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人生補完計画 カセットテープ音声のデジタル化保存(83) [  カセットテープ(補完計画)]

浅田美代子の赤い風船

今週の火曜日に発症した蕁麻疹が5日目の今日もまだ完全には治っていない。今日は自分を元気づけるためにビデオ編集をした。機械好きの私はこういう作業をしていると元気が出る。

浅田美代子の赤い風船。私はこの曲をものすごく小さい頃に聞いた。小さすぎて断片的な記憶しかない。ただ、そういう幼児期の記憶というのは時としてその人の心に一生焼き付き、思い出として大事だったりする、それはあなたも理解してくれるだろう。

私個人にとっては、浅田美代子がステージの上で歌っている記憶がない。母が夕方に水仕事をしている時に台所のラジオから流れてきた曲の記憶が一番強い。私にとってそれほど小さい頃の歌という事だ。そんなわけで「時間ですよ」の記憶もすごくあやふやで、当時自分が見たのか、それとも何年もたってから「懐かしのテレビ番組」として一部分を見たのか、わからない。とにかく今日はその「時間ですよ」の動画についてだ。

赤い風船を懐かしむために色々ネット検索した私は、ある動画にたどりついた。どこにある動画かはあえて書かない。どうせググればすぐに見つかる。「時間ですよ」の中から、赤い風船を歌っている部分をUPしたものだ。当時の記録として貴重ではないだろうか。ところが私は、ある事に気づいた。歌っているマチャアキ、浅田美代子、天地真理の唇と歌が微妙にずれている。最初のほうはまだ許容範囲内だが、最後のほうは完全にずれて変だ。

よし、これを修正してやろう、と私は思った。

動画ファイルの中身は映像データと音声データに分かれている。今回、元動画が小さく質も最良とは言えないので、映像データは劣化させずにそのままとする。音声データだけを取り出し、これを映像データの唇の動きに合わせて伸縮し、ふたたび映像データと合わせる。

まずはaviutlの出番だ。あらかじめプラグインを入れてflvが読めるようにしておき、動画を読み込んでから「WAV出力」する。もちろん「再圧縮無し」だ。

私の勝手な見当というか山勘で、音声の編集はaviutlでは荷が重いかもしれないと考えた。音声をただ前後にずらすだけでなく、唇の動きに合わせて伸縮も必要かもしれない。そこでビデオオーサリングソフトも使う事にした。私のオーサリングソフトは読み込みファイルフォーマットが限られているので、元動画をMPEG-2に変換した。この作業について書くと冗長になるので省くが、とにかくMPEG-2にした。画質はどうでもいい。どうせ唇の動きを見て音声を編集するための参照映像にすぎないから。

このMPEG-2とwavをビデオオーサリングソフトに読み込んだ。MPEG-2とwavの再生開始点を一致させ、MPEG-2のほうの音声トラックはミュート。作業開始。

この動画は3つのパートから出来ている。マチャアキが「時間ですよ!」と叫ぶパート、マチャアキと浅田美代子が歌うパート、天地真理もいて3人で歌うパート。音声トラック(wav)をパートに従って3つに分割した。それが下の絵。絵の上が映像トラック、真ん中がMPEG-2の音声トラック(ミュート)、下がwavの音声トラック。wavの音声トラックが3つに切れている。
akai1.jpg

1番目のパートは音声のずれが感じられないのでそのままとする。2番目のパートは許容範囲のずれだが、それでも微妙にずれている。そこで音声をわずかに先行させる。下の絵は、1番目のパートと2番目のパートの境目。2番目のパートの音声を先行させたので1番目のパートと重なっている部分がある。本来は重なる部分の一方の音声をカットするのだろうが、どうせ片方が無音部分なのでこのままとする。それにクロスフェードと考えれば重なったままでも悪くない。
akai2.jpg

3番目のパートはただ音声がずれているだけでなく、そのずれが後へ行くほど大きくなる。音声トラックは2番目のパートと同様に少し先行させ、さらにこのパートの音声全体を伸縮させて口の動きに合わせる。下の絵は、2番目のパートと3番目のパートの境目。MPEG-2の本来の音声と比べると、wav音声が少し映像に先行しているのがわかる。
akai3.jpg

次の絵は動画の最後。音声トラックの最後を見るとわからないので、トラックの途中、波形が大きく変わる所を見てほしい。先ほどの、2番目と3番目のパートの境目でも音声は先行していたが、その先行の度合いが違う。つまり、wavのこの部分を伸縮させ、口の動きに合う長さを探し出した。
akai4.jpg

音声トラックの編集が済んだら、レンダリングする。もちろん映像と音声を別々に出力する設定にする。こうして出来たwavを、元のH.264とひとつのコンテナに入れる。

ここで、はたと気づいた。aviutlはプラグインでflvを読み込めるが、この場合、AVI出力で「再圧縮無し」にすると「未圧縮」になってしまう。これでは元のH.264をそのまま保てない。

次にavidemuxを思い出した。元のflvを読み込んで「映像」を「コピー」とし、メニューの「音声」から「メイントラック」を選んで、作成したwavを登録する。

元コンテナがflvなので初め「形式」をflvにしたが、これは「FLV1またはVP6のビデオにのみ対応している」というエラーが出た。VP6って確かビデオフォーマットだったっけ?だとするとこれはH.264だから無理なのか。

次に、最近aviutlを使っているせいで馴染みのあるaviにしてみる。エラー表示は出なかったが、出来上がった動画ファイルは絵が映らない。音だけだ。そういえば確か「Avidemuxの使い方」というサイトに、avi形式出力とx264は相性が悪い事が書いてあったのを思い出した。

3番目に試したのがmp4。これは成功した。音声は「MP3(Lame)」でも「AAC(Faac)」でも成功したが、「Avidemuxの使い方」というサイトでAAC(Faac)を推奨していたのでそうしておこう。ファイルサイズは、元flvが12.0MB、作ったmp4が音声ビットレート128で13.3MB。その前にMP3(Lame)で音声ビットレートを80まで落としたものは12.1MBだった。この80という数値は元flvを真空波動研で見たら72.00kb/sとなっていたからだが、実際に聞いてみるとわずかに音がシャリシャリ言っている気がする。やはり128kb/sにしておこう。元データよりも少し大きい程度。良い出来だ。

最後に、今回の動画修正のbefore-afterを動画にして載せておきたい。今回は編集結果をUPするのが目的でなく、「私は頑張ってるぞ!」というのを叫ぶのが目的なので、動画の全体は載せない。(そもそもブログのサイズ制限があるから載せられない。)before-afterをお見せするために再編集してあるから、ここにUPしたのは元flvと同じ映像データ・同じ画面サイズではない。興味のある方はぜひご自分で編集してみてほしい。やり方は上に全部書いた。


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