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親知らず (1) [その他の病気]

横に向いて生えている親知らずを3本抜く事になった。この親知らずについては何年も前に記事に書いたと思う。その時は、私が何も言わないながらもものすごい顔をしたらしく、先生が様子を見ましょうと言った。それから何年経っただろう。私は市販の歯ブラシの植毛を自分の歯の隙間に合わせて切ったモヒカン形状ブラシと歯間ブラシを使い、毎晩20分かけて歯を磨いた。その結果、親知らずは少なくとも外見と感覚においては数年前と変わらず何の問題も起こさないで今に至った。ではなんで歯医者さんは今回、親知らずを抜きましょうと言ったのか。私には納得しにくい理由だった。親知らずが横に向かって生えていると隣の歯が虫歯になる事が多いから。でも私は虫歯になっていない。毎晩20分かけて特製ブラシと歯間ブラシで隣の歯との間も磨いている。2つの事が嫌だった。今の私の歯が虫歯になったからではなく、虫歯になる人が多いという理由で決められた事と、今まで何年にもわたる私の毎日20分の努力が何も考慮されていないという事。では、なぜ私は今回は拒まなかったのか。それは、私の精神が弱りきっているからだ。

私は職場にリストラされて、物事の考え方が変わった。職場でどんなに頑張っても、職場はそれを見ていない。雇用を打ち切られる時は、私のやってきた事とは何の関係もなく職場の事情で打ち切られる。職場とはそういうものだった。私は、そういう職場のために命を削るのは馬鹿だと認識しただけでなく、自分というものの価値はどこにあるんだろうと思い始めた。私は何か別のものに価値を求めなければいけない。このところ「人生補完計画」に力を入れ、ブログ記事が増えているのはそのせいだ。同時に、リストラによって金銭的な生活不安に絶えず襲われるようになった。人は金を得なきゃいけないんだという思いが強くなった。それと同時に、自分という存在の頼りなさも強く感じるようになった。気力が出ない。テレビを見ると、私よりもずっとじじいの人間が色々な事をしている。選挙に立候補したり、作曲活動をしたり。私にはそれが理解できなかった。どうしてあんなじじいが、と、何ヶ月も思い続けた。そのうちにふと、これはあのじじいが妙に元気なのではなく、むしろ私のほうが元気を失くしているんじゃないかと思えてきた。思考がまとまらない、言葉が出ないといった妙な現象も起き始めた。

私は今、相手に反抗する元気を失っている。以前ならば、横を向いて生えた親知らずを除去する手術で傷口が化膿してひどく痛かったというネット記事を読んで、仕事に差し障りのある時期にそんな手術をするわけには行かないと考えたりした。ところが今は、何も考えられない。ただ流されるだけだ。

私は親知らずではなく、最近熱いものや冷たいものが妙にしみて痛い右奥歯に何かあるんじゃないかと思っていた。あるいはそのずっと前から、上の奥歯と奥歯の間が虫歯的に嫌な感覚になる事があった。数日前からは右目の奥まで痛い事があり、これは歯痛と関係しているかもしれないと、ふと思ったりした。ところが今回レントゲンを撮ったところ、右奥歯は何ともなかった。痛い右奥歯は何ともなく、まだ虫歯になっていない親知らずは抜かなければならない。どうにも納得しにくい。

歯医者さんは、大学病院に紹介状を書いてくれるという。だからこの記事は続くだろう。

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