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レコード音声のデジタル化 個人的記録 (2) [  レコード(補完計画)]

今日も日本はほぼ全国的に雨。デジタル化の作業はお休み。

昨日から今朝にかけて、私は何度も「雨でも作業をしよう」と考えそうになった。晴れの日は放射冷却とやらで夜中に冷え込む。雨の日はそれがないから気温があまり下がらない。

私はデジタル化を始める前には、いくら冷えてもいいと思っていた。気温が低ければ私が厚着をすればいい。私が寒いなんてどうでもいいんだよ、デジタル化さえうまく行けば。ところがネット上のあるサイトで、レコード針の内部にゴム部品が使われているので温度が低くなるとゴムが硬化して周波数特性が変わるみたいなことが書いてあった。私はそんなことを考えもしなかったのでちょっとびっくりして、正直に言ってそれ以来「その情報に振り回される」ようになってしまった。冬の間じゅうかけてデジタル化作業をすればいいと思っていたのに、これでは真冬に大事なレコードのデジタル化ができない。今のうち、まだそんなに寒くないうちに、とくに大事なレコードのデジタル化をしておかなければ。

それで、「雨でも作業をしよう」とつい思ってしまう。今は雨が降っておらず、天気予報では降ったり止んだり程度だと言っていたじゃないか。すると、それを思いとどまらせるように外で雨の音がしだす。焦る心では何も成功しないよ、なりゆきに任せなさい、と。

ここまでは、いわば「良い話」だが、それから私がどうしたかというと午前中に買い物に行き(ここまではまだ良い話)、一番安い韓国ビールを買って飲み呆けている。

前回の記事で、デジタル化したwavを後から聴いてみたら、デジタル化の最中にヘッドホンでモニターしたのとは別物のようにつまらなく聞こえたと書いた。あれは結局、カセットテープ音声のデジタル化の時と同じ現象だった。サウンドキャプチャーボードを通す前と通してwav化した後とで微妙に音が変わる。これをグラフィックイコライザなり他のイコライザなりで補正しなければいけない。

さあここからは「酔っ払いのたわごと」だ。なにしろ、ここ数回デジタル化して気づいた大事なことは前回の記事にもう書いた。だから後は、心おきなく「たわごと」を書いて酔いしれることができる。

私が子供の頃にジャケ買いしたレコードのひとつ。ピンク・フロイドのアニマルズ。私はタンジェリン・ドリームを愛聴するという変わった子供だったから、ピンク・フロイドそのものが好きというのとは違ったようだ。でもこのジャケ買いは大当たりだった。私はとくにDogsが好きで、よく聴いたものだ。でも今回言いたいのは、ビジュアル的なことなんだ。レコードを出して息を呑んだよ、レコードラベル(本当はより英語発音に近くレーベルと言うらしいが)がなんて美しいんだ。
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今までに私がデジタル化したのは冨田勲、これはRCAの赤いラベル。初期タンジェリン・ドリーム、これはオウルとヴァージンレコード。ヴァージンレコードのちょっとシュールなデザインも私は大好きなんだけど。これらのラベルももちろん懐かしかった。しかしアニマルズといったらその美しいこと、この盤だけのオリジナルデザインで、A面にはちゃんと犬がいて、B面にはちゃんと豚と羊がいて、青い空で、文字が手書きテイストで。美しいなあ。

私はそれまで、ジャケットの写真はとりあえずデジカメで撮ってきたけど、レコードそのものの写真は撮らなかった。テーブル上にレコードを置いて撮影するなんてことをしている間に埃や塵がレコードに付くのは本末転倒、大事な音を劣化させてまですることじゃないと考えたからだ。でも、でもね、この盤だけは撮らずにいられなかったよ。美しくて。

レコードは1枚なのにわざわざ2枚組と同様に開くタイプのジャケット。外から見える側にはご存じバターシー発電所。今はもう取り壊しが始まっているかもしれない。この絵がじつに、絵になっている。裏面まで一続きのパノラマだ。そして内側の写真。このモノクロームの世界がまたいい。豚はホントに気球として空へ上げたんだって?
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PINK FLOYDと印刷されたシールらしきものが入っている。レコード内袋は紙製で、歌詞カードを兼ねている。これもレコードラベルと同じく手書き風フォントだ。
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私がもっているレコードの中に、これを越える凝りかたをしたデザインのものは、ないかもしれない。タンジェリンのピクチャーディスクはあるが、それはただ他と違って目を引くというだけで美しくはない。

ああ、今日はここまで。やっぱり酒飲んで物を書くのは無理だ。明日からはまた酒飲まないで頑張ります。

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