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個人的記録 [坐骨神経痛]

右足が痛くてまともに歩けなくなったのは、今から数週間前のことだった。初めはまったく原因不明だった。私は以前から下半身が弱いが、それでも朝出かける時はそれほどの問題なく歩いてゆき、一日外にいて体に無理をさせて夜帰宅する時に足が痛くてまともに歩けなくなるというのが普通だった。その痛みも一時的なもので、翌日には治っているか、せいぜい痛みをこらえて力を入れ続けたせいで筋肉痛が残る程度だった。ところが今回は、夜寝ていて足腰が痛くて目が覚め寝返りをうつ。するとしばらくは楽になりまた寝る。そのうちにまた足腰が痛くて目が覚め寝返りをうつという有様で、翌日外出すると朝から足が痛くてまともに歩けない。何か困ったことが起きたと思っていたが、原因不明だった。

原因を察し始めたのは1週間くらい経ってようやくだった。それまで右足の膝がチクチクと痛み、股関節がチクチクと痛み、歩いていて右足が前へ出ないとばかり思っていたが、本当の原因は足の関節ではなく、腰ではないだろうか。腰が少しだけ悪い時、家の中を歩き回る程度は何でもないが、外を歩くと足を前へ出すたびに腰にキュッと力が入る。歩くうちにその力が腰痛を引きおこす。ところが歩いている本人は腰に意識して歩いていないので、まだ気づかない。意識はしないが体のほうがいち早く反応する。腰をかばって歩き方が変になる。変な歩き方をするから足に無理な力が入る。それで歩きづらく、やがて足が痛くなる。今回の症状は、これではないだろうか。そういえば夜寝ていて痛かったのは、足だけでなく腰もだった。

こうして原因は持病の腰痛にあると推測した後も、私がその解決策を考えるまでにはさらに何日もかかった。頭の片隅にはいつも腰痛のことがあるから、普段の生活の中でほとんど無意識にヒントを探していた。そして見つけたヒントは、椅子にあった。私の机の前にある椅子は、バスタオルのような布が掛けてある。この布が、ふと気づくといつもずれて右に片寄っている。椅子の真ん中に掛け直しても、気づくとまた片寄っている。これは、私の座り方がおかしく、体が傾いているということではないか。

次に改善策の考案だ。まず私は、p!ntoの使用を考えた。p!ntoは何年も前に親が間違えて買ってきて、使わないから私が天袋に仕舞ったのだが、それを親がまた引っぱり出してきて、でも使えず、部屋の片隅に置いたまま置物と化していた。今回の腰痛の原因が私の座り方にあるとすれば、p!ntoこそその矯正に最適の道具ではないか。そう考えて2日ほど経ち、私はまさにp!ntoを試そうとして椅子の上のクッションをどけた。その時、妙な違和感があった。歪んでいるのは私の座り方なのか、それとも椅子自体なのか。私は椅子の座面を押してみた。左側がわずかにカクンと沈んで傾いた。そうだった、ある時期からこの椅子はこうだった。この椅子はオフィスでも使いそうなキャスターの付いた椅子で、買った当時は私はとても大事に使っていた。しかし1年経ち2年経ち、天袋の奥を見るために別室から踏み台を持ってくるのが億劫な私はこの椅子を踏み台にするようになった。おそらくその時、私の全体重が椅子の中心から離れた所にかかり、ガタが来てしまったんだろう。それでもたいしたことはないと思い普通に椅子を使って数年、実際には私の尻は、この椅子に座るたびに左へかしいでいたのではないか。それが元々悪い腰を痛くしたのではないか。

すべては私の推測だが、まずは試してみるべきだ。私は椅子の上にあるクッションをわざと座面の左側にずらして置き、結果的に尻が水平になるようにした。その状態で試し始めたが、結果が出るにはまだ日数が必要だろう。ひとまず、夜寝ている時の足腰の痛さは少し改善された気がするとだけ記録しておく。