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人生補完計画 カセットテープ音声のデジタル化保存(8) [  カセットテープ(補完計画)]

ようやく気づいた馬鹿な私。

今日は細川たかしの昔の歌のように
わたし馬鹿よね お馬鹿さんよね
と、白状しなければならない。

私は書いた。所持していたテープレコーダーのテープスピードがそれぞれ違ったせいで、ひとつのカセットテープの片面にすら異なるテープスピードで録音した部分が混在している事がある、と。私は今までそれを、デジタル化のためのテープ再生時にカセットデッキのピッチコントロールで調整していた。そのためにわざわざテープ内の多くの場所を再生して、YouTubeから同じ曲を探してはピッチを比較するという、やたらと時間のかかる作業をずっとしてきた。ピッチの違う部分はピッチコントロールで調整してからもう一度再生しデジタル化したので、手間がかかった。

これは、デジタル化した後でピッチ調整をするよりもデジタル化前に調整したほうがいいと考えての事だった。なぜそう思ったか。

1.ひとつには、私が使っているソフトではピッチと再生速度が別々の調整となっているせいで、これをカセットデッキのピッチコントロールのように単独操作で同時に調整するのは無理と考えた。私の頭はほんとに柔軟性がない。このソフトからふと目をそらしたとたんに気が付いた。wavファイルの再生をプログラミングのレベルで考えた時、むしろピッチと再生速度を同時に上げ下げするほうがよっぽど楽じゃないか。たとえばGOM Playerなどで動画の再生速度を変えると、速度につれて音声のピッチも変わる、あれだ。

2.もうひとつには、机上論ではあるが、デジタル処理でピッチと再生速度を変えた場合、アナログでテープの走行速度を変えるのと違ってデジタル処理特有の音の劣化が出るかもしれない。これは、どの程度ピッチを変えるかによるだろう。少しくらいなら問題ないかもしれないが、私はそれを心配していた。

3.そして3つめに、できれば少しこだわりたかった。アナログ機器で適当に再生してデジタル化してから後でデジタル処理で修正を試みるよりは、アナログ機器での再生の段階で可能な範囲の調整を施し、それで足りなかった部分をデジタル処理するほうが良い結果が出る事は、まず間違いないのだから。

で、上記の1.(デジタル化してからピッチと再生速度を同時に調整するのは困難)が私の馬鹿な思い込みであり間違いだと知った時点で、私は考えを改めた。そして次のようになった。

テープの複数個所を再生してYouTubeと比べ、デジタル化時のテープスピードを決めるのは今までと同じだが、数か所を気楽にチェックすればよい。基本的に冒頭の録音部分のピッチでテープスピードを決めてしまってもよい。そしてデジタル化後に今度は各部についていちいちYouTubeから同じ曲を探してピッチを比べるが、デジタル化した音声の途中にピッチが違う部分があった時は、今までのように「その部分だけデジタル化(カセット再生)をしなおす」のではなく、ソフトを使ってその部分のピッチを正しく変える。

この方法は、今までの方法よりもはるかに効率がいい。a.最初にテープを再生してYouTubeと比較しテープスピードを決める時に、今までは複数個所をいっしょうけんめい比較した。なぜなら、後からピッチが違う所を発見したら、その部分だけデジタル化(カセット再生)のやり直しだったからだ。でも今は気楽にチェックするだけだ。ピッチが違う所があれば後からデジタル処理で修正すればよく、デジタル化(カセット再生)のやり直しは必要ない。b.テープを再生してYouTubeとピッチを比べるには、カセットテープを早送りしたり巻き戻ししたり、手間と時間がかかる。でも今は、各部についていちいちYouTubeと比べるのはデジタル化した後だ。デジタル化した音声ファイルは、ご存じのように音楽再生ソフトのスライダーをマウスで動かしてやるだけで、どの場所へでも素早く移動できる。それに、早送り・巻き戻しを繰り返してデッキやカセットに負担をかける心配がない。c.さらに言うなら、そもそもYouTubeの音声が正しいピッチかどうかはわからない。多くはレコードまたはCDから取得した音声と思われるので、私のカセットテープのテープスピードほどいいかげんではないと思うが。その、完全には信じきれないYouTubeのピッチを仮に信じて調整しているのだから、ピッチの違う所を見つけるたびに何度もデジタル化(カセット再生)をやり直すというのは、もともと手間のかけすぎだった。デジタル処理でピッチを修正する位が丁度よかったのだ。

すべては、私が「デジタル化してからピッチと再生速度を同時に調整するのは困難」だと思い込んだせいで、今まで遠回りをしていたということだ。

ピッチを調整するのにどういうソフトを使うかは、人それぞれだと思う。私は上に書いたように、ひとつの音声ファイルの中でも「何分何秒からピッチ(それに連動して速度も)をどれだけ上げる」という機能が欲しかった。ちょっとネット検索しただけでは、そういうソフトは見つからなかった。それで自分でプログラミングした。私程度の力量の者が1か月足らずで作ったソフトなので、巷のすごいソフト(たとえばSoundEngine Freeのような)に比べると、私のソフトは機能の精度が「提灯に釣鐘」の「提灯」のほうだ。でも精度がすばらしいSoundEngine Freeには残念ながら私の求める「ピッチと再生速度を同時に上げ下げする」機能がない。オンラインヘルプを調べてみたが、部分的に(選択範囲のみ)速度変更をすることもできない。私には私の求める形があるので、私の力量不足に由来する機能の精度の低さには目をつぶって、自作ソフトで好きにやるのが自分に合っている。私の拙いソフトをネット上に公開するかどうかはまだわからない。ただいま動作テストと「使いにくさの改善」の最中だ。これを読んだ方々にも自分に合った調整用ソフトが見つかることを願っている。

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