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第四の生き甲斐を探します180 第6幕第2場 [手記さまざま6]

タカハシJr.がスタインウェイについて語るセリフは、何を意味するかが分かりにくい。言葉を尽くして表現していないだけでなく、彼個人の感想なのでスタインウェイの現実に照らし合わせること自体が正しいかも不明だ。しかし他に手掛かりがない以上、そうするしかない。

genau gehört, genau gemessenは受動表現で、主語はピアノだ。だから聞いたり測ったりするのはピアノ製造者だと私は思う。そこで気になったのは、測るのは製造者だとしても聞くのは製造後に演奏された時の聴衆ではないかということだ。調律だとしても、それとて製造後の作業ではないか。

私は試しにウィキペディアでスタインウェイについて調べた。日本語版ウィキペディアには参考になる記述がなかったが、ドイツ語版ウィキペディアに次の記述があった:

Zwar werden die stets gleichen Konstruktionspläne und Materialien verwendet, trotzdem gleicht kein Instrument dem anderen. Aufgrund des Konstruktionsprinzips aus dem Klavierbau, die Instrumente zur Erzielung des Stegdrucks „auf Spannung“ zu bauen, fallen keine zwei Flügel wegen der individuellen Eigenschaften des verwendeten Holzes exakt gleich aus, was sich in der Klangentfaltung bemerkbar macht. 

どうやらこのピアノは、組み立てを完了する前に弦を張り、調律するらしい。音の基本が完成してから木材を取り付けるらしい。これが脚本家の考えたことかはわからないが、タカハシJr.のセリフがピアノ製造を意味していると解釈して訳しても、矛盾はしなくなった。

genau gehört, genau gemessenがピアノ製造者でなくピアノ演奏者のことだと解釈する方もいらっしゃるだろう。聞くのは、そのほうがうまく行く、ところが測るほうは、演奏者は測らない。結局「これだ!」という解釈は見つからない。

いつまでもここで立ち止まってはいられないので、今は私の解釈で行こうと思う。


第6幕第2場 ハンナとタカハシJr.の関係が少し変わってくる

その2枚とこの絵は私のアカデミー時代の友人が描いたの 
これが誰の絵かは知らない 誕生日にもらったの 
これ これはとっても古い友人の作品 彼は亡くなったけど 沢山のこんな像を作ったわ 
不思議なことに いつもこんなの
スタインウェイ?
ええ
あなたが弾くんですか
もう弾かないわ 私は本当はピアノを売りたかったの 
でも夫が言うには 自分の魚がこの”共鳴箱”の上を気に入ってるんだって
僕は大学で長い間スタインウェイを学びました 精確に音を聴き精確に測り それで独自の威力を
そうなの
とても大きくて 電子的
日本ではこれがあまり置かれていないのね
あなたはそこで弾いて 僕はこっちで
だめよ 長いこと弾いてないの
お願いです
だめ それはだめ 魚が
弾いてくれないと こぶが悪化しますよ