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オブシディアン042 [手記さまざま4]

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ギャラリーの突き当たりを左に曲がるとアトリエがある。アトリエにはビスマス扮する画家がいる。プレイヤーはこの画家にキャンバスを提供しなければならない。キャンバスは、プレイヤーが作った図形を元にして印刷機で印刷されて出てくる。ここでの目的はキャンバスを真っ白にすること、つまり元になる図形を真っ白(何もなし)にすることだが、実はこのパズルにはストーリーがある。

先ほど通ってきたギャラリーの突き当たりに巨大な額縁があった。その音声解説は、作者が本当のインスピレーションを得るために、それまでに得た外からの影響を全部捨てたと言う。それをアトリエで再現して見せる。

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まず、プレイヤーに提示された初期状態の図形はランダムに配置されている。これをそのままで緑ボタンをクリック(印刷開始)すると、出てきたキャンバスには細長い三角形がびっしりと印刷されている(図形の配置に関係なく同じ結果らしい)。ビスマスはこれを見るなり、絵を描きもせずにくしゃくしゃと丸めて捨てる。

次に、初期状態のままでなく、黄色ボタン(自動配置)を1回クリックする。すると図形は黒い正方形になる。緑ボタンをクリックすると、出てきたキャンバスにはライラの悪夢に出てきた立方体のお役所が印刷されている。つまり黒い正方形は、この立方体を単純化したものだ。ビスマスは今度は、このキャンバスに絵を描く。でも満足せずに結局くしゃくしゃと丸めて捨てる。

次に、黄色ボタンを2回クリックする。すると図形は4本足の蜘蛛機械を単純化したものになり、印刷されたキャンバスはマックスの悪夢に出てきた蜘蛛機械の工場だ。ビスマスはこれにも絵を描くが、結局丸めて捨てる。

次に、黄色ボタンを3回クリックする。すると図形は鳥飛行機を単純化したものになる。ビスマスはまた絵を描くが、気に入らずに丸めて捨てる。こうして過去のイメージが残るキャンバスには満足する絵が描けない。

そこでプレイヤーは黄色ボタンに頼らず、画面をドラッグして図形のパーツを動かし、重ね合わせる。元は黒い図形だが、重ね合わせた所は白くなる。図形の全ての部分が重ね合わされば、キャンバスは真っ白になる。ビスマスはこれに絵を描き、満足してアトリエを出てゆき、巨大な額縁に絵を入れて去る。

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出来上がった絵は、岩ばかりの大地から岩のキノコみたいなのが1本突き出ている、ちょっと不気味な印象のものだ。この時点では、プレイヤーにはこれが何かわからない。セレスの美的感覚だとこうなるんだろう、と思う程度でゲームの先を続けることになる。これが実際には何か。それは、ゲームのラスト直前でプレイヤーがある選択をした場合に、わかることになる。

さて、額の下にあるボタンを押すと、額の中身がなかった時とは別の音声解説が始まる。この絵はセレスの理想の世界。そこには人間が存在しないので、汚染も存在しない。汚染の根源たる人類の消去、これがセレスの結論だ。

額の左横にあるレバーをクリックすると、額から光が出てギャラリーの反対側の壁に当たる。反対側の壁の窓に見えるのは、空の額縁だ。その額縁はもはや空っぽではなく、岩のキノコみたいな絵が入っている。これ以後、鳥飛行機のコクピットから見える空の額縁にも岩のキノコが見える。


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