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標題電子ミュジーク・コンクレート(6) [  標題電子MC(補完計画)]

1. 「ペンちゃんの不思議なけんばん」の使い方補足
2. DAWソフトReaperを使って多重録音を試す




1. 「ペンちゃんの不思議なけんばん」の使い方補足

「使い方補足」と表現したが私はソフト作者ではない。DLしてから何年も使わないうちにマニュアルの中身を忘れていたので、今まで出来なくて困っていた事がある。それが解決した。その記録。

「監視OFF」をクリックして「監視ON」にすると、「ペンちゃんの不思議なけんばん」のウィンドウがアクティブでなくてもキーボードの押下を認識してくれる。つまりLegacyCellやMS-20のウィンドウがアクティブな状態でキーを押しても発音する。これは特に、「鍵を押しながらホイールも回したい」という時に必須となる。鍵はPCのキーを押し、ホイールのほうはマウスで動かす。

MS-20とあまりにもミスマッチな「ペンちゃん」の絵を隠せる。上記「監視ON」の状態では操作できないので、まず「監視OFF」とする。それから「ペンちゃんの不思議なけんばん」のウィンドウがアクティブな状態でPCキーボードのF3を押す。




2. DAWソフトReaperを使って多重録音を試す

とにかくMS-20で音を作った私が次にやる事は、アナログ時代のMTRに相当する何かのソフトで多重録音する事だ。DAWという物があるのは聞いていた。多くはお金を払って購入するが、無償で提供される物もある。Reaperを試してみる事にした。

ネット上にはReaperをDominoと一緒に使う件が書いてあるが、私にとってそこまで同時にやるのは荷が重すぎる。なにしろMIDIの事は若い頃に勉強したが全部忘れた。Dominoはずっと前にDLしたがそのまま放ってあるという人間だ。今はとにかくReaperが使えるかどうかを試す。Dominoは必要に応じて後から考える。


2-1. Reaperのインストールを試す

Reaperのフリー版はバージョン0.999である。これをDLする。
exeを実行してインストールする。
起動する。
そのままではwavをドラッグ&ドロップしてもmidをドラッグ&ドロップしても受け容れてくれないので、初期設定をする。
http://pohwa.adam.ne.jp/you/music/isogi/reaper.html
に従い、Ctrl+Pでプロパティを開き、(ここから先の設定はこの記事を読むよりも上記Webページを見たほうがわかりやすい)
Audio: CHECK Do not render muted tracks
Audio-Device: Audio System: DirectSound
(本格的に演奏するならば遅延時間の問題からDirectSoundでなくASIOの導入を検討したほうが良いらしい)
(私もReaperが私の目的に使えるとわかった時点でASIOの導入を検討する予定)
Audio-MIDI: MIDI inputs to make available: CHECK In From MIDI Yoke: 1
(これをしないとMIDI演奏時に仮想MIDIケーブルが選択できない)
(最初の記事あたりで書いたが、私はすでにPCに仮想MIDIケーブルMidiYokeを入れているからMIDI Yokeが表示されている)
Audio-MIDI: MIDI outputs to make available: CHECK Microsoft GS Wavetable Synth
(これをしないとMIDI再生時にMicrosoft GS Wavetable Synthが選択できない)
(↑Microsoft GS Wavetable Synthは多分今回の記事でしか使わない。私はKORG LegacyCellを使う)
Media: When inserting multiple media items: Insert across tracks
Media: CHECK Set media items to offline when stopped and application is not active
Media: CHECK Build missing/updated peaks when media is brought back online
FX Plug-ins: VST plug-in paths: C:\Program Files\Vstplugins\KORG
(KORG Legacy Collectionのインストール時にプラグインが入るので、そのフォルダを指定)
FX Plug-ins: CHECK Get VST plug-in names/types when scanning
FX Plug-ins: CHECK Save full VST plug-in state if supported
FX Plug-ins: CHECK Better buggy VST compatibility mode
OKをクリック。
Reaperを一度終了して設定を保存しなければならない。
Reaperを起動。


2-2. Reaperで音声ファイルの再生を試す

とにかく再生できるのか、という初めの一歩。トラックに既存の音声ファイルを入れ、再生をテストする。
wavやmidをドラッグ&ドロップするとトラックが現れる。
wavはそのまま再生可能。
midはそのままでは音が出ない。トラックのI/Oをクリックし、設定ウィンドウ下のほうのMicrosoft GS Wavetable Synthを選択してから再生すると音が出る。


2-3. Reaperでトラックに入っている音声の保存を試す

トラックに入っている音は音声ファイルとして保存可能なんだろうな、という第二歩。
テストの第1段階として失敗し、次の第2段階として成功した。順に記録する。

上記2-2の状態のまま、メニューのFileからRenderを選択
結果。wavを入れたトラックは音が保存された。midを入れたトラックは音が保存されなかった。

初め私は、MIDIのデータはwavのような音声そのものでないからミキシング不可能なのだと思った。しかしそういう事情ではなかった。先ほどトラックのI/Oをクリックして選択したMicrosoft GS Wavetable SynthはMIDI Hardware Outputであり、これは再生に使う外部シンセを設定しただけのようだ。いま必要なのはこれではない。そんなわけでI/OもMicrosoft GS Wavetable Synthも使わない。I/OのMIDI Hardware OutputはMicrosoft GS Wavetable SynthでなくNoneに戻す(戻さないと今後もMicrosoft GS Wavetable Synthを使って音が出てしまう)。

トラックのfxをクリック
設定ウィンドウが出るので、VSTi: LegacyCell (KORG)を選択
(上記2-1の初期設定でプラグインのあるフォルダを指定したからVSTi: LegacyCell (KORG)が出る)
OKボタンをクリック

試しに再生ボタンを押す。先ほどのMicrosoft GS Wavetable Synthのように完璧な演奏でなく一部の音しか出ないが、とにかく音が出た。一部の音しか出ないのはおそらく、ネット上から適当に取ってきたmidファイルをLegacyCellのプリセット音色で鳴らしているので、設定が合わないのだろう。今は無視する。この演奏がwavファイルとして保存できるかを試す。

ふたたびメニューのFileからRenderを選択
結果。先ほどLegacyCellが演奏した音色で、演奏したとおりのノート(音符)で保存された。


2-4. Reaperで録音を試す

Reaperを起動
右クリックしてInsert track。新規トラックが出る
トラックのfxをクリックしてVSTi: LegacyCell (KORG)を選択
赤丸をクリックするとレベルメーターが出る
レベルメーターのバーをクリックするとMIDI Inputがある(上記2-1初期設定で設定したからMIDI Inputが出る。設定をしていないと出ない)
その中のIn From MIDI Yoke: 1の、その中のAll Channelsを選択
スピーカーの絵をクリックして音が出るようにする
MIDIキーボードを持っていない私は「ペンちゃんの不思議なけんばん」を起動する
(そのMIDIディバイスにはすでにOut To MIDI Yoke: 1が設定済み)
(今回の記事の1にあるように「監視ON」にする)
PCのキーボードのキーを押すとLegacyCellが音を出し、Reaperのレベルメーターも反応する

録音を試してみる。
Reaperのウィンドウの、トラックよりずっと下の部分にある赤丸の録音ボタンをクリック。タイムラインの線が走り始める
PCのキーボードのキーをいくつか押す。音が出る
Reaperのトラックより下の黒四角の停止ボタンをクリック
なんか小窓が出る。MIDIデータを保存するんだろう。Save Allをクリック
Reaperのウィンドウの、トラックよりずっと下の部分にある再生ボタンをクリック。さっき録音した音が出た。

それを保存してみる。
メニューのFileからRenderを選択
結果。録音した音はwavファイルとして保存されていた。保存時に別のトラックも存在した場合、ミキシングされてwavファイルとして保存されていた。
複数のトラックそれぞれのfxとしてLegacyCellを選択肢、つまりLegacyCellを複数起動しても何の問題も起きない事を確認した。


2-5. MTRとDAWの操作上の違いをひとつ発見した

ここでいうMTRとはアナログ時代のマルチトラックレコーダーだ。これとミキサーを接続し、トラックダウンして別のレコーダーで録音しマスターテープを作るというのがアナログ時代のやり方だった。DAWはアナログ時代のMTRもミキサーも(その他の機材も)含んでいる。さて、アナログ時代には、最後のマスター録音時にもエンジニアは忙しかった。フェードアウトやエフェクトのON/OFFや、新たな演奏の録音をした。トラック数の多い業務用機器ならば、あらかじめ全ての作業を終えた形でマスター録音に臨んだのかもしれないが、アマチュアが使える4トラックMTRでピンポン録音するしかない場合は、最後のトラックダウンも作業の大切なチャンスだった。しかしDAWでは、音を最後にwavファイルとして保存する段階ではフェーダーもエフェクトもいじれず、新たな演奏のミキシングもできない。すべての作業が終わっていなければならない。ファイル書き出し中にはフェーダーをいじれないのだから。

今日のテストはここまで。Reaperは私の目的に使えるとわかった。私はまだReaperの使い方を中途半端にしかわかっていないに違いない。これから少しずつ学ぶ事にする。Reaperが使えるとわかったのでASIOの導入も考える。

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