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標題電子ミュジーク・コンクレート(7) [  標題電子MC(補完計画)]

たまたま地域新聞の占いコーナーが目に入った。私は普段占いをやらないが、せっかくだから読んでみた。運気は次第に良くなるがまだ先を急ぐなと書いてあった。うーん、と考え、今の私には向いているアドバイスだと思った。私はこの数日の間に一気にMS-20からLegacyCellの使い方を経てReaperにまで手を出している。曲を完成させそうな勢いだ。でもこれは私がよくやる過ちだ。たとえばAviUtlでの動画作成でも、知識がないうちにどんどん済ませたせいで、動画カクカクに気づいた時にはすでに沢山の動画を作り終えた後だった。ゆっくりじっくり知識を溜めてから大事な作業にとりかかるべきだったのだ。そこで今日は曲を完成させるのでなく、試しに多重録音をやってみるという程度にした。

Reaperの使い方は相変わらず適当にいじっては学んでいるにすぎない。どうやら録音時には、トラックのうち赤丸をクリックして光らせた(レベルメーターが出た)トラックが録音となり、他は再生されるようだ。

先に作ったオルガン音と電子音を合わせてみた。まずオルガン音を録音。それを再生しつつ電子音を録音。

頭の中にある音というのを実際の音として表現するのは難しいと知った。音を作った時にはオルガン音として良い出来だと思っていた。ところが曲全体の中ではオルガン音の高調波が目立ちすぎる。音が明確に鳴ってしまい、ぼやけた感じが出ない。もっと、どこかで鳴っている感じにしたいのだが、リバーブを効かせてもそうなってくれない。音量を絞ってもそれだけでは音が小さくなるだけで音自体は明確であり、ぼやけない。

頭の中ではオルガン音の音程を変えると独特の感じが出るのに、実際に音にすると2つの音程の間を行き来するのはただの間抜けに聞こえる。

電子音との差別化を図る目的でオルガン音を中央でなく左寄りで鳴らしたが、これだとセンターから何の音も出ず、オルガン音が左から聞こえるのが変だ。オルガン音をセンターに変更。

オルガン音のマスターエフェクトがSpace Reverbだったが、これの残響にある不協音がどうも気になる。それに長く伸ばす音ではSpace Reverbでも残響を感じない。Cathedralに変更、さらにDRY/WETつまみをWet一杯に。

「ペンちゃんの不思議なけんばん」でオクターブ調節をし、PCキーボードの同じキーを押してもオルガン音と電子音とでピッチを変える。オルガン音は低く、電子音は高く(独特のこもりも表現したいので高くしすぎない)。その上でキーXとZを使う。

電子音を鳴らすタイミングがわからない。自分でオルガン音を演奏したのだからそれを思い出しつつ電子音を鳴らそうとするが、タイミングが変になり電子音のすぐ後でオルガン音の音程が変わったりする。人間の感覚とは曖昧なものだ。Reaperのタイムラインが2秒おきに縦線で区切られているのに注目した。今私が作りたいのはどうせ電子音楽なのだから、この縦線を目安に定期的に鳴らそう。縦線2つおきに電子音を鳴らす。

冒頭のフェードインを表現するのに、演奏しながらシンセのマスターフェーダーを上げていった。ところが録音した後の音はこのマスターフェーダーによるフェードインが効かずに唐突に始まった。なぜだ。次に私はReaper側のフェーダーなら効くと考えた。しかしこれも効かずに唐突に始まった。なぜだ。これらのフェーダーはMIDIのベロシティに影響しないという事か。

オルガン音を色々いじっているうちに、わけがわからなくなった。さらに、MIDIの何かが不調になり、キーも押していないのに音が鳴りっぱなしになり、その音が1オクターブも高かった。この混乱の中でオルガン音は全部作り直しとなり、わざとこもった音にした。設定値はひたすらいいかげん。VCOひとつずつ音を出しては耳で聞いてVCFの値を決めた。VCFのPEAKは0にしたので、EGを効かせてもビニョーンと変な音にならなくなった。でもこの音も曲に合わなかった。合う音を求めるうちに、なんとオルガン音ですらなくなった。いつのまにか電気音を求めていた。家庭用電源ノイズの50/60Hzがブーンとうなる音だと電気音にならないかと考えた。そういえば音程が変わる時に一瞬音が止むのが変だ。これではアコースティックな楽器音になってしまう。MS-20のVOICESのTRIGGERはMULTIからSINGLEへ変更。LegacyCellのマスターエフェクトはさらに変更してLarge Hallに。DRY/WETは適宜調整。

出来上がった音はなんだかタンジェリン・ドリームのルビコンの一部に似てきた。ただし冒頭ではなく、もっと後のミニマル・ミュージックに入る直前。それにルビコンではここでピピッという電子音は入らない。音階だけ辿ればリコシェの冒頭にも似ているが使っている音色は全然違う。

今日は、ここまで。冒頭のフェードインが出来なかったし、最後も他の音に紛らわせて消す予定だがそれがないので、最初と最後はぶっきらぼうだ。でもその中間の音は私の頭の中のイメージに似てきた。



ファイル名がルビコンのruby...でなくrubi...で始まっているのは、わざとだ。今回の音作りは私が子供の頃にルビコンを聴いた時のイメージが元になっているのは確かだけれども、名前をまったく同じにするとタンジェリン・ドリームに悪いじゃないか。だから一文字違いとする予定だ。Rubiconは、英和辞典に載っているルビコン川の綴りでもある。この後に形容詞を付けたいんだが、まだ何語にするかも決まっていない。名詞の後に形容詞を付けるのはたとえばラテン語、イタリア語、フランス語。でもラテン語ならルビコン川はRubico、イタリア語ならRubiconeとしなきゃならない。困った。

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