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個人的記録 [手記さまざま]

**** 記事1/3 貞子を見損ねてくやしい ****

私が一生懸命逆アセンブラ結果の解析をし、それと並行して仕事でちょっとした問題が持ち上がって苦しんでいた頃、私はそれらに一生懸命だったので、世の中の事が見えていなかったらしい。それでも私はシン・ゴジラは知っていたし、選挙にも行ったし、オリンピックの放送も部分的にだけど見た。それならなんで私は、あんなすごいものを見落としたのだろう。私がアセンブラの解析をしている間じゅう、映画館では貞子と伽椰子が闘っていたのだ。

私がそれを知ったのは、仕事の問題がやっと静まった8月だった。映画を見つけた時には狂喜した。これぞ今の疲れた私を元気にしてくれる映画だ、と。ようつべにUPされている動画を見て、あのひたすら怖いだけだった貞子が楽しかったりかわいかったりしているのを知った。ずっと昔、私は初代リングを映画好きの外国人に贈ったことがあった。でもあまりに怖かったので私は自分用にリングを保存しようとは思わなかった。それが今、貞子vs伽椰子をどうしても見たいという、ダムが決壊したような抑えの効かない衝動に駆られている。

でも私の認識の片隅に残るものがあった。私はそれを認めたくなかった。6月上映とネットに書いてあった気がする。もしそうなら、そろそろ上映期間が終わるころだ。調べたところ、案の定、ちょうどロードショーが終わった時のようで、今でも上映している映画館はわずかに関東でひとつ、関西でひとつくらいだった。私の地元はゼロだ。ダムが決壊したような衝動を抱えた私はネット配信やDVD化情報を探した。しかしロードショーが終わった直後というこのタイミングはまだネット配信されておらず、DVDが出るのはさらに先のようだ。

私は、やり場のない衝動を抱えながら、貞子と伽椰子の始球式を繰り返し見ていた。


**** 記事2/3 私の目がJホラーになった ****

そのこととは関係ないのだろうが、朝起きたら私の左目に血が溜まっていた。毛細血管が切れたらしい。もしも白目全体が赤くなったら吸血鬼ドラキュラといった所だが、白目の半分だけが赤いので、むしろJホラー系の目玉になった。あいかわらず貞子vs伽椰子を見たい衝動が抑えられない私は時々鏡で自分の目を見て、貞子の目を見る代わりにしている。


**** 記事3/3 貞子のかわりにシェーンがカムバックかよ ****

シェーンというのは昔の西部劇だ。私は基本的に西部劇に関心がないが、シェーンは子供の頃に1度、今は亡き父と居間で見た記憶があり、映画そのものでなく昔の記憶を取り戻したいという気持ちから探していた。

ところがこのシェーンが、なかなか手に入らない。楽天レンタルをはじめとするDVDレンタルで視聴しようとしたが、DVDが登録はされていたが「問い合わせ中」とやらでレンタル不可状態だった。別個に入手した情報によると、シェーンはデジタルリマスターが予定されているらしく、私の予想では楽天レンタルではリマスター化を待っているのではないかと思われた。スカパーの番組も毎月チェックし、Google alertにはシェーンを登録して何か月も過ぎたが、一向に放送の情報が入らなかった。やがて、楽天レンタルがサービス終了するというメールが届いた。ついに楽天レンタルはシェーンが「問い合わせ中」のまま終了してしまう。こうしてシェーンを手に入れられないまま、今に至った。

さて、私が貞子を諦められずに悶々として新着メールをチェックしていたら、Google alertから「シェーン」の記事が届いた。今までも "関係ない「シェーン」の記事" が届いたことはあったので、今回もその手だろうと思ったら、なんとリマスター化されたシェーンをスターチャンネルで放送するというじゃないか。ところがよく読むと、数日後に放送となっているその日付がもう過ぎている!つまりこれは、そもそもこの記事がUPされたのが放送のホントに直前で、それをGoogleが巡回して情報収集するまでに数日かかり、その結果私の元にGoogle alertが届いた日には放送が過ぎてしまったというわけだ。記事に書かれた放送日は過ぎたけれども、この手のチャンネルでは番組を複数回放送することが多い。まだ望みはある。

私はスターチャンネルのHPを調べた。放送はまだあった。大昔の吹替え版、字幕版、今回新しく作った吹替え版の3種類があった。私は上述のとおり昔の記憶を追い求めているので、必要なのは大昔の吹替え版だ。リマスター前の映像ならばもっとよかった。なぜなら、リマスターされる時に上下が切れることが普通だからだ。少なくとも私の経験ではそうなる。

それと、スターチャンネルはスカパーのチャンネルの中で視聴料金が高い部類だ。私のスカパーはプレミアムサービスで、その場合スターチャンネルの123がセットになっている。ばら売りはしない。3チャンネルがセットだから、放送される映画の量はたいしたものだ。その量に比べれば視聴料金は安い。ただ私のように、洋画をあまり見ない人間がたまたま特定の映画に引かれて契約しようとする場合には、高くつく。

私は考えた。貞子vs伽椰子を見に行ったら、もっと散財していた。映画館の入場料と交通費だけでなく、宣伝していたポップコーンも買っただろうし。貞子が呪いをかけてくれた売り物があればそれも買っただろう。それらの楽しみが全部なくなってしまったのだから、今回スターチャンネルくらいは契約して金払うか。

でも「シェーン」ひとつに二千数百円は高すぎる。同じ金を払うなら、他の映画も見まくるのだ。カサブランカ。古いぞー。私のVHSビデオテープに入っている。きれいな画面でもう一度見るか。明日に向って撃てとか、タワーリング・インフェルノとか、パピヨンとか、実は私はまともに知らない。子供の頃に親に買ってもらった映画音楽レコードの中に入っている。私はこの歳になって、昔の思い出がある物をそのまま懐かしむのでなく、そこから新たな何かを得ようとしている。子供の頃の私には興味がなかったり気づかなかったりしたものが、大人になった今の私ならば受容できるのではないか、と。それは私の新しい体験になるのではないか、と。

そんなことを書きながらも、正直に言うと、いちばん期待できるのは子供の頃に見て記憶にある映画だ。いちばん確実に楽しめそうだという意味で。ポルターガイスト。そういえばテレビで見たなあ。最後に家がすごいことにならなかったか?というか、そこしか覚えていないが。ゾンビ。私はゾンビ系は苦手だ。でもここまで来たら、見てみよう。ひょっとして懐かしいかもしれない。

後は、私が求めているよりも新しい映画になる。いまさらアイアンマンというのも古いが、私はこれを過去に中途半端に見てしまったので、今回最初から見直すのも良いと思う。アベンジャーズ。貞子vs伽椰子と同じく、私がうっかり見損ねた映画のひとつ。あとターミネーターの新版があるらしい。シュワちゃんまだ頑張ってるのか。

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