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フロス(続) [歯ブラシメモ]

今日は3つのことを書きたい。

まず、最近フロスに凝ってしまったために歯ブラシでのブラッシングが以前ほど念入りでなくなった。そうしたら歯の根元に近い平らな面や歯茎との境目に汚れが残るようになった。一日も手は抜けないということだ。前に一度確認していたのだが、どんなに良い器具を持っていても最終的に大事なのは念入りなブラッシングだ。器具が良いだけでは残念ながら不十分だ。先日うちの母が、「科学が進歩したというけど歯を完璧にきれいにする器具さえ発明されてないじゃないか」とぼやいた。残念ながら母の言うとおり、そんな器具はまだないようだ。だから人間が努力するしかない。

その努力の方法だが、基本は良い歯ブラシでの念入りなブラッシングだとして、その他に器具が必要なこともある。私は、市販のフロスのうち、プラスチックの柄が付いていて、もう一方の端が楊枝のように尖っているものを愛用している。楊枝と違って先端が曲がっているのがナイスだ。歯間の奥や歯ぐきとの境目に磨き残しが出た場合、鏡を見ながらこの尖ったものを局部に正確に当ててこするピンポイント攻撃が有効だ。歯ブラシでそのへん一帯を念入りにブラッシングし直すという方法もあるが、この方法では磨き残しがなかなか取れずに周囲の歯茎を不必要にこすってしまう場合もある。

歯と歯の間に隙間がなくて市販のフロスが入らず、歯科用ウルトラフロスの「ほそめ」でやっと入った私だったが、フロスを使ううちに歯間がわずかに広がったらしい。今では市販のフロスでも入る歯間が多くなった。これを歯間が掃除できるようになって良かったと喜ぶべきか? 歯間がスカスカに空いてしまったと気にするべきか? 今のところ害はないが。あと、個人的には少し困ったことができた。クラウンをかぶせた歯と隣の歯の間をウルトラフロスで掃除した後、引き抜こうとすると引っかかって抜けない。がんばって抜くとフロスが一部切れた。たぶん、クラウンの縁に引っかかっているのだと思う。だからこの部分だけはウルトラフロスではなく、柄が付いていない糸だけのフロスを入れて掃除し、掃除の後は上へ抜くのでなく糸の片方を手放して引き抜くようにする。これも結構きつくてやりにくいが、糸が切れることはない。


ウルトラフロス(続) [歯ブラシメモ]

前回の報告でフロスが「全部の歯間に入るかというとそうではなく、まだ入らない歯間も多い」と書いた。それが今日、色んな所の歯間に入るようになった。びっくり仰天だ。

事の起こりは、右上の奥歯に頻繁に何かが挟まっているような違和感があって、それをフロスで取れないかと思い立ったこと。このフロスは1本の糸状ではなく、どうやら歯間に入れようと前後に動かすうちに形状が微妙に変形し、何というか平たくなって入りやすくなるらしい。だから、ひたすら押し込もうとするのでなく、入りにくい時は逆に少し引いたりすると形状が変化して入りやすくなる。そのやり方なら、今まで入らなかった右上の奥歯も入るかもしれない。そう思った。

そしたら本当に入ってしまったよ。歯間は、歯の頭のほうは隙間がないのでフロスを入れるのに苦労するが、一度そこを通り過ぎてしまうと抵抗なく歯茎まで来る。歯の根元のほうは結構すき間が空いていたのだ。なにしろ上の奥歯だから、鏡を見ながらでもフロスを操作しにくい。でもそこは頑張る。

そしてぶっとびの驚きは、歯磨き直後だというのに食べかすがたっぷり出てきてしまったではないか。今まで頻繁に何かが挟まっているような感じがしたのは、やはり正しかったのだ。それにしても、あれだけ念入りにブラッシングしたのに、こんなに汚れが残っていたとは。私はこの歳になるまでずっと、自分の歯間はすき間がなくてフロスが通らないからフロスは使えないし、フロスが通らない位だから食べかすも入らない。歯ブラシだけで大丈夫だと思っていた。もしも私と同じように思ってフロスを使っていない方がいらしたら、騙されたと思って使ってみるといい。食べかすが入らないと思っていた歯間から食べかすが見つかるだろう。

市販のフロスが入らない時は歯科用のウルトラフロス(「ほそめ」の方)がお勧めだ。入りにくいすき間のない歯間は、上記のように「押しても駄目なら少し引いてみな、そんでもってまた押してみな」という感じで少しずつトライすればいい。


ウルトラフロス [歯ブラシメモ]

今回はフロスの使用感想だ。フロスは今までに3種類試したが、私の口と顎が小さいために歯はぎっしりと詰まって生えていて、市販のフロスは歯間に通らなかった。持ち柄のない糸だけのフロスを使って歯茎近くのわずかな隙間に、まるで針穴に糸を通すようにしてフロスを通して使ったこともあった。でもこれができるのは厚みのない前歯だけで、奥歯はそんな風にして糸を通すことができない。

だから私の歯はフロスには向かないのだと思っていた。ところが前回の歯科定期検診でフロスの使用を勧められ、歯間にフロスを入れるのが無理やりになって嫌だなと思いつつとにかく歯科にあったフロスを買って帰った。

初めは歯間に入りにくかったし、中途半端に入って止まった所で「もういいや」と引き抜いたこともあった。ところがある日、ぬうっと奥まで入った。うはっ入った。きもちわるい。いや、気持ちいいような気もする。巷には「キモかわいい」という表現があるそうだが、この感触は「キモきもちいい」とでも言うのか。これが私の事実上のフロス初体験だった。

その後、なんだか日ごとに入りやすくなった。入りやすくなったということは歯間が広がったのかなあと何だか気になったが、まあ人並みなんだろう。そしてフロスが使いやすくなると、使うのが気持ちよくなってきた。今まではなかなか取れなかった奥歯と奥歯の間に入った繊維質の食べかすも、確実に取れる。それどころか、今まで表と裏から掃除して完璧だと思っていた歯間に実は何か残っていたのだと判明。こういうものがきれいに取れるのが、つまり気持ちいい。

最近はその気持ちよさにも慣れてしまい、何も感じなくなったが、それでもフロスは歯磨きのたびに使っている。最初から今までの間に、使って痛かったことは一度もない。全部の歯間に入るかというとそうではなく、まだ入らない歯間も多い。

私が買ったのは、ライオンのウルトラフロス。歯科用。太さは「ほそめ」。今までに試した2つのフロスに比べて明らかに細い。ウルトラフロスとは大層な名前を付けたものだが、市販のフロスが合わなかった私にとっては、まさにウルトラなフロスだった。


歯ブラシメモふたたび [歯ブラシメモ]

これまでの実験で、歯の食べかすを落とすにはリーチ 歯周病対策アルファがとりわけ有効だということがわかった。でもまだ少しだけ、実験したいことがあった。

歯と歯の境目の奥など、ある特定の部分で食べかすが落としにくい。そういう所にはデンターシステマが向いていることも実験でわかっていた。でもデンターシステマは毛が比較的柔らかく、歯の平らな面に汚れが残りやすかった。

ところで、これまでの実験はすべての歯ブラシを「ふつう」のかたさに統一して行ったが、それが一段落した今、ふつう以外のかたさも試してみよう。デンターシステマの「かため」ならば、平らな面の汚れも落ちやすいかもしれない。

そこで実験した。デンターシステマの植毛部コンパクト、かたさ「かため」を購入し、歯磨き剤は「スミガキ」に統一して一週間磨いた。初めのうちは食べかすなどの汚れが見えず、うまく行ったかに見えたが、一週間経った頃、奥歯の歯茎に近い所(私の歯ではよく汚れが残る所)に食べかすが残っているのを発見。結局、デンターシステマでは「かため」でもだめだった。

それに、歯と歯の境目の奥については新たに掃除する物を手に入れた。それについては後日改めて書きたい。


アクアフレッシュ エクストリームクリーン [歯ブラシメモ]

今回は歯ブラシではなく、歯磨き剤の紹介だ。次に使いたい歯磨き剤について以前にブログに書いたので、その後日談ということになる。

*** アクアフレッシュ エクストリームクリーン ホワイトニング ***

長い名前だ。昔からあるアクアフレッシュとは中身が違う。

おすすめポイントは、磨いた後に、歯の表面の汚れがスッキリ取れたという感触があること。他の歯磨き剤と比べてそう感じるというのは、やはり汚れ取り効果があると見ていいだろう。それから、ちょっと味がおいしい。

宣伝文句によると、きめ細かいマイクロホイップが歯や舌の汚れを浮かせてはがす。この歯磨き剤は確かに泡立ちがいい。例えば石鹸でもよく泡立てて使うと汚れが落ちるものだし、やはり泡というのは効果があるのだろうか。

さらに美白ビーズがステインも落とす。こっちの宣伝文句は、なにしろ美白ビーズが目視確認できないのでよくはわからない。

*** 薬用炭 スミガキ ***

面白い名前だ。母が買っていたものを、上記アクアフレッシュを買うまでの間使わせてもらった。

炭といえば消臭効果。この歯磨き剤にも「お口のニオイを防ぐ」と書いてある。しかしまたこの歯磨き剤では、炭成分は研磨剤として入っている。

使い始めた頃はメントールが強めに感じたが、じきに慣れて何でもなくなった。炭というだけあって中身のペーストは黒っぽい。磨き始めて泡になっても炭が入っているという感じの色だ。だから、白いワイシャツに付くのが心配になった。そういえば、チューブに「衣類についた場合は、すぐに水で洗い流すこと」とも書いてある。使用者にこういう心配をさせてしまうというのは、小さな欠点かもしれない。


歯ブラシメモ(12) ソニッケアー等のその後 [歯ブラシメモ]

今回のメモは、たぶん最終報告になる。この後は、もしも何か重要な変化があれば、また書くことにする。

この前歯ブラシメモの記事を書いたのは7月29日だ。あれから1ヶ月以上経った。その後のことを書こう。

まず、現在使っているデンタル系の器具を列挙する。

リーチ 歯周病対策アルファ コンパクト
デンターシステマ 超極細毛 コンパクトヘッド
ソニッケアー アドバンスシリーズ
デンタルミラー
歯間ブラシ
先の曲がった楊枝状の商品
美白歯磨き剤ブリリアント

気がついたら、以前と同じくまた7つある。7つ道具になってしまった。

7月の時点との大きな違いは、クリアクリーンPlusホワイトニングをやめて、リーチにしたこと。クリアクリーンはその使用感から研磨的な効果を期待して使ったが、本当に大事なのは黒ずみ除去ではなく歯周病予防だ。見た目ではなく健康だ。心の底ではそう思っていた。だから、歯と歯茎の境目がとりわけきれいになるリーチに替えた。

デンターシステマは最近また使っている。いつもではなく、第2歯ブラシとして時々。再度使ってみてまた思ったのは、やはりデンターシステマの「隅っこを丁寧にきれいにする」力は評価できる。毛先が奥に届くという最大の長所もあり、時々は使いたい。

ソニッケアーを使う頻度は減った。なんだか近頃使っているとバッテリー切れで、あれ?と思うことがある。使い始めた頃は、フル充電状態で2回位磨けたと記憶しているのだが。そしてまた、なんだか充電にやたらと時間がかかるような気がする。寝る前の歯磨き後に充電を開始し、朝起きたらまだ終わっていない。すべてが「感想」にすぎず、数値的なデータが何もないので恐縮だが、とにかくバッテリーの性能に微妙な使いにくさを感じ始めている。

デンタルミラー。今も昔も必需品だ。

歯間ブラシ。毛足の長いのを買ってしまったので、最近はハサミで毛を短くしたり、中心の針金をちょっと曲げて角度をつけてみたりと色々試している。

先の曲がった楊枝状の商品。どんなに良い歯ブラシが出来ても、それでも楊枝は必要だ。大きな食べかすが奥に詰まっている場合や、特定の歯と歯茎の境目にしつこく付く食べかすには、まずとにかく楊枝だ。そして、曲がっているのがミソ。歯の裏側をバッチリ掃除できる。

美白歯磨き剤ブリリアント。これは、中身がなくなったらもう買わないだろう。なるほど、もとからたいした着色汚れのついてない部分は、より白く見えるようになる。でも、昔から黒くなっている部分は白くならない。そこまでの研磨効果はない。次の歯磨き剤は、アクアフレッシュのうち泡がいっぱい出る商品があったが、あれをもう一度試したい。一度試して、口の中の汚れを取ってくれる感覚があった。


歯ブラシメモ(11) ソニッケアー(その4)とブリリアント [歯ブラシメモ]

ソニッケアーと美白歯磨き剤ブリリアントを2週間使い続けた。その結果を書こう。

歯磨き剤を付けてソニッケアーを使うと飛沫が飛び散る件。前回の報告で、解決策として下の前歯から先に磨くと書いた。これはやはり有効だ。ただし、下の前歯の裏側からでなく、表側から磨き始めるほうがなお良い。ここがいちばん飛沫が飛び散りやすいことがわかった。

ステイン除去について。前回の報告どおり、はっきりした黒ずみになってしまった汚れは歯磨き程度では落ちない。美白歯磨き剤のブリリアントを使っても落ちない。ブリリアントは、なるほど使っていると歯が以前よりも白っぽくなったように思えてくる。でもそれが限界だ。黒くなった部分を研磨して取り去るのは無理らしい。

私のかかりつけの歯医者さんは、美白歯磨き剤ブリリアントとソニッケアーを使って磨くことを勧めた。でも私はこれまでの実験から、これには疑問を感じる。というのは、ソニッケアーは歯磨きペーストと相性が良くないからだ。あの電動ブルブルが、歯磨きペーストをはじき飛ばしてしまう。だからペーストつきで磨いているのは磨きはじめの時だけで、そのうち気がつくと歯磨きペーストなしで磨いている状態だ。この点、普通の歯ブラシは違う。磨くうちにペーストが唾液と混ざり泡状になり、最後までブラシに残る。

私の今の理想的な(でも非現実的な)ブラッシング方法は、まず口に水を含んで大きな食べかすを流し去り、次にクリアクリーンPlusホワイトニングにブリリアントを付けて磨き、さらにソニッケアーに水を付けて歯と歯茎の境目の食べかすを取る。さらに歯間ブラシと楊枝状のもので歯と歯の間の奥にある食べかすのわずかな残りを掻き出す。でもこれは非現実的だ。ここまでやるのに一体何十分かかるだろう。毎回の歯磨きでここまでは出来ない。実際には、たいていはソニッケアーを使い、時々クリアクリーンを使うという中途半端なことをやっている。

美白歯磨き剤ブリリアントは、私が求めていた効果はなかったので、いま使っているチューブが空になったらもう買わないかもしれない。安売り店になく、歯医者にしか置いていなくて面倒だし。

そうそう、どうやらソニッケアーは、歯の表面をツルッツルにするのは苦手なようだ。クリアクリーンPlusホワイトニングのほうがずっとツルツルになる。

*** ここまでのレビュー結果概要 ***

  デンターシステマ ガム超・先端極細 ガム特殊マイクロ ガムテーパード& Ora2ミラクル Ora2スパイラル クリアクリーン ピュオーラ リーチ ソニッケアー 備考
毛先の固さ ソフト ソフト ソフト 固い 普通 普通 固い ソフト ソフト?   指の腹でこすった感触。
毛足の長さ 普通 普通 普通 普通    
歯と歯の境目の奥に届くか 良不※2 良不※2 良不※2 歯並びが悪い場合。
※2は特別な磨き方を心がけて良、そうでなければ不。
歯と歯茎の境目がきれいになるか 優不※1 不※3 良※3 ※1しつこくピンポイント攻撃で優、通常ブラッシングで不
※3単調なブラッシングでなく、ブラシを個々の境目に平行に動かす努力をする場合。
歯の平らな面がきれいになるか  

デンターシステマは、毛足の長さとしなやかさに特長があり、通常のブラッシングでは磨き残しが出ると知りつつも長所を捨てきれず、第2歯ブラシとしてずっと支持してきた。第2歯ブラシの必要をほとんど感じないリーチを知ってからは、デンターシステマの価値は「歯と歯の境目の奥」に毛先を行き届かせることに限られた。

クリアクリーンは、リーチを知るまでは私の第1歯ブラシ候補だった。独特のシャープなブラッシング感は汚れをこそぎ落としてくれそうだと期待させ、実際「歯の平らな面」にはかなりの効果がある。リーチを知って第1歯ブラシの座は追われたものの、現在は美白歯磨き剤ブリリアントの研磨効果を高めてくれそうだという理由で使い続けている。

リーチは、現在試用済みの歯ブラシ(電動は除く)の中で特別に好成績だった。「歯と歯茎の境目」と「歯の平らな面」の両方のチェック項目に「優」が付いた。デンターシステマから第2歯ブラシとしての必要性を奪ってしまったほどだ。もしも電動歯ブラシを使わないなら、私は迷わずリーチをお勧めする。

電動歯ブラシ、つまり音波歯ブラシや超音波歯ブラシは、私はまだ1種類しか試していない。音波歯ブラシのソニッケアーだ。「歯と歯茎の境目」の食べかすの落としやすさは、普通の(手動)歯ブラシを越えている。そしてブラッシングの第1の目的が歯周病予防だということと、歯周病予防には歯と歯茎の境目の掃除が大事だということを考えれば、これを使うことには意味がある。


歯ブラシメモ(10) ソニッケアー その3 [歯ブラシメモ]

ソニッケアーの試用を始めてから2週間が過ぎた。そろそろ、特別な歯磨き剤なしで使った時の結果を考察しても良いだろう。

前にも書いたとおり、電動(音波)歯ブラシ ソニッケアーが歯と歯茎の境目の食べかすを落とす能力はきわめて高い。普通の歯ブラシでこれを完璧にこなすのはとても難しいので、それだけでも価値がある。

前のレビューでは問題点も書いた。その問題点がその後どうなったか報告しよう。

操作性が悪いために自分の意思に反して歯茎に強く当ててしまい、チクッとしたり、ほんの少し血が付いたりする件は、その後少しずつ操作に慣れ、今ではブラシに血が付くことはない。とはいえ、ソニッケアーの操作に慣れるまでには少し日数がかかると思ったほうが良いだろう。

操作に慣れるということは、ただブラシを強く当てなくなっただけでなく、自分なりの使い方を発見するということでもある。私は他の歯ブラシで磨いた時も、なぜか右下の歯と歯茎の境目に食べかすが残りやすかった。私は考えた。右手で右奥歯の表側をブラッシングすると、ブラシを正しい角度で当てられないのかもしれない。そこで、右手人差し指をほっぺの裏側にひっかけて引っぱり、奥歯との間を広くして鏡でよく見ながら「左手で」ソニッケアーを操作した。その結果、今のところ食べかすは落ちているように見える。

私の下の前歯の根元は、歯と歯の間が奥まっていて食べかすが残りやすいが、こういう所はソニッケアーの公式サイトに書いてあることを参考にして、小さく上下、または左右、または円を描くようにブラシを動かす。こうすると食べかすが落ちやすい。これはつまり、毛先の位置を動かすうちにどこかでブラシが食べかすに正確に当たる一瞬があるということだ。毛先を奥まった所に入り込ませるようにして小さく動かしながら、その一瞬を探っているのだ。

操作の基本ももちろん忘れてはいけない。この歯ブラシは、私自身がブラッシングしてはいけない。私はただ毛先を「軽く当てるだけ」だ。ブラッシングはソニッケアーが勝手にしてくれる。

問題点はまだあった。歯磨き剤を付けて磨くと飛沫が飛び散り、そこらへんじゅう歯磨き剤の飛沫だらけになる。私は観察した。とりわけ飛沫が飛ぶのは下の歯の、それも前歯からせいぜい小臼歯までだ。歯磨き中に唾液がたまり、それが飛び散るらしい。そこで毎回のブラッシングはまず(いちばん唾液がたまりやすい)下の前歯の裏側、次に表側、そして犬歯と小臼歯の順にした。口の中に唾液がたまる前にここまでを片付けてしまえば、後はそれほど飛沫は飛ばない。以前のように鏡が一面飛沫だらけになることはなくなった。(もちろん他にも方法はあるだろう。他の歯からブラッシングを始めて、下の前歯にとりかかる前に唾液をペッと吐き捨てても結果は同じかもしれないが。)

最後に、ステイン除去について。実は私は数ヶ月前に歯根治療をした時にもソニッケアーを使ってみた。ただし小臼歯の上面だけだ。臼歯の上面には窪みがあるが、ここがずっと黒かった。当時の私は自分が熱心にブラッシングしているのを歯医者さんに見てもらおうと、まずは普通の歯ブラシでよく磨いた。でも窪みの黒ずみはまったく取れなかった。それならばと、長年仕舞ってあったソニッケアーを引っぱり出し、これで毎回熱心に磨いた。でも2週間が過ぎても何の変化もなく、歯医者へ行く日になってしまった。そんな経験がある。さて今回のレビューではどうだったかというと、試用開始から2週間が経った今、小臼歯の上の黒ずみに変化は見られない。前に試した時と同じだ。ソニッケアーのサイトによると2週間でステインを54%除去するそうだが、それにしては、小臼歯だけでなく、奥歯(大臼歯)の周りについた黒ずみにも変化が見られないし、前歯の一部にある黒ずみも同じだ。着色汚れについては、特別な歯磨き剤の助けなしに2週間使ったところ効果は見られなかった、と報告しなければならない。

今後の予定。今度はライオンの美白歯磨き剤ブリリアントを試す。つまり試用の対象は歯ブラシでなく歯磨き剤だ。この特集のタイトル「歯ブラシメモ」から逸れてしまうが、歯医者さんからソニッケアーとの同時使用を勧められたので、やらねばならない。


歯ブラシメモ(9) ソニッケアー その2 [歯ブラシメモ]

注意:私のソニッケアーはアドバンスだ。エリートシリーズならば結果は違うかもしれない。

ソニッケアーを使い始めて一週間足らずだが、問題点が見えてきた。私が思うにこの歯ブラシは、「もしも各部の歯と歯茎の境目に適切に毛先を当てることができ、しかも軽く当てることができれば、理想的に素晴らしい食べかす除去力が得られる」ものだ。問題は、各部の歯と歯茎の境目に適切に毛先を当てるのが普通の歯ブラシよりも難しく、しかも軽く当てるのが難しいということだ。

あの太い本体をあっちへ向けたりこっちへ向けたり、歯茎の線によって持ち変えるのは普通の歯ブラシよりもやりにくい。私の出っ張った上の犬歯の根元は、普通の歯ブラシならば片手で上唇をつまんで上げてよく見えるようにし、もう一方の手でブラシを上下逆さに持ち、難なく歯茎の線に添ってブラシを動かすのだが、ソニッケアーのあの太い本体を逆さに持って毛先を歯茎の線に沿って当てるのはどうも勝手が違う。

奥歯や歯の裏側はよく見えなかったり全く見えなかったりするから見当で毛先を当てることになる。それは普通の歯ブラシも同じなのだが、それでも何か勝手が違う。太い本体や、アドバンスの歯ブラシ形状のせいと思われる。あと、これは私のせいだが、あの電動のいつも振動している毛先に舌や口内の関係ない部分が当たるのを何となく嫌がっている。だからふと気がつくと無意識に舌は口のいちばん奥のほうに引っ込んだまま、磨き終わるまで前に出てこない(笑)。試しに普通の歯ブラシを久しぶりに使ってみたが、こちらは磨いている間も舌がブラシのすぐそばにある。電動でブルブルされる恐れがないから怖くないわけだ(笑)。つまり私の口内が不自然に硬直しているのも、勝手が違う要因かもしれない。

こうして適切に毛先を当てられなかった所は、当然のことながら磨き残しが出る。磨き残しが出やすいのは、やはり歯と歯の間の引っ込んだ所。その他にも、他の歯ブラシでも適切に当てるのが難しい所。

うまく扱えずに適切に毛先を当てられないと、時々意図しない場所に当たる。そして意図しない強さで当たる。チクッとしたり、後で気づいたらわずかに血が出ていることもある。この歯ブラシは普通の歯ブラシよりも軽く当てなければいけない。それはわかっている。わかっているけど操作性が悪いから、私の意志とは関係なく強く当ててしまうことがある。私の母も以前にソニッケアーを使っていた。そうしたら歯医者さんから、歯茎が傷だらけだからもっと優しく磨いてくださいと言われたそうだ。

そういうわけで、今までのところ問題点は操作性にあると感じる。その操作性がエリートシリーズでどれだけ改善されたかが試せないのは残念だ。

今後、とにかく今の状態(ソニッケアー+水、またはソニッケアー+普通の歯磨き剤)で2週間試す予定だ。ソニッケアーのサイトによると2週間でステインを54%除去するそうなので、それを確認するためだ。ソニッケアーは水だけで磨いても構わないとサイトに書かれているので、特別な歯磨き剤を使わなくても54%、つまり半分くらいステインが落ちるはずだ。その後さらに、ソニッケアー+ブリリアント(美白歯磨き剤)で2週間以上試す。これは、行きつけの歯医者さんで勧められたから。


歯ブラシメモ(8) ソニッケアー その1 [歯ブラシメモ]

今まで9本の歯ブラシをレビューしてきた「歯ブラシメモ」だが、今度は音波歯ブラシのソニッケアーにとりかかった。

*** 知識編 ***

そもそもソニッケアーとは何だ。そして、どのように使うべきなのか。まず初めにこれをはっきりさせるのが大事だ。

ソニッケアーのサイトを読むと、この歯ブラシは毛先が高速で動くことにより生み出される液体流動力によって歯をきれいにする物だそうだ。液体流動力と、ブラシが直接歯に当たるブラッシングの両方でプラークを除去するという。同サイトの別のページによると、液体流動力というのは毛先が直接当たっていなくても、そのほんのわずか(数ミリ)先の汚れをきれいにできるらしい。

磨き方は普通の歯ブラシと違うのか。サイトによると、歯茎の線に向かって上向きに45度の角度でブラシを向ける。・・・どういう意味だ? 上の歯茎のことを言っているのか? 上の歯でも下の歯でも上向き45度なのか? うーん、後で考えよう。

できるだけ多くの毛先が歯に当たるようにブラシの角度を調整する。

軽く歯に当てる。同サイトの別のページによると、手磨きのブラッシング圧の1/2から1/3でブラッシングすることが意図されている。つまり歯や歯茎に押し付けてはいけない。

長い毛先が歯と歯の間に入るように、約2秒間小さく円を描くように動かす。そして隣の歯へ。なんか妙に面倒なことを書いているな。でも今までだって私は歯と歯茎の境目に沿っていちいちブラシを動かす方向を変えていたのだから、その面倒さと変わらないかもしれない。

歯と歯の間のプラークも効果的に洗い流すと言いながらも、歯と歯の間の完全なクリーニングにはフロスも使うことを勧めるという。エリートシリーズは毛先の2-3mm先のバイオフィルムを除去することができるそうだが、歯間は3mmよりも奥があるからな。

歯磨き粉をつけると泡が飛び散ってしまうので、使用中は口を軽く閉じると書いてある。私は今のところ、これには懐疑的だ。だって、個々の歯と歯茎の境目に適切に毛先が当たるようにするには、鏡を見て毛先の当て方を変えなければならないじゃないか。口を閉じたままでそれができるか?

ところで、ソニッケアーにはアドバンスシリーズとエリートシリーズがある。「実証された効果」という所を読むと、ソニッケアーの中でもとくにエリートシリーズの効果や、エリートシリーズがアドバンスシリーズよりも優れていることが書かれている。

でも、私が持っているのはアドバンスだ。何年も前に母が買ってくれたので、値段までは知らない。試しにインターネットで検索してみたら、エリートシリーズで一万何千円。試用のためだけにエリートシリーズを買う気にはなれない金額だな。使用は現在持っているアドバンスでしよう。
(ちなみにソニッケアーのサイトには、エリートがアドバンスよりも20%も多くプラークを除去できると書かれている。アドバンスでレビューを書かなければならないのは残念だが仕方ない。)

それでは「実証された効果」の中で、アドバンスシリーズにも共通で書かれているのは何か。ソニッケアーは手磨きよりもクロロヘキシジンのステイン除去に優れ、2週間で54%も除去することができたそうだ。この項目には「エリート」の文字はない。

ソニッケアーのサイトから得た情報はここまでだ。使う前に充電しろなどの、私がすでに知っている基礎知識は省いた。あと、私が個人的に発見したことを書こう。ソニッケアーのブラシ部分には磁石が付いている。この磁石は結構強力だ。磁気に弱いものは近づけないようにしよう。

*** 実践編 その初めの一歩 ***

早速試してみた。最初だから、まだ歯磨き剤は付けずに水だけで試した。気づいたことが3つある。

その1。歯と歯茎の境目の食べかすが恐ろしいほど落ちた。私の口は右上の犬歯が前に出ていて、そこの歯茎との境目に入り込んだ食べかすが落ちにくい。デンターシステマでピンポイント攻撃して有効な場合もあるが、なぜかうまく取れないこともあり、その時は楊枝に切り替えている。いずれにせよ歯と歯茎の境目を何度もこすらなければならず、やっかいな場所だ。今日はソニッケアーの毛先を歯と歯茎の境目に軽く当て、そのまま少し長めに振動させておいた。すると、なんと、しつこくこすることもなく食べかすが落ちてしまった。歯茎をこすって傷めることがない。これには私は「うーん」と、うなった。今まで9本の歯ブラシを試用して、歯と歯茎の境目がきれいになるかどうか何ヶ月も調べた。そのさい、どんな歯ブラシを使ってもやっかいな場所は何度もこすらなければ食べかすが落ちなかった。それが、あっけらかんと落ちてしまうとは。今まで私は何をしていたんだろう。とはいえ、まだ初日の体験にすぎない。たまたま今日は落ちやすい食べかすだった可能性だってある。正しい結果は長期使用して初めてわかる。

その2。こいつは普通の歯ブラシのようには持てない。うまく歯と歯茎に当てるには、コツを会得しなければならない。ソニッケアーで口内全部を磨いたのは数年ぶりだと思う。だから使い方のコツはすっかり忘れている。今日は適切な場所に毛先を当てにくくてブラッシングに苦労した。普通の歯ブラシとは別物だと思って「操縦方法」をマスターしなければ。とはいえ、磨いているうちに少しずつ慣れ、最後には奥歯にも結構毛先を当てられるようになった。こいつの「操縦方法」を毎日マスターしてゆくのを楽しむくらいのほうがいいな。

その3。ソニッケアー本体に付いているタイマーは短かすぎる。途中で止まってしまうから、何度かスイッチを入れ直さなければならない。


歯ブラシメモ(7) リーチ 歯周病対策アルファ [歯ブラシメモ]

歯ブラシメモ(7) リーチ 歯周病対策アルファ

この歯ブラシメモの概要については、「はじめに」をご覧いただきたい。

*** リーチ 歯周病対策アルファ コンパクト かたさ:ふつう ***

この歯ブラシは毛先を極細加工するだけでなく、毛の側面全体に加工を施している。しかも植毛の真ん中の列と両脇の列では毛の長さも側面加工も異なり、それぞれ別個の効果が意図されている。真ん中の列の毛は長めで、1本1本の毛の側面の四方にカドが出ており、歯ブラシの説明によると歯垢をかき出すという。いっぽう両脇の毛は短めで、側面に何本もの溝が走り、この凹凸で歯垢をからめ取るという。

我が家の200倍の携帯顕微鏡では、この歯ブラシの側面加工の全部を見てとることはできなかった(外側の植毛に何本も溝があるのだけは見えた)。そこで上の文は、歯ブラシの宣伝を信じて書いた。

毛先の固さは・・・ソフト、か? でも少し推測させてほしい。この歯ブラシの植毛は真ん中の列が両脇の列よりもいくぶん長い。だから指の腹で毛先をこすると、他の歯ブラシのように植毛部全体が指の腹に当たるのでなく、限られた真ん中の列の毛だけが指の腹に当たる。仮に毛そのものが固めだとしても、指に当たる毛の全体量が少ないから、固いという触感にならないのかもしれない。

毛足の長さは・・・長い! 「デンターシステマ 超極細毛」や「ガム デンタルブラシ 超・先端極細毛」と同じくらい。真ん中の(長めの)植毛の長さで比べた。

「歯と歯の境目の奥に届くか」
くどいが何度でも書こう。この項目は、とりわけ歯並びの悪い歯と歯の間の非常に奥まった所に届くかというものだ。私のように1本の歯が奥に生えていて、隣の歯との間が非常に奥まったすき間になっていて、それでも歯ブラシの毛を届かせたいという場合に参考になる。きれいな歯並びならば問題ないだろう。さてレビューだ。毛足の長さなどからデンターシステマに似た要素を感じたので届くかと思ったが、意外とそうでもない。もっと正確に書こう。この歯ブラシは「ガム デンタルブラシ 超・先端極細毛」と同じくらいだ。この超・先端極細毛だって、ある程度は毛先が奥へ入るのだ。それでも届ききらない私の歯のすき間がすごすぎるのかもしれない。そしてまた、それでも奥まで届いてしまうデンターシステマのしなやか度もすごいのかもしれない。

ところで、上記の実験を何度もしているうちに気づいたが、リーチ歯ブラシの毛先は歯と歯茎の境目を丁寧になぞっているようだ。

「歯と歯茎の境目がきれいになるか」
なる。色々考えたが、優を付けることにした。磨き方しだいで非常にきれいになる。でも気を抜いては駄目だ。各部の歯と歯茎の境目にいちいち合わせてブラッシング方向をこまめに変えるという根気の要ることをやって、初めて「優」だ。少しでも気を抜いて「まあこの辺はこれでいいや」というブラッシングをすれば、かなりきれいにはなるものの、歯と歯の間で毛先が届きにくい所にわずかに食べかすが残る。こう書くと、「それは他の歯ブラシでも同じことでは?」と思われるかもしれない。確かにそうだ。他の歯ブラシでも、磨き方しだいで結果は変わる。それならなぜ、この歯ブラシだけが珍しく「優」なのか。それについては、感覚的な説明になってしまうことをお許しいただきたい。この歯ブラシは、今までの歯ブラシとは微妙に感じたことが違う。今までの歯ブラシは、ほんのわずかの磨き残しは第2歯ブラシのデンターシステマでピンポイント攻撃すればいいという意味での第1歯ブラシ候補だった。私の心の中で、磨き残し処理のための第2歯ブラシの意味が大きかった。ところがこのリーチ歯ブラシは、第2歯ブラシの必要をほとんど感じない。例の「歯と歯の境目の奥」に毛先を行き届かせるために、たまにはデンターシステマで磨くべきだと思うがその程度だ。だから「優」にした。

「歯の平らな面がきれいになるか」。
きれいになる。文句なしの合格点。

これで、私にとっての第1歯ブラシはリーチ、磨き残し処理のための第2歯ブラシはデンターシステマと決まりそうだ。しかしまだ大物のレビューが残っている。そう、音波歯ブラシ。

*** ここまでのレビュー結果概要 ***

  デンターシステマ ガム超・先端極細 ガム特殊マイクロ ガムテーパード& Ora2ミラクル Ora2スパイラル クリアクリーン ピュオーラ リーチ 備考
毛先の固さ ソフト ソフト ソフト 固い 普通 普通 固い ソフト ソフト? 指の腹でこすった感触。
毛足の長さ 普通 普通 普通 普通  
歯と歯の境目の奥に届くか 良不※2 良不※2 良不※2 歯並びが悪い場合。
※2は特別な磨き方を心がけて良、そうでなければ不。
歯と歯茎の境目がきれいになるか 優不※1 不※3 良※3 ※1しつこくピンポイント攻撃で優、通常ブラッシングで不
※3単調なブラッシングでなく、ブラシを個々の境目に平行に動かす努力をする場合。
歯の平らな面がきれいになるか  

*** 今後の予定 ***

現在私の手元には9本の歯ブラシがある。新しい歯ブラシの試用の最中に他の歯ブラシと比較したいことがあるから捨てるわけにはゆかず、どんどん本数が増えた。でももうこれ以上はご勘弁だ。いや、現時点ではこれで充分だろう。

次はいよいよ、歯医者さんに勧められた「ライオン ブリリアント」+「ソニッケアー」の試用だ。これはステイン除去の効果を見るのが目的だが、同時に「歯と歯茎の境目がきれいになるか」なども調べてしまおう。


歯ブラシメモ(6) ピュオーラ 超高密極細毛 [歯ブラシメモ]

この歯ブラシメモの概要については、「はじめに」をご覧いただきたい。

*** ピュオーラ 超高密極細毛 コンパクトヘッド かたさ:ふつう ***

この歯ブラシは宣伝文句は「超高密極細毛」と「立体ウェーブカット」。200倍の携帯顕微鏡で見たところ、この極細毛は一本一本の毛先が細く加工され、その先端は丸められてる。立体ウェーブカットのほうは、クリアクリーンPlusホワイトニングが「山-谷-山-谷-山」のウェーブなのにたいして、こちらの山は2箇所、植毛部分の両端に近い部分にあり、その間が谷になっている。また「立体」と名づけられているのは、ただのウェーブカットではないから。ウェーブカットというのは歯ブラシを横から見た時にウェーブに見えるカットだが、同時にこの歯ブラシは縦に見ると植毛の中心部分が高く、周辺部(両脇)が低くなるように斜めにカットされている。複雑な立体カットだ。

まず毛先の固さについて。他の歯ブラシと何度かこすり比べてみると、微妙な差だが「ガム デンタルブラシ 超・先端極細毛」よりは固く、「Ora2 スパイラルキャッチ毛」よりはやわらかい。このレビューでは超・先端極細毛はソフト、スパイラルキャッチ毛は普通に分類している。それではピュオーラはどちらに分類したら良いだろう。この歯ブラシは指の腹で毛先をこすっても、そんなに固い感じはしない。歯茎への当たりがよく考慮されているようだ。それでいながら、200倍の携帯顕微鏡で見ると二週間以上使った後でも極細の毛先が崩れていない。毛先の形状を保つだけのかたさも考慮されているようだ。色々思い巡らしたが、分類は「普通」にした。

毛足の長さは「ガム デンタルブラシ 特殊マイクロ毛」や「テーパード&サテナイズド」と同じくらい。

「歯と歯の境目の奥に届くか」は、細かく記述しなければならない。この歯ブラシにはウェーブカットの凸部と凹部があるが、凹部を当てると全然入らない。凸部を当てると「ガム デンタルブラシ 特殊マイクロ毛」や「Ora2 スパイラルキャッチ毛」と同じくらいの結果。

「歯と歯茎の境目がきれいになるか」
なる。かなりきれいになる。前回レビューの「クリアクリーンPlusホワイトニング」と同様に、「優」を付けるかどうか迷った。この歯ブラシは植毛が中心部から周辺部に向かって斜めにカットされているので、あまり注意しなくても毛先が歯と歯茎に適切な角度で当たりやすいのかもしれない。ところで、個人的には右奥歯と歯茎の境目にしばしばわずかに食べかすが残ったが、私の磨き方のせいだろう。でも毎回気をつけて磨いたのだが。

「歯の平らな面がきれいになるか」。とてもきれいになる。歯の表面を指の腹でこすると「キュッ!キュッ!」と音がする。文句なしの合格点。

*** 自分用にどの歯ブラシを選ぶか ***

さて、それぞれの歯ブラシにそれぞれの長所があるのだが、使う私としては全部をかわりばんこに使うわけには行かない。せいぜい2本くらいに絞り、自分の歯や自分の目的に合った「マイ歯ブラシ」を決定しなければならない。

まず1本は、デンターシステマで決まりだ。私の歯並びの悪い歯と歯の境目の奥に届く毛足の長さと、歯と歯茎の境目を丁寧になぞる毛先は、今のところ他に類を見ない。毛が柔らかいので全体の汚れを落とすための「第1歯ブラシ」としては役不足だが、第1歯ブラシの落とし残しを処理する「第2歯ブラシ」としては最適だ。

悩むのは「第1歯ブラシ」のほうだ。現在までのところ、ピュオーラとクリアクリーンが候補に上っている。ピュオーラはそのツルッツル効果と、歯と歯茎の境目までかなりきれいになる所がいい。クリアクリーンはコーヒーなどの着色汚れ落としにかけてはピュオーラよりも上で、これも歯と歯茎の境目までかなりきれいになる。ここまで来るともう、「自分が何を求めているか」を明確にしてその条件で選ぶしかない。

私は何を求めているか。私はただのおじさんなので、若い女の子のように美白を求めてはいない。私が欲しいのは歯と歯茎の健康だ。この健康を保つには、とくに歯と歯茎の境目に歯垢や歯石をためないことが大事だ。そこで思い出すのは、ピュオーラを使うとなぜか右奥歯と歯茎の境目に汚れが残りやすかったことだ。奥歯は歯垢や歯石がたまりやすいので、同じ磨き方をしても汚れが落ちやすいほうの歯ブラシを選びたい。

実はピュオーラの試用を終えてから、もう一度クリアクリーンを試用して比べてみた。どうやら右奥歯についてはクリアクリーンのほうが汚れが落ちやすいようだ。そういうわけで、悩みつつも私はクリアクリーンを「第1歯ブラシ」候補として残すことにした。

*** ここまでのレビュー結果概要 ***

  デンターシステマ ガム超・先端極細 ガム特殊マイクロ ガムテーパード& Ora2ミラクル Ora2スパイラル クリアクリーン ピュオーラ 備考
毛先の固さ ソフト ソフト ソフト 固い 普通 普通 固い 普通 指の腹でこすった感触。
毛足の長さ 普通 普通 普通 普通  
歯と歯の境目の奥に届くか 良不※2 良不※2 良不※2 歯並びが悪い場合。
※2は特別な磨き方を心がけて良、そうでなければ不。
歯と歯茎の境目がきれいになるか 優不※1 不※3 良※3 ※1しつこくピンポイント攻撃で優、通常ブラッシングで不
※3単調なブラッシングでなく、ブラシを個々の境目に平行に動かす努力をする場合。
歯の平らな面がきれいになるか  

*** 今後の予定 ***

まだ試したい歯ブラシが少し残っている。それを試すかもしれない。でも、もうひとつしなければならないことがある。

前に歯茎におできを作って歯医者に行き、結局歯根治療をした時、歯医者さんが言うには、私の歯は汚れがつきやすいそうだ。それで、練り歯磨きはライオンのブリリアントをすすめられた。研磨成分に特長がありステインが落ちやすいという。先生は音波歯ブラシのソニッケアと共に使っているという。

帰宅後調べてみると、ブリリアントは美白歯磨剤だそうだ。女性じゃあるまいし、私が美白を使うとは思わなかった。

ソニッケアのほうは、うちのおせっかいな母がもう何年も前に買ってくれていて、私はもう何年も前に試したが、あの植毛で隅々の汚れまで届くとは思えず、すぐに放り投げた。しかし歯医者さんが勧めるなら、とにかくもう一度試してみよう。


歯ブラシメモ(5) クリアクリーンPlusホワイトニング [歯ブラシメモ]

歯ブラシメモ(5) クリアクリーンPlusホワイトニング

この歯ブラシメモの概要については、「はじめに」をご覧いただきたい。

*** クリアクリーンPlusホワイトニング かたさ:ふつう ***

この歯ブラシのキャッチフレーズは、黄ばみを効率的に落とす。そのしくみは、一本一本の毛先がダイヤカットと呼ばれる形状になっており、歯への接触面積が大きいのだそうだ。また、植毛部全体の形はウェーブカットと呼ばれる、他社の山切りカットのような形状になっており、歯のすき間や裏側にもフィットすると書かれている。

指の腹で毛先をこすってみた。他の歯ブラシよりもシャープな感触がある。シャープといっても別に尖っているという意味ではない。きっと一本一本の毛先に微細なカドがあるのだろう。それがつまりダイヤカットの感触なのかもしれないし、ウェーブカットの山型出っ張り部分がとくに指の腹に触るからそう感じるのかもしれない。実際に磨いても、同じシャープな感触がある。このシャープさで黄ばみまで落とそうということか。

そういう感触があるから、「毛先」の固さという意味では固い。しかし「毛足全体」はどうかというと、指の腹で前後にこすると容易に植毛部分が動く。その意味では固くない。

毛足の長さは、ウェーブカットの山型出っ張り部分までの長さで調べると、「デンターシステマ 超極細毛」や「ガム 超・先端極細毛」よりわずかに短く、「ガム 特殊マイクロ毛」や「ガム テーパード&サテナイズド」よりわずかに長い。両方の中間の長さだ。「普通の長さ。わずかに長め」といった所。

さて、私は近々自宅を離れ、出先では鏡を見ながらの丁寧なブラッシングができない。だから試用はぎりぎり一週間しかできないのだが、なんとか結果を出してみよう。

「歯と歯の境目の奥に届くか」。(前回のレビューからずいぶん経ってしまったので再度書くが、この項目はとりわけ歯並びの悪い歯と歯の間の非常に奥まった所に届くかというもの。普通の境目ならば問題ないだろう。)
この歯ブラシは「ガム デンタルブラシ 超・先端極細毛」と同じだった。つまり、毛にしなやかさが少ないので奥まった部分に毛先が適切に当たりにくい。たしかに(上記のとおり)植毛部分は容易に動くし、ウェーブカットの山型出っ張り部分が奥へ届く手助けをしてくれるのは事実だ。それはそうなのだが、鏡を見て観察したところ、「ガム デンタルブラシ 特殊マイクロ毛」の毛がしなって丁寧に奥へ入り込むのとは違った。

「歯と歯茎の境目がきれいになるか」。この歯ブラシは、歯と歯茎の境目に汚れがほとんど残らない。毛がかたいと汚れを落としやすいという推論はこの歯ブラシにも当てはまった。この歯ブラシの毛先は歯と歯茎の境目をなぞるタイプではないので、ほんの少し汚れが残るだろうと私は推測するのだが、現実には境目に至るまでかなりの汚れ除去力がある。「優」を付けるかどうか、迷っている。

「歯の平らな面がきれいになるか」。この歯ブラシでブラッシングすると、歯の表面がツルツルになる。きっと毛先のダイヤカットのおかげなのだろう。Ora2 ミラクルキャッチ毛に続いて「歯の平らな面=優」の歯ブラシの2本目だ。(とはいえ後日判明したところでは、ダイヤカットは、「超高密極細毛」の拭い取るように汚れを落とす効果と比べると、やはりツルツル効果は劣る。それについては次回のレビューにて。)

追記
2週間も自宅を離れていたが、帰宅してまた同じ歯ブラシを試用した。その結果、だいたい上記のとおりのレビューで構わないことがわかった。「歯と歯茎の境目がきれいになるか」は、やはり長く使うとごくわずかに汚れが残る部分があるので「良」とする。(そのわずかな汚れを落とすには、私はデンターシステマ 超極細毛でピンポイント攻撃している。)前回のレビューで好印象を残したガム テーパード&サテナイズドと比較すると、クリアクリーンPlusホワイトニングのほうがさらに少し汚れが落ちやすい。それはおそらく、毛先の微細なカドによるブラッシング時のシャープさと、植毛全体は容易に動くという可動性を兼ね備えているからだろう。

すべての歯ブラシ試用に同じ練り歯磨きを使うつもりだったが、帰宅後の試用は練り歯磨きの種類が変わってしまったことを記しておく。現在の練り歯磨きはアクアフレッシュ。

*** 試用できなかった歯ブラシ ***

ガム ウルトラテーパード

この歯ブラシは毛先が「テーパード&サテナイズド」よりもさらに細く加工してあるという。毛の長さは「テーパード&サテナイズド」と同じ。さて、この歯ブラシには不思議なことに「かたさ:ふつう」が存在しないようだ。「ウルトラソフト」しか見つからない。だから、かたさを「ふつう」で統一してレビューしている今は試用できない。

*** ここまでのレビュー結果概要 ***

  デンターシステマ ガム超・先端極細 ガム特殊マイクロ ガムテーパード& Ora2ミラクル Ora2スパイラル クリアクリーン 備考
毛先の固さ ソフト ソフト ソフト 固い 普通 普通 固い 指の腹でこすった感触。
毛足の長さ 普通 普通 普通  
歯と歯の境目の奥に届くか 良不※2 良不※2 歯並びが悪い場合。
※2は特別な磨き方を心がけて良、そうでなければ不。
歯と歯茎の境目がきれいになるか 優不※1 不※3 良※3 ※1しつこくピンポイント攻撃で優、通常ブラッシングで不
※3単調なブラッシングでなく、ブラシを個々の境目に平行に動かす努力をする場合。
歯の平らな面がきれいになるか  

*** 次回予告 ***

クリアクリーンはそのキャッチフレーズどおりに、コーヒーの着色汚れを「目で確認できるほどに」落としてくれた。でもその効果は、たとえて言えば「茶渋の付いたコップをたわしで磨く」ような感じがあった。けっして傷がつくという意味ではなく、「きめの細かいスポンジでこする」のとは汚れの落ち方が別だと言いたい。「ツルッツルの状態にする」ためにはもっと効率的な歯ブラシがあった。それは、ピュオーラ。


歯ブラシメモ(4) [歯ブラシメモ]

歯ブラシメモ(4) 歯石を取ると歯茎は強くなる

この歯ブラシメモの概要については、「はじめに」をご覧いただきたい。

*** ガム デンタルブラシ テーパード&サテナイズド 超コンパクトヘッド かたさ:ふつう ***

さて、歯ブラシメモにしては変なタイトルなので妙に思われたことだろう。じつは今回の記事を書く前に私自身がびっくりしたことがあり、その勢いでこんなタイトルになってしまった。

歯医者でブラッシングの指導を受けた。言われたことは全部知っていて、今までも実行していた。それでも犬歯あたりの歯茎との境目に食べかすが残ることが多かった。磨き残しがあるのは自分で十分に認めているので、指導はうやうやしく拝聴して帰った。

さて帰宅して、歯磨きの時間になった。教わったことはすべて今まで試しているが、それでも落ちにくいのだと考えながら歯ブラシを取る。今日から新しい歯ブラシの試用を始めることになっていた。ガム テーパード&サテナイズドだ。これはずっと昔によく使ったが、かたさが「ふつう」では固すぎて歯茎が痛かったので、必ず「やわらかい」ものを買った。今はレビューのために歯ブラシのかたさを「ふつう」で統一している。だからまた歯茎が痛いだろうと思うと、なかなか試用に踏み切れなかった。

とにかく使おうとブラッシングを始めて驚いた。歯茎が痛くない。昔あれだけ痛かったものが痛くない。歯ブラシが変わったわけではないだろう。毛のかたさは他の歯ブラシと比較して固いことを確認済みだ。ということは、私の歯茎が変わったことになる。ここ何ヶ月も歯医者通いをし、何度か歯石を取ったからそのせいか。しかも一週間続けて試用した結果、歯と歯茎の境目に汚れがほとんど残らない。毛がかたい、つまり毛にコシがあれば汚れを落としやすいという推論は今までの何本もの歯ブラシの試用ですでに出ていた。

ここに来てすごいことになった。新製品でもなく、今までは「固すぎる」と否定的見解をもっていたテーパード&サテナイズドが、ひょっとすると他のどのレビュー済み歯ブラシよりも良い結果を出すかもしれない。ちょっと気になるのは、歯医者でブラッシングの指導を受けた後だから、無意識にブラッシングが念入りになっている可能性がある。そのために汚れが落ちている可能性はある。それで、一週間を過ぎても続けて試用した。するとやはり、完全に汚れが取れるわけでなく、歯と歯茎の境目にほんのわずかに残る。だから「優」ではなく「良」にしておこう。

あと、今回の体験から推論、いやほとんど結論づけられることがある。歯石を取ると歯茎は強くなる。正確に言い直せば、歯石をたくさん付けたままでいると歯茎は弱る。

*** ここまでのレビュー結果概要 ***

  デンターシステマ ガム超・先端極細 ガム特殊マイクロ ガムテーパード& Ora2ミラクル Ora2スパイラル 備考
毛先の固さ ソフト ソフト ソフト 固い 普通 普通 指の腹でこすった感触。
毛足の長さ 普通 普通  
歯と歯の境目の奥に届くか 良不※2 良不※2 歯並びが悪い場合。
※2は特別な磨き方を心がけて良、そうでなければ不。
歯と歯茎の境目がきれいになるか 優不※1 不※3 良※3 ※1しつこくピンポイント攻撃で優、通常ブラッシングで不
※3単調なブラッシングでなく、ブラシを個々の境目に平行に動かす努力をする場合。
歯の平らな面がきれいになるか  

私の勝手なひとこと感想。
歯と歯茎の境目の汚れ落としは、歯ブラシの種類よりも念入りなブラッシングのほうが重要。とはいえ、毛にコシがあるほうが一般的には汚れが落ちやすいようだ。

*** 次回予告 ***

新しい歯ブラシの試用が間に合わないので、この続きは少し後になります。


歯ブラシメモ(3) Ora2 [歯ブラシメモ]

歯ブラシメモ(3) Ora2

この歯ブラシメモの概要については、「はじめに」をご覧いただきたい。

*** Ora2 ミラクルキャッチ毛 かたさ:ふつう ***

この歯ブラシは、一本一本の毛の先端が無数に枝分かれした高密度状態で「拭い取るように」汚れを取り去る。「ガム デンタルブラシ 超・先端極細毛」も毛の先端が枝分かれしているが、この歯ブラシはそれよりも枝分かれが多いので、こちらのほうが拭い取るような印象が強い。毛先を指の腹でこすってみた感覚では、「超・先端極細毛」の先端がきわめてソフトなのにたいして、それよりも固い。固いといっても「テーパード&サテナイズド」よりは柔らかい。

さて、まずは歯並びの悪い「歯と歯の境目の奥に届くか」。この歯ブラシの毛足の長さや植毛の形状は「スパイラルキャッチ毛」と同じだ。「スパイラルキャッチ毛」よりも毛先がボサボサしているので観察してもどこまで届いたのか見えにくいのだが、恐らくは「スパイラルキャッチ毛」と同じ程度に届いていると思われる。つまり、ブラシの毛の側面を歯と歯の境目に押しつけると、「特殊マイクロ毛」と同じ程度に奥まで届く。でもブラッシング時にブラシの当て方に注意しなければならない。そうでなければ届かない。詳しくは「スパイラルキャッチ毛」の項をご覧いただきたい。

次に「歯と歯茎の境目がきれいになるか」。鏡を見て、個々の部分の境目に平行にブラシが動くように気をつけて磨いた。これを一週間続けたところ、ほとんどの部分はきれいになったがごく一部の毛先が当たりにくい部分にほんのわずかに食べかすが残ることがある。これはブラシの形状にも関係があると思われる。わずかな差だが、境目の食べかすの除去率は「Ora2 スパイラルキャッチ毛」のほうが高いと感じる。

最後に「歯の平らな面がきれいになるか」。この歯ブラシは使用後にとりわけツルツル感がある。歯茎との境目に近い部分に至るまでツルツルだ。「スパイラルキャッチ毛」も平らな面はツルツルになったが、歯茎との境目近くまでここまで徹底的ではなかった。この歯ブラシは、歯の表面をツルツルにする効果に長けていると感じる。磨き方は、この歯ブラシ独特の毛先加工を意識して、どうしても毛の先端が多く歯に当たるように磨いてしまう。

*** Ora2 スパイラルキャッチ毛 かたさ:ふつう ***

この歯ブラシはまず見た目が綺麗だ。植毛のいちばん外側の部分すべてが、「白+ピンク」や「白+紫」などの細かい縞々になっている(内側の植毛は白)。そしてこの外側の縞々色の毛がスパイラル、つまりねじれている。肉眼で見ただけでは「ねじれ」ははっきり見えないが、200倍の携帯顕微鏡で見ると確かにねじれている。宣伝によれば、この「ねじれ」が高弾力と側面の凹凸を作り出しており、歯垢をしっかり除去するという。ブラッシングしてみると、小さくザラッ、ザラッ、ザラッという音がする。これがつまり「ねじれ」による細かい凹凸がこすれ合う音なのだろう。見た目の縞々といい、この歯ブラシは使う人の目や耳に自分をアピールする珍しい歯ブラシだ。

まずは「歯と歯の境目の奥に届くか」。歯並びの良い口ならば特に問題はないだろう。問題は、私のように歯並びの悪い歯をもっている人が歯と歯の境目の奥に届かせることができるかだ。この歯ブラシは毛足が短い。「ガム デンタルブラシ 特殊マイクロ毛」および「テーパード&サテナイズド」の毛足よりもさらに短い。だから使う前には、おそらく私の歯並びの悪い歯と歯の境目の非常に奥までは届かないだろうと想像していた。ところがブラシの毛の側面を歯と歯の境目に押しつけると、毛の数本は境目の奥のほうに入ってくれる。ブラシの形状のためによくは見えなかったが、「特殊マイクロ毛」と同じ程度に奥まで届いてくれたようだ。ただしそのように届かせるには、他の歯ブラシのように毛を歯に立てて当てては駄目で、ブラシの毛の側面を押しつけなければならない。そうなると問題は、毎日のブラッシング時に歯並びの悪い局部だけブラシの当て方を特別に気にしていられるかということだ。それをしなければ届かない。

次に「歯と歯茎の境目がきれいになるか」。歯と歯茎の両方に当たるようにして動かすと、予想以上に歯と歯茎の境目まできれいになる。とはいえ何も考えずに磨くと、出っ張った犬歯をはじめとして歯と歯茎の境目にほんのわずかに食べかすが残ることがある。これは、単調なブラッシングでは歯と歯茎の複雑な凹凸に対処しきれず毛先が当たらないからだ。鏡を見て歯茎の複雑な形に合わせ、必ず境目に平行にブラシが動くように気をつける必要がある。

最後に「歯の平らな面がきれいになるか」。こういうのは磨き方によっても違ってくるので客観的記述は難しい。使用後にツルツル感がある、とだけ書いておく。磨き方は、この歯ブラシ独特のスパイラル構造を意識して、どうしても毛の側面のスパイラルが歯に当たるように磨いてしまう。

*** 付記 ***

ガム 歯間ブラシ I字型 サイズ2(SS)
ガム 歯間ブラシ L字型 サイズ5(L)

歯間ブラシは自分の歯間に合ったサイズを選ぶのだが、そのさいサイズの違いは色々な場所の違いになっていた。毛足の長さはもちろん違うが、毛をまとめている中心部のワイヤーの太さも微妙に違う。そしてワイヤーの長さも違う。とくにワイヤーの太さは気にしたい。毛がよく届くようにと毛足の長いLサイズを買うと、ワイヤーも太くて歯にひっかかりやすい。

ところで、サイズSSとサイズLを同時に買う人はまずいないから、不思議に思われるだろう。私は、まず母が使っていたSSを試用のために一本もらったのだが、それを使う場所が、横を向いて生えている(!)親知らずとその隣の歯との間だから、普通の歯間ではなく広い隙間だった。それで後日Lサイズを買ったというわけ。

*** ここまでのレビュー結果概要 ***

  デンターシステマ ガム超・先端極細 ガム特殊マイクロ ガムテーパード& Ora2ミラクル Ora2スパイラル 備考
毛先の固さ ソフト ソフト ソフト 固い 普通 普通 指の腹でこすった感触。
毛足の長さ 普通 普通  
歯と歯の境目の奥に届くか 良不※2 良不※2 歯並びが悪い場合。
※2は特別な磨き方を心がけて良、そうでなければ不。
歯と歯茎の境目がきれいになるか 優不※1 不※3 良※3 ※1しつこくピンポイント攻撃で優、通常ブラッシングで不
※3単調なブラッシングでなく、ブラシを個々の境目に平行に動かす努力をする場合。
歯の平らな面がきれいになるか  

私の勝手なひとこと感想。
スパイラルキャッチ毛のブラッシング時の音は、使っていて癖になる。スパイラルキャッチ毛をやめて別の歯ブラシを試用し始めた時、なんだか物足りない気分になってスパイラルキャッチ毛が恋しかった!

*** 次回予告 ***

次回はガム テーパード&サテナイズド。意外や意外、ダークホースなのか?


歯ブラシメモ(2) デンターシステマとガム [歯ブラシメモ]

歯ブラシメモ(2) デンターシステマとガム

この歯ブラシメモの概要については、「はじめに」をご覧いただきたい。

*** デンターシステマ 超極細毛 コンパクトヘッド かたさ:ふつう ***

毛のしなやかさと毛先の極細加工に特色がある。一本一本の毛先そのものが非常に細くなっている。

さて、「歯と歯の境目の奥に届くか」から考察しよう。鏡を見ながら歯ブラシの毛先が奥まった部分に入るように、とてもゆっくりとブラッシングの真似をしてみる。この歯ブラシの、毛先が奥まった所へとしなやかに入る「しなやか度」は非常に優れている。現在試用が終了している歯ブラシの中ではダントツの性能だ。

次に「歯と歯茎の境目がきれいになるか」。この歯ブラシは、しなやかな毛先が境目を丁寧になぞるように動く。そのさい境目のカーブもきれいになぞる。一週間以上試用したところ、ちょっと意外なことだが、磨き方によって相反する2つの結果が出た。

通常のブラッシングの場合、毛先が当たりにくい一部の場所に食べかすが残ることがある。これはひとつには、通常のブラッシングでは歯と歯の間などに毛先がうまく当たらない場所が出来てしまうためであり、もうひとつには、この歯ブラシの毛には(他の歯ブラシと比較して)あまりコシがないからかもしれない。奥まった所にしつこく付いた食べかすは、表面をなでるだけではなかなか取れないということか。同じ箇所を「Ora2 スパイラルキャッチ毛」で磨くと、よりきれいになった。

ところが、別の実験をすると別の結果も得られた。通常のブラッシングではなく、食べかすの付いた局部だけを鏡を見ながらしつこく掃除する場合は、デンターシステマのほうがスパイラルキャッチ毛よりもきれいになる。この結果から先ほどの推測が裏付けられる。つまり毛先が奥まで届いて食べかすの表面をなでていても、毛にコシがないと二、三回ブラシが通るだけでは頑固な食べかすは落ちないらしい。だが毛先は届いているので、しつこくブラッシングすればそのうちにきれいに落ちる。そこまでやれば、毛先が届いている分だけ他の歯ブラシよりも徹底して落とせることになる。ただし、あまりしつこくブラッシングすると血が出る可能性があるのもまたデンターシステマだ(歯と歯茎の境目をちゃんと毛先がこすっている証拠でもある)。もちろんそんなにしつこく強いブラッシングはするべきでない。

最後に「歯の平らな面がきれいになるか」。デンターシステマは、長く使っていると、歯と歯茎の境目に近い平らな部分に、うっすらと汚れが残る。

*** ガム デンタルブラシ 超・先端極細毛 3列コンパクトヘッド かたさ:ふつう ***
*** ガム デンタルブラシ 特殊マイクロ毛 3列コンパクトヘッド かたさ:ふつう ***

毛先の極細加工に特色がある。この歯ブラシの毛先の極細加工は特殊な形状だ。通常の太さの毛の先端部分だけが数本の非常に細い毛に枝分かれしている。超・先端極細毛と特殊マイクロ毛はとてもよく似ている。毛先の形状は同様。毛の長さは特殊マイクロ毛のほうが短い。指で触った程度では毛のコシに違いは感じられないが、実際の使用時には後述のように特殊マイクロ毛のほうがしなやか。

「歯と歯の境目の奥に届くか」。特殊マイクロ毛はデンターシステマとほぼ同じ「しなやか度」をもっている。ただし特殊マイクロ毛は毛足が短いので、必然的に非常に奥までは届かない。超・先端極細毛は特殊マイクロ毛に比べるとほんの少し「しなやか度」が少ない。毛足は長いのだが、歯並びの悪い非常に奥までは届きにくい。

次に「歯と歯茎の境目がきれいになるか」。超・先端極細毛は境目のカーブをなぞるほどの「しなやか度」はないので、歯と歯茎の両方に当たるようにして動かすと、細かく分かれた毛先が全体を拭き取るように動く。特殊マイクロ毛はもう少ししなやかなので、境目のカーブをある程度なぞりながら、細かく分かれた毛先が全体を拭き取るように動く。

超・先端極細毛は、歯と歯茎の境目までかなりきれいになる。とはいえ、出っ張った犬歯をはじめとして歯と歯茎の境目にほんのわずかに食べかすが残ることがある。これは私の歯並びが悪いせいでもあり、通常のブラッシングでは歯と歯の間などに毛先がうまく当たらない場所が出来てしまうためでもあるのだが。それでは磨き方を変えて、食べかすの付いた局部だけを鏡を見ながらしつこく掃除するとどうなるか。この場合は、超・先端極細毛の毛先では取れなかったほんのわずかな食べかすを、デンターシステマを使って落とすことができた。これについては既にデンターシステマの項に書いた。こういう執拗なピンポイント攻撃のさいには、デンターシステマは威力を発揮する。

特殊マイクロ毛は、出っ張った犬歯をはじめとして歯と歯茎の境目にほんのわずかに食べかすが残ることがある。できれば超・先端極細毛と比較してどっちがどうだと言いたいのだが、なにしろ一本の歯ブラシを一週間以上連続使用しているので以前の歯ブラシの古い記憶と比較するのは難しい。汚れの落ち方は同程度、としておこう。

最後に「歯の平らな面がきれいになるか」。超・先端極細毛、特殊マイクロ毛ともに、平らな面がきれいになる。以前に特殊マイクロ毛で汚れが残ると見えた時があったが、あれは磨き方のせいだったのか? 磨き方によって結果は変わってしまうので難しい。悩む所だが、今は一週間以上試した結果を信じるしかない。

*** ガム デンタルブラシ テーパード&サテナイズド 超コンパクトヘッド かたさ:ふつう ***
(レビュー未完成)

この歯ブラシはずいぶん昔からあり、私は以前にも使ったことがある。毛が私には固すぎて、「ふつう」では歯茎が痛かったのを覚えている。とはいえ、レビューの歯ブラシ比較のために再度買ってみた。

テーパードという名前の通りに、毛の一本一本の先端が先細りに加工されている。サテナイズドのほうは原語の綴りを知らないので意味がわからない。超コンパクトと書かれているが、植毛部分の大きさは「ガム デンタルブラシ 超・先端極細毛 3列コンパクトヘッド」とほぼ同じ。毛の長さは「特殊マイクロ毛」と同じ。

「歯と歯の境目の奥に届くか」。この歯ブラシは、私の歯並びの悪い歯と歯の境目の奥に毛先が届かない。毛足が長くない上に、「特殊マイクロ毛」ほどのしなやかさもないからだ。これでは、どんなにテーパード加工がされていても、私がこれを使い続ければ全く磨かれない部分が出来てしまう(歯並びが悪いから)。

これ以上の考察は一週間の試用を待たないとできないが、この歯ブラシが私には合わないらしいと感じたために試用が後回しになっている。今はここまで。

*** ここまでのレビュー結果概要 ***

私なりにいっしょうけんめい試した結果だが、個人のレビューなので歯ブラシの使用条件などにより結果は少し変わるかもしれない。その点はご容赦いただきたい。

  デンターシステマ ガム超・先端極細 ガム特殊マイクロ ガムテーパード& 備考
毛先の固さ ソフト ソフト ソフト 固い 指の腹でこすった感触。
毛足の長さ 普通 普通  
歯と歯の境目の奥に届くか 歯並びが悪い場合。
歯と歯茎の境目がきれいになるか 優不※1 ※1しつこくピンポイント攻撃で優、通常ブラッシングで不
歯の平らな面がきれいになるか  

私の勝手なひとこと感想。
デンターシステマ超極細毛は、毛先が歯茎の境目を丁寧になぞるのが他の製品になかなか見られない特長だ。欠点も少しあるが、他の歯ブラシとの併用でカバーするべし。

*** 次回予告 ***

次回はOra2の歯ブラシ。使っていて個性的で楽しかった。


歯ブラシメモ(1) はじめに [歯ブラシメモ]

歯ブラシメモ(1) はじめに

私は前に歯ブラシのレビューを始めたけれども、いざ始めてみるととても難しかった。毎回いっしょうけんめい考えて書いているのに、磨き方その他の条件で結果が変わってしまい、レビューを書いた後から後悔した。そこで、やり方を変えてみた。

1.歯ブラシ試用の期間を長くし、考察のポイントを細分化する。
2.タイトルは「歯ブラシ対決」から「歯ブラシメモ」に変更して控え目にする。

各歯ブラシは、短くても一週間は連続使用し、朝昼晩磨いた。仮に性能の良い歯ブラシで汚れをきれいに落としたとして、その後別の歯ブラシを使用するうちに毎回の磨き残しが積み重なって目立ってくるまでに、一週間はかかる。つまり一週間以上連続使用して初めてその歯ブラシの癖が見えてくると考えた。

条件を同じにするために、すべての歯ブラシの試用期間中は、同じ一種類の練り歯磨きを使った。使った練り歯磨きはクリーンデンタルL。歯周病予防に重点を置いた製品で、汚れ落としに関してはごく普通の性能。デンタルリンスは使用しなかった。

磨き方は鏡を見ながら、私の歯並びの悪い歯によく当たるようにブラシの角度を気にしつつブラッシングした。磨き残しを染色してチェックはしておらず、それでも目で見てわかるほどの磨き残しを主に問題にしている。鏡を見ながら磨く人は多くないだろうし、磨き残しを染色チェックする人は逆に多いかもしれないが、この考察が私のレビューである以上、私の磨き方でやらせてもらわなければならない。ご理解いただきたい。

ここでの考察は、次の3点

歯と歯の境目の奥に届くか
歯と歯茎の境目がきれいになるか
歯の平らな面がきれいになるか

これらを分けて考えたい。

「歯と歯の境目の奥に届くか」については、説明が必要だ。普通の歯と歯の境目ならば、多くの歯ブラシで同様に毛先が届くだろう。しかし、すべての人間の歯並びが良いとは限らない。私は歯並びが悪く、ある一本の歯が奥へ引っ込んで生えており、その歯と隣の歯の間が非常に奥まっている。そういう場合にその歯ブラシがどこまで対応できるかを検証するのが、この項目だ。なお、ここでは「届くかどうか」だけを見ている。その奥に大きめの食べかすが詰まっている場合には、残念ながらどの歯ブラシを使っても掻き出すことはできなかった。その場合は細い楊枝状のもので掻き出すしかない。

「歯と歯茎の境目がきれいになるか」は、各レビューであまり差のない結果を書くことになる。今回の実験の結果、歯と歯茎の境目をきれいにするのは歯ブラシの永遠の目標のように思えてきた。どの歯ブラシが良いという判断は難しく、むしろ歯並びによっては磨く人が磨き方を細かく気をつけることのほうが大事だ。また、1本の歯ブラシに頼るのでなく、歯間ブラシや楊枝状のものと併用してきれいにすることを勧める。それでも、特筆すべき特徴をもつ歯ブラシはあったので、その点には触れた。

現在、以下の歯ブラシのレビュー、試用比較、考察が完成している。次回以降の掲載で数回に分けて紹介したい。これ以外の歯ブラシ、新製品については、試用に日数がかかるので即座には対応できないけれども、少しずつ試してゆきたい。

デンターシステマ 超極細毛 コンパクトヘッド かたさ:ふつう
ガム デンタルブラシ 超・先端極細毛 3列コンパクトヘッド かたさ:ふつう
ガム デンタルブラシ 特殊マイクロ毛 3列コンパクトヘッド かたさ:ふつう
Ora2 ミラクルキャッチ毛 かたさ:ふつう
Ora2 スパイラルキャッチ毛 かたさ:ふつう
ガム デンタルブラシ テーパード&サテナイズド 超コンパクトヘッド かたさ:ふつう

(そのほかに付記として)
ガム 歯間ブラシ


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