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随想 [手記さまざま]

大人と一緒にいてもつまらない。若者は楽しそうだ。やっていることが面白そうだ。私は話の輪に加わりはしないが、彼らが楽しむ姿を遠くから見て自分も楽しみたい。だからアニメも萌えも理解したい。

ところが、私はアニメも萌えも理解しきれないでいる。何度も接してみたが、歳のせいで固くなった私の頭は若者のように対象を情熱的に受け入れない。私はそれが残念で、暫くしてからまたチャレンジを繰り返す。

先日ネットサーフィンしていたら、偶然に「萌えキャラがどうしても嫌いだ」という書き込みを見つけた。その人はある意味幸せだと私は思った。嫌いなら関わらないでいられる。ところが、私は違う。好きになりたい。でも中途半端な気持ちしか湧かない。それを残念に思う私は、ある意味不幸せだ。

「萌え」や「萌えキャラ」をネット検索しても毎回ほぼ同じ画像しか出てこないので、私はとうとう鉄道むすめを探し始めた。私がよく知っている鉄道に娘はいないだろうか。もしいたら、ファンになれないだろうか。それ以来、私のスマホは検索したりブックマークを参照したり漢字変換で候補が出たりする時に萌え関係が現れるようになった。たとえ安倍晋三氏に文句を書こうとして極めて真面目に批判する時でも、何の脈絡もなく萌えが出る。

アニメはどうか。最近は七つの大罪を見ている。最初のほうの話は見ていない。途中から見始めたところだ。ガンダムも高橋留美子も結局見るのをやめてしまった私は、果たして七つの大罪を見続けるだろうか。あと見ているのはジョジョの奇妙な冒険ダイヤモンドは砕けない。これは相当気に入っているが、これの原作は古いから、これを好きになれても今の若者を理解したことにはならないだろう。

先日はヤンデレという言葉を検索した。ヤンデレ自体に興味はないが、こういう若者のネット言葉を解説するサイトは読んでいて面白い。だから自分の知っている言葉を端緒として、そこからリンクを辿って色々な若者用語の解説を読み漁るのが好きだ。萌えもアニメも不完全にしか消化できない私だが、そういうサイトは心から楽しめる。私がシュレディンガーの猫を知ったのもそういうサイトだった。私は量子力学はわからないが、そういうサイトはこんな私でも興味が持てるように書いてくれている。

私の人生はまさに、若者万歳だ。

私は二次元のキャラクターと三次元の人間を完全に分けて考える。だからネットで萌えキャラを検索するのと生きている人間を賛美するのはまったく別の次元だ。

三次元の若い女の子は、趣味が楽しい。先日は、ある女の子が後ろを向いたら、上着の腰の辺りにスマイルマークみたいに簡略化された顔がデザインされていて、その口から赤いベロが立体的に飛び出ていた。私はとっても楽しくなった。彼女たちと比べると、大人って何てつまらないんだろう。

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