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タイムボカン24 [手記さまざま]

年をとりすぎてアニメを見ても若い頃みたいに熱中できなくなったおじさんの私が、タイムボカン24を見てみた。

若い頃の私はアニメ人生を送っていたが、それから数十年が経ち、年には勝てなかった。現実社会の辛いことを経験するたびに心は枯れ果て、若い頃のようにアニメを楽しめなくなってしまった。最近では七つの大罪だけは楽しんで見ていたが、TOKYO MXでの再放送が終わって、それに続くインテルメッゾ的な4回も終わってしまって、今では見ているアニメはジョジョだけというシケたおじさんの私だ。

そのシケた私が偶然にも一週間前に、ある新番組アニメの予告を見た。タイムボカン24。私は初代タイムボカンを子供の頃に見た。その後がヤッターマンだったよね。巷ではヤッターマンのほうが人気があるようで、私自身も大人になってから見たらなるほどヤッターマンこそがタイムボカンシリーズの最高傑作だと思うようになったけど、子供の頃の私はものすごく引っ込み思案で保守的だったので、ヤッターマンのナウいコスチュームよりも、タイムボカンのダサいコスチュームのほうが馴染めたんだ。それで個人的に第1作タイムボカンは自分にとって特別扱いなんだ。私は「ジュジャクよーん」まで知ってるが、でも私にとってはタイムボカンなんだ。そのタイムボカンが新作アニメになるという。少なくとも第1話は絶対見ようと思った。

まずはネット検索。なるほど、今風にアレンジされている(あたりまえだ)。でも初代タイムボカンを継承する所は、しっかり継承しているかもしれない。悪玉トリオはやはり新作でもあの3人を継承しているらしい。タイムボカンの最初のメカは、やはりカブトムシメカだ。次に、今風にアレンジされた所。主人公の少年はトキオ。それはひょっとして「時男」かもしれないし、「TOKIO東京」かもしれない。時間にとてもルーズな少年という設定らしい。初回放送を見るまではわからなかったが、これは実は、体に負荷のかかる時間移動「タイムボカン」を時間にルーズであるがゆえにルーズにかわしてしまうという、タイムボカン適合者の素質なのであった。そしてパートナーの少女カレン。当然のことながら、初代タイムボカンのダサいコスチュームとは全然違うコスチューム。というか、このスカート状のものは狙って付けたのか?これは透けスカートではなくて、いわばレオタードの腰に帽子のサンバイザーを取り付けたみたいなデザインだ。それをわかっちゃいるが、見た目は透けスカートだ。おっと忘れちゃいけない。彼ら2人の頭を見ると、ちゃんと2つのおわん状の装着物がある。初代タイムボカンと同じだ。

そして私は第1話を視聴した。結論から先に書いてしまうと、非の打ちどころのない出来だった。視聴の前に、私は次のように思っていた。私は最近のアニメをあまり好きになれない。それは最近のアニメが駄目なのでなく、私のほうが駄目になってしまったからだ。私がトレンドについて行けないジジイになってしまったからだ。それでも私が好きになれたアニメの中で、タイムボカン24のネット上の情報に近いのは遊☆戯☆王ZEXALだ。もしもその感じで行ければ私はついて行ける。それとは別に、初代タイムボカンを感じさせる所があったら有難い。そして私は第1話を見た。

最初のシーンで私は困った。三葉虫がティラノサウルスらしき恐竜に踏み潰された。その直後、白亜紀とテロップが出た。えっと三葉虫の時代は・・・たしか・・・。あっ!そうか。これが「真歴史」というやつか。その後アクダーマに追われたカブトムシメカは2016年へ。「説明しよう」とか、時間移動中のカブトムシメカのCGとか、ブタもおだてりゃ木に登るとか、このへんは初代を継承していて気持ちいい。あ、ブタはヤッターマンだったか、まあいいや。トキオたち2人が出動するシーンはサンダーバードのメカに乗り込むシーンみたいにも見えて、その後ジェットコースターになっていて楽しい。

そしてクレオパトラとは、クレ夫とパトラの漫才コンビだった!しかも漫才が全然ウケないっ!さむー!トキオたち2人は漫才コンビに会うために楽屋へ行った。クレ夫は、この時代の人々はそれぞれに重いもの背負ってる、その人々をわいらは笑いで少しでも軽くしてあげたいねんと言う。そう言う両親の気持ちを知ってか知らずにか、2人の子供だけは「今日も面白かったで」と。一気にイイ話になってきた!トキオはクレ夫とパトラに、2016年の漫才のコツを教授する。そして迎えたエジプトワングランプリ。最初のエントリーは、邪魔をしに来た悪玉トリオだ。奴らはクレオパトラのイメージが後年の歴史の通りになるようにという考えしかないから、漫才は全然面白くない。ブーイングのうちに舞台の袖に逃げ帰った。次はクレ夫とパトラの番。悪玉トリオのビマージョはここぞとばかりに手下に命令して邪魔をする。ステージで漫才を続けるパトラ「そんなこと言うたらバチ当たりますよねえ」次の瞬間、悪玉トリオの2人が落とした金ダライがクレ夫の頭に命中。ビマージョは邪魔ができたと喜ぶ。ところが、そう、金ダライだ。ドリフのコントでおなじみだ。会場のみんなは大ウケ。え、現場は古代エジプトだって?なにぬかしとんねん、真歴史やでえッ!だからこれでいいのだ。自分たちの漫才に笑ってくれる観客たちを見た時、クレ夫とパトラの2人は上方漫才の勘をその肌で感じ、笑いのツボを心得たのだった。

次回のお話は、ライト兄弟は実は一人っ子だった!どんなお話になるんだろう。今から楽しみだ。
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