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無題 [震災後の放射能漏れ問題]

以前には放射能の話題はひとつも聞き漏らさじと神経を張りつめていた私だが、このごろは昔とはうってかわってボーッとしているため、福島県の米のニュースを聞き逃した。とはいえ、この米のニュース自体はセンセーショナルではない。

9月23日に福島県のある市で、収穫前一般米の放射線予備調査が行われた。その結果、暫定規制値ちょうどの放射性セシウムが検出された。暫定規制値とは、1kgあたり500ベクレルの放射線量だ。今後、米収穫後に放射線の本調査がある。なお、出荷制限の対象となるのは本調査で暫定規制値を「超えた」場合であり、今回は予備調査で暫定規制値を「超えて」はいないので出荷制限の対象にならない。

今回検出された高い放射線量の出所として土壌の汚染が推測され、土壌の放射線量を計測したところ、約3千ベクレルだった。これは作付制限の基準5千ベクレルを下回っている。

さて、私がわざわざブログの記事にしたのは福島の米をとやかく言うのが目的ではない。そうではなくて、気になったのは最後の所だ。米の放射線量は500ベクレルが限界だが、米を作る土壌は5千ベクレルまで許すというのが国の基準らしい。米の基準値の10倍もの、誰が考えても気になる数値なのだが。毎日農作業をしている方はきっと心のどこかに不安を抱えているだろう。あと農作物のほうも、この数値の土壌で作られた農作物があるかもしれないと聞かされたら、人はちょっと気にするだろう。

問題点を明確にするために、言葉を付け足そう。私はこの何ベクレルという数値について専門的知識を持ち合わせていない。実際にどれほどのリスクがあるのか、ないのかを門外漢の私は論じられない。でもそういう素人の私でもわかることがある。「農作物に含まれる放射能の量について、許容値を決めました。それ以上は、念のために出荷規制します。ところで、農作物を生産するためには水と土壌が必要です。農作物は、この水を吸い上げ、土壌から養分を吸収して成長します。この水と土壌に含まれる放射能の量は、農作物の許容値の10倍まで大丈夫とします。」私は今、新聞の記事からこういう事を言われているわけだ。それで私としては、違和感というか、矛盾というか、不安を感じずにはいられないのだ。

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