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レコードプレーヤーがついに(9) [  レコード(補完計画)]

今回も実験の記録

実験1で「次回の実験」として予定したことを実行する。すなわち

新しく買ったフォノイコライザの左と右の入力にまったく同じ音源を接続し(たとえばどちらにもプレーヤーの右出力を入れる)、再度PCにてwavを作り、左右の音圧レベルを比較する。a.もしも左右が同じレベルならばフォノイコライザは正常動作。ただしその場合はオーディオ・テスト・レコードまたはレコードプレーヤーのどちらかが左の音だけ大きいことになり、それを追究しなければならない。レコードの左の音が大きい場合は良いが、プレーヤーのせいで左の音が大きい場合はデジタル化後に補正の必要がある。b.いっぽう、もしも左の音が大きければフォノイコライザは粗悪品である。デジタル化後に補正の必要がある。

1 プレーヤー(R出力)→(L入力)イコライザ(L出力)→(R入力)PC.wav
phonoeqtest6.jpg
フォノイコライザのL入出力にRと同じ機器を接続しRと同じ音を流したらどうなるか。振幅は右チャンネルに出ているが、上記のとおりフォノイコライザの左回路を通してある。結果がわかりやすいように図にした。ヘッドホンでモニターしても音は聞こえず、針を落とした場所が内側すぎて最初の1Kがなくて20Kから始まっているらしい。これを前回記事の"フォノイコライザ RIAA SPOT1"と比較する。結果は、フォノイコライザの左回路を通しても、右回路を通した時と振幅は同じだった。

2 プレーヤー(R出力)→(R入力)イコライザ(R出力)→(R入力)PC.wav
phonoeqtest7.jpg
念のために、フォノイコライザのR入出力に"1 プレーヤー(R出力)→(L入力)イコライザ(L出力)→(R入力)PC.wav"と同じ機器を接続し音を流した。結果は、やはりフォノイコライザの左右どちらの回路を通しても振幅は同じだった。

これで、左右の音圧レベルの違いはフォノイコライザに由来するものではないという結論になった。ただしオーディオ・テスト・レコードまたはレコードプレーヤーのどちらかが左の音だけ大きいことになる。可能ならばこれを追究したい。どうしたら追究できるのかよくわかっていないが、ひとまず左右の音圧レベルの違いではないほうの、もうひとつの気になる点からならばテストできる。つまり、左のノイズが大きかった点だ。このノイズがフォノイコライザ由来のものでないことはわかった。ではレコードプレーヤー由来のものか、それともレコード由来のものか。無演奏時のレコードプレーヤーのノイズレベルを調べる。

3 プレーヤー(ターンテーブル回転 針落とさず LR出力)→(LR入力)イコライザ(LR出力)→(LR入力)PC.wav
phonoeqtest8.jpg
プレーヤーに先ほどのオーディオ・テスト・レコードを置いたままだが、再生はしない。だがプレーヤーの電源は入っていてほしいのでトーンアームを少しレコード側へ動かしてターンテーブルを回す。針は落とさない。フォノイコライザには問題がないことがわかったので、普通に左右コードを接続する。先ほどの振幅を見れば、PCのライン入力にもノイズレベルの問題がないことはわかっている。無接続のほうのチャンネルは振幅がほぼゼロだ。結果は、振幅はほぼゼロ。プレーヤーの電源が入っているだけではノイズはないことがわかった。

4 (入力無接続)イコライザ(LR出力)→(LR入力)PC.wav
私はレコードを演奏してPCでデジタル化をしている間、まだその結果を視覚的に振幅として見ることができず、だからあらゆる可能性を試してデジタル化しておこうとした。フォノイコライザにプレーヤーを接続せずにPCでデジタル化すれば、フォノイコライザだけのノイズレベルがわかると思った。だが実際にはプレーヤーを接続してもノイズが出なかったので、"4 (入力無接続)イコライザ(LR出力)→(LR入力)PC.wav"の結果は言うまでもない。図にする必要もない。

これで少なくとも、(左チャンネルのノイズが大きいことを含めて)ノイズ関係の問題は機器の側になく、もしノイズがあればそれはレコード自体のせいという可能性が高くなった。左の音圧レベルが右と比べて高いのは、レコードの記録がそうなっているのか、それともプレーヤーのせいなのか、まだ判断できない。

5 通常接続で再度RIAA SWEEP.wav
phonoeqtest9.jpg
RIAA SWEEPというのは、オーディオ・テスト・レコードに記録されているものだが、今までのRIAA SPOTとは違う。最初に1KHzのパイロット信号があり、その後超低音から超高音までが連続変化して流れる。今までずっとSPOTのほうを材料にテストしていたので、他の音源もPCでデジタル化して後で調べようと思った。パイロット信号部分は他の記録よりもレベルが高く、図を見るとまるでクリップしているかのようだが、それは表示のレベル上限が今までの図に合わせるために-24dBになっているからだ。周波数が連続変化する正弦波の後、再度1KHzが流れるが、その後は無音のはずだ。ところがSoundEngine Freeに表示される振幅を見ると、右チャンネルがひどいことになっている。SPOTでは左、SWEEPでは右にノイズか。それに、左チャンネルの連続変化する正弦波の振幅が途中から極端に変化するのはどういうことだ。これはどうも、レコードに問題がある可能性が高くなった。オーディオをテストするためのレコードがこれでは困る。

6 針を新品に替えて再度RIAA SWEEP.wav
針を新品に替えて、"5 通常接続で再度RIAA SWEEP.wav"と同じことを試した。結果は、左右両方の全体的な出力が高くなった。

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