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個人的記録 [  VHSビデオ(補完計画)]

天袋にビデオテープを戻そうとしていて、椅子から落ちて後頭部を打った。原因のひとつには、自室の外から椅子を持ってこずに自室の机の椅子を使った。この椅子は回転する。またひとつには、もう触らないと思っていたビデオテープをまた触れることになり、私は有頂天になっていて、このままでは目がさえて眠れないので睡眠薬を飲んでおいた。天袋にテープを入れようとして椅子の上に乗ったら、椅子が回転した。危ないと思ったが、片手にはビデオテープ10巻が入った紙袋を載せていた。もう一方の手で捕まることができるかもしれなかったが、運悪く睡眠薬でボーッとしていた。一瞬体がフワッと宙に浮き、それから衝撃も感じずに地に落ちたが、その時すさまじい音だけはした。腰等は何ともなかったが後頭部を打った感触があった。触ってみた。異様に膨れている。これが、コブというものか。子供の頃は遊んでいてぶつかって頭にコブを作ることがあったが、ここ数十年のあいだコブに縁がなかった。冷やしたかったが、あいにく冷やす道具がなかった。睡眠薬でボーッとしていたこともあり、そのまま寝た。

寝ている間も、どうも後頭部に重みがかかると痛かった。朝起きて触ってみると、コブは引っ込んだ。髪の毛の間にかさぶたらしき感触がある。やはりまだ触ると痛い。

私が後頭部を打ち付けたのは、高校時代に手に入れたステレオアンプのボリュームつまみだった。かわいそうなステレオアンプ。落ちる私を支えてくれたのか。その下にはタンジェリン・ドリームのレコード収納箱があるのだが、レコードは私が落ちてきた衝撃で偏っていないだろうか。

私がまたビデオテープを出したそもそもの発端は何だったのか。それは頭を打った衝撃でというわけではないが、忘れてしまった。覚えているのは、何らかのきっかけがあって、「本当にこれで終わりにしていいのか、欲しいものを全部PCに保存したのか」を確認したくなったということだ。

子供の頃、私がビデオデッキを手にしたのは友人たちよりも遅かった。友人たちがビデオ録画のことを話し合うと、私はうらやましいと思ったものだ。だから私が最もほしいと思う映像は、ビデオ録画はできずに音声だけカセットテープに録るしかなかった。世のビデオがベータからVHSになった後で、ようやく私はビデオデッキを手に入れることができた。昔の思い出ほど大事にしている私にとって、これはビデオテープから保存するものが少ないことを意味する。

今回自分が所持するビデオテープを再調査しても、ぜひPC保存したいと思う映像はほとんどなかった。コマーシャルを録画したという記録を見てちょっと期待したが、私の記憶にないCMだった。時代が遅すぎる。

昔はビデオテープの最後に空きができるとペルシャやようこそようこを入れたものだったが、それも私のこの年ではもういい。確かに少女アニメは少年アニメと違って優しい所があり、それは今も認める。でもきっと、今の私はもうペルシャやようこを見ないだろう。

唯一進んでこれだけは保存しようと思ったのは、「懐かしの歌謡曲」タイプの番組の録画。こういうのは今でもたまに放送するが、昔とは歌のチョイスが少し違うことに気づいた。今回保存したのは1995年の録画なので、今から20年前だ。でもこの頃の「懐かしの・・・」番組は、歌のほんの一部を流すことが多かった。最近の番組は、イントロが省略されるとしても1番を歌い切ることが結構ある。その意味で、私の昔のVHSは残念な録画ではあるが。

その他にPC保存に追加しようと思ったのは、ゲゲゲの鬼太郎。
私には第1シリーズ(モノクロ)の記憶もあるが、再放送の記憶かもしれない。昔すぎて記憶に残っているシーンはわずかだが、そのかわりに記憶にあるシーンはものすごいインパクトだ。鬼太郎がちゃんちゃんこのSOSもむなしく体中の血を吸われてミイラと化したり、あるはずのない4階からだるまがぞろぞろ出てきたり、子供の私には怖すぎた。
私個人にいちばん縁があったのは第2シリーズだ。本放送時だけでなく、夏休みに再放送をやっていたんじゃないだろうか。むしろ再放送の時に記憶に残ったのだろう。
それとはまったく別の意味で、第5シリーズ(いちばん新しいの)も好きだ。よく出来ていると思う。今という時代を意識しながらも昔を忘れていない。猫娘がビジュアル的に垢抜けて人間界でバイトまで始めたが、それはなぜか時代にふさわしいと思えて私には受け入れられた。そのバイトに精を出すギャルだった猫娘が、話が進むうちにヨゴレ役になっていった。とんでもない恰好で相撲をとったり、ウルトラマンのブルトンの回のイデ隊員みたいに屑籠だかバケツだか(詳細は忘れた)を頭にかぶって徘徊したり。あの変貌は予測できなかった・・・。最後はドラゴンボールの再来に押されるように終わってしまったのが私は残念だった。
第3シリーズ(ユメコちゃんがいるシリーズ)は、第1第2シリーズを好んでいる私には受け入れ難かった。それでもさざえ鬼が化けた偽鬼太郎との対決シーンはかっこよかったと記憶している。
第4シリーズは、一気に雰囲気を変えすぎた第3シリーズよりもいくぶん第2に戻った感じだったが、それでも今風で、私にとってはだめだった。そう言う私が第5を好きなので、きっと作品のコンセプトに何か大きな違いがあるのだろう。話の内容はほとんど記憶にないが、あの「計算高くて友達(鬼太郎)を裏切った回数は数知れない」ねずみ男が計算も裏切りもなく悲しい思いをしたおんもら鬼の回は、どうにも忘れられない。

他には、スレイヤーズNEXTの着ぐるみの回。ファンの方々がどう呼んでいるかを私は知らないけれども、私個人は勝手に馬リナと呼んでいる。壊された肩を治癒した後でドラグスレイブ(原作を愛する方々は漢字で書くのでしょうね、私は少ししか読んでないのでご勘弁ください)を放つ時の顔がなんとも楽しそうだこと。ほかにも、アメリアの尻を触れと言われて紳士ゆえに窮地に陥るゼルガディスとか、クラゲになって大活躍ならぬ大迷走するガウリイとか、楽しさ一杯の回だ。

それから、ウルトラマンゼアスが出てきた。ゼアス!ゼアス!ゼアス、ゼアス、ゼアス!懐かしい。楽しかった。

アイドル防衛隊ハミングバードは音声にトラッキングノイズが入っていた。調整しても取れない。
若い頃はこれを見て幸せだった。現実には辛いことが日常茶飯事にあるが、こういうキャピキャピルンルンに徹している世界で一時期リフレッシュすればまた元気になれると。若いころの私は、兵器を見てもまったく現実感がなかった。それはアニメのアイテムのようなものだった。今このアニメを見ると、兵器の描き方が恐い。現代はISが日本をターゲットのひとつにしているのが明白。すでに2人亡くなった。そういう時代だから、遊びで兵器を描いているのが恐い。外国には兵役義務のある国があり、そこではほとんどの若者が殺傷兵器に接する体験をする。でも兵役義務中に遊びで接する奴は一人もいない。私が知っている外国人は、兵役義務を辛いものだとメールに書いた。このアニメでは、都市上空で全弾撃っちゃえ、か。兵器の描き方が恐くて当然じゃないか。まさかここまで感想が変わるとは、年をとると人は変わるのかもしれない・・・。

VHSビデオテープの再調査は、おおよそこんな感じだった。私はこれで満足し、少なくとも今のところ「VHSビデオテープからのPC保存は完全に終わった」と思った。

その後、これを読んでくださるあなたにただテキストだけでは申し訳なく思い、何か出せないかと探して鬼太郎の第1シリーズ「だるま」の予告を思いついた。私はこれのDVDを買った。でも確か予告が入っていなかったと記憶している。DVDに含まれない物ならブログに出しても許してもらえるかと思った。その予告はVHSビデオテープ由来のもので、すでにPCに入っている。私はそれをチェックした。そして愕然とした。フレームレートを調整せずに保存している。見ていると動画がカクカクする。ああっ、作り直したいっ!少し前までそのVHSビデオはテーブルの上にあったのに!でもそれはもう天袋に上げてしまったよ!

本当は今回ですべて満足してVHSビデオはおしまいのはずだった。でも、またやる事ができてしまった。人生って、こういうものなのかもしれない。物事に完璧はないから、やり残した事が出て来るのかもしれない。それはまた次回・・・か。

ちなみに、後頭部はいまだに妙な感覚だ。



追伸(2015/12/01)
やっと確認したが、鬼太郎のDVDにだるまの予告篇は入っていた。現在売られていればブログに出すことはできないので、偶然にもVHS動画のカクカクに慌ててUPをやめたのが結果的に良かった。ではどうして私はVHSビデオからだるまの予告を保存したのだろう。思い入れゆえにだろうか。
私のVHSビデオからの動画UPの可能性は、これでほとんどなくなってしまったな・・・。

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