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夢十夜 第十夜 [手記さまざま]

夢を見た。私は偶然に、昔見た外国の映画かドラマの舞台に出くわした。そこは細長い建物で、薄汚れた学生寮だった。私の他に2人の人物が同行しているが、彼らは旅先でたまたま知り合っただけの人物だ。私たちは棟の一方の端から廊下を歩いてもう一方の端に出た。そこには2階まで吹き抜けの広い空間があり、車両も出入りできるように開かれた、そして棟の中でも一番薄汚れた場所だった。それは映画の中でも印象的なシーンだった。ラスト近くで、鬼寮長が全員を整列させ、大作戦を決行して遅れて来た主人公たちに罰を与えるシーンだ。その時、私たち3人の近くにコンクリートミキサー車のような車が停まり、人もいないのに勝手に太くて長いホースが空中を漂い始めた。私はこれを映画で知っている。他の2人は知らないから呆気にとられているが、これは大変だ。この車はバキュームカーだ。次のシーンで汚物をぶちまけるぞ。走れーっ! 私たち3人は急いで棟から外へ出た。
その後私は映画のシーンが懐かしくてもう一度訪れた。他の2人とは別れたらしい。例の棟の端に来てみると、汚物はなく、そこにあった巨大な機械もなかった。人に聞いたら、すべて撤去されたそうだ。私は、映画の舞台が変えられてしまったことに空しさを覚えた。そこで目が覚めた。
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