回転数の微調整をし、PCのSoundEngine Freeで録音の準備をしている間が最後の盤面乾燥時間となる。

上記の我流方法で気になるのは、洗剤液を付けてこする時に指を使うことだ。ベルベットの布でもあれば良かったが、私は持っていない。クリーナーを洗剤液に浸してしまったら後が大変そうだし。

ブツブツノイズではなく、針飛びするソノシートが1枚ある。それは針飛び直前の部分が音溝に沿ってすごく破損しているのを確認し、修復は諦めた。
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レコードを洗う [  レコード(補完計画)]

昨日は沢山のことをした。デジタル化してPCに入れたレコード音声のうちシングル盤を聞き、ブツブツノイズが多いのはどれかをチェックした。レコードプレーヤーには埃よけのシートが被せてあり、そのシートに埃が付いていたので、作業前に動かして埃が舞わないように拭いた。フォノイコライザーを出してきた。配線を確認し、フォノイコライザーの出力を新しいPCに接続してSoundEngine Freeの録音設定をした。部屋の中央にテーブルを置き、その上にシングル盤の収納箱を置いた。そして今朝、忘れていた最後の作業、引き出しからレコードクリーナーとレコードスプレーを出した。これで、レコードを洗って音声を再デジタル化する準備が整ったはずだ。

レコードプレーヤーを修理してもらってからちょうど1年が経った。1年前に全部のレコード音声をデジタル化したが、何枚かのレコードはブツブツノイズがひどかった。

1年前に作業した時、再生してとくにブツブツノイズがひどいレコードはカビだらけだった。本当ならばレコードを洗わなければいけない所だったが、その時は家人を気にして台所へ洗いに行けなかった。それで仕方なくティッシュでこすってカビを落とし、スプレーとクリーナーで仕上げをして再生したら、ノイズが少なくなった。それでもブツブツノイズはかなり残っており、洗わなかったのが心残りだった。

今回はそのレコードを含めて6枚くらいのシングル盤を再デジタル化する。シングル6枚をただ再生するだけならばたいした時間はかからないが、いちいち洗ってから乾かす必要がある。2日かかるだろう。

今回の記事は、レコードを洗って再デジタル化する記事の第1回のつもりだ。
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大昔の学研 雪女 さるじぞう から [  レコード(補完計画)]

今回は、大昔の学研のソノシートから画像と音を少しUPします。興味をもつ方はとても少ないと思います。なぜなら、特定の年に特定の年齢だった人だけがこのソノシートを買ったので。

でも私は、これもまたブログ記事の良い所だと感じています。もしもみんなが同じように、多くの人が知っている物だけを出していたら、それ以外のとてもたくさんの物は時代の流れに埋もれて消え去ってしまいます。でも実際には人の思いは様々なので、たとえ少数の人しか知らない物でもブログで記事になり、それを知っている少数の人に届きます。そういうチャンスは私にはとても有難いので、私もそういうチャンスを作りたい。

そんなわけで、今回の記事はアクセス件数はどうでも良いのです。

ソノシートの片面には「雪女」、その裏には「さるじぞう」が入っています。私個人にとっては雪女の話が印象的でしたが、今回調べてみたらこれは小泉八雲の怪談らしいです。テキストそのものは他の方が担当していますが、大筋は小泉八雲の雪女です。となると、これはあまりにも有名で、記事を見に来てくださった方には新鮮味がありません。

いっぽう「さるじぞう」のほうをネット検索してみると、これは事情がちょっとだけ違いました。ネット上にたくさんある「さるじぞう」は、どれもプロットは同じですが、ストーリーの細かい所が違います。それが私には魅力的でした。色々なストーリーの「さるじぞう」を知るのが楽しくなりました。そこで、ネット上にもうひとつ、ストーリーがちょっと違う「さるじぞう」を出したいと思いました。

これを聞く方はレコードやソノシートをご存じだとは思いますが、念のために書いておきます。レコード、とくにソノシートは、CDと違ってブツブツという不快な音が当たり前に聞こえます。

こういう昔話では語り口が重要ですが、「さるじぞう」の語りは小沢栄太郎氏が担当しています。
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とっぴんぱらりのぷぅ

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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (14)(終) [  レコード(補完計画)]

レコード音声のデジタル化が終わった。人生は、一方では予想通りに行かないことが多く、しかしまた他方では、それでも何とか切り抜けてゆけるものだ。

私は前回の記事で「次回の作業が終わったらきっと報告する」と書いたのに、今まで何も記事が書けなかった。では作業にてこずっていたのかというとそうではない。

私は前回の記事で、まとめて作業せずに少しずつ無理なくやると書いたにもかかわらず、実際にはシングルレコードの残りを1日、天袋に上がっていた2級扱いのレコードを1日の計2日で終わらせることになった。私は記事の読者のみなさんに嘘をつくつもりなどもちろんなかった。無理なく少しずつやるつもりだったんだが、人生は予想通りには行かなかった。

さて、ちょうど作業を終えてレコードを仕舞い込んだ後で、ブログ記事に有難いコメントをいただき、針飛びの原因になっている傷はおそらく修復可能だと教わった。仕舞い込んだばかりのレコードをまた出して修復しようか、私は一晩思案した。翌朝、天気予報では晴れのはずだったのに、雨が降って雷まで鳴った。それで諦めがついた。前に書いたが私がレコードを扱うと家人がイライラを募らせるので、今回のレコード作業はここまでとし、いつの日か改めてゆっくりと傷の修復をしてみよう。

それからクリーナーやスプレーを仕舞い込み、レコードプレーヤーを掃除し、今までデジタル化作業を優先したせいで滞っていた色々な仕事や家事を片付けるうちに、こんなに何日も経ってしまった。

前回の記事の最後に、次回こそ「何か人々に喜んでもらえる画像が出せたらいいなあ」と書いた。でも流行歌のシングルレコードはどれもみなネット上にすでに画像があり、私の出る幕がなかった。レアな盤ではなく変な盤でよければ、ひとつ出せる。

布施明。いや、布施明が変なのではないぞ。私がもっている布施明のレコードが、変なのだ。ひとり芝居のB面。レーベルを貼る位置がずれている。このレコードをターンテーブルに載せて回すと、レーベルがまるでフラフープみたいに回るのでちょっと楽しい。
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今回出してきた私のレコードの中で、不名誉なる「カビ大賞」に輝いたのは、どのレコードだろう。岩井小百合は洗ったら取れたから、これは今思えば軽症だった。そうそう、盤面全体にうっすらとカビらしきものが付いていたレコードがある。前に写真を出した「帰ってきたウルトラマン」。歌ってるのがオリジナルの人じゃないから「帰ってきた偽ウルトラマン」というべきか。でもザラブ星人が帰ってきたわけじゃないぞ。カビがひどいだけでなくブツブツノイズもひどかった。この盤はカビが生える前からノイズがひどかった記憶がある。写真は前に出したから、音声を少し出そう。例の、「ウルトラマーーーン」伸ばしすぎの音声だ。オリジナルの歌をよく覚えている人なら聞けばすぐに気づくはず。伸ばした声が、ほんらい間奏のはずの演奏にまでかかっている。オリジナルでは声は間奏の直前で終わるんだ。1番はブツブツノイズがあまりに不快な状態なので出さないほうが良いと思う。聴いてくれる方を不快にさせちゃ意味がない。ブツブツノイズが少しましになってきた3番を出したい。デジタル化終了記念だからLameのVBR最高ビットレート。ブツブツノイズ偽ウルトラマンにはちょっともったいないかも。


でも不名誉なる「カビ大賞」は帰ってきたウルトラマンではない。大賞に輝いたものは、天袋から下ろしてきた2級扱いレコードの中にあった。日本では知られていない海外の変なレコードだ。アシュ・ラ・テンペルのSeven Up。クラウトロックという、変ちくりんで妙ちくりんなジャンルのレコードだ。ウィキペディアによると、

「1973年の3rd『Seven Up』は、LSDのグル(伝道師)、ティモシー・リアリー博士が参加したアルバムである。録音の際には仲間のミュージシャンがスタジオに7、8人もつめかけ、LSD入りのセブン・アップを飲みながらセッションを行ったという。」

それはつまり、この記事を書いている現代の言葉に翻訳すると「アブナいドラッグの師匠を招待して全員アブナいドラッグを摂取しながら作った作品です。」と言うことか。当時はそういう風潮だったらしい。私が好んで聴いたタンジェリン・ドリームも事情は同じだ。当時の国内盤レコードに入っていたライナーノーツでは、時代のせいだろうか、LSDが麻薬だとは書かれていなかった。子供だった私は大好きなタンジェリンがLSDを使って曲を創造したと読んで、自分もLSDというものが欲しいと思った。でもどこを探してもLSDは売っていなかった。なぜだろう、と当時は思った。実はそれは当たり前だった。当時私は長距離通学していたので東京の某繁華街へも行こうと思えば行けただろうが、私はガキだったのでそんな気はなく、ただひたすら自宅と東京の学校を往復する日々だった。その通り道にあるものといえば、スーパーマーケットと文房具屋。これでLSDが買えるはずがない。それに気づいたのは、かなりオジサンになってからだった。一度タンジェリンのことを忘れ、就職して仕事に情熱を燃やし、その後で昔のタンジェリンを何かのきっかけで思い起こし、その時事情を初めて察した。それで私がアブナいドラッグを買いに某繁華街へ走ったかって?いや。もう私にとってLSDは意味がなかった。私は自分の子供の時の感性のすばらしさを評価していた。それが大人になり、しだいに周囲のものに何も感じなくなるにつれて、自分は死んだと思ったものだ。感性が死んだ後でLSDが手に入ったとして、その先に何がある。もう何もない。一番大事なのは感性だった。LSDは子供の頃のあの感性を増幅するものだ。私はそのつもりでいた。感性そのものが死んだら、もうLSDに意味はない。

ところでっ!今は、このレコードがアブナいのはLSDのせいじゃない。カビのせいだ。このレコードをジャケットから出そうとしたが、今回色々なことを体験してきた私だから、レコードを出す前にジャケットの口をちょっと開いて臭いを嗅いでみた。そうしたら、ジャケット内からものすごく「カビ酸っぱい」臭いが漂ってきた!私は本能的にこのレコードをこれ以上触っちゃいけないと感じた。もしもこれ以上触れば、レコード音声デジタル化をしている自室がカビ酸っぱい臭いで充満する。そこで私はそのSeven Upをそーっと自室から運び去り、後でゴミ袋に入れた。今回のレコードデジタル化で処分対象になった唯一のレコードだ。ちなみに、このレコードだけが異常にカビ酸っぱい臭いがしたのは、これが中古レコード(しかも輸入盤)だからかもしれない。新品として買ったならば、それからの自分の管理が盤の状態を決定する。しかし中古だと、以前にどういう扱いをされてきたかはわからない。

Seven Upのジャケット写真はネット上にいっぱいあるから省略しよう。

結局私のもっているステレオもレコードも満身創痍だった。仮にネットオークションに出しても買い手は絶対に現れない。プレーヤーは修理に出して動くようになったが、ダストカバーには子供の頃に付けた傷が2つある。金属部分の一部には錆が出ている。レコードも、子供の頃に付けた傷がいくつもあるレコードが少なくない。ジャケットのシミやカビの被害はほとんどのレコードにみられる。でもこれは私の大事な思い出の品だ。ネットオークションに出すなどありえない。他人には価値がなくても、私にだけはとても価値がある。
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プレーヤーが動作不良を起こしていると知った時、私は修理に出すべきか新しいプレーヤーを買うべきかと考えた。そのことは以前に記事にした記憶がある。性能や使いやすさ本位で考えるなら新しい機器を買うことになる。数十年前の骨董品を修理してどこまでの性能が出るかは未知数だったし、使いやすさならば今どきUSBでじかにPCにつなげるプレーヤーがあり、それどころか演奏するだけでmp3になるプレーヤーすらあるらしい。でも結局私は修理する道を選んだ。私個人にとってはそれが正解だった。なぜならデジタル化作業を進めるうちに、私は自分が求めていたのが単なる曲のPCへの保存ではなく、大事な思い出の品との再会だと認識したからだ。

そもそも私にとって今回の作業は、じつは自称「自室地図」作成の一部だった。「自室地図」とは何か。自分の部屋にある物でも、意外と人は把握していない。「絶対にあれは持っている」と思っていたものが現存しなかったり、数十年忘れていたものがひょっこり出てきたりする。そこで、まるで地図を作るかのように自室を隅から隅まで確認し、どこに何があるかをPCに打ち込む。これで、自分が持っているもの、持っていないものがはっきりし、PCを見れば探し物がどこにあるかがすぐわかる。不要なものを捨てて部屋をスッキリさせることもできる。私は去年からずっとこの「自室地図」を作り続け、レコード関係は最後の大仕事だと思っていた。これはちょっと大変そうだったから、正直尻込みしていた。それが、プレーヤーの動作不良発見、修理、保証期間3ヶ月という事情ですぐにその「大仕事」を始めることになり、無事に終えることができた。思えば有難いことだ。
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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (13) [  レコード(補完計画)]

ついに12月に入った。天気予報では、明日から冬将軍襲来だそうだ。レコードを扱うにも、朝の早いうちはまだ寒すぎて適さないだろう。レコード針の調子も私の体調にも、どちらにも適さない。お昼前からはふつう家人と共に過ごす時間があるのでレコード作業を終えなければならない。そうなると、作業に使える時間はかなり短くなる。お昼を過ぎてから再開することもあるが、うちは日照の関係もあり、昼を過ぎて午後3時ごろにはもうかなり冷える。家人に頼みこんで昼過ぎまでぶっ通しで作業させてもらうことも考えなければならない。

とはいえ、私はこの時期を待っていたという一面もある。なぜなら、ここ数日雨が降っては曇り時々晴れ、また雨が降りという感じで、湿度が高めのままだった。冬将軍到来後は寒くはなるが、乾燥する。

さて、前回の記事の後、作業がどうなったかというと、シングルレコードは回転が速い。いや、ターンテーブル上の回転の話でなく、作業の回転が速いという意味だ。LPは、一度針を落としたら30分くらいは時間がある。その間にジャケットのデジカメ写真を撮っても、時間はすごく余る。もしもジャケットにシミやカビがあったら演奏時間を利用して掃除するが、それでちょうど時間が有効に使えるという感じだった。ところがシングルは、ひとつ前のレコードにクリーナーをかけて仕舞い込み、現在のレコードの表紙の写真を撮っているうちにもう演奏が終わってしまう。演奏中にトイレに立つ時間もない。だから、LPの時とは比べものにならない忙しさで、そして比べものにならない速さで作業が進む。

あと推定22枚の予定。もしも今までのように朝7時すぎに開始し、家人にあらかじめ頼んで昼過ぎまでやらせてもらえば、1回の作業で終わる量だ。しかし冬将軍到来。朝7時台はとても寒いだろう。

そういうわけで、いくつかの不安材料はあるが、それらすべての不安が的中するわけではない。たとえば以前に不安材料だった隣家の外壁塗装は、意外なことにまったく臭ってこない。だから、できれば人生を楽しむ方向で、せっかく出してきたレコードを懐かしみつつ作業をしたいものだ。

考えが合っているか、正しいかは知らないが、私は歯医者と株からそれぞれひとつずつ、今回の作業の指針を得た。まず歯医者。歯根治療をするには何度も歯医者に通わなければならないが、私の行きつけの歯医者が人気があるらしく、なかなか私の順番が回ってこなかった。次の治療は1ヶ月後、ということもあった。最初のうち、私は気が気でなかった。治療の途中で放っておかれて1ヶ月?それって大丈夫なのか?でもとにかく半年くらいかけてクラウンをかぶせるに至った。私はそれを通して、何か作業をする時のひとつの方法を学んだ気がする。世の中にはまとまったことを1回でやってしまいたい、やってしまおうという方法もあるが、その一方で、現在できることをできる分だけやり、その時点で作業を中断、完全保存し、次に作業できる時が来るのを待つという方法もある。次に株。私は当初、自分に鞭打つという意味で、1ヶ月にいくらという目標を掲げ、それを目指して毎日頑張った。しかし株価の変動は1ヶ月単位で行なわれるわけがなく、私が月末になったので仕方なく上がりきらないうちに売ったら翌月になってドンと上がった。そこで私は1ヶ月単位の目標をやめ、上がるのをひたすら待つことにした。まるでアリジゴクのように、自分は動かずにアリが来るのをいつまでも、いつまでも、待ち続ける。そしてアリが来た時にはしっかりつかまえる。これを言葉で言うのは簡単だが、実際には辛抱ができないこともあり大変だ。1ヶ月はおろか2ヶ月目になっても株価が上がらない(または下がらない)。これはもう、動いたほうがいいんじゃないか。さんざん悩んだ末に決心して動くと、その直後に株価がドンと変動するという皮肉が実際にあった。だから今回の作業でも、「冬が来た。寒くなる。早く終わらせなければ」という焦りは本当はきっといけない。辛抱ができなくなって動いた結果は、きっと満足がゆかない。

これで、私が今回書きたかったことは全部だ。実は私は、前回のデジタル化分の中から何かレコードの画像が出せないかと考えた。まずはアリスの冬の稲妻から考えた。この曲は私の歳の人間には超有名な曲だから、表紙の画像はネット上に出回っているとわかっていた。でもレコード自体の写真までは出ていないだろうと思い、ネット検索してみたら、あった。それも、私のようなデジカメ写真ではなくスキャナでデジタル化したらしいきれいな画像だった。これは、私の出る幕がないと思った。私がもっているシングルレコードが何かというと、子供時代の怪獣ものの時期が過ぎると、その後は流行歌。当時の流行歌はそれが有名だったものならば、もうネット上に画像がある。でもまだ推定22枚残っているので、その中に何かレアなものがあるかもしれない。私としては、どうせなら不安材料のことばかり考えずに、残り22枚の中に何があるだろうか、どんな昔のレコードとの再会が待っているだろうかとドキドキしながら過ごしたいものだ。次回の作業が終わったらきっとまた報告する。その時には何か人々に喜んでもらえる画像が出せたらいいなあと思っている。

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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (12) [  レコード(補完計画)]

シングルレコードのデジタル化を開始した。これまでにデジタル化したLPは塵ひとつない状態で内袋に入っていたが、シングルは今のところ、クリーナーで拭くと静電気で細かい塵が盤の一箇所に寄り集まって取れないものが多い。中にはそうでないものもあったが、それは少数だった。乾式クリーナーでは手に負えず、湿式クリーナーを出してきて拭いたがそれでも寄り集まった塵はきれいに取れるものではなかった。LPが昔の水被害・黴被害の後に必死になってきれいにして密封したレコードならば、シングルは大昔の子供時代に扱っていたままの姿といった所か。シングルレコードというのがLPのような内袋に入っておらず紙袋に入っていることもひょっとすると塵の原因のひとつかもしれない。今日はおもにとりわけ古いレコードを扱ったので、次回以降に比較的新しいレコードを出してくれば事情は違うかもしれない。とにかく作業を続ける。

以前のブログ記事で怪獣えかきうたを誰かUPしてくれないかと書いた。今回その怪獣えかきうたの一部だけが出て来た。でもピグモンもジャミラもなかった。しかも、最初の所に傷があって針飛びする。針圧を上げてみてもプレーヤーのヘッドシェルの横にそっと指を添えてみても、どうしても針飛びする。やっぱり誰か、UPしてください・・・。
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明日のために今日はもう寝なければならないので、デジカメ写真をいくつか出しておしまいにしたい。もしも同じレコードを昔もっていた人がいたらちょっとだけ懐かしんでいただきたい。

あまり沢山は出せないので、ちょっとだけよ。
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サンダーサンダー
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サンダーサンダー
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サンダーマスク
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これは残念ながらちょっと嘘っぽい帰ってきたウルトラマン。歌がね、テイチク児童合唱団だって。
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怪獣音頭って本当に主題歌だったの?もしそうならちょっとショック・・・
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テイチク児童合唱団の歌はね、帰ってきたぞ、帰ってきたぞ、ウールトーラーマーーーーーーーーンと伸ばすんだ。子供心に、それ伸ばしすぎと思ったのを覚えている。
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そういえば子供の頃友達が言っていたんだけど、ある(たぶんレコードの)マジンガーZの歌は最後をマジンガーぜえぇぇぇぇぇぇっと!!と叫ぶんだって。なんか聞いてみたくなったな。

でも今日はもう寝る時間。明日が早いから。おやすみなさい。

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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (11) [  レコード(補完計画)]

毎日くたくたなので、長くは書けない。でも今日11月23日はLPのデジタル化が終わったので、それだけは書いてから寝なければ。それと、前回の記事から今に至るまでの概略も。

・・・と、思いつつこの記事を書き始めた。でも書き終わらずに眠ってしまった。毎日忙しい。それで、この記事は時間のある時に少しずつ書き、書き終えたらUPすることにした。

そうと決まれば長文失礼、少しずつ、ゆっくり書いてゆく。

冒頭で私は毎日くたくただと書いた。なぜ毎日くたくたなのか。想像してみてほしい。1日が普通に過ぎ去るならば、その24時間の中には普通に休憩時間も余暇もある。しかしその1日の中に4時間や5時間のレコードデジタル化が挿入されたらどうなるか。休憩時間など取れない。レコードデジタル化の間は家事も何もできない。デジタル化が終わってから急いで出てきて家事。気がついたら寝る時間。

ではなぜ1日に4時間や5時間もデジタル化をしなければならないのか。デジタル化の最初のうちはロックのレコードを出してきたが、ロックの多くは片面が16分から25分くらいで比較的短かった。ところがそれが終わるとクラシック等を出してきたが、これは片面が30分というのがざらにあった。だから両面で約1時間。演奏の正味で1時間だから、レコードの出し入れやクリーニングを含めると全体で4枚に4時間半から5時間かかる。万一録音が0dBにクリップしたらやり直し。さらに時間がかかる。

ではなぜ1日に4枚もレコードを扱おうとするのか。なぜ急ぐのか。理由はいくつもある。

寒い冬が目前に来ている。私の部屋は夜に活動すると床を冷気が這ってきて足から風邪をひく。低音環境はレコード針の周波数特性にも影響するらしい。外気温が5度を下回ると私は外の植物を自室へ持って入らねばならない。自室で植物に水を遣ると室内の湿度が上がってしまう。レコードの黴に苦しめられている私にはそれはできない。困った。理由はまだある。

1週間くらい前だろうか、工事屋が挨拶に来た。隣家が屋根の葺き替え、壁の塗り替え、ベランダの防水工事をするという。晴天の霹靂というべきか。足場を組む時に振動はないか。壁塗りをしたら1日以上ペンキの臭いがしてくるということはないか。不確定要素がたくさんできた。要素は不確定ながらも、デジタル化を済ませられる時にできるだけ済ませておきたくなった。理由はまだある。

家人が私の行動にストレスを感じ始めた。私は自分が家人の生活ペースを察してその合間にデジタル化をするつもりでいた。しかし世の中というのは自分の思う通りにはゆかぬもので、家人は私の行動を察して動こうとし、イライラを募らせてしまった。ついには、今日一日外にいるからできるだけ早く済ませてくれと言う始末。これには驚いた。1日にできる量には限りがあり、その日1日では終わらないことが明白だったから、無理なく3日に分けてやるつもりだった。しかし家人は頑として意見を曲げず、どうしても今日は外にいるという。こうなったら、家人の厚意を無駄にしないためにも私は必死で可能な限りのデジタル化をするしかない。そんなことがあった。

こういう記事を見に来てくださる方は、おそらくレコードを扱うさいのテクニックなど実務的なことを知ろうと見に来ているのだろう。しかし実際の作業はむしろ隣人や隣家との思いも寄らぬ関係変化のほうに困らせられる。これからレコードのデジタル化をしようという方には、この作業ではレコード自体の扱いよりもむしろ隣人との関係が大変だという現実を知ってもらうことは決して悪くないと私は思う。

そういうわけで私は毎日デジタル化を急ぐ必要があった。1日4枚を目安とした。ただし、湿度の高い日は何も行わない。今までの最多記録は1日7枚で、これは午前中3枚、夜4枚に分けた。夜が寒くなってからは夜の作業ができなくなったので、この記録は作れなくなった。上記の家人が外にいた日は朝から昼過ぎまでぶっ続けで6枚半。せっかく家人が外出までしてくれたのだから、家人が外にいる間はデジタル化を頑張ることにした結果だ。最多記録の7枚というのは間に長時間の休憩を挟んだからこそできたもので、ぶっ続けの6枚半というのは限界をとっくに超えていた。家人が早く帰ってきてくれと願うばかりだった。

これで、なぜ私が作業を急いだかは書けた。

次は、今までに何があったのかを書きたい。まずはカビ、それから騒音と振動だ。

カビについても騒音と振動についても、自分用の作業記録を残してあるのでそこからコピー&貼り付けをして紹介したい。

カビの例を2つ

例その1
ハイ・ファイ・セット スウィング
盤はきれいなものだった。内袋も明確な黴は視認されず、擦れや汚れではないかと思えるものしか付いていない。しかし静電気防止内袋に替えておらず、今までの作業経験から替えておいたほうが良いと考えた。ジャケットもきれいなもので、隣接するハイ・ファイ・ブレンドとは大違いだと思いつつ、「内袋に似せた体裁の厚紙でできた歌詞カード」をジャケットから引き出した。その両面にびっしりと茶色い埃のようなものが付いている。もしこれが黴だったら、と思った。でも、昔のシミでもう拭き取った後だろうとも思った。片手に厚紙の歌詞カードを持ったまま、一瞬考えた。もう一方の手の人差し指で歌詞カードの表面をちょっとだけ触ってみた。指で触った所だけ茶色が取れた。私はぞっとした。そのまま隣室へ運び、ティッシュで全面をぬぐった。

例その2
松任谷由実 14番目の月
レコードをジャケットから出そうとした時、「内袋に似せた体裁の厚紙の歌詞カード」の端が、フェルトのようなモサモサした感じに見えた。これはまさか黴だろうか、いや、こういう質感の紙かもしれれないと思った。レコードを内袋ごと引き出すと、内袋の全面に黴が付いていた。さっきのフェルトのようなモサモサは黴だと確信した。レコードのSide 2のレーベルにうっすらとシミ。ティッシュでこすった。レコード演奏中にジャケットをもって隣室へ。歌詞カードを引き出すと案の定、黴だらけだった。歌詞カードおよび、一緒に入っていたピンナップは黴をティッシュでぬぐった。ジャケット内側も手の届く範囲をティッシュで拭いた。内袋は静電気防止内袋に替えていなかった。替えた。

こうしてカビがすごかった事例ばかりを出すと、まるで全部のレコードがこの有様だったかのように感じてしまうだろう。しかし実際には、隣り合ったレコードでも一方がカビだらけ、もう一方がカビなしという場合すらある。そこで、カビなしの例もひとつ出しておく。

松任谷由実 紅雀
このレコードは、じつにきれいだった。レコードは驚いたことに内袋に入っておらず、「内袋に似せた歌詞カード」に入っていた。しかしひょっとするとそのほうがジャケット内側に隙間ができず、黴が生えにくかったのかもしれない。この歌詞カードはそれまでの同種のもののような厚紙製ではなく、薄い紙でできている。だからなおさらジャケット内側に隙間ができにくい。初めは静電気防止内袋にレコードを入れようと思っていたが、思い直してこのままとした。

カビについてはこれで事情がわかったと思う。次に騒音と振動について。これは、上に書いた隣家の改修工事だ。自分用の作業記録を残してあるのでそこからコピー&貼り付けをして紹介したい。

一昨日から隣家の改修工事が始まり、昨日はもちつきのような感じで地面を打ちつける音がし、そのたびに床が振動した。紅雀のSide 2の2曲目~3曲目とOLIVEの「最後の春休み」がとくにその時にひっかかり、後でwavを聴いてみた。被害が聴き取れなかったのでそのままにしたが、気になる。今日も工事の続きがあり、後日屋根葺きの次に壁塗りが始まると、そもそも臭いでデジタル化を中断しなければならないかもしれない。急いでいる。

作業記録からのコピーはここまでだ。

振動と騒音は、ひとえにプレーヤーの性能に助けられた。ベースと呼ばれるターンテーブルおよびトーンアームが載っている部分と、プレーヤーケースと呼ばれる外枠部分が、一個のプレーヤーという意味で一体化しているにもかかわらず、力を加えるとまるで別物のように動くという面白い構造になっている。上記の「もちつき」のさいにはこの構造に助けられた。
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上記の「もちつき」に続き、トタン板をトラックの荷台かどこかへ放り投げるとんでもない音がレコードまるまる片面分以上の時間続いた。しかし後からwavを聴いたところ、その音が再生音に入り込むことはなかった。私は以前の記事で、昔レコード演奏中に鳴った音が演奏に影響した記憶があると書いたが、今回それを訂正しなければいけない。

これを書いている今も、隣家では電動機械の音がひっきりなしに続く。うちに挨拶に来た人は、騒音は最初の3日くらいですと言って帰って行ったが、これは騒音4日目だ。

だが私はそれを気にするのでなく、気を落ち着けて、やれる時にやれることをしなければならない。まだシングルレコードのデジタル化が残っている。天気が悪く湿度の高い日はレコードを出せないので、そういう日に家事、家人とのコミュニケーション、年賀状印刷などをこなし、自室にこもってレコードを扱う間は敬遠したいニンニク料理等をこういう時に食す。

デジタル化したLPは全部で90枚だった。最初のうちは録音レベルを試行錯誤したのでやり直しが多く、実際の演奏枚数はそれ以上になる。修理してもらった昔のプレーヤーは、まるで新品のように動いている。

またしばらく記事を書かない日が続くかもしれないが、その時は、私が人生(デジタル化)を頑張っていると思ってほしい。

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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (10) [  レコード(補完計画)]

最初に書いておく。私はこんな想定外のカビも退治したんだ。だから今後どんな事が起ころうとも、その時その時に冷静かつレコードへの愛情をもって対処し、必ず全てのレコードのデジタル化を無事に終えてやる!

今回も前回と同じく、疲れ果ててブログ用の文章を新たに書くほどの元気がないので、自分用に書いたデジタル化記録をそのままコピー&貼り付けさせてほしい。(レコードに問題がなくブログ記事にしなくていい部分は「おk」と書いて省略してある)



岩井小百合はレコード内袋に多数の黴、それが多数レコード本体に転移していたので、とっさに作業を後回しとした。

太田裕美
おk

南沙織
おk

ザ・リリーズ
おk

岩井小百合
他のすべてのレコードを先行し、最後から2番目のザ・リリーズをデジタル化している時間を使って岩井小百合の黴取りを行なった。レコードを内袋に入ったままそっと台所へ運んだ。内袋からレコードを少しずつ出してゆくと、内袋の黴とレコードに転移した黴(内袋は半透明だから見える)がずれてゆくので、どこに転移したかがわかりやすい。片面のほぼ半周にわたり、内袋の奥側の縁に近い部分におびただしい黴があり、一部はそのままレコードに転移、他も量は少なくても転移してた。内袋から出した後で反対側つまり内袋の口側に相当する部分にも盤上に一箇所黴の集落を発見した。これはもう洗うしかないと思った。水道の蛇口からある程度細く水を出し、盤を傾けて黴に水を当て、音溝に沿って指で軽くこすると、黴はあっけなく取れた。しかし今濡らした所の雫を取らずに別方向へ盤を傾けるとレーベルを濡らしてしまう。そこでデジタル化作業用に取っておいた布(ハンカチ)(※)を持ってきて雫を吸わせた。こうして盤の4分の1ずつ水で洗った。盤の反対面は目立った黴に気づかなかったが、同じ内袋に入っていたのだからここまで来たら洗う。同様に4分の1ずつ洗い、雫をハンカチに吸わせては他の所を洗う。片面にハンカチ1枚ずつ使用。それから別の部屋へ移し、3枚目のハンカチを出して盤を両側から軽く押さえ、盤全体の水気を取る。それから、その部屋に仕舞っておいた湿式クリーナーを出す。盤は十分すぎるほど濡れているので本当は乾式クリーナーが良いが、それはデジタル化作業の部屋にある。それにまだ黴取りは完全でないかもしれないので、この湿式クリーナーを黴取り用として使う。湿式クリーナーで拭きまくる。そして盤を手に持ったまましばらく立って盤を乾かす。デジタル化作業の部屋は日当たりがよくせっかく乾燥しているので、そこへ洗った盤の湿気を可能な範囲で持ち込みたくない。それからデジタル化作業の部屋に行く。ここは乾燥しているので、残りの水分はすぐ蒸発するはずだ。たまたま南沙織とザ・リリーズの内袋を、黴は見えないが念のために替えたところだった。そこでその古い内袋にひとまず盤を保存する。なぜなら前述のとおり今はプレーヤーにザ・リリーズがかかっており、岩井小百合の古い内袋は黴だらけで使えるはずもないから。それに、私はまだカビ取りに不満があった。さらに最終段階としてスプレーをかけてクリーナーで拭いてからでないと新しい内袋には入れたくなかった。ザ・リリーズのデジタル化が終わってから岩井小百合を出し、レコードスプレーを軽くかける。スプレーの説明に防黴効果などまったく書かれていないが、現実に内袋の大量の黴が盤表面には転移せずに宙ぶらりんとなり、西部劇に出てくるカサカサの転がる草のようなコロコロ状態で(盤上に軽く付着しているが小さな塊となり、盤に根付いてはいない状態で)存在する事例があまたあり、防黴効果が推測される。スプレーの後は乾式クリーナーで拭く。これは演奏直前の塵取りと同時に、水洗い等の荒療治後に盤面を最終的に整える目的もあった。
レコードの黴がものすごかったので、ジャケット・歌詞カードのほうも身構えたが、こちらは何でもなかった。歌詞カードには一面にシミが付いているが、これは昔拭き取れるものを拭き取った後で、ティッシュでこすっても印刷のピンク色がティッシュに付いただけでシミに変わりはなかった。

※デジタル化作業用に取っておいた布(ハンカチ):
ハンカチを洗って干した後、使用前によく(できれば無茶苦茶すごく)振って塵や外干し独特の匂いの類を落とし使用する。使用目的はたとえば、テーブル上で歌詞カード等の黴をこすり取った後に念のためテーブルを拭く。あるいは、4時間も作業すると指に皮脂が出てくるので、レコードを再びごみ出し袋(レコード5枚ないし12枚をジャンルごとにまとめて包んでいる)に入れるさいに素手でジャケットを掴むかわりにハンカチごしに掴む(※※)。なぜなら、その時には何でもないようでも、皮脂が紙に付いていると数十年後に指紋として浮かび上がってくることがあるから。

※※素手でジャケットを掴むかわりにハンカチごしに掴む:
ただしレコード本体はどんな時も素手で扱う。人間の手は最高のマニピュレーター。布や手袋ごしに大切なものを繊細に扱うことは不可能。

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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (9) [  レコード(補完計画)]

カビは昨日よりもさらに大変なものが出て来た。私はよく頑張った。今は疲れ果て、ブログ用の文章を新たに書くほどの元気がないので、自分用に書いたデジタル化記録をそのままコピー&貼り付けさせてほしい。

堀ちえみ 風のささやき
レコードジャケットは表面がつるつるしたタイプにもかかわらず、ごく一部に茶色い黴の集落があった。しかし大変だったのは内容物のほうで、ポスターと歌詞カードの折り畳んで表に出ている面にはびっしりと黴が生え、レコード演奏中の自室で黴取りなど考えられない量だった。レコード自体の内袋にも黴が生えていた。レコード自体のでなくポスターと歌詞カードの黴ではあるが、黴の量では記録更新。ポスターと歌詞カードはそのあまりの有様に、ビニルで包んでジャケットとは別にした。このポスターと歌詞カードは今までは、開くタイプのジャケットの左側の袖にレコードと一緒に入っていた。いっぽう右側の袖にはシングルレコードが入っている。このシングルレコードのほうはジャケットにもレコード本体にも今のところ黴は視認されない。レコード内袋も擦れと思われる跡はあるが黴は視認されない。シングル用のレコード内袋は売られていないので、これが使えなくなると困る。内側のうち、手の届く部分のみティッシュで拭いた。シングルレコード自体には防黴の意味も含めてレコードスプレーを吹きかけて拭いた。

今日は早く寝て明日のために元気を取り戻しておかないと。あと写真を数枚出したら今日はおしまいとさせてほしい。

いまさら堀ちえみが話題で何人見に来るかは不明だけれども、今日私が(カビ取りを)一番頑張ったレコードだから、今日の記事として個人的に出さねば終われない。

「風のささやき」というのはちょっと変わったLPで、シングルレコードが付いている。あとポスターも。ジャケットは本のように開くタイプ。デザインは美しく出来ていて、ジャケットの表も裏も開いた内側も、そしてシングルレコードのほうのジャケットも、すべて青い背景と白いワンピースに統一されている。青い背景には、ジャケット表裏は白い風車(かざぐるま)、開いた内側は青い風車があしらわれている。純粋にデザインとして美しい。ちょっとググってみたらジャケット表の画像はたくさん出ていたので、私からは開いた内側を1枚出そうと思う。ただしデジカメ撮影だから、画像の縦横比が理由で、顔を写せば足が切れ、足を写せば顔が切れる。出すのは顔のほうでいいよね。誰だ、足が見たいなんて言ってるのは。
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ポスターはアイドルのブロマイド(プロマイド)と呼ばれるものがそうであるように、背景には何もなく堀ちえみだけが写っている。
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LPに付いているシングルレコードは、ジャケットとレコードレーベルのデザインがLPと統一されている。で、このシングルレコードはちょっと特殊だ。まずは表を見てもらおう。表は普通のレコードだ。
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次に裏。何か気づいたことがあるだろうか。
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曲名がない?たしかにそうだが、ないのは曲名だけでなく、レコードの溝もない。ツルツルだ。

世の中には色や形が様々に珍しいレコードがあるから、その意味ではたいしたことはないが、それでも私は片面がツルツルのレコードというのを他に知らない。

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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (8) [  レコード(補完計画)]

カビの逆襲と、早くも機器の不調
またの名を
人生は絶対にドラマよりもドラマチックだの巻

石野真子LP「私のしあわせ」。これが、「私のふしあわせ」になっていた。

レコード内袋の中にたくさんのカビ。レコード自体にもそこから転移して両面に1か所ずつカビが集落を作っていた。記録を更新し、これが最大のカビ被害を受けたレコードとなる。

以前の記事に、私は大昔の水被害とカビ・シミ被害の後、後悔してすべてのレコードにスプレーをかけてクリーナーできれいに拭いたと書いた。私はそう信じているのだが、こうなるとどうも自信がなくなってきた。ひとつ覚えているのは、秋葉原の石丸かどこかでレコード内袋を買ってきたのだが(その頃はまだネット通販は存在しなかった)、それが足りなくなるのを恐れて一部のレコードは内袋を交換しなかった。目で見てカビの被害がわからない袋を交換しなかったにちがいないが、それは間違いだった。今回カビが生えていた内袋の多くは、レコードに元から付いてきた内袋だ。これは水被害のさいに、目には見えなくてもカビが発生していたのだろう。そんでもってこの数十年の間にカビはすくすくと成長してしまったのだ。

私はもうなんというか頭くらくらしてもうどうしよう何だかもうどうしたらいいの。

「はい、今日もカビさんとこんにちはですよー。」やっぱり私のレコードデジタル化はそういうものなのかなあ。

伊藤つかさLP「タッチ」。ちょっとタッチしたくない状態になっていた。内袋の端っこにカビ多数。レコード自体にも1か所それが転移していた。

今日はそれで終わらなかった。香坂みゆきLP「KIRARI」。え、そんなの知らない?「愛よおやすみ」が入ってるやつと言ったら何となくわかってもらえるかな。これはカビは関係しない。ところが、ところがだ!デジタル化途中にヘッドホンでモニターしたら変なんだ。左が聞こえない。たまげたよ。それで、SoundEngine Freeでwavの振幅を見てみたら、最初は左右とも音が出ている。それが途中まで来ると、左の音が勝手にフェードアウト。それ以後は右だけが鳴っている状態なんだ。

Side 1をデジタル化した時がその状態、次にSide 2をデジタル化した時もその状態だった。つまり、音は出なくなってそのままではなく、次の面をかけた時にはまた出ている。それがまた、途中まで来ると聞こえなくなる。これって、どういう状況なんだろう。

レコードからPCまで、音の経路をたどってみた。

レコードが変になったのか?違う。後で書くが、最終的に左が小さくならずに鳴る状態になった。もしもレコードの溝が変ならば、音は直らないはず。

レコード針が変になったのか?違う。針がひん曲がったのなら、それ以後左の音は常に聞こえないはずだが、実際にはまた聞こえるようになった。

プレーヤーのカートリッジから電気回路を通って出力までの間の故障。これは可能性としてありうる。

ただしコードの断線の可能性は低い。もしそうなら、コードをまったく触らない状態でレコードの冒頭再生時には聞こえ、途中から聞こえなくなり、裏面を再生しはじめたらまた聞こえるという症状にはならないだろう。

だから可能性は、

プレーヤーの電気回路の故障

フォノイコライザの故障

PCの音声キャプチャボードの故障

の3つに限られると思う。私は原因を特定するためのテストを始めた。レコードを演奏し、左が聞こえなくなった時点で、プレーヤーの右出力をフォノイコライザの左入力に接続してみる。もしもフォノイコライザから先の経路(フォノイコライザかPC)に問題があれば、レコードの右の音を入力しようが何を入力しようがとにかくヘッドホンの左スピーカーが聞こえないはずだ。もしもプレーヤーに問題があれば、聞こえないのは常にレコードの左の音だから、ヘッドホンの左スピーカーからレコードの右の音が聞こえるはずだ。

結果は、なんと、今度は左の音がレコードの最後まで聞こえてしまった!これはある意味、ちょっと困る。なぜなら、原因を特定できないからだ。また問題が起きるまでデジタル化を続け、問題が起きた時点で行動に移るしかない。ところで、何かの機器に問題があるのは確実なのだから、私は今後、いつも音声が正常に伝わっているかどうかを気にしなければならない。

もしも故障機器が特定できればそれを修理に出したり使わないようにしたりすれば問題解決だが、今はそれができないというわけだ。次に異常が見つかるまで、ずっと気にしながらデジタル化を続けるしかない。

ここから先はかなりの量の推測を含むので、これを読んだ人はけっして早とちりしてはいけない。

私はこう考えた。レコードのSide 1とSide 2の2回、左音声に異常が出た。その次にSide 2をもう一度かけてみたら、今度は異常が出なかった。異常が出た時の条件と、出なかった時の条件の間に違いはないか。もしも違いがあれば、それが今のところもっとも怪しい。

プレーヤーは、毎回同じ手順で操作している。違いはない。PCも同じ手順で操作している。違いはない。フォノイコライザは、違いがあった。

私は端子類に埃と湿気が付くと埃が湿気を吸って錆の原因になることを知っており、逆に埃を付けなければ(湿気は天気の良い日にはなくなるので)錆は出にくいことも知っている。そこで、フォノイコライザの端子部分を先日、紙で覆った。もうひとつあって、このフォノイコライザを買ってから今までは端子部分を覆っていなかったから、応急処置としてこのフォノイコライザが入っていた箱をバラし、その一部を上に載せていた。本当ならば端子部分を紙で覆った時点でこの上に載せた箱は不要になったのだが、せっかく適切な大きさに鋏で切って作ったので捨てるのももったいなく、何となくそのまま載せていた。

上記の左音声不良が出た直後、私は焦りながらもとっさにこのフォノイコライザの覆いが頭をよぎった。私が余計なことをしたせいで故障したのだろうか、と。たかがイコライザだからたいした発熱量ではないと思っていたが、ひょっとして載せたり覆ったりしたせいで熱がこもったのか、と。それで、2回の音声異常の後、とにかくこの載せたり覆ったりしているものを取った。それが、私の手で行なった「音声異常時とその後で直った時との唯一の違い」だ。

もちろんこれだけでは何も断定できない。かといって、もう一度覆いをして壊れるかどうかテストするなどという酔狂なことをしたいとは思わない。なぜなら、私のもっとも重要な目的は「レコードのデジタル化」であり、さらに言えば「寒い冬を目前にして1日でも早くデジタル化を終わらせること」であり、「原因を究明すること」がもっとも重要な目的ではないからだ。

とにかく慎重にデジタル化を進め、こんど異常が起きた時点で対処する。それが私の選択した道だ。

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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (7) [  レコード(補完計画)]

今日はたいした報告ではない。でも個人的記録を付けている都合上、記録しておかなければならない。(3)の記事でスタイラスのクリーニングについて考え、湿式クリーナーの使用を見合わせていたが、昨日初めてクリーニングをした。

デジタル化が忙しくて、出来たwavをゆっくり聴いている暇がないが、それでもたまにはチェックして音が変でないかを確認している。とくに音に妙な所はなかったが、すでに40枚以上のレコードをかけていたので、そろそろ潮時だと思った。

なぜ40枚もレコードをかけてクリーニングせずに済んでいたかというと、理由のひとつには針を新品の状態から使い始めたこと、もうひとつには以前にレコードを仕舞い込む時に黴を気にして全レコードの両面をクリーナーで拭きまくってから仕舞ったことが挙げられる。少なくとも乾式のクリーナーで取れるようなごみは、レコードに付いていなかった。演奏前にはまたクリーナーで拭いた。そういうわけだ。

子供の頃には、子供っぽいいいかげんな管理をしていたと思われる。それが、レコードの黴とジャケットのシミの一件で驚いて後悔し、今度は異常に神経質に扱うようになったというわけだ。

レコードの黴は大昔にスプレーとクリーナーで取ったので、今のところ(とくに被害が大きかった1枚を除いて)再発していない。ジャケットのシミは、材質が紙だからきれいに取り除くことができない。こすって取れる部分はすでに大昔に取ってある。後は、もう仕方がない。

たとえば昨日デジタル化した島田祐子。これもジャケットにひどいシミがある。上部だけにシミが集中しているのがわかるだろう。これがつまり、レコードの上に湿気取りを載せていたらそこから水が出たという事情を物語っている。
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上に写真を出したが、今回デジタル化したレコードのジャケットはデジカメで撮影してある。永久保存用ではないつもりなので歪みやぼやけには無頓着だ。なんでわざわざ撮るかといえば、それは撮影するチャンスだからだ。予定としては数ヶ月の後にスキャナで正式な画像を保存することになっているが、人生先のことなどわからないものだ。すべて念には念を入れ、出来る時には出来ることをしておく。で、長年使ってきたCanonのデジカメが昨日、撮影枚数一万枚を越えた。一万枚を超えるとファイル名の連番が9999を超えるのでリセットされてしまう。10年以上前に使っていたコニカのデジカメは一万枚を超えてしばらくしたら壊れてしまった。今回のCanonはどこまで頑張ってくれるだろうか。そういえばコニカはその後、デジカメ事業から撤退してしまったな。あれは残念だった。Canonのデジカメは今のところとくに壊れた箇所はないが、レンズの内側にほこりが入ってしまった。経年変化といった所か。逆光やそれに近い向きで撮影した時に限り、丸い光が写り込んでしまう。この現象が出るようになったのは7000枚か8000枚を撮ったあたりだったか。撮影枚数的にも使用年月的にも当然出た経年変化だろう。不満はない。今は、逆光での撮影を避けて使用している。

話がずいぶん逸れてしまった。スタイラスのクリーニングの話をしていたのに。で、そのスタイラスクリーナーの説明書きに絵が載っていて、ヘッドシェルを立ててカンチレバーが上を向いた状態でクリーニングしていた。これは、ネット上の記述と矛盾する。湿式クリーナーの液が針以外の部分へ入ってしまうという記述だ。実際にはどういう事情なのか、それはわからない。私は念のためにカンチレバーを下に向けてクリーニングしてみた。それから接点の掃除、シェルの取り付け、トーンアームの水平調整、カートリッジの針圧調整。ちょっと時間がかかった。でも上記のとおり、撮影するチャンスにはあらゆるものを撮影しておくというわけで、ヘッドシェルも撮影しておいた。撮影してどうするというわけではないが、人間は時々こういう変な行動に出るものだ。たとえば愛する子供の七五三にはいい服を着せて記念撮影をする。いい服を着せたら子供が健康になるわけでなく、記念撮影したら運勢が向上するわけでもない。それでも人間はそうするんだよ。私の写真撮影もそんな感じだ。
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最後に、今回の記事内容とは離れてしまうが、ナポレックスのTPH-100の取扱説明書を載せておく。このヘッドホンについてはもう書けることは書いてしまったので、このへんで載せておかないと載せずに終わってしまいそうだ。昔このヘッドホンをもっていて、取扱説明書を見て懐かしく思う方のために。ただしこの説明書もレコードジャケットと同様にシミだらけになっている。
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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (6) [  レコード(補完計画)]

ナガオカのレコードクリーナーARGENTO-118を買った。118は、それまでの116の後継モデルだそうで、すでに116のほうはネットショップで売り切れとなっていた。

届いた商品のプラスチックケースが破損していた。上にかぶさるほうの透明なプラスチックにヒビが入り、クリーナーが載るほうの白いプラスチックは透明なプラスチックの中にめり込んでいた。その状態から察するに、配達される最中に上から圧迫されて白いプラスチックが透明なほうにめり込み、そのせいで透明なほうにヒビが入ったものと思われる。

見るからに商品発送中の事故に間違いないので、普通ならばショップに事情を説明して交換してもらうはずの所だった。しかし私は以下の理由でそのまま使うことにした。

もっとも重要な理由は、その日が晴れて湿度の低い日で、デジタル化を終えたレコードを密封して仕舞い込むのに最適だったこと。そして翌日からは天気予報によると雨が降り、何日も続けて湿度の高い日が来るらしかったこと。つまり、この日を逃がすことは私にとって大きな損失となる。

今はすでに11月、気温の低下がレコード針の音に影響するとネット上で読んだ私にとって、冬がやって来る前の1日1日が貴重な作業日だ。しかも雨が降ると作業ができない。カビの脅威を体験済みの私にとって、レコードの内袋やジャケット内に湿気を封入することはとんでもない不安材料、いや、ありえないことだ。

そういう事情で、作業に最適の1日を逃がすことはできなかった。

幸いにも破損したのはケースであり、ベルベットのクリーナー自体が破損したわけではない。つまり使用に支障はない。

さらに、私は偶然にも、このプラスチックケースがこれから数十年も経つと自然と割れる可能性があることを知っていた。というのは、数十年前に私が使い、そのまま引き出しに保存していた昔のクリーナーが、今回の作業前に引き出しから出してみるとプラスチックケース部分にヒビが入っていた。クリーナーの型番はもはや不明だが、クリーナー自体とケースの形状はナガオカのレコードクリーナーARGENTO-118と瓜二つだ。

私はこのクリーナーのケースを壊した記憶がまったくない。数十年の間に経年変化を起こして自然とヒビが入った可能性がいちばん高い。

ようするに、発送中にヒビが入ったクリーナーをいま交換してもらったところで、数十年後にはヒビが入っているかもしれない。

作業に最適な日を前にして、ケースのヒビなど大事の前の小事だった。

その日の作業は、レコード7枚のデジタル化という私にとっての新記録を達成し、2つあるレコード収納箱のうちのひとつをすべてデジタル化し終え、二重の湿気および埃遮断を施し、完全に作業完了した。

7枚ものレコードをデジタル化するには長い時間が必要で、その間は自分だけでなく家人の協力が不可欠だった。その他にも、部屋や家が震動する時をうまく避けてレコードをかけたり、0dBクリップによる演奏のやり直しが少ないという幸い、そして周囲の振動にかんしてはプレーヤー自体の衝撃吸収装置に頼る必要、色々なことがあった。

その作業日の翌日は朝から曇り、昼には雨が降り出した。午後には気温が明らかに下がって寒くなり、これからのデジタル化は寒い夜よりも暖かい日中に(周囲の振動や埃の立つ時間帯をうまく避けつつ)行なう必要があることを予感させた。

私は不器用に生きているが、それでも自分なりに毎日頑張っている。

前回の記事のようにデジタル化したレコードについて何か書くこともできるが、日本でポピュラーでないレコードなので今回は割愛しよう。

レコードクリーナーARGENTO-118について少しだけ書いておきたい。私が数十年前に使っていたクリーナーはもうベルベットの毛足が磨り減っていて、新しいクリーナーを買えばそれはずいぶんレコードのクリーニング効果があるだろうと思っていた。買ったARGENTO-118のベルベットを見ると、たしかに毛足は古いクリーナーよりは長く、何よりも毛並みが揃っている。ただし、それを見て思ったが、ベルベットのクリーナーというのはレコードの音溝の奥に入り込んでしまった塵を掃き出すのが目的のものではなく、レコードの表面に付いたごみや塵を拭き取るのがおもな目的だろう。すでにブツブツノイズを発生させている、音溝に嵌り込んだごみには、新品のクリーナーでもどこまで効果があるのかはわからない。

我が家に到着したばかりのARGENTO-118は、クリーナー自体にもケースにもベルベットの毛がたくさん付いていた。そのままレコードに使ったら、レコードに毛がつくかもしれないと思った。私は掃除機を出して、クリーナーとケースに付いた毛を吸い取った。クリーナーとケースは、その時点ではきれいになった。いざ使う前に付属のブラシでベルベットをなでると、それが元でまたベルベットから毛が出てきた。その毛をブラシで落としてレコードを拭いた。レコード自体が静電気を帯びていなかったせいもあり、レコードに毛は付かなかった。レコード数枚を演奏して仕舞う間クリーナーを使い続け、ブラシをかけ続けると、毛は出なくなっていった。

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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (5) [  レコード(補完計画)]

昨日のデジタル化の終わり方が尋常でなかったので、私は今後の作業にカビを覚悟した。昔から使ってきたクリーナーはカビ入りジャケットに入ったレコードを拭いてしまったから、カビの脅威が少ないレコードのために新しいクリーナーを買うことにした。そして、覚悟して始めたデジタル化の続き。

意外なことに、もう1枚のメモルは元気に生きていた。
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カビがない。
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そして次のレコードも・・・だあッ!!メモルの次にいきなりこれか。わたなべぢゅんいちテイスト全開のイラストではないか。
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上の絵を見て、私は最初、微笑む渚の背後にモンスターが忍び寄っているのかと思った。でもやがて、それは私の勘違いだと思えてきた。すべてのモンスターが渚を狙っている(渚を見ている)のではなく、カメラ目線だということに注目したい。これはつまり、みんな「カメラに向かって微笑んでいる」んじゃないか?なにしろモンスター達はこのツラだから、怒っているんだか笑っているんだかさっぱりわからん。でもこいつらきっと、微笑んでいるんだよ。

レコードジャケットの中にこんな紙が入っていた。私の記憶にはない。私はある時期になると、レコードを日常的に出してそのたびに静電気に苦しめられるのが嫌になり、日常鑑賞用にVHSビデオテープのHi-Fi音声トラックに片っ端から録音したものだった。きっとこのレコードは、買ってくるなりVHSに入れてしまい、もっぱらVHSを聴いていたんだろう。だからジャケットや解説紙の記憶があまりないんだ。
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レコードレーベルはこんなデザインだ。これも私は記憶になかった。
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このレコードは、30センチ盤なのに45回転という少し珍しいものだ。33 1/3回転だと曲が足りなくて余白が多すぎるからだろうか。

この後、さらばハイセイコー(私は親がテレビの競馬を見るのを脇から見ていてハイセイコーのファンになってしまった)もカビはなかった。でも、ハイセイコーのレコードジャケット見たい人はきっといないだろうから省略する。

そういうわけで今日はカビの一件から立ち直ったのは良かったが、全部で3枚しかデジタル化できなかった。そんな日もあるさ。焦らず着実に進もう。

今日は寝るまでにまだ少し暇があるので、ついでにとても個人的な話と写真を出したい。大昔のレコード針 テクニクスSL-????用。
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はるか昔に、レコードが廃れるだろうと思ってその前にと買っておいた交換針。引き出しから出してみたら、テクニクスの純正品じゃなかった。きっと、純正品は値引きなしで高かったんだと思う。当時の私の小遣いで6,300円ってのは厳しすぎたんだ。それで仕方なく4,730円のサードパーティー製に甘んじたのだろう。当時のこだわりがあった私はきっと石丸電気でずいぶん悩んだだろう。ナガオカだ。当時レコード用品というとクリーナーにしろスプレーにしろナガオカのお世話になっていたな。
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上の写真は、じつはもうシールをはがして中身を出してプレーヤーにセットした後のもの。その時焦りまくっていて、先に写真を撮っておこうという余裕がなかった。後から空箱だけ写真に撮るのも嫌だったから、プレーヤーから取り外した古い針を入れて写真を撮った。古い針のほうは純正品のはずだ。純正品とナガオカ製は、プラスチック部の色は同じ。違いは、カンチレバーの根元から伸びる金属が純正品は銀色、ナガオカは金色。

裏。いちおう説明書が付いているが、あまり意味のない説明書。
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たいしたこと書いてないだけでなく、ナガオカ製の全部の針に共通の説明書らしい。
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唯一意味があったのは、寿命が約200時間という記述。これは重要。
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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (4) [  レコード(補完計画)]

前回まで立派そうにレコードのデジタル化記事を書いていた私が、一気に落ちぶれてこんなになりました、みたいな今回の記事。

目次
第1部 平静を装い報告する私
第2部 ヴィヴァルディのカビ!環境破壊デスラー砲発射!とんがり帽子のメモル・カビのおうち!


第1部 平静を装い報告する私

いつかの記事に書いたと思うが、私がレコードを扱っていたのはおもに成人前だ。成人する頃にはむしろレコードを扱わなくなったと思う。メディアがレコードからCDへと変わって行っただけでなく、私個人が音楽というものを聴かなくなった。

つまり、私がレコードという「CDよりもはるかに慎重に扱わなければ音質を保てないメディア」を好きだった時、私はその慎重さを持ち合わせていない若造だった。その結果、傷、ホコリ、ジャケットに液体をこぼすという様々なアホなことをやらかしたが、最悪だったのはレコード収納箱に湿気取りを入れたことだった。わざわざ湿気取りを入れたのだから、それまでに何か湿気関係でジャケットのシミとかレコードの黴とか、たった1枚だったとしても何か事情があったに違いない。

でもその結果、最悪カタストロフィーが起こった。これは私ひとりのせいじゃないと、私は主張する。湿気取りが悪い。だって、湿気を取ってくれるはずの湿気取りからよりによって水が滴り落ちるなんて、誰が思うだろう!

現実には数ヵ月後に湿気取りから水が出て、大事なジャケットは湿気を取るどころか水の被害に遭った!

それでどうなったかを書く前に、レコード収納箱の内部事情を書いておこう。このレコード収納箱は、完全密閉型ではない。それどころか、前面のガラス開き戸部分にはものすごく隙間が開き、箱の背部にも隙間があった。つまり、空気の流通をよくするタイプだ。それは巷で推奨されていることかもしれない。でも私という個人にはどうやら合わなかった。空気が入れば当然ホコリも入る。で、それを日曜ごとに掃除するか?成年前の、理性で生きているとは言えない子供が?いや、でも、ただホコリが入るだけならまだたいしたことではなかった。それに加えて私が良かれと思って入れた湿気取りから水が滴り、ホコリが積もった中に異常な湿度の湿気が入ってしまった。

結果は推して知るべし。レコードジャケットやその中に入っている解説紙が茶色いシミだらけに。

現在レコード自体にカビが見えない(例外1枚)のは、昔、少なくても10年くらい(たぶんそれ以上)前、レコードスプレーをかけては必死でこすり、全部のレコードのカビを取ったからだ。私は苦労した。

つ、つまり、私のレコードはシミだらけカビだらけで不思議でないのだった。

最初にデジタル化した冨田勲、次にデジタル化した初期タンジェリンがたまたまそういう被害の小さなレコードだったので、私は今回のレコードデジタル化が「清潔な作業」だと「大きな勘違い」をしてしまったようだ。

大昔の私の人生と一体だったレコード、そのレコードと数十年の時を経て今ふたたび「遊んでやる」、果たしてその結果はカビ!だったのか。たしかに子供時代の私は頻繁に掃除機をかけなかっただろうな。ホコリの多い部屋で平気でレコードを扱っていたかもしれん。そして例の湿気取り事件!昔の大事なレコード達と遊んでやるというのは、それは昔のカビとご対面でもある。



第2部 ヴィヴァルディのカビ!環境破壊デスラー砲発射!とんがり帽子のメモル・カビのおうち!

学校で音楽の時間に聴くから誰もが知っているヴィヴァルディの名曲、カビ!
もとい、四季っ!
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子供の頃、まだビデオテープなんてなかったから、好きなテレビ番組のレコードが発売されればそれは保存するための大事な手段だった。これはあの有名な、宇宙カビ戦艦やまと!
14万8千光年のカビを行く!
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このレコードは買った当時違和感なかったのかなぁ。今はなんか妙に感じる。本みたいに開くタイプのレコードジャケットなんだが、表紙は文字が横書きだから、左から見てゆこうとするんだ。ところが中は縦書きだから、右から見てゆく仕様なんだ。
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しかもっ!レコードジャケット開いた中にカラー紙が糊付けされているんだが、これが本のページみたいにめくるタイプじゃなくて横長のベロベローッと長い紙を折ってある。写真が撮りにくいったらない!
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このレコードについては、カビだけじゃなかった。内袋から出したレコードがバチバチッと静電気。今回のデジタル化でおよそ30枚目くらいにして、初めて静電気を帯びたレコードに遭遇。懐かしかったよ、そうそう、この静電気のとんでもない面倒さがレコードを嫌う要因だった。ベルベットのクリーナーでいくら拭いても、埃は盤上を移動するだけで取れやしない。このまま永遠にレコードを拭いてろってのか・・・という感じ。もう、どうしようもなかった。それで私はたまりかね、今まで使うつもりがなかった反社会的最終兵器を出すしかなかった。私だって極力環境汚染をしないつもりだった。でもこの静電気を今どうにかできるのは最終兵器だけだ!環境汚染デスラー砲発射用意。
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はっしゃ。

アニメ版宝島ヒット曲集はベンボーがカビだらけ!
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でも私はカビだらけベンボーよりも気になるものがある。そもそもこのレコードジャケットの絵を描いたのはどなた?アニメのスタッフとは別人の雇われ人だと思う。下の写真の右端、この服装で一本足で上にオウムが飛んでるからわかるが、顔だけ見せられたら誰だか絶対わからん。たしかに漫画絵で重要でない部分の細部を省略して描くのは一般的な技法だ。でもそれは時と場合による。主要人物が表紙に描かれていたら、これじゃいけないだろ。ジャケットを開いて中を見ても同様にこんな感じだ。大写しの所はちゃんと描いてるが・・・他は誰の顔だかわからない・・・。
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とんがり帽子のメモル・カビのおうち!

メモルは粘菌の上に座っている!え?タンポポの綿毛?そうなの?でも、カビのおうちは残念ながら本当だった。
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このレコードジャケットの中に、最悪最強のカビが潜んでいた!ジャケットから解説紙を引き出してみてぴっくり、ご覧のとおりに、すでに末期症状だ。
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ただ埃が付いて湿気を帯びただけでは、ここまでにはならない。これは、私が何かをこぼした跡だ。そのこぼした液体が水ではなく、何か栄養のある液体だったらしい。だからカビが繁殖した。メモルはぐちゃぐちゃにカビて死んだ。あのアニメ関係で、こんな壮絶な死を誰が予想しただろうか。私は精神的に打ちのめされて、これ以後のレコード作業ができなくなった。(だからこのブログ記事を書いているわけ。)

カビは解説紙の裏側はもちろんのこと、この解説紙が接していたジャケットとレコード内袋にもそれぞれ少しずつ転移していた。内袋は交換。ジャケットは捨てられない。この解説紙は、考えた末にビニールで包んで他と隔離し、保存した。
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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (3) [  レコード(補完計画)]

メンテナンス、消耗品交換、クリーニング。おもにスタイラスのクリーニングについて考えた。

メンテナンス関係を、ひとつずつ挙げて考える。

ターンテーブルの潤滑油。ダイレクトドライブのモーター軸には、プレーヤーが動作不良を起こしていると気づいた時点で付属の専用オイルをさした。オイルをさす程度では直らないだろうと思ったが案の定直らず、それからプレーヤーを修理に出し、修理屋さんに直してもらって返ってきてからデジタル化を始めたという次第。モーター軸にオイルをさすのは、説明書によると二千時間に1回でいい。私が仮にレコードを100枚もっていて、1枚に1時間の演奏が必要だと仮定すると、100時間。つまり、もう基本的に注油は必要ない。専用オイルと説明書は、子供の頃にプレーヤーを入手した時のものを数十年保管している。

プレーヤーの修理内容は、おもにコンデンサ交換、半田増し、可変抵抗器のクリーニングだったそうだ。今回の修理の保証期間は3か月。とはいえ、実際にはコンデンサや半田付けが3か月で劣化するとは考えられず、これらについては修理直後の初期不良あるなしを確認する期限が3か月と考えてよかろう。残る可変抵抗器については、クリーニングしてもらったのだから初期状態として以前より良くはなっても悪くなったはずがない。ただしコンデンサや半田付けと違い、可変抵抗器はレコード再生時に私がいじる。私がいじることによる摩耗劣化が考えられる。あまり神経質に速度微調整をしないことだ。

針の寿命。今回のデジタル化前に、昔買っておいた新品の交換針に付け替えた。その説明書によると、針の寿命はおよそ二百時間とのこと。仮に100枚のレコードをデジタル化するとして、この針で足りる。

残る問題はクリーニングをどれくらいの時間ごとに行うか。プレーヤーケース、ダストカバー、ターンテーブル、トーンアームの掃除はそれこそ適宜行えばよく、気になるのはひとつだけ、針先の掃除だ。

掃除に使える道具は2つもっている。ひとつはプレーヤーに付いてきたと思われる小さな刷毛。もうひとつは今回のデジタル化前にわざわざ買った湿式のスタイラスクリーナー。はるか昔にも湿式スタイラスクリーナーをもっていて使った記憶があるが、それはもう液を使いきってしまった(または長年の間に蒸発した)とみえて現存しない。

今回またスタイラスクリーナーを買うことにしたのは、ネット上に次のような記述を見つけたからだった。

「日ごろの備えとして、必ずスタイラスクリーナーを用意しましょう。これにも乾式と湿式の2タイプがあります。乾式はブラシなどで糸クズのよう大きなゴミを取るのに便利。一方湿式の方はクリーニング液付きで、針先に固く付着した汚れを溶かして除去します。オーディオテクニカのAT607なら蓋にブラシが固定されているのでお手軽です。」

今までに31枚のレコードをかけた。そろそろ針先が気になる。乾式よりも湿式のほうが針先に優しいのではないかという気がしていたので、買った湿式クリーナーを使おうとしたが、その前に再度ネット検索してみた。どれくらいの期間ごとに使うかの目安が書いていないか探したかったからだ。

その時に上記のサイトをまた訪れたが、気になる記述を見つけた。「空中に舞うチリやホコリが、いつの間にか積もって白くなっていませんか」と書いてある。なるほどそういうことはよくあるだろう。ただし私の場合、まだ子供のころ、若い頃にそうなって懲りて、その後は埃を神経質ぎみに嫌っている。「スタイラスに少しでも繊維のような糸クズが着いていると、それだけでピリピリというノイズが出たり音が歪んで聞こえますね。もともと盤に付着していたものが、音溝をトレースすることによってスタイラス側にからみついたり、様々な汚れがこびりつくることもあるのです」という記述もある。これもなるほど、私が小さい頃には経験がある。それどころかカビまで生えた。それで私は後悔し、必死になって全部のレコードの汚れを落とし、レコード内袋を替え、埃や湿気が寄りつかないように神経質になった。つまり、このサイトの記述はどれももっともだが、今の私に当てはまるかどうかは別問題だ。

私は、他のサイトの記述も参考にしようとした。今の私に当てはまる記述を探すためだ。そして次に下記の記述を見つけた。

「ところがある時どこかで、液式のクリーナーはカートリッジに対してあまりよくないと言う記事を見かけました。毛細管現象でダンパーを痛める云々と書いてあったと思います。それで液式は時々使うだけにして、普段はブラシだけで目立つ埃を取っていただけの時期がありました。」

昔の記憶がよみがえった。説明書に、液は針先だけに付けてくださいと書いてあった。ところが実際には、液はカンチレバーを伝って根元のほうまで染み込んでしまったように思う。同じサイトのさらに先の記述には、乾式でも湿式でもないスタイラスクリーナーが紹介されていた。

「こちらが現在使っている、スタイラスクリーナーです。オンゾウ・ラボ社製スタイラスクリーナー「ゼロダストハイクリーナー」と言います。演奏前に、針先をこの透明部分に降ろします。触るとぷにょぷにょした感覚の、軟質透明プラスチックが針先を包んで汚れを取ってくれます。」

こんなクリーナーがあるとは思ってもいなかった私は、もっと他のサイトも見て色々なことを知っておくべきだと考えた。そして下記の記述を見つけた。

「私はスタイラスの掃除は、LPならレコードに乗せる前と、片面聞き終わったときに何もつけずに化粧用の小さなブラシで、奥から手前に軽く拭く程度です。もう何十年もそれでやっていますが汚れが付着することもなく、常にきれいな状態を保っていますので、メンテナンスさえきちっと行えばアクセサリー類は特に必要なく、かえっていためることになりますので、シンプルかつお金をかけないやり方が一番良い方法であると確信しています。
私は個人的には電動スタイラスクリーナーや湿式スタイラスクリーナーはお勧めできません。針を痛める確率が高いので、シンプルにこまめにやることが長持ちさせる最大のポイントです、だまされたと思ってやってください。」

まさに十人十色、人それぞれか。

デジタル化を始める前には、私は「念のために湿式クリーナーを定期的に使っていればいい」と能天気に考えていた。ところが、クリーニングをすることが逆に針周りを傷めることもあるとネット上に書いてある。私はクリーナーを使うのに慎重になってしまった。少なくとも、新品の針を使い始めた今は。いずれは針先の汚れが顕著になり、クリーナーを使うべき時が来る。それはいつだろう。針先の汚れが音に影響を及ぼすというのは、どんな風に影響するのだろう。ひとまず私はデジタル化したwavを定期的に聴いて、音に異常がないかチェックする必要がある。

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