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第四の生き甲斐を探します205 昔の写真をスキャンしてDigital ICEが使えなかった [手記さまざま6]

私は転居時にあらゆる物を処分して引っ越したが、わずかに残して新居へ持ってきた物がある。その中に、中身不明の包みがあった。写真の束であることはわかっていたが、転居前のあわただしい荷造りで中身の詳細を書かずに梱包してしまった。今ようやく中身の確認をした。

そうしたら、以前にスキャンしたネガに含まれる写真だった。しかしネガは経年劣化で黄色くなり、しかもその黄色がコマの中央だけ濃いので、スキャナ付属の退色復元を使っても中央の黄色が残ってしまった。いっぽう今回見つかった写真は退色がそれほど進んでおらず、何よりも部分的な変色がない。そこで私はこれらの写真をフラットベッドスキャナでスキャンし保存することにした。

ネガスキャンの4800dpiと比較し、解像度はそれと同程度の画像サイズである1200dpiとした。
アンシャープマスクは原稿種を反射原稿にしても相変わらずデフォルトでチェックが付くのでonとした。
退色復元はon/offで2回スキャンすることにした。

さて問題はDigital ICEだった。これが色々と予想外の結果になった。
原稿種を反射原稿にしたら、Digital ICEにネガでは出なかった設定項目が出た。しかしそれがネット上に情報があるDigital ICE liteとかいうものではなく、「標準」と「強」という選択肢だ。実験してみた:
Digital ICE以外の設定は上記、退色復元はoff。
Digital ICE 標準
test1.jpg
写真の下のほうを見てほしい。なぜかブロックノイズ状にボケボケになった。この時はまだ、私はその原因に気づいていなかった。

Digital ICE 強
test2.jpg
さらにひどくボケボケになった。私はようやく、その原因に気づいた。Digital ICEはネガ等の表面にあるゴミやホコリを検知してその部分を修正する。つまりネガ等の表面が平らでなく何かが付いていると修正しようとする。ところで、この写真は何の因果か光沢紙ではなく、絹目の類だった。紙の表面に凹凸の加工がしてあった。そのせいでDigital ICEが凹凸を検知して全部修正しようとしたのだ。

私は上記の仮説を確かめるためにDigital ICEをoffにしてスキャンしてみた。
test3.jpg
ボケボケはなくなったが小さなゴミが映り込んだ。ゴミ自体が白く、暗い色の部分で目立つ。

私は「ホコリ除去」をonにしてスキャンした。しかし小さなゴミは消えなかった! 画像は、ひとつ上と同じなので省略する。

私はホコリ除去もDigital ICEもoffにするしかない。スキャン前に必死でホコリを取り、それでも取れなかった分は諦めるしかない。

拡大すると写真表面の凹凸がまるで緩衝材プチプチのように目立つ。スキャンを進めながら、モアレ除去を利用して凹凸を目立たなくできないかと気づいた。モアレ除去を試そうとしたら、印刷線数という設定があった。これでは、印刷線と関係ない凹凸には向かないかと思いつつもスキャンしようとしたら、「モアレ除去機能を使用するには、解像度またはズームを下げてください。」というエラーメッセージが出た。解像度を1200dpiから600dpiに下げて印刷線数「一般」でスキャンしてみた。
test4.jpg
結果は、画像は小さくなり、プチプチ模様は消えなかった。