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外付けHDD内データ引っ越し作戦 [手記さまざま2]

私が昔のカセットテープ、ビデオテープ、子供の頃の本など、自分が若かった頃の物を可能な限りデジタル化してPCのHDDに入れようとしている事は、このブログで何度も書いた。保存のための外付けHDDは当初2TBで、作業を始めた頃は2TB HDDがデータで埋まる事はないだろうと思っていた。なぜならビデオテープの動画はmp4に圧縮して入れるし、動画以上に大きなサイズのデータはないはずだから。ところが世の中というのは予想通りに行かないもので、もうじき2TBが一杯になる。そこで私は、あと2TB買い足してデータを分けて入れるか、4TBを買ってデータを全部引っ越すか、選ばなければならなくなった。

2TB買い足す事にはメリットがある。万一片方のHDDがクラッシュした時も、もう片方のHDD内のデータは無傷だ。でもデメリットもある。誰でもデータは同類のものをまとめてひとつのディレクトリに入れてある。新しいデータを新しいHDDに入れると、同類のものが2つのHDDに分かれて入る。それが嫌なら、古いHDDのデータの半分を(種類別にキリの良い所で分けて)新しいHDDへ移し、各HDDに空きを作る。このデータ選別の作業は機械やソフト任せではなく私が采配を振って行わなければならない。つまり、どこかヌケている私がデータを新しいHDDへ移したつもりでうっかり移しておらず、古いHDDからデータを消してしまったら、そのデータは二度と戻らない。このリスクは万一のHDDクラッシュよりもずっと高い。

そういうわけで、私は4TBのHDDを買わなければならなくなった。大事なデータを入れて長年保存するのが目的だから、安物を買うわけにゆかない。「そんなこと言ったって予算が最優先だ」と思う方のために、私の過去の失敗をお話ししよう。

それは私がカセットテープ録音のデジタル化を始める前の事だった。テープ再生用のカセットデッキを購入しようとした。私のカセットテープの個人的な事情で、カセットデッキにピッチコントロールだけは必要だった。この要件を満たす機種は少なく、どれを買うかはすぐに決まった。私の間違いはそれからだ。ネットで安く買おうとして検索したら、機種名の最後あたりがちょびっと違うが安いのがあった。何で安いのかがわからなかったが、機械の性能が同じなら安い方が良いに決まっている。それを買った。やがて届いた段ボール箱を開けて、私は妙に思った。カセットデッキを取り出すと、埃が付いている。中古を買ったつもりはない。カセットホルダーを開けて覗き込むと、中に埃が積もっている。これは、店頭に飾ってあった物じゃないのか。ダブルカセットの片方のヘッドの表面に傷が付いている。これは、とんでもない「訳あり商品」だ。だから安かったんだ、と、やっとわかった。普通の使用ならば、どうという事はない。でも私は、カセットテープ音声をPC保存しようとしている。できるだけ良い状態で再生し、その音を半永久的に保存しようという時に、訳あり商品のカセットデッキを買ってしまった。その時の後悔を私は忘れない。だから今買うデータ保存用HDDは安さで選んじゃ駄目なんだ。

まず、放熱用ファンが付いている物を選ぶ。その他にグレードの違いがあれば、最低グレードは選ばない。こうして私はIO DATAのHDJA-UTWシリーズを買うことになった。私が何度も腰痛を起こし、それでもやめず、何度も足を腫れさせ、それでもやめずに何年もかけて作ったPC保存用データを確実に保存するためだ。高くても仕方がない。

いま、古いHDDから新しいHDDへデータをコピーしている最中だ。気づいたことを書きたい。IO DATAの外付けHDDは、データアクセス時に電源ランプが点滅する。そこまでは古い方も新しい方も同じだ。違いは、アクセスランプの光の強さだ。古いほう(かなり古いので型番はもはや不明だがファン付きのタイプ)は、ランプがぼうっと光る。ところが新しいほうHDJA-UTWは、光が強い。昼間はまだ違和感がないが、夜、しかも寝る前に電気を消すと、まるでフラッシュがひっきりなしに点滅しているかのような感じだ。同じ部屋での安眠は難しい。

コピーソフトについても書かねばならない。定番フリーソフトのひとつらしいFastCopyを選んだ。まず少量のデータで試してみたが、その時点で気づかなかったことがある。本番を始めてからやっとそれに気づいた。普通にWindowsのエクスプローラを使ってファイルをコピーする時は、隠しファイルを非表示にしておけばそれをコピーせずに済む。私がコピーしたくない隠しファイルとは、画像をサムネイル表示にした時のサムネイルデータや、Word文書を開いたまま何らかの事故で強制終了した時に残る一時ファイルだ。データ保存用のHDDにはコピーする必要がないし、できればコピーしたくない。ところが、FastCopyはWindowsのエクスプローラが隠しファイルを表示しない設定でも隠しファイルを見つけ出してしまい、それもコピーしてしまう。隠しファイル(つまり特定の属性のファイル)をコピーの対象から除外する機能がない。 https://groups.google.com/forum/m/#!topic/fastcopy/a9VFTJ9WBuo

コピーに要する時間。これはマシンのスペックとFastCopyの設定で変わってくるが、私の場合はUSB3.0接続(ただし古いほうのHDDは古すぎてUSB3.0非対応の可能性がある)で、バッファサイズをFastCopyのデフォルトとし、単純なコピー(全上書き)(転送先は空っぽだから実際には上書きされない)で、2TB弱のデータを16時間半ほどでコピー完了、いまベリファイを行っている。

追伸
HDDには一切のエラーなく作業は終わった。それでも追記すべき事ができた。私が考えた選択肢は、2TBを追加する、4TBにデータを入れかえる、の他に実はもうひとつあった。4TBではなく3TBを買うという選択肢が。VHSビデオなどのPC保存は、ほぼ終わった。4TBなくても、あと1TBだけ足して、合計3TBで足りるのではないか。つまり今回買った4TB HDDのうち1TB分は、念のため、万が一のための空きのつもりだった。さて、4TB HDDをPCに接続してプロパティを表示した。実際にPCで使う時に表示される容量が購入時の表記よりも少ないのは知っていたが、3.63TBという数値を見た時には目を疑ってしまった。もちろん、このHDDが壊れているのでなく、4TBという表記で売られているHDDはどれもこうなるわけだ。3TB HDDならば、実際に使える容量はどれ位だろう。