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Czur Aura Pro白い紙捧げ持ち作戦 [手記さまざま4]

このオーバーヘッドスキャナが機器以外の光源に影響されると知ったのは、もうずっと前だ。最初は天窓から入ってくる朝日。スキャン画像が赤っぽくなる。次は背後から来る朝日が私の左脇から漏れて差し込む時。画像の左下だけが赤っぽくなる。光源だけでなく反射光にも影響されると気づくには、さらに時間がかかった。サイドライトでスキャンすると、なぜか画像の左下だけが暗くなる。ライトからの距離が同じならば、右下も同様に暗くなるはずなのに。先日やっと、これのからくりがわかった。私の机の右側にはタワー型のパソコンがある。その側面は光沢のある白だ。いっぽう左側は、ディスプレイがある。正面にスキャナを置いたらディスプレイが置けなくて、左脇に斜めに置いた。ディスプレイは液晶バックライトで光るが、スキャン中は専用ソフトのプレビュー画面だ。プレビュー画面には専用マットの黒が映っているから暗い。光はほとんど出ていない。だからスキャンすると左側は暗く、右側はサイドライトがパソコンに反射して明るい。ここまで知った時、光源や反射面に影響されるという欠点を逆に積極的に利用してやろうと思った。
大判のスキャン対象をスキャンする時、サイドライトの反対側、つまり私の手前側に光が届きにくい。そこで私は白い紙を捧げ持ってフットスイッチを踏んだ。鏡ならばもっとサイドライトを反射するだろうが、手元に鏡がない。もし鏡があっても、それはスキャン対象の左端から右端まで達する大きさでなければならない。紙ならば手軽だ。A3紙ならばスキャン対象の幅をカバーできる。捧げ持ち方は、紙を垂直に垂らすのではない。サイドライトを反射した光がスキャン対象の手前端を照らすには、紙の下辺は机の端で固定しつつ、紙の上辺を両手で持って、紙を向こう側いっぱいに傾ける。傾けすぎるとスキャナのカメラに紙の端が映るが、そうならないギリギリまで傾ける。傾けながらプレビュー画面を見ると、スキャン対象の手前端がほんのりと明るくなる時がある。その状態でフットスイッチを踏む。ほんのりとでも、紙を捧げ持つのと持たないのとではスキャン結果が違う。