SSブログ

テレビでスペイン語。ちょっとフランス語 [テレビでスペイン語]

テレビでスペイン語。ちょっとフランス語

前回の記事から、スペイン語以外の語学番組をひとつずつチェックすることにしている。今回もスペイン語の前に、ひとつ紹介しよう。イタリア語はもうチェック済みだ。スペイン語、イタリア語とくればポルトガル語と言いたいところだが、「テレビでポルトガル語」という番組はない。ラジオならあるが、そこまで手広くチェックすると私は貫徹できる自信がない。そこで次はフランス語。フランス語は発音がイタリア語とはずいぶん違うが、文法体系は似ている。

「テレビでフランス語」は、番組進行がナチュラルな印象を受けた。現時点で私が比較できるのはスペイン語とイタリア語だが、スペイン語は語学クラスを模した番組進行、イタリア語(番組後半)は子供向け戦隊ものを模した構成だった。フランス語は2人のフランス人が会話(+字幕)しながら進めて行く。それがナチュラルに感じられた。さて、個々のコーナーの内容はというと、たとえば今回はモディリアーニの作品とモディリアーニ展について(解説はフランス語+字幕で聞ける)、ワインを注文する時と飲む時に使える言葉vin rouge, vin blanc, sec, doux, santé, tchin-tchinなど(これもフランス語+字幕)。この後本物のソムリエ登場。プロがワインを形容するさまざまな表現が聞ける。ナチュラルで流れるように自然と引き込まれる番組進行だ。番組開始から19分近く経って初めて日本人と日本語が登場。日本語を控えに控えているのもナチュラルさの一因だ。まだある。日本人が登場しても文法コーナーにならない。始まったのはリズムとイントネーションの練習だ。なんとカスタネットを打ってリズムを取る。まるで音楽だ。ブログではリズムを再現するのが難しいが、やってみよう。いま、八分音符を仮に「/」で表し、八分休符を仮に「.」で表す。すると次のようになる。
C'est sec, très fin, rond, délicat... voilà.
  /    /  .  /   /  . /  .  / / / . . . / / .

うまく表示されていれば、等幅フォントで上下二行が合っているはずだ。/と/の間が広くても狭くても、それに関係なく/を八分音符、.を八分休符だと思ってリズムを取ってほしい。さて、これが最終形ではないらしい。カスタネットでリズムに慣れた後は、手を前に突き出して動かしながら「もっと自然に」発話する練習だ。

C'est sec, très fin, rond, délicat... voilà.

下線は、手の動きをあらわしている。文法コーナーをあえて入れず、そのかわりに発音の流れを学習するというのはさすがフランス語だと感心した私だ。とはいえ、délicatのリズムがカスタネットの時(八分音符3つ)と手を動かす時(八分音符2つ分の3連符)とで変わってしまったではないかとガックリした私でもある。結局どうやら、フランス語のリズムやイントネーションを捉えられずにガタガタに発音する学生たちに業を煮やした先生が考案した初心者向け感覚養成コーナーだったようだ。最後まで文法コーナーがなかったのは、私個人は評価する(賛否両論あるだろうが)。最後にひとつ、残酷なことを書くことを許していただけるだろうか。この番組の進行を考えたのは恐らくちょっとだけ出てきた日本人の先生だと思う。この先生は「やり手」だ。ナチュラルでエレガントな番組進行、文法を排除してリズムとイントネーションを徹底させる潔さ。この人のおかげで「テレビでフランス語」はハイレベルな番組になったと思う。ただこのエレガントな番組には唯一の汚点がある。先生の顔だけ、エレガントじゃないのだ。人の顔にケチをつけるのは残酷なことだとわかっていながらも、この先生の内面と同じほど顔もエレガントだったら非の打ち所のない番組になっていただろうにと思ってしまう私だ。

それでは今回のスペイン語備忘録に行こう。

**** **** ****

君の名前は何ですか
¿Cómo te llamas? モテジャマス

あなたのお名前は何ですか
¿Cómo se llama? モセジャ

私はアンヘラという名前です
Me llamo Ángela. メジャモ ンヘラ

メリャモ や メシャモ と発音する地域もある。

Me llamo Gastón. ガス
Me llamo David. ダヴィ

コロンビア女性の発音はダヴィと聞こえた。ところで、インターネットのあるサイトでの記述と違い、vの発音を皆さん音標文字の[v]で発音しているように聞こえる。

これは何という名前ですか
¿Cómo se llama esto? モ セジャマ スト

esto=これ

マラカスです
Son maracas. ソン マカス

答えのマラカスが2個一組つまり複数だから生徒さんは動詞をesからsonに直されていたが、質問のほうは直されていなかった。ということは、質問するものが単数でも複数でも使えるということか。

その他、今回出てきたもの

私は女優です
Soy actriz. ソイ アクト
zは音標文字の[θ]。

男優 actor アク
女優 actriz アクト

私たちの名前はビートルズです
Nos llamamos Los Beatles. ノス ジャマモス ロス ビーテルス

**** **** ****

文法コーナー(再帰動詞)

yo -> me llamo メジャ
tú -> te llamas テジャマス
usted / él / ella se llama セジャ

nosotros -> nos llamamos ス ジャモス
vosotros -> os llamáis ス ジャイス
ustedes / ellos / ellas se llaman セジャマン

これはイタリア語のchiamarsiに相当するものだ。番組の中で動詞の原形には言及されなかったと思う。再帰表現を文法的に突っ込んで解説するつもりはないようだ。インターネットで調べたところ、イタリア語と同じやり方でllamarseとして良いらしい。
コメント(0)  トラックバック(0) 

コメント 0

コメントの受付は締め切りました

トラックバック 0