フィットニア

今年の夏のはじめ頃だったか、親が観葉植物を買ってきた。名前はフィットニア、和名はアミメグサというらしい。ネット検索したら、直射日光を嫌うが暑さには強く、湿気を好み、寒さに弱いそうだ。日本の夏には適した植物だが、日本の冬は越せないのではないかと私は思った。昼間は部屋を暖房するが、夜は人間だって「冷蔵庫の中にいるみたいだ」と思いつつ布団にくるまっている。

親が買ってきた時、フィットニアは小さな鉢に土を固められて元気なく植えられていた。私が倉庫から大きめの鉢を探し出すと親が植え替えた。左右に長い四角い鉢の中央にフィットニアが収まり、その左右の土は余白となっていた。そして今は夏が終わった９月。鉢に余白はない。フィットニアは３倍くらいの大きさに育ち、鉢の中で窮屈そうだ。

でもこれから寒くなってゆく。フィットニアはいつまで元気でいられるだろう。