SSブログ

レコード買い取りの意外すぎる結末 [手記さまざま4]

以前の記事に書いたが、私は長年埃も付かないように綺麗に保存してきたPC-98と、満を持して査定に出したレコードプレーヤーSL-1700が両方とも買い取りを拒まれ、社会の厳しさを知った。それだけでなく、すでに査定に出していたレコードに値が付かずに送り返されると思い、恐怖した。だって、あんなに綺麗に保存したPC-98や、完動品のSL-1700ですら拒まれる厳しさだ。それに対してレコードはジャケットにシミが付き、私は査定に出すのを諦めていたのを、つい魔が差して出してしまったんだ。毎日世の中の厳しさを考えるうちに、私は心が疲れ果ててしまった。

そして今日、買い取り先からメールで返事が来た。私は冒頭の挨拶文を読みながら思った。値がつかないで返送だろうか。それでいいや。もう疲れた。そして先を読んだ。

金額  61,559 円

・・・?
・・・?
何の間違いだ?
シミの付いたジャケットに値が付いたのか? いや、そうではあるまい。一緒に送ったCDの価値が認められたのか。でもやがて私は、事の不気味さに気づいた。一桁多い。いかにUltimaThuleと風船付きElectronic Meditationといえども、私が査定に出したのは後年にCDとして売られた、いわばイミテーションだ。オリジナル(レコード)ではない。値が付いたとしても、せいぜい上記金額の10分の1だろう。ではこの不気味な金額は何だ。私は査定の明細を不要と申告した。自分が大事にしてきたレコードに二足三文の値が付くのを見たくなかったから。明細がないので、何に高値が付いたのかは不明だ。レコードの中にピクチャー盤とポスタージャケット盤があった。これらは湿気取り漏水事件の後に買ったのでシミ被害も免れている。初期タンジェリンが好きな私は興味のない後年のものだが、これにプレミアが付いたのかもしれない。