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おじさんの料理番外 自己流広島焼き [料理]

広島風お好み焼き。広島以外の人はよく広島焼きと呼びます。これ、じつに美味しいんですが、作るのが難しいということで家庭で作るのは敬遠されがちです。たしかに店で出されるのと同じものを作るのは至難の業ですが、自分が食べるだけの「広島焼きもどき」ならば家で作れます。ただし、この料理は気を抜く暇がありません。いいかげんな気持ちで作ると結構情けないものが出来ますから、ちゃんと作るのがコツです。

家庭用ホットプレート
フライ返し
ホットプレートにひく油+塗る道具
(ティッシュペーパーに染みこませて菜箸でつまんで塗っても)
水でゆるく溶いた小麦粉
(クレープ状に薄く焼ける程度にゆるく溶く。あまり多くなくて良い)
かつお削り節少々
千切りキャベツ(新鮮で甘味のあるもの。メインの具と考えて多めに)
もやし
好みの具(ネギと天かすは普通入るらしいが、まあ好みで適当に)
豚バラ肉の薄切り(脂が気になる時は、悲しいけど他の部位でも)
焼きそば(1人前に1/2玉くらい)
オタフクソース+塗る刷毛
卵(1人前に1個)
青海苔
マヨネーズ

ホットプレートを熱してから油をひき、その上でゆるく溶いた小麦粉少量を円形にのばす(小麦粉はクレープのように薄くなるほどゆるく溶いておく)。上に削り節少々をふりかける。
先ほどの生地が乾いたら、上にキャベツの千切りを大盛りにし、もやしを載せ、塩胡椒をふる。さらに好みの具を載せ、溶いた小麦粉の残りを(つなぎとして)少しだけかけ、一番上に豚バラ肉を載せる。全体は小山のように盛り上がる。
店では強い火力だから蓋をしないが、なにしろ家庭用ホットプレートだから、火が通るのを助ける意味で一時的に蓋をして蒸らす。でも、なにしろ小山になってるから、蓋をすると小山のてっぺん(つなぎの水溶き小麦粉など)が蓋にくっつく。なお、後でそばを炒める間も小山は焼き続けるので、完全に火が通りきるまで蓋をして蒸らさなくて良い。
この小山を、なんとかして上下ひっくり返す。本当のやり方ではないが、2本のフライ返しを使い、1本で下からすくい上げ、もう1本を上に当てて上下逆さにしてプレートに置き、空いた1本で小山が動かないように堤防を作りながらそっと下のフライ返しを引き抜くと、素人でもそれなりになる。ひっくり返した小山はホットプレートの中心でなく少し端に置く。
上下逆さになった小山を放置して火を通す。上から押さえて潰してはいけない。小山に火を通している間にプレートの空いている所に改めて油をひき、焼きそばを炒め、オタフクソースを少しかけて薄味をつける。
放置しておいた小山をフライ返しで持ち上げて、焼きそばの上に置く。今回は上下ひっくり返す必要はない。
プレートの空いた所に改めて油をひき、卵を割り、黄身を軽く潰し(黄身と白身が混ざらなくて良い)、丸く広げ、まだ固まりきらないうちに(ここは忙しい!)先ほどの小山+焼きそばを持ち上げて卵の上に置く(これは面倒。フライ返し2本を使う技だと下側のフライ返しに卵がくっついてしまう。がんばれ!)。今回も上下ひっくり返す必要はない。
卵に火が通ったら全体を上下ひっくり返し、オタフクソースを刷毛で薄く塗り、青海苔をかける。ソースは後で食べる人がマヨネーズと共にいくらでもかけられるので、今は青海苔をくっつける糊がわりに少し塗れば良い。

これで出来上がりです。見た目はともかく、味は広島焼きみたいになります。私見ですが、基本となる3つの味は、火の通ったキャベツの甘味、いちばん上の卵の味、そしてオタフクソースの味ではないでしょうか。だから他の具を好みで変えてもキャベツだけは必ず大盛りにしたいし、新鮮でいいキャベツでないと美味しくなりません。オタフクソースがないからと普通のウスターソースや中濃ソースを使うと、まったく別の味になってしまいます。

ひっくり返すという面倒な動作、これが大事だというのも作ってみてわかりました。時間をかけて具を何層にも重ねてゆくこの料理をひっくり返さずにそのまま作り続けると、いちばん下の生地が焦げてしまいます。それに、ひっくり返すことで最後に載せた生の具に火が通るようになります。卵だって、半生の状態で上に具を載せて焼き、後からひっくり返すから全体が一体になるわけで、別個に作った薄焼きの玉子焼きをただ上に載せるのとは違います。この料理の調理法は、考え抜かれているんですね。


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