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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (3) [  レコード(補完計画)]

メンテナンス、消耗品交換、クリーニング。おもにスタイラスのクリーニングについて考えた。

メンテナンス関係を、ひとつずつ挙げて考える。

ターンテーブルの潤滑油。ダイレクトドライブのモーター軸には、プレーヤーが動作不良を起こしていると気づいた時点で付属の専用オイルをさした。オイルをさす程度では直らないだろうと思ったが案の定直らず、それからプレーヤーを修理に出し、修理屋さんに直してもらって返ってきてからデジタル化を始めたという次第。モーター軸にオイルをさすのは、説明書によると二千時間に1回でいい。私が仮にレコードを100枚もっていて、1枚に1時間の演奏が必要だと仮定すると、100時間。つまり、もう基本的に注油は必要ない。専用オイルと説明書は、子供の頃にプレーヤーを入手した時のものを数十年保管している。

プレーヤーの修理内容は、おもにコンデンサ交換、半田増し、可変抵抗器のクリーニングだったそうだ。今回の修理の保証期間は3か月。とはいえ、実際にはコンデンサや半田付けが3か月で劣化するとは考えられず、これらについては修理直後の初期不良あるなしを確認する期限が3か月と考えてよかろう。残る可変抵抗器については、クリーニングしてもらったのだから初期状態として以前より良くはなっても悪くなったはずがない。ただしコンデンサや半田付けと違い、可変抵抗器はレコード再生時に私がいじる。私がいじることによる摩耗劣化が考えられる。あまり神経質に速度微調整をしないことだ。

針の寿命。今回のデジタル化前に、昔買っておいた新品の交換針に付け替えた。その説明書によると、針の寿命はおよそ二百時間とのこと。仮に100枚のレコードをデジタル化するとして、この針で足りる。

残る問題はクリーニングをどれくらいの時間ごとに行うか。プレーヤーケース、ダストカバー、ターンテーブル、トーンアームの掃除はそれこそ適宜行えばよく、気になるのはひとつだけ、針先の掃除だ。

掃除に使える道具は2つもっている。ひとつはプレーヤーに付いてきたと思われる小さな刷毛。もうひとつは今回のデジタル化前にわざわざ買った湿式のスタイラスクリーナー。はるか昔にも湿式スタイラスクリーナーをもっていて使った記憶があるが、それはもう液を使いきってしまった(または長年の間に蒸発した)とみえて現存しない。

今回またスタイラスクリーナーを買うことにしたのは、ネット上に次のような記述を見つけたからだった。

「日ごろの備えとして、必ずスタイラスクリーナーを用意しましょう。これにも乾式と湿式の2タイプがあります。乾式はブラシなどで糸クズのよう大きなゴミを取るのに便利。一方湿式の方はクリーニング液付きで、針先に固く付着した汚れを溶かして除去します。オーディオテクニカのAT607なら蓋にブラシが固定されているのでお手軽です。」

今までに31枚のレコードをかけた。そろそろ針先が気になる。乾式よりも湿式のほうが針先に優しいのではないかという気がしていたので、買った湿式クリーナーを使おうとしたが、その前に再度ネット検索してみた。どれくらいの期間ごとに使うかの目安が書いていないか探したかったからだ。

その時に上記のサイトをまた訪れたが、気になる記述を見つけた。「空中に舞うチリやホコリが、いつの間にか積もって白くなっていませんか」と書いてある。なるほどそういうことはよくあるだろう。ただし私の場合、まだ子供のころ、若い頃にそうなって懲りて、その後は埃を神経質ぎみに嫌っている。「スタイラスに少しでも繊維のような糸クズが着いていると、それだけでピリピリというノイズが出たり音が歪んで聞こえますね。もともと盤に付着していたものが、音溝をトレースすることによってスタイラス側にからみついたり、様々な汚れがこびりつくることもあるのです」という記述もある。これもなるほど、私が小さい頃には経験がある。それどころかカビまで生えた。それで私は後悔し、必死になって全部のレコードの汚れを落とし、レコード内袋を替え、埃や湿気が寄りつかないように神経質になった。つまり、このサイトの記述はどれももっともだが、今の私に当てはまるかどうかは別問題だ。

私は、他のサイトの記述も参考にしようとした。今の私に当てはまる記述を探すためだ。そして次に下記の記述を見つけた。

「ところがある時どこかで、液式のクリーナーはカートリッジに対してあまりよくないと言う記事を見かけました。毛細管現象でダンパーを痛める云々と書いてあったと思います。それで液式は時々使うだけにして、普段はブラシだけで目立つ埃を取っていただけの時期がありました。」

昔の記憶がよみがえった。説明書に、液は針先だけに付けてくださいと書いてあった。ところが実際には、液はカンチレバーを伝って根元のほうまで染み込んでしまったように思う。同じサイトのさらに先の記述には、乾式でも湿式でもないスタイラスクリーナーが紹介されていた。

「こちらが現在使っている、スタイラスクリーナーです。オンゾウ・ラボ社製スタイラスクリーナー「ゼロダストハイクリーナー」と言います。演奏前に、針先をこの透明部分に降ろします。触るとぷにょぷにょした感覚の、軟質透明プラスチックが針先を包んで汚れを取ってくれます。」

こんなクリーナーがあるとは思ってもいなかった私は、もっと他のサイトも見て色々なことを知っておくべきだと考えた。そして下記の記述を見つけた。

「私はスタイラスの掃除は、LPならレコードに乗せる前と、片面聞き終わったときに何もつけずに化粧用の小さなブラシで、奥から手前に軽く拭く程度です。もう何十年もそれでやっていますが汚れが付着することもなく、常にきれいな状態を保っていますので、メンテナンスさえきちっと行えばアクセサリー類は特に必要なく、かえっていためることになりますので、シンプルかつお金をかけないやり方が一番良い方法であると確信しています。
私は個人的には電動スタイラスクリーナーや湿式スタイラスクリーナーはお勧めできません。針を痛める確率が高いので、シンプルにこまめにやることが長持ちさせる最大のポイントです、だまされたと思ってやってください。」

まさに十人十色、人それぞれか。

デジタル化を始める前には、私は「念のために湿式クリーナーを定期的に使っていればいい」と能天気に考えていた。ところが、クリーニングをすることが逆に針周りを傷めることもあるとネット上に書いてある。私はクリーナーを使うのに慎重になってしまった。少なくとも、新品の針を使い始めた今は。いずれは針先の汚れが顕著になり、クリーナーを使うべき時が来る。それはいつだろう。針先の汚れが音に影響を及ぼすというのは、どんな風に影響するのだろう。ひとまず私はデジタル化したwavを定期的に聴いて、音に異常がないかチェックする必要がある。

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