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GUMは私の歯を見捨てた [歯ブラシメモ]

私はずっとGUMのデンタルフロスを使ってきた。私の顎の骨は小さいが、人間の顎に生える歯の本数は決まっているので、歯がひしめきあって生えている。歯並びの良い人には想像できないだろうが、歯の生えるスペースが足りないから、ひとつの歯が外側へ、その隣の歯が内側へと生える場所を求めて出た結果、ほんらい横に並ぶはずの歯並びが縦に並んでいる所もある。そういう所にフロスを通すには、U字型のプラスチックにフロスが張ってあるタイプでは無理だ。糸を自分の両手の指に巻きつけて使うタイプだけが使える。GUMの古いタイプのデンタルフロスは、隙間のない私の歯にも入り込むしなやかさをもっていた。繰り返し使うと少しずつ摩耗し、そのうちにフロスから細い糸が離れてゆき、だんだんフロスが細くなる。あまり細くなると効果がないので新しいフロスに換える。それをずっと続けてきた。

GUMのデンタルフロスはプラスチックの容器に巻かれて入っている。それを上記の使い方で少しずつ使ってゆくと長期間使える。先日、ついに容器ひとつを使い切り、次のフロスを買いに行った。すると、商品が変わっていた。昔は、糸状のデンタルフロスといえば1商品だったと思う。それが3種類になっていた。膨らまないワックス付き、膨らむワックス付き、膨らむワックスレス。私の歯は隙間がないので、膨らまないタイプを買った。早速使おうとした。ところが、歯と歯の間でギシギシとつっかえて入らない。私はびっくりした。何かの間違いじゃないかと思ったが、翌朝も入らない。GUMのホームページのどこかに使い方が書いてあるのではないか、引っぱるとフロスが薄くなったり細くなったりするのではないかと調べたが、そんな記述はない。引っぱっても細くならない。それなら、縦に2つに裂いて使おうと思った。ところが新しいタイプは昔のタイプと違い、縦に裂けない。お手上げだ。昔のタイプとはフロスの材質が明らかに違う。それで、しなやかに入り込まずにギシギシとつっかえる。

GUMは、商品を3タイプにしたことで改良したつもりなのだと思う。しかし私のような顎の小さい歯並びの悪い人間の歯を見捨てたということに気づいていないのだろうか。今度は残念ながら私がGUMを見捨てなければならない。だって使えないから。他社の商品で、なんとか私の歯並びに使えるフロスを見つけなければ。それも早く。すでに数日、私は歯間にフロスを通せないでいる。虫歯になる前に、早く見つけなければ。