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みんなあげちゃうを、みんな捨てちゃう [手記さまざま]

何の話かって?弓月光先生の漫画「みんなあげちゃう」を、みんな捨てちゃう話だ。

私は若い頃、弓月先生の作品をいくつか持っていた。少なくとも「みんなあげちゃう」と「甘い生活」は持っていた。でも「甘い生活」はかなり前に処分したし、去年だったか「みんなあげちゃう」も全部捨てたので、これで「みんなあげちゃう」でなく「みんな捨てちゃう」になったわけだ。

最近なぜか、ふとこの漫画のことを思い出す。実は私個人はとことん好きな漫画というわけではなく、だから捨ててしまったのだが、もう手元にないと思うと「薄れゆく記憶」がなんだか惜しくなってきた。それで、いま記憶に残っているストーリーだけでもメモしておこうという気になった。

この漫画はウィキペディアでは「エロティックコメディ漫画」と称されている。掲載誌は「週刊ヤングジャンプ」だったそうだ。たしかに、私が古本屋で買い揃えた単行本はYJコミックスだった。正確には最後の数巻が古本屋になく、後年出版されたらしい分厚い再版本で補充したんだが。

主人公の名前は地下中六郎。逆玉に乗った男だ。連れ合いの名は悠乃。間宮財団の娘。金は湯水のように使えるという女だ。

悠乃の顔が、一番最初に登場した時とその後で違った。最初だけは馴染みやすい顔で、後のほうが個性の強い顔になったと記憶している。でも本を捨てた後なので再確認はできない。

この漫画に一本筋の通ったものを見つけるならば、それは地下中六郎の女性遍歴だろう。もちろんそこに至るまでにストーリーとか事情とかはある。ストーリーや事情はフィクションならではのとても奇抜なものだった。六郎のナニが呪われて、呪いを解くために福娘を何人も探したりした。ナニの長さ太さを自分の意志で決められるようになったりと、設定は「何でもあり」だった。女性の職業・身分・特徴の設定も奇抜だったり極端だったりした。

ここまで書きながら弱気ですまないが、ずっと昔に読んだのを思い出しながら書いているから、記述の正確さに自信がない。初めからこんな文章を書くと知っていたら本は捨てなかったのに。仕方がないから、わずかに残したページの断片をメインに書こう。それなら記述が正確になるだろう。でも長編漫画全体の1パーセント程度の断片しか残ってないので、多くの要素や登場人物が抜けている。

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最初の浮気相手。これはたまたま保存した部分に名前が残っていた。津々見鮎子。貧乏学生。ボロアパートに住んでいる。

六郎の次の浮気相手が誰かは、本がない今ではもうわからない。このへんで間宮家が六郎に課した試練があったと記憶している。その試練の中で女性が何人か出てきたが、あまり保存していない。六郎の母そっくり人間なんてのを保存しなかったのは言うまでもない。

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次に断片が残っているのは、ミスティ・アン・マクマイヤー。石油メジャーのひとつUP石油会長の孫娘という設定。

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この先名前はわからないだろうと思っていたけど、やっぱりなあ。次に残っていたのは、名前がフルネームではわからない。美保代。どういう事情でこうなったかもわからない。鉄壁のナニをもつ女性で六郎が苦労する。それを脇で悠乃とその母親がひやかすという、なんともあっけらかんと明るいエロティックコメディだ。

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真奈。駆け込み寺の女性住職の娘。真奈は男というものを見たことがない。そういう極端な設定だ。

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ひとみ。これは婦警だったと思う。その父親も警察関係者で、詳しい所はもうわからないけど、鬼警部か何か、そんな所じゃないだろうか。

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千倉景子。おっきな暴力団の地下カジノのディーラー。殺人的な入れ歯で襲いかかる彼女にたいして、六郎は伸縮自在の息子で彼女の顎を外して撃退する。奇抜というか荒唐無稽というか。

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金髪の・・・ありす?それ以外はもう何もわからない。とにかく、こんな風にさまざまな設定の女性が出てきて、その中には現実にありえないような設定も多々ある。

そして始まったオリンピックならぬフリンピック。ここまで来ると話も終盤か。浮気ばかりする六郎に心底腹を立てた悠乃が、自分も不倫すると言い出して、その相手を決めるフリンピックを開催したという話だったか?そういう流れだから今回は女でなく男が色々出てくる。フリンピック解説員みずから「びっくり人間大会」と形容するほどの異常さで、びっくり体質男が何人も出てくる。このびっくり体質男の順位を決めるための相手はイブという女性型アンドロイドだ。このアンドロイドはひとえにソレ目的で造られたので、リーフのマルチほど感情豊かではない。そのかわりに、殿方の持ち物がたとえ粗末であっても褒めるようにプログラムされていたり、侮辱されたら怒って謝罪を要求するなど、妙な特徴がある。
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結局フリンピックを勝ち抜いて悠乃の不倫相手になったのは舌倫男で、実はこれはアンドロイドというオチだったと思う。

この長い長い漫画の最後は確か、六郎がどっかの女に間宮家の実印を渡したという、およそ日本に生まれ育ったら誰もしないであろう馬鹿をやった話だったか。もう本がないから詳しくはわからない。ここから先の文は適当な記憶だけが頼りだから、どこか間違っているに違いない。すまん。確かその女が間宮のライバル企業か何かだった。さっそく女は間宮の財産を動かし始めた。間宮家存亡の危機。張本人の六郎は間宮家追放の危機。その時、間宮のババアが言った。六郎を手放してはならん。それでどうなったかというと、今まで六郎と関係をもった女性たちの中には財界その他に力をもっている人がいた。みんなで間宮の危機を救った。なぜなら彼女たちと六郎との関係が、愛のある関係だったから。だから彼女たちの心を動かした。確か、そんな感じじゃなかったっけ。

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