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レコードプレーヤーを梱包した [手記さまざま4]

今年は例年よりも早く梅雨入りし、乾燥した天気の良い日がいつ来るかわからない。梱包するプレーヤーに湿気を入れたくないが、明日は雨の予報、明後日は仕事。だから今日は何としてもレコードプレーヤーの梱包をあらかた済ませておきたかった。しかし運悪く昨日が一日中雨で、朝はまだ湿気がひどかった。湿気が消えたら梱包しようと思った。しかし湿気はなかなか消えず、空気がましになったのは午前11時だった。親がデイサービスから帰るまであと1時間しかない。私は、終わらないかもしれない梱包を始めることにした。

カレンダー紙で作った埃よけを取り、可燃ごみ袋で作った湿気よけを取った。この作業は、今までレコードを演奏する時に度々行ってきた。でも今回取った埃よけも湿気よけも、再びプレーヤーにかぶせることはない。

プレーヤーを持ち上げたら、予想外に重かった。それはそうだ、軽いと振動で揺れて針飛びしやすい。

プレーヤーを床に置くと、写真撮影をしたくなった。レコード音声のデジタル化をした頃からプレーヤーの写真は複数回撮っているが、いつも室内は薄暗かった。夜だったり、カーテンが閉まっていたり(レコードを出すので、むやみにカーテンを動かして埃を舞わせる気はない)、私はこのプレーヤーを明るい場所で撮影したことがなかった気がする。それに、接写するといつもごみが写った。綺麗に拭いて撮影することよりもレコードを大事に扱うことのほうを優先し、プレーヤーのごみを掃除するのはレコードを仕舞った後、プレーヤーを仕舞う時だった。これが最後の撮影チャンスだ。メルカリで買い手がついたとしても、つかなくて不用品回収に回したとしても、もう撮影はできない。私は時間がないとわかっているのに撮影せずにいられなかった。

それから私は針を交換した。レコード音声のデジタル化を始めた時、若い頃に買っておいたナガオカ製のダエン針が新品で仕舞ってあるのを発見し、それに付け替えた。しかしメルカリに出品するにあたり、ナガオカの針はナガオカの箱に戻し、シェルにはレコードプレーヤーに付いてきたテクニクス製の針を取り付けることにした。テクニクス製の針は今までナガオカの箱に入れていたので、それを取り出した。そしてびっくりした。赤い線が入っている。つまりダエン針だ。このレコードプレーヤーを買った時に付いていた針は丸針で、赤い線は入っていなかった。ということは、私はその丸針で相当な時間演奏し、その後秋葉原でテクニクス製のダエン針を買って付け替えていたのだ。ナガオカの針は、私がまだ若い頃に、手に入らなくなる前に替え針を買っておこうという意図で購入したと記憶している。テクニクス製はカートリッジへの取り付け部が銀色、ナガオカ製は金色だ。

以前に修理に出す時、私はトーンアームが固定されているので針の防護は不要だと考えそのまま送った。しかし修理から戻ってきたプレーヤーの針の周りには防護の厚紙が養生テープで取り付けられていた。今回は私もそれをした。それからターンテーブルの2箇所を養生テープで固定し、ダストカバーの2箇所を養生テープで固定した。プレーヤーの後ろから出ているコード類を輪ゴムで束ねた。プチプチを広げてその上へプレーヤーを載せて左右からプチプチを巻き付けた。そしてプレーヤーを段ボール箱に入れた。私はプレーヤーの幅が段ボールの内寸ギリギリだと思っていたが、なんと前後左右にかなりの隙間があった。上部の隙間に至っては、大きすぎる。私は箱を工作して箱の高さを相当低くしたが、それでもだ。おそらく、前後左右のゆとりと同じだけのゆとりが上下にもあり、プレーヤーは段ボール箱に入っているのだから下部の隙間はゼロ。つまり下部にあるべきゆとりも上部に来てしまったのだろう。私は前後左右の隙間に、買ったプチプチを丸めては詰めた。

この頃になると、親がデイサービスから帰る時間が迫り、私は焦った。プチプチの詰め方を撮影して記録に残す暇すらなかった。D.D.モーター軸用オイルは容器を横にすると洩れるので、ファスナー付きのビニル袋に入れた。それとナガオカ製の替え針と、ドーナツ盤アダプタをプチプチでくるくると巻いた。これを入れるような特別な場所はないが、プレーヤーの周囲の隙間をプチプチで埋めるので、プレーヤー前方中央の隙間にこれを入れ、隙間を埋めるプチプチはそこを避けて詰めた。

替え針+オイル+ドーナツ盤アダプタはプチプチで包んであるので、取引相手が気づかずに捨てかねない。そこで紙を小さく切り、それに「付属品」と書いてセロテープで貼り、取引相手が開梱した時に気づくようにした。その紙を切る時、妙に紙が湿っぽいと感じた。なんと、外は雨が降っていた。早すぎる。雨は今日の夕方ではなかったのか。とはいえ、プレーヤー本体をプチプチで包むのが、そしておそらくは付属品をプチプチで包むのも湿気が来る前に済んだので、良かった。今日は、ここまで。