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レコードプレーヤーがついに(10) [  レコード(補完計画)]

レコードの第1回デジタル化をした

あと約1時間で「明日」になるから、これはきっと明日の記事になるが、実際にはひとつ前の記事と同じ日の報告だ。つまり私はとても忙しく作業をしている。

最初に今までの記事の修正や侘びを書いておきたい。修正は、机の上からPCをどけてそこへプレーヤーを置く予定と書いたが、それは中止になった。プレーヤーを動かすとプリメインアンプから離れて接続できなくなる。新たにフォノイコライザを買ったのだから良いのだが、その前にプリメインアンプ内臓のフォノイコライザが長年の間に劣化しているかどうかをオーディオ・テスト・レコードで実験して知りたかった。それでプレーヤーを動かさずに使ってみたところ、そのままの場所でも何とか使えることがわかったので、大変な場所移動は中止した。で、それからオーディオ・テスト・レコードで実験したことは前々回と前回の記事に書いた。これが詫びだ。左チャンネルだけノイズが大きかったので、私はてっきり買ったばかりのフォノイコライザが粗悪品かと焦った。でも調べたら、前回の記事のとおりオーディオ・テスト用のレコードが粗悪品というとんでもない結果となった。記事を読まれた方には、最近売られているフォノイコライザに問題があるのかと心配させたかもしれず、申し訳ない。私は実験を進めながらその時その時に記事を書いているので、まさかレコードのせいとは思わず、どうしようもなかった。

怪我の功名で、オーディオテクニカのAT-PEQ20は少なくともMM型カートリッジ用のスイッチ設定にしている場合は付属のACアダプターを使っても電源ノイズの心配がないと、実験結果の図つきで証明できた。ネット上には電源を自分で改良したら音が良くなったというレビューがある。レビューがあるくらいだから音質が良くなるのかもしれないが、少なくとも単純な電源ノイズの入り込みという点だけに関しては、そして少なくともMM型カートリッジ使用の場合は、付属のACアダプターでOKだ。なお、ウチはコンセントの場所の都合でACアダプターとAT-PEQ20本体は結構離れているということを念のために付記しておく。

これでやっとデジタル化の話に移れる。機器の接続については今さら書いても蛇足だろう。ご想像の通りだ。前もってテストしたから、ノイズや不具合の心配なく安心して作業を始められた。むしろ思い巡らしたのは、「いつ作業をするか」だ。今日は日曜日で晴れ。案の定、隣人が近くの階段を上り下りして洗濯物を干した。隣人にしてみれば当たり前に階段を上り下りしているだけなんだが、実際にはそれで私の部屋の床が地響きをたてる。隣人はそんなこと思いつきもしないだろう。こういう事情で、干しに来る午前8時から9時ごろと取り込みに来る午後2時ごろはレコード演奏に適さない。その時間を避ければ良いかというと、まだある。昼間はあまり適さない。ひとつにはヘリコプター。いつも飛ぶわけではないが、たまにウチの近くを飛ぶ。バババババ、というかドドドドドとやって来て、家が震える。ヘリコプターは空を飛んでいるのに、それでなんで家が震えるのかは知らないが、とにかく震えるんだ。ここから先は私が神経質なだけかもしれないが、最大の注意事項は実は家の中にある。うちの母は働き者で、怠け者の私は爪を煎じて飲むべきなんだが、働くという行動は大抵埃を舞い上げる。私がレコードを扱う時はちょっと困る。部屋を閉め切ってレコードをかけることになるが、時々煮物の匂い、たまねぎの匂い、干物の匂いなどが隙間から入ってくる。匂いは物理的にはレコード演奏を妨げないが、それでも匂ってほしくない。干物の匂いを嗅ぎながらレコード聴きたい人はあまりいないよね。結局、振動も埃も匂いも気にせずに作業ができる時間は夜ということになった。限られた時間を使っての作業となる。そして、一度レコード演奏を始めたら私は自室から出られない。なぜなら自室の出入り口が引き戸で、振動を伴ってガラガラガラと引かないと開かないからだ。それじゃあ初めから開けておけばいい?たしかに。でも今の季節はまだいくぶん暖かくて、開けておくと台所の生ゴミが臭う。言わせてもらえばこれは自治体がゴミ収集回数を減らしたせいだ。昔はこんなに臭う前に捨てられた。とにかく臭う。寒い季節になったらゴミは臭わないから、そうしたら出入り口は開けておこう。

こうして、夜8時を過ぎてから私はレコードのデジタル化を始めた。

以前の記事に書いたとおり、ジャケットのデジタル化は後日(後年)改めてすることにしたので、レコード演奏とPCの操作に専念すればいい。ただ、せっかくだから当座の利用のためにデジカメでジャケットの写真を撮っておく。照明が天井にありどうしてもジャケットは「写す私の頭の影」になるので、カメラは強制フラッシュの設定とする。そうするとジャケットの真ん中あたりにフラッシュの光が白い円になって写り込む。当座の利用だけだから、それでいいことにする。

どのレコードからデジタル化を始めるか。以前の私ならば、大好きなレコードから始めただろう。ワクワクする気持ちを抑えきれないからだ。でも今までにカセットテープ音声のデジタル化や、カセットテープ外見のスキャンなどをして、それは間違いだと知った。作業というのは進行するうちに問題点を発見し、改善を迫られることがしばしばある。もしも大好きなものから手をつけたら、それは改善前の問題点つきでデジタル化されてしまう。後からもう一度やり直したいと思っても、それまでに数多くの作業が済んでしまっており、それをやり直す時間も気力ももうない。だから私は比較的どうでもいいものから手をつけようとした。初めはもっとどうでもいいものから始めようとしていたが、ふと気づいたことには、私はレコードを5枚くらいずつビニルに包んで仕舞っている。それを例のオーディオ・テスト・レコードを出すために、ひとつだけ開封済みだ。じゃあそれからデジタル化を始めよう。そのビニルに入っていたのが、たまたま冨田勲だった。
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アナログシンセサイザーの、創作意欲や遊び心を呼び起こされるクリエイターという意味で、私は冨田勲の影響をずいぶん受けた。なにしろ自作アナログシンセを作ったくらいだ。でも彼の曲そのものは、私の好みとは違っていた。
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なお、ジャケットにシミが多いのは、子供の頃に湿気取りを入れておいたらそれが水を吸って水が滴るほどになり、かえってジャケットを湿らせたことがあったので、おもにその頃に付いたシミだろう。その頃はまだジャケットをビニルで包むなんていう極端なことはしていなかったから、放置するうちに埃が入り込んでそれに湿気が加わり、シミの元になった。

私の記憶では、このレコードには音作りを解説する多ページの冊子が付属していた。でもそれは記憶違いだった。実際にはペラペラのたった数ページの解説だった。昔の記憶というのは実際と違うことが多々ある。子供の頃の私にとって、このペラペラの解説冊子がとても重要だったから、記憶の中で多ページの立派な冊子に変貌していったのだろう。
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今回モニターに使ったヘッドホンはオーディオテクニカATH-A900Xだ。デジタル化に使うPCにはこのヘッドホンが接続してあり、デジタル化のさいはこのヘッドホンを使う。私はプラグ類をあまり抜き差ししたくない。昔はそんなことを考えなかったが、ある時母が言った言葉がきっかけで私はプラグを抜かない人間になった。母はただ、テレビのイヤホンが抜き差しするうちに聞こえなくなったと言っただけだった。その時私は「そんな馬鹿な」と思った。でもそれから何年も注意していると、頻繁に抜き差しするイヤホンジャックはやがて接触不良を起こすことがわかった。

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