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坐骨神経痛(2) 1ヶ月立ったまま眠らない [坐骨神経痛]

(坐骨神経痛(1)から続く)
ひと口に坐骨神経痛といっても、人から話を聞くと症状はさまざまだ。ある人は横になっているぶんには痛くないが、立つと痛いと言った。私の場合はもっと大変だった。横になると痛い。立っているぶんには痛くない。何が大変かというと、眠ることができないのだ。横になろうとすると激痛が走るから。ずっと立っていて、足が我慢できなくなるとひざまづき、何かにつかまった。この状態が1ヶ月続いた。つまり私は、ひと月のあいだ眠らなかった。世の中にはごくまれに眠らない人間がいると聞いている。あるいは、ほんの少しの睡眠時間で生きている人間ならばもっと沢山いる。だから自分も何とかなるだろうと思った。そして本当に何とかなった。人間はひと月眠らなくても生きていられる。

そのうちに私は、横になるのは不可能だが、斜めの状態なら耐えられることを発見した。古い安物の肘掛け椅子を出してもらい、そこに浅く腰かける、というよりも尾骶骨だけで体を支えるようにして斜めになった。尾骶骨以外の背中は全部浮いているが、それでも24時間立っているよりはずっと良い。

1ヶ月近く経った頃、ものすごい睡魔に襲われた。20日かそれ以上一睡もしなかったのだから、当たり前か。それから後は、睡魔が勝つか、痛みが勝つかという生活だった。睡魔が勝てば激痛に苦しみながらも眠りに落ち、痛みが勝てば眠れなかった。

1ヶ月を過ぎた頃、ようやく回復の兆しが見えてきた。少しずつ、横になれるようになってきた。とはいえ全快するにはさらに1ヶ月以上かかった。

この坐骨神経痛の記事で私が一番言いたいことは、まだ言っていない。それは、医者に行くべきかどうか、ということだ。
(つづく)


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