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歯根治療(8) [歯茎におでき]

前回根管の長さを測ったので、今回から歯根の本当の治療となる。正味およそ半時間。タオルで目隠しをしていたが想像するに、仮詰めを取り、根管内をきれいにし、また仮詰めをしたと思われる。

根管内をきれいにするというのは、しなる細い針金状のものを差し込んで、時にはぐりぐり、あるいはごしごしと動かし、それから引き抜いている感覚がある。タオルの目隠しがあるから、それ以上はわからない。

治療後に先生との短い会話があり、(おそらく根管内が)「だいぶきれいになってきた」とのこと。治療している歯は下顎の奥歯なので歯根は2本。私の場合、奥側の歯根の根管はまっすぐできれいにしやすいが、手前側の歯根の根管は途中で二股に分かれ、細く、曲がっているそうだ。(前回レントゲン写真を見せてもらった時に私も、二股に分かれた根管がほぼ並行して走っているように見え、嫌な予感がした。)今後、この根管に詰め物が通るように整形してゆくとのこと。

今回私の口にゴム膜を張ってくれた歯科衛生士さんは、張り方が上手くない人だった。最初私は思った。誰でも最初は上手くなく、経験を重ねるうちに上手くなる。患者と歯科衛生士さんはいわば共同作業をしており、私はこの歯科衛生士さんを応援したい。私はこの歯科衛生士さんの経験値向上に貢献できてよかった、と。でもすぐに私は自分の浅はかさを知った。歯根治療の進行中に、舌の付け根の辺り、のどの奥にチクチクと違和感を感じるようになった。私は察した。ゴム膜がうまく張れていなくて、歯根の削りかすが口内に落ちてきたんだろう。その証拠に、歯根治療の途中で先生がゴム膜の端から器具を入れて吸引をした。歯根治療の最中だから、「ちょっとうがいを」とは言えない。治療が終わるまで我慢しなければ。そうこうするうちにチクチクは奥へ入って気管のほうへ入りかけたらしい。治療の後で私は何度も咳をして異物を出そうとしたが、出たかどうかわからなかった。この記事を書いている今でも喉に違和感がある。やっぱり上手い人にやってもらわなきゃ駄目だ、と私は考えを変えた。

私の気のせいかもしれないが、仮詰めの材質が最初のものに戻ったような気がする。最初の仮詰めはちょっと赤っぽくて舌触りはざらついていた。その仮詰めの後、おそらく神経をいじってからすぐに詰めたせいで、歯茎に腫れと膿が出た。次の治療時、仮詰めは白くて舌触りは滑らかだった。その後、歯茎の腫れと膿はなくなった。そして今回の治療では仮詰めがまた赤っぽくて舌触りがざらついている。

次回の治療は8月5日となった。今日は7月11日だ。何週間後か、考えるのも嫌なので考えない。きっとその日が来るまでに、歯根治療の途中だということすら忘れているだろう。

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