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銀行がセキュリティを気にしすぎて老人はもう銀行を使えない [手記さまざま6]

以前の記事に書いたが、ある銀行で第二暗証番号が廃止になり、ワンタイムパスワードに変更になる。その手続きが予想を超える面倒さだ。複雑すぎて、ネット世代以前の老人はこの銀行を使えなくなった。以下に、私の闘いの記録を記させてほしい。

ワンタイムパスワードはスマホアプリに送られる。面倒はそのアプリの初期設定から始まった。最初に店番号とカード番号と第一暗証番号を打ち込むが、ここでなぜかエラーが出た。店番号とカード番号はカードに書いてあるから、私は当然第一暗証番号を間違えたと「勘違い」した。そう、実際にはそうじゃなかった! なんと、通帳の店番号とカードの店番号が違う番号だった。そして、アプリではカードに書いてある店番号を入力してくださいと表示されるのに、正解は通帳のほうの店番号だったのだ! それはないだろう!?

そうと知るはずもない私は第一暗証番号を再設定する羽目になり、その審査に一週間ちょっとかかった。その後書留で新しい設定が送られてきた。時を同じくして昔のメモが見つかり、私が記憶していた第一暗証番号が正しかったことが判明した。私は一週間ちょっとかけて、同じ第一暗証番号を再設定したことになる。

スマホアプリの初期設定には携帯電話番号が要る。私のスマホはデータSIMなので電話番号がない。仕方がないので親のスマホの電話番号を借りた。

インターネットバンキングサイトで電話番号の登録をしようとしたら、インターネットサイトでは電話番号の変更はできないと表示された。専用のアプリ(さっきのとは別の)をスマホにインストールして、そのアプリで電話番号を変更する。

私はそのアプリをインストールして電話番号登録を始めた。顔写真と証明書類の写真を撮る。ここで悲しいことが起きた。私のスマホはシャープのSHG03だが、このスマホはある時期から自撮りカメラがエラーになって撮影できない。最初は機械の故障かと思ったが、OSを最新にしてしばらくしたら自撮りカメラが復活した。機械の故障ならば復活はしない。これはソフトウェアのアップデートのさいにハードと合わない不具合が生じたのだ。その後しばらくは自撮りができたが、最近また自撮りがエラーになった。そう、顔写真を撮るにはスマホの自撮りカメラを使う! 顔写真撮影がエラーになった!

仕方がないから私は自分のスマホSHG03を使うのを諦め、親のスマホにアプリをインストールして最初から電話番号登録を始めた。自撮りはもちろん可能だった。ところが、まばたきしたら撮影されると書いてあるのに、まばたきしても撮影されない! 枠が緑になったり赤になったり、緑になった時にまばたきするがその後赤に戻ってメガネをかけないで等の注意事項が出る。メガネは最初からかけていない。そのうちに時間切れで再度お試しくださいと表示されて終わる。太陽がまぶしいのを我慢してカーテンを開けて長時間トライし、バカバカしくなった。レースのカーテンを閉めたら顔にレースの明暗が写ったが私は悪くない。何度トライしてもエラーになって、しまいには終了するアプリが悪い。

それからはもうバカバカしいから気楽に目をパチパチしていたら、そのうちに成功した。数日後に結果が通知される。顔にレースのカーテンの影があって不可と言われなければ、これでやっと電話番号の登録が終わる。

でも、終わるのは電話番号の登録だけだぞ。当初の目的はワンタイムパスワードアプリの初期設定で、それに携帯電話番号が要るという話だ。私の闘いはまだ終わらない。