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花の名前を探した [手記さまざま2]

二十年前、三十年前と今とでは、自然環境が異なる。私が若い頃に家の近くでたくさん見た鳥は、スズメ、ツバメ、ハト、カラスだった。今ではカラス以外の鳥が少なくなり、新たにセキレイとムクドリが幅をきかせている。こう書ければ簡単だが、最初は鳥の名前がわからずに苦労した。名前がわからないと、他人に伝えられない。ムクドリは、幸運にもネット上で質問している人がいるのを見つけた。「最近よく見かける、スズメよりも大きめの鳥は何ですか」と。そこにムクドリという回答が寄せられていた。セキレイのほうはネット検索が難しかった。小さくて尻尾が長くてチョコチョコと走る鳥と打ち込んでも、そううまくヒットするものでない。この鳥の名前は行きつけの床屋さんが教えてくれた。床屋さんによるとセキレイには何種類かあるらしいが、私は覚えきれないのでセキレイでいい。

植物のほうは動物よりも種類が多く、いちいち把握していられない。それでも気になる何かに出くわすことはある。私が子供の頃は、その辺の土手や空き地にツクシ、クズ、セイタカアワダチソウ、ススキがたくさん生えた。どれも今ではずいぶん少なくなった。いっぽう、昔は見なかったのに最近はよく見る植物もある。そういうのは家々の花壇に咲いている観賞用の草花だ。私はとりわけ、下の写真の花が気になってしょうがない。

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調べてみると「サルビア」と紹介されることがあるが、それは個人的に困る。なぜかというと、私にとってサルビアは、赤い花でヒューっと突き出て、それを摘んで咥えると蜜が甘いと言われていた、あれだから。見た目の違う花が同じ名前で呼ばれると、間違えてしまう。これを解決する呼び名としてサルビア・ミクロフィラやサルビア・グレッギーがあるようだ。これらはそれぞれ別の種の名前だ。そうすると今度は、当該の花がミクロフィラのほうかグレッギーのほうかがわからないし、巷にあるのは普通は交配の進んだ雑種だろう。第一そんな細かいことは植物学者さんに任せておけばいい。それでは、この赤と白が色々な割合で混ざる可愛らしい花を全部ひとまとめにして、しかも昔からあるサルビアと区別して呼べる名前はないのか。チェリーセージという英語名があるそうだ。ホットリップスという呼び名もネット上で見かける。

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