歯ブラシメモ(2) デンターシステマとガム [歯ブラシメモ]
歯ブラシメモ(2) デンターシステマとガム
この歯ブラシメモの概要については、「はじめに」をご覧いただきたい。
*** デンターシステマ 超極細毛 コンパクトヘッド かたさ:ふつう ***
毛のしなやかさと毛先の極細加工に特色がある。一本一本の毛先そのものが非常に細くなっている。
さて、「歯と歯の境目の奥に届くか」から考察しよう。鏡を見ながら歯ブラシの毛先が奥まった部分に入るように、とてもゆっくりとブラッシングの真似をしてみる。この歯ブラシの、毛先が奥まった所へとしなやかに入る「しなやか度」は非常に優れている。現在試用が終了している歯ブラシの中ではダントツの性能だ。
次に「歯と歯茎の境目がきれいになるか」。この歯ブラシは、しなやかな毛先が境目を丁寧になぞるように動く。そのさい境目のカーブもきれいになぞる。一週間以上試用したところ、ちょっと意外なことだが、磨き方によって相反する2つの結果が出た。
通常のブラッシングの場合、毛先が当たりにくい一部の場所に食べかすが残ることがある。これはひとつには、通常のブラッシングでは歯と歯の間などに毛先がうまく当たらない場所が出来てしまうためであり、もうひとつには、この歯ブラシの毛には(他の歯ブラシと比較して)あまりコシがないからかもしれない。奥まった所にしつこく付いた食べかすは、表面をなでるだけではなかなか取れないということか。同じ箇所を「Ora2 スパイラルキャッチ毛」で磨くと、よりきれいになった。
ところが、別の実験をすると別の結果も得られた。通常のブラッシングではなく、食べかすの付いた局部だけを鏡を見ながらしつこく掃除する場合は、デンターシステマのほうがスパイラルキャッチ毛よりもきれいになる。この結果から先ほどの推測が裏付けられる。つまり毛先が奥まで届いて食べかすの表面をなでていても、毛にコシがないと二、三回ブラシが通るだけでは頑固な食べかすは落ちないらしい。だが毛先は届いているので、しつこくブラッシングすればそのうちにきれいに落ちる。そこまでやれば、毛先が届いている分だけ他の歯ブラシよりも徹底して落とせることになる。ただし、あまりしつこくブラッシングすると血が出る可能性があるのもまたデンターシステマだ(歯と歯茎の境目をちゃんと毛先がこすっている証拠でもある)。もちろんそんなにしつこく強いブラッシングはするべきでない。
最後に「歯の平らな面がきれいになるか」。デンターシステマは、長く使っていると、歯と歯茎の境目に近い平らな部分に、うっすらと汚れが残る。
*** ガム デンタルブラシ 超・先端極細毛 3列コンパクトヘッド かたさ:ふつう ***
*** ガム デンタルブラシ 特殊マイクロ毛 3列コンパクトヘッド かたさ:ふつう ***
毛先の極細加工に特色がある。この歯ブラシの毛先の極細加工は特殊な形状だ。通常の太さの毛の先端部分だけが数本の非常に細い毛に枝分かれしている。超・先端極細毛と特殊マイクロ毛はとてもよく似ている。毛先の形状は同様。毛の長さは特殊マイクロ毛のほうが短い。指で触った程度では毛のコシに違いは感じられないが、実際の使用時には後述のように特殊マイクロ毛のほうがしなやか。
「歯と歯の境目の奥に届くか」。特殊マイクロ毛はデンターシステマとほぼ同じ「しなやか度」をもっている。ただし特殊マイクロ毛は毛足が短いので、必然的に非常に奥までは届かない。超・先端極細毛は特殊マイクロ毛に比べるとほんの少し「しなやか度」が少ない。毛足は長いのだが、歯並びの悪い非常に奥までは届きにくい。
次に「歯と歯茎の境目がきれいになるか」。超・先端極細毛は境目のカーブをなぞるほどの「しなやか度」はないので、歯と歯茎の両方に当たるようにして動かすと、細かく分かれた毛先が全体を拭き取るように動く。特殊マイクロ毛はもう少ししなやかなので、境目のカーブをある程度なぞりながら、細かく分かれた毛先が全体を拭き取るように動く。
超・先端極細毛は、歯と歯茎の境目までかなりきれいになる。とはいえ、出っ張った犬歯をはじめとして歯と歯茎の境目にほんのわずかに食べかすが残ることがある。これは私の歯並びが悪いせいでもあり、通常のブラッシングでは歯と歯の間などに毛先がうまく当たらない場所が出来てしまうためでもあるのだが。それでは磨き方を変えて、食べかすの付いた局部だけを鏡を見ながらしつこく掃除するとどうなるか。この場合は、超・先端極細毛の毛先では取れなかったほんのわずかな食べかすを、デンターシステマを使って落とすことができた。これについては既にデンターシステマの項に書いた。こういう執拗なピンポイント攻撃のさいには、デンターシステマは威力を発揮する。
特殊マイクロ毛は、出っ張った犬歯をはじめとして歯と歯茎の境目にほんのわずかに食べかすが残ることがある。できれば超・先端極細毛と比較してどっちがどうだと言いたいのだが、なにしろ一本の歯ブラシを一週間以上連続使用しているので以前の歯ブラシの古い記憶と比較するのは難しい。汚れの落ち方は同程度、としておこう。
最後に「歯の平らな面がきれいになるか」。超・先端極細毛、特殊マイクロ毛ともに、平らな面がきれいになる。以前に特殊マイクロ毛で汚れが残ると見えた時があったが、あれは磨き方のせいだったのか? 磨き方によって結果は変わってしまうので難しい。悩む所だが、今は一週間以上試した結果を信じるしかない。
*** ガム デンタルブラシ テーパード&サテナイズド 超コンパクトヘッド かたさ:ふつう ***
(レビュー未完成)
この歯ブラシはずいぶん昔からあり、私は以前にも使ったことがある。毛が私には固すぎて、「ふつう」では歯茎が痛かったのを覚えている。とはいえ、レビューの歯ブラシ比較のために再度買ってみた。
テーパードという名前の通りに、毛の一本一本の先端が先細りに加工されている。サテナイズドのほうは原語の綴りを知らないので意味がわからない。超コンパクトと書かれているが、植毛部分の大きさは「ガム デンタルブラシ 超・先端極細毛 3列コンパクトヘッド」とほぼ同じ。毛の長さは「特殊マイクロ毛」と同じ。
「歯と歯の境目の奥に届くか」。この歯ブラシは、私の歯並びの悪い歯と歯の境目の奥に毛先が届かない。毛足が長くない上に、「特殊マイクロ毛」ほどのしなやかさもないからだ。これでは、どんなにテーパード加工がされていても、私がこれを使い続ければ全く磨かれない部分が出来てしまう(歯並びが悪いから)。
これ以上の考察は一週間の試用を待たないとできないが、この歯ブラシが私には合わないらしいと感じたために試用が後回しになっている。今はここまで。
*** ここまでのレビュー結果概要 ***
私なりにいっしょうけんめい試した結果だが、個人のレビューなので歯ブラシの使用条件などにより結果は少し変わるかもしれない。その点はご容赦いただきたい。
デンターシステマ | ガム超・先端極細 | ガム特殊マイクロ | ガムテーパード& | 備考 | |
毛先の固さ | ソフト | ソフト | ソフト | 固い | 指の腹でこすった感触。 |
毛足の長さ | 長 | 長 | 普通 | 普通 | |
歯と歯の境目の奥に届くか | 優 | 不 | 良 | 不 | 歯並びが悪い場合。 |
歯と歯茎の境目がきれいになるか | 優不※1 | 良 | 良 | ? | ※1しつこくピンポイント攻撃で優、通常ブラッシングで不 |
歯の平らな面がきれいになるか | 不 | 良 | 良 | ? |
私の勝手なひとこと感想。
デンターシステマ超極細毛は、毛先が歯茎の境目を丁寧になぞるのが他の製品になかなか見られない特長だ。欠点も少しあるが、他の歯ブラシとの併用でカバーするべし。
*** 次回予告 ***
次回はOra2の歯ブラシ。使っていて個性的で楽しかった。
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