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第四の生き甲斐を探します197 第8幕第6場(続) [手記さまざま6]

私は、訳に困った時は基本に戻る事にしている。つまり初級文法まで戻って直訳の確認から始める。そうする事で、正しい訳から大きく逸脱する事を防ぎたい。ところが、ごくまれに初級文法が当てはまらない文がある。前置詞aufと共に使うはずの動詞なのにaufがない、とか、他動詞なのに4格目的語がない、とか。そういう時は仕方がないから、前後の意味から察するしかない。今回の訳にも、一見さらりと訳しているようだが実は困り果て、未解決の部分がある。


第8幕第6場 替え玉作戦の顛末(続き)

メルツさんは商談の最中です
無駄話はやめて 私は追い払えないわよ
まあいいわ 623・・・632号室
どうしてすぐに言わないの
だから 私がこの上なく認めているメルツ氏の 
成功の見込みあるこの会社の ええと・・・
ドレスデン
ドレスデン工場に決めました 未来は双眼鏡にある
まあ、そうなのかもしれん
あなたは何の仕事を?
私ですか
私の仕事はタカ・・・タカ・・・
タカハシ商事です
それは知ってる あなた個人の技能が知りたい
私の技能は
ヨーデルです
ヨ・デ・ル これは日本語で 企業経営、経済顧問のことです
未来は双眼鏡にある
経済顧問は興味深い それならお聞きしたい
もう時間です
どうしたら低迷する輸出を回復できるか あなたのお考えは?
ええと・・・輸出ですか
ええ まさにこの分野で私は日本人の視点に興味がある
私もです でも先ほど言いましたが
それなら発言できます
駄目だ!
言います
メルツさん 時間の事は問題ない
どうぞ タカハシ様
最も重要なのは ドイツの政治がドイツの企業をとりわけアジア市場の拡大において もっと積極的に支援することです
日本の我々は国外取引でいつも協調行動をとっています
私の説だ!
私のもです


あまりに長いので、今回の記事でもキリの良い所までたどり着かない。この続きはまた次回に。