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床屋さんは情報屋さん [手記さまざま4]

最近は仕事の合間に転居に向けて自室の物の処分をし、転居先の物件も調べるという忙しさで、散髪が遅れに遅れた。でもいいかげんに髪を切らなければならない。行きつけの床屋へ行った。この床屋のことは以前にも記事に書いた。店内にビートルズをはじめとする昔の洋楽が流れる、若い人が一人で切り盛りしている店だ。

椅子に座ってすぐに、良いことを思いついた。床屋さんといえば、多くの人と接する職業だ。お客から色々な話を聞く。そこで、処分に困っている物品の話をしてみた。私が昔外国で買ってきた高価で巨大な土産物については、メルカリを提案された。私のほうでもヤフオクというのを見つけて調べたという話をした。床屋さんが言うには、こういうオークションは品物の梱包、発送、落札相手とのやりとりと、やることが沢山あるのが大変だという。私もそれは気にしていた。仕事の合間に転居に向けて自室を整理し物件を調べている私に、そんな暇はない。

話はレコードプレーヤーに移った。SL-1700がD店で買取品リストから除外されていたと私が話すと、床屋さんが言うには、E店ならば買い取らないことはないと思いますよ、とのことだ。私は帰宅してすぐに、そのE店をネット検索した。D店がオーディオ専門なのにたいして、E店はもっと緩く広範囲に扱っている。各地に店舗があり、どうやら総合窓口のあるD店と違って、Eではまず最寄りの店舗を見つけて、その店との交渉になる。ということは、日本中の人がネット検索して私のSL-1700を見つけるのでなく、この近所の人が店に行って見つけるだけなのか。私は、全国規模で人がネットを介して見るDだと有難かった。私が何を残念がっているかというと、SL-1700は私が子供の頃に手に入れた機械だから相当古い。一度専門家に整備してもらって以来、常に私の期待を裏切らずに動いてきたが、いつ壊れても文句は言えない古さだ。いっぽう店にたまたま行ってたまたま私の機械を見る人は、これからガンガン使ってやろうという気でいるだろう。そしておそらくSL-1700のことは知らず、値段等を目安に買うだろう。私はそれを心配している。昔SL-1700を持っていた人が懐かしむには、私の機械は最適だ。まだとりあえず動く。マニュアルや付属品も揃っている。時々昔を懐かしんで動かしてみるには丁度いい。しかし、日常的に酷使すると、いつまで持つだろうか。でも、仕方がないのだろうなあ。誰に売り、誰の手に渡ろうと、私の手を離れた時点で全ては私の思い通りにならない。私はそれを認識すべきだろう。