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大昔の題名のない音楽会で一度だけ聴いた基地外音楽を探して [混沌音楽研究]

私は年のせいもあり、その他の要因もあり、今のところ流行り物でなく昔の物に惹かれます。とくに私自身がまだ子供だった頃の一瞬の思い出を掘り起こすのに夢中になることがあります。

今回話をする思い出は、1970年代のはずです。日曜日の朝、家族が居間にいる時でした。テレビで「題名のない音楽会」が始まりました。ウィキペディアによるとその時間帯に放送されたのは1975年以降だそうです。

「題名のない音楽会」はおもにクラシック系を扱ったと思いますが、その日は違いました。あるいは、そもそも「題名のない音楽会」以外の番組だったものを、私が記憶の中で混同しているのかもしれません。

とにかく番組の最初に、一般的な楽器を使わずメロディーをもたない不思議なものが始まりました。部屋にはたしか、楽器のかわりに音を出す色々なものがあり、男はそれで音を出していました。そして最後には一回叫びました。

私はそれを聴いて心の奥底に響くものを感じ、録音しなかったことを後悔しました。

その後も私は、おもにラジオで似たような音楽を探しました。でも、心の奥底に響くものは見つかりませんでした。私のカセットテープには坪能克裕の「鎮魂歌」とペーター・エトヴェスの「エレクトロコロニーク角笛」が入っていますが、これらは私の感性には合いませんでした。

きのう、ふとまたこの大昔の基地外音楽を思い出し、たとえ見つからなくてもとにかく探してみるべきだと考えました。

まずは上記の「鎮魂歌」と「エレクトロコロニーク角笛」を足掛かりとして、そこから何かの糸をたどってゆこうとしました。

「鎮魂歌」と「エレクトロコロニーク角笛」は現代音楽であり電子音楽で、私はしばらくそのジャンルを探しましたが、自分が探している基地外音楽とは少し違うと感じました。たとえば、まともな楽器を使う作品が多いとか。

一夜明けて今日、こんどは「題名のない音楽会」でネット検索してみました。大昔の回のサブタイトルでも記録されていれば、それを手がかりにできるかと思って。

するとネット上に、去年の放送で基地外音楽らしきものが出たという報告がありました。そこからたどって行き、私はノイズ・ミュージックというジャンル名を知りました。そうか、私が求めていたのはノイズだったのか。

私は大昔の自分の記憶に一歩近づきました。

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